日本酒 イベント

2017年8月30日 (水)

廣戸川・厨十兵衛の昼の日本酒会(2017年8月27日・厨十兵衛)

 
 
 
 
 
その後…の時間に、
 
ふっと、ボトルを手に取って、いつも使っている利き猪口に注ぎ、
 
グッと太い腕を持ち上げ、口に含む。
 
口角が上がる、ニヤッと小さく笑って、2度、うんうんと頷いた。
 
 
 
 
 
えー、
誘惑箇所の多い中でございます。
お暑い最中、いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
本日は、
気楽なところがよろしいんじゃないか…てンですが、
一生懸命、申し上げることにしてございますので、
どうぞ、最後までよろしくお付き合いのほどを、願っておきます。
 
えー、
発端…と申しますものはナ、
そう言えば6年前にもなるのだなぁ…と思う訳でございますし、
何よりも、ご縁が結びっぱなしであった事に、喜びを感じるのでございます。
“10年ひと昔”なんと世に申しますので、
6年ぽっちは、光陰は矢のごとしの様なものでして、
昨日今日と同じだなんとは申しませんが、
えー、そんなに時間が経ったのかなぁ…とは思いますな。
 
 
…東日本の大地震があり。
松本の銘酒居酒屋の旦那衆は、復興支援を為したいと考え、イベントを催しました。
「城下町ほろ酔い散歩」と題しまして、4回ほど。
 
 
城下町ほろ酔い散歩2011・福島編(2011年10月2日・信州松本)
 
第2回・城下町ほろ酔い散歩・福島編(2012年4月8日・松本)
 
第3回・城下町ほろ酔い散歩(2012年10月14日・信州松本)
 
第4回・城下町ほろ酔い散歩 (2013年4月7日・信州松本)
 
 
第1回、2回、4回が福島県とのご縁の賜物となっておりまして、
今回の松崎酒造店の杜氏さんもご登場されておりますね。
(第3回は宮城県をテーマに据えた回でした)
 
そうですねぇ、第1回をご覧になって頂きますと、
信州中野・丸世酒造店の関晋司さんも、これから蔵に入るところだったんですね。
着実に腕を磨き、今や製造責任者となっており、「五九醸」で、
ご案内の通りですけれど、ご活躍されている訳で、
今回の主役、松崎さんもまた、この年から造りを始めておられますから…
ええ、そう考えてみるってぇと、この6年は色んな事があったんですね。
 
 
さて、今回の噺、日本酒会と申しますものは、
福島県岩瀬郡天栄村、松崎酒造店さんが醸します「廣戸川」、
こちらの杜氏さんが松本においでになり、
松本市は緑町、日本酒居酒屋「厨十兵衛」さんにて催された、お楽しみ…となってございます。
 
 
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お天道様が天辺に上る正午より、
 
信州松本と天栄村を繋ぐ酒縁、
 
そして、酒宴の幕が上がる…なんてことになっておりまして…。
 
 
 
 
 
日曜日の昼に営業している日本酒居酒屋「厨十兵衛」…って、
こんな書き方で良いのかしら。
ともあれ、「厨十兵衛」、夏頃から日曜日の昼に営業して、
日曜日の夜は営業しない…なんて形態になっています。
 
昼と言っても、いわゆるランチタイムだけ…とは違っていて、
詳細は、是非問い合わせてみて欲しいのですけれど、
夕刻あたりまで営業している様でして。
 
前回の「信州亀齢・つきよしの」の日本酒会、
「而今と写楽の山田錦を飲もう」の会、
僕らは出掛けていないけれど、
「善哉・笹の誉」の会と、最近催された日本酒のイベントは、
日曜日の昼に設定されている事が多いのであります。
 
通常営業での話題に、
“何故、今回の会の開催になったのか…”
…なんて、十兵衛の大将殿に聞いてみると面白いかも知れません。
本当に、本当に…色んな方々が関わっていて、
今回の会に成っている…ひとえに全て、人と人との繋がり、ご縁の賜物でした。
 
実際に、会の終盤に須坂の「新崎酒店」の旦那や、
僕らが会を終えて、四柱神社にお参りに行こうと歩いていると、
伊勢町の「アガレヤ」の旦那が歩いてお見えになったりとか。
本当に、人の紡ぐ糸があり、輪になっていて、和が生まれている…と思います。
 
 
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会を始める前に、松崎酒造店・松崎祐行杜氏から挨拶がありました。
 
いちばん最初、2011年、これから蔵に入ると言う時期、
松本に来て、お酒の会があり、色んな方々と出会って、
そして、こうしてまた再び松本に来る事が出来る、
“帰って来られる”ことを、幸せに思います。
精一杯、去年に作ったお酒です。
定番、限定、季節品とあるので、是非、楽しんで行って下さい…と。
 
「帰って来る」と言う言葉は、実に嬉しく感じました。
冒頭に、当時のブログへのリンクを貼り付けましたが、
何だか、すごく懐かしくも感じ、また新鮮にも感じます。まだまだ熱い記憶。
あれからしばらく経っていても、
心通う日本酒が取り持つご縁の1日が、まだ今も続いているんだと、
改めて、思う事が出来ました。
 
 
 
 
さて。
 
会は、この後に乾杯へと移って、全8種類のラインナップで進んで行くのですが、
今回のブログを書く際に、
「あれ、何故に銘柄って“ひろとがわ”なんだろうね?」と思ってしまい、
調べたので…是非、お付き合いを…さぁさ、寄り道をして行って下さいませ。
 
 
銘酒「廣戸川」に使われている仕込水は、「釈迦堂川伏流水」としてあります。軟水。
 
釈迦堂川は、上流にある龍生ダムに関わる河川で、阿武隈川に合流します。
Google検索すると、隣接する須賀川市が大量にヒットしますね。
8月下旬の釈迦堂花火大会が有名だそうで、まさに今時分。
 
実際、松崎酒造店の蔵元をGoogle Mapで見てみると、
蔵の近くに1本の川が流れていて、まさしくこれが「釈迦堂川」なのですが、
地元の通称として、「廣戸川」と呼ばれているそうです。
これが酒銘の由来とのこと。
 
実際に龍生ダムには「広戸川ダム」と書かれた碑もあるそうで、
関東森林管理局の平成29年7月13日付けの資料には、
「釈迦堂川地区(広戸川)水源地域整備工事」ともあるし、地元に根付いた名前の様です。
 
蔵元がある福島県岩瀬郡天栄村は、
昭和30年に牧本、湯本、大里村分立、広戸村から合併した村なのですが、
蔵元がある「下松本」(!!)、
この地域は、どちらかと言うと旧牧本村になるので、
広戸村から広戸川ではないのだろうなー…なんて言う推測です。
山間の村ですから、生活の基盤にもなる川の存在は大きく、
広く、「廣戸川」の恩恵を受けたお酒…と言う事ではないでしょうか。
 
また、「岩瀬郡」も藩名で検索すると、
陸奥白川藩、越後高田藩、常陸土浦藩に掛かる地域の名称の様です。
これも、いわくがあり、
その後、Twitterで字を書くに思い切り誤字るのですが、
古くは「石背郡(いわせごおり)」と呼ばれた地域だそうです。
 
須賀川市には石背国造神社(いわせくにつこじんじゃ)があり、
“くにつくり”と言う神社の名付けは、近代より古い時代を想像させます。
岩瀬村は2005年の平成の大合併で長沼町と共に須賀川市に合併されいて、
神社は長沼の地域ですね。
 
「先代旧事本紀」(せんだいくじほんぎ)に、
建彌依米命(たけみよりめのみこと」を国造に定めた事が始まりとあるそうで、
この先代旧事本紀が800年代の成立とすれば、そのあたり…かな、と。
 
読みが同じなので、きっと本質的には「石背(いわせ)」の土地なのですが、
現代では読み辛いので、「岩瀬」に改めたのではないでしょうか。
 
歴史はやっぱり深くて…調べれば調べるほどに繋がって行くので、
今日はこの辺で。
 
天栄村は須賀川市だけでなく、
鏡石、会津若松、郡山、白河、下郷、西郷、矢吹と隣接しています。
 
須賀川市の「いわせ悠久の里」と言う温泉施設には行ってみたいなぁ。
ナトリウム塩化物温泉で福祉系の役割があるタイプの様です。
長野県内にも似た設備の施設、ちらほらとありますが、
お値段もお安めで使いやすい印象がありますね。
 
 
 
 
それでは本題に入って行きます。
 
今回の日本酒会、ラインナップはこちら。
リストは登場順となっております。
 
 
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1. 廣戸川・大吟醸・原酒1回火入れ
2. 廣戸川・純米大吟醸
3. 廣戸川・特別純米
4. 廣戸川・純米吟醸
5. 廣戸川・純米吟醸・生酒
6. 廣戸川・純米・秋あがり・27BY
7. 廣戸川・純米・秋あがり・28BY
8. 廣戸川“石背”・純米
 
 
以上、8種類。
こうして比べて飲む機会は初めてです。
 
 
 
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こちら厨十兵衛の“手始め”。
今日は、ダシが利いた玉子豆富にじゅんさいでした。
じゅんさいも、良い…ツルツルした部分がしっかりしていて、
茎はしっかりと食感があるもの。YOKOさんの大好物のひとつ。
 
 
 
 
【 1. 廣戸川・大吟醸・原酒1回火入れ 】
 
 
非売品。
市販されている大吟醸は、2回火入れ、加水のもの。
精米歩合は40%、アルコール度数は17度とのこと。
 
「廣戸川で、唯一香のあるタイプです」…とのこと。
 
上立香のタイプとしては白桃っぽいけれど、華やかな香があって、
酸と甘味のバランスの良さを感じる。
すごく美味しい。
トロッとした質感、喉越し、米味、味幅のしっかりした、味のある吟醸感。
温度が室温に近付いてきても変化が少なく、
フィニッシュはいつの間にか過ぎている感覚で、
前半の良い印象が、臓腑に落ちて行った後も続いている様な。
 
一杯で説得力があるお酒…と思います。
相反することだけれど、
「ひと口で十分な満足感」もあれば、
「次を求めたくなる美味しさがある」とも思います。
 
 
 
 
【 2. 廣戸川・純米大吟醸 】
 
 
毎年7月に限定品として発売されるもの。
精米歩合は45%とのこと。
 
ぽってりとした、長閑で和やかな雰囲気。
後半は“スマート”と言う言葉を使うより“スムース”が良いのかなぁ、と言った風情。
ウイスキーだったら、オイリーなんて表現に近いのかなぁ。
こう、こってりした雰囲気も感じます。
旨味が乗って来ている、そんな塩梅で。
 
 
 
 
秋になり、10月の始めから29BYの造りが始まるそうです。
だいたい4月末くらいまでの醸造期間。
 
3番以降の「廣戸川」に使われているお米は、
福島県産の酒造好適米「夢の香」とのことです。。
「ゆめのかおり」と読むのだそうですが、
今までずーっと「ゆめのか」と読んでいました。
 
(余談ですが、富山県の酒造好適米「富の香」も、かおり読み)
 
蔵に入った、戻った当初は普通酒の造りが全醸造量の9割だったそうですが、
現在の比率は、特定名称酒の方が多く醸す様になったそうです。
火入れ工程は蛇管にて。
 
全国新酒鑑評会での連続金賞の栄誉と共に、
後援に農林水産、経済産業、外務省及び内閣府も含まれている、
2012年から開催の「SAKE COMPETITION」においても優秀な成績を獲得しています。
前者は順位付けが為されないけれど、
後者は順位が表示され、名立たる銘醸が並んでいる中の、
2014年はFreeStyle部門での大吟醸の1位、
2016年は純米部門で2位、
2017年、今年は純米部門で9位と言う結果でした。
 
現状の造りの規模は700石。
長野県に住んでいると、
もう少し少ない蔵元さんもいらっしゃるので、
「中くらいの規模?」なんて思ったりしてしまうのですが、
おそらく世間一般では、それでも小規模な造りになるのだと思います。
 
 
 
 
【 3. 廣戸川・特別純米 】
 
 
蔵に戻って来て、まず仕込みを始めた…礎となる1本。
ネームシップの様な存在ですよね。「特別純米酒」は。
 
上立香はそっけない。綺麗でシンプルな香。
飲んでみると、
「うん!」と自然と頷く、バランスの良さ。
奥からの、含み香が強い…とメモをした所で――…
 
 
「酒造りにおいて、意識しているものの中に、
 上立(の香)で、うまい酒ではなくて、
 口に含んでこそ、香り立つ様なお酒であること」
 
 
…―――と言うものがある、と伺います。
なるほど、まさに仰る通りの味わい。
 
福島県は、本来は甘味が特徴的な日本酒が多い県。
長野県も同様に、甘味に重きが置かれた部分があって、
馬刺し文化だったり、お蕎麦の文化だったり、似た特徴の地域。
山の生活が主体で、保存食が多く供される…
福島県としては海がある県だけれど、天栄村は山間の地域になり、
基盤としては、味が強い保存食などに対しても美味しく合わせられる、
しっかりとした日本酒が好まれる地域だけれど、
山を越えた那須の地域もあるため、
意識して、甘味を抑えて醸している…とのことです。
辛口だけれど、甘味も感じる。
低アミノ酸、低酸度のお酒である様に…と言う醸造理念。
 
鑑評会等においては、試飲の際に飲み込まないものだからいけないけれど、
やっぱり、日常、飲む時は勿論飲み込む訳で、
喉越し、喉の通り、綺麗に入って来る様なお酒が良いなぁ…と感じているそうです。
「廣戸川」は派手さのあるお酒ではない、とのこと。
 
 
―――ふむ。
 
そうして、実際に醸造の長として携わっている松崎さんのお話を伺ってみると、
有言実行と言うことなんだと思うのですけれど、
理想、追い求めているものと、「廣戸川」のお酒から受ける印象に重なる部分が多く、
理論と実行が正しく拮抗さを持っているんだなぁ、と感じます。
 
それってすごく大切なことですよね。
「こう言うお酒を醸したい」と思い、
「こう言うお酒になっています」と言う事が出来る。
 
それなりに多くの蔵元さん…いや、杜氏さん、醸造に関わる蔵人さんに、
ご縁があって会うことが出来ている中で、
皆さん、常に考え続けている…なんて感じます。
「ここをもっとこうしたい」とか、
「もっとこうしたら良い、気に入ってもらえる仕上がりになるんじゃないか」…とか。
挑戦を楽しんでいる方々も多いかなぁ。
 
「北安大国」の山崎杜氏はアスリートさんだから、いつも挑戦している感じがして、
でも、抜群の安定感のある美味しさと、「居谷里」の様な意欲作も出していて、すごいなー…って思うし、
 
「岩清水」の小古井杜氏は、情報収集なども良いも悪いも揃えた中で、
プログラマーさんかと思うくらい、自分の理論を整理して形作っている気がする。
その上で、高みを目指して、常に改良手段を考えているイメージ。
その上昇志向はいつも尊敬して見ています。
 
 
「廣戸川」は、1200kg仕込みを軸にして、麹歩合も合わせていて、
繰り返す中で、きっと鋭敏に醪の表情を見て、情報を得ることが出来るのではないか…
…なんて思いました。
初めてお会いした頃にも感じていたものだけれど、「誠実さ」…醪に対する付き合い方。
 
間違いなく人気のある蔵元さんであって、
福島県と言えば、「大七」「飛露喜」「写楽」と来て、「廣戸川」と十兵衛の大将が言うくらい、
そんなポジションにあるので、
これから増石だったり、従業員さんが増えたり、
たぶん、増えると組織を動かす役目になるから、現場が少し遠退かざるを得なくなったり…
色んな変化がきっと訪れるのだろうけれど、
理想のお酒と、それが実行され続けて行く誠実さの中で、
「廣戸川」のこれからが醸されて行くのだろうな―…と感じました。
 
 
…おっと、閑話休題と言ったところで。
 
自分は酒屋さんでも問屋さんでもないし、
ただの、「廣戸川」を美味しく飲みたいだけの飲兵衛でしかないので、
経営とか、メディア掲載だとか、どれだけ売れるか…なんて言うのは、
実はあんまり関係ないんですよね。
 
本当、望むのは、
アガレヤだったり厨十兵衛、ばんざい家などで、
たまには「廣戸川って、やっぱりうまいなぁ。まっちゃん、頑張ってんだなぁ」と思いたい…ってくらい。
それを、各店主殿にお伝えすると、「だろ!?まっちゃん、頑張ってんだよ!」って、
きっと言ってくれるんだろうな…って思うんです。
そのご縁こそが、今、ここに松崎杜氏が松本に帰って来てくれた理由なんだろうな…って。
 
 
 
余韻が長いと言うことなのか、純米大吟醸の方が長く楽しんでいる感覚。
自然消滅を待つようなカタチで伸びて行くような。
 
特別純米は、キレると言えばキレるのだけれど、
それは、ザクッと落とすのではなく、中盤の含みで盛り上がった香を、
少し湛えながら、名刀で豆富を切るような感覚で、ストンと落として行く印象。
 
 
 
 
【 4. 廣戸川・純米吟醸 】
 
 
特別純米と並ぶ、定番商品「純米吟醸」を。
 
「今後、米違いのお酒を醸して行きたくて、
   それは、このスペック、純米吟醸にて」…とのこと。
雄町や山田錦と言った、
西が本場の酒造好適米も使ってみたい…と仰っておりました。
 
封を開けてすぐは、少し乳酸っぽい香を拾うのだけれど、
あっと言う間になくなって行きます。
 
透明感、アッサリ、スマート。
よりクリアな質感を感じます。
特別純米と比べたなら、より辛口と呼ばれる部類に入るのかと。
YOKOさんも、後半の開き方を特長と感じたようで、
開いた後に、辛く感じる…と言っていましたから、
中盤からの盛り上がり、そしてキレへの流れを明確に感じた模様。
 
透明なプラスチック製の下敷きでなくて、
薄く乳白色の透明さを持つ下敷きをイメージしました。
前者は、厨十兵衛のラインナップだったら、どちらかと言えば山形の「ばくれん」とか。
ただ、スキッとした透明な辛口ではなく、そこに淡く色の付いた…と言う感覚。
 
純米吟醸、よりシンプルにお酒らしい味わいであるとも言えるのですが、
これが、酒菜が入る事で、ガラッと印象が変わります。
食を助けると言うか、八面六臂の活躍と言うか。
ただ、そのまま試飲しただけでは、真価が分かりにくい感じなのかも。
食と合わせた際の飛躍は目覚しい。
辛く、しっかり醸しておいでなのでしょう。
その強さこそが、酒菜に対して寄り添ってくれる感覚でした。
 
 
 
 
そう言えば、こんなお話もして頂きました。
 
「良いものを作ろうとすると、昔ながらに戻るのかも知れない」
 
新しい技術も確かに良いとは思うけれど、
脈々と伝えられている、昔の良い所も、自分なりに落とし込んで使って行く事が、
大切なような気がする…とのこと。
 
これ、実生活でもありますよね。
昔ながらのセオリーとされている事の中には、
現代においてもセオリーとして通用する、
人間の根底に関わる様な事がありますね。
「たまたま上手く行ったもの」と「定石に則って上手く行ったもの」では、
後々の再現性に大きな差が生まれて来てしまいます。
自分の生業なんて、まさにその通りで、
よくお客様に、目先の対策で合格しても、後々を考えて下さい…と、
進言することもありますね。
 
ちょうど、毎日1枚、百人一首に登場する歌を書いているのですが、
遥か平安時代の歌であっても、
恋や情景を眺める人の心持ちには大きな差がないものです。
 
先人が培った知恵もフル活用しての酒造り。
それは素敵だな、と思い、伺っておりました。
 
 
 
 
 
今回の厨十兵衛のお料理、主題の器はこちら。
 
 
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今回も色々、盛り沢山に散りばめられていました。
 
厨十兵衛のポテサラ、合鴨のロースト、タルタルカナッペ、
南蛮風の揚げものは、鱧だったっぽい?
蟹の身の天ぷら(抹茶塩)、茄子の揚げびたし、
新秋刀魚の塩焼き。
 
 
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お刺身も凄いんです。
ボタン海老、鮪大トロ、帆立、縞鯵、金目鯛、黒鯛、雲丹…
鯛の身が、ちょっと自信ないかも。
 
 
…Sずか氏と我が家のYOKO氏が、揃って大トロをお酒がない時に、
「お酒があると思って」と口に放り込んでいるのは、ちょっと面白かったなぁ。
 
あと、抹茶塩、よく出て来るものに比べて、抹茶量が多く使われている様で、
塩味もしっかりしているのだけれど、
それ以上に、めちゃくちゃ香高く、美味しいです。
普段、塩もツユもつけないで天ぷらを食すのですが、
この抹茶塩は、ウマイものだなぁ…と感じました。
 
 
 
 
【 5. 廣戸川・純米吟醸・生酒 】
 
 
12月から2月期、冬に発売される純米吟醸の生酒。
 
火入れ酒がラインナップの9割。
3℃の冷蔵庫で自家熟成されたもの…とのことです。
 
安定した品質…と言うものは、実に素晴らしいもので、
総じて、火入れ版と物凄く差がある…とは感じませんでした。
こう言う時だからこそ、より良く比較できましたが、
余韻に、生の方が少し重みがあるかも…と言った感じ。
嫌な重さではなく、こう…羽根布団をもう1枚重ねるような。
甘旨味が、ゆっくりと残る印象。
含み、旨味はとても綺麗な仕上がりだと感じます。
柔和さも、少し感じるところ。
 
メロン様の香に、米っぽいふっくら感が含み香にあって、
味わいは、火入れ同様にスッキリさが持続して心地好いものでした。
 
YOKOさんも「スッと入って来る」とのこと。
 
 
 
 
飲み進めて行くと、
 
特別純米の落ち着きが、すごく良くて、
純米吟醸の綺麗さが、すごく良くて。
 
生酒は温度が上がって来ると風合に変化があって、
酸が少し上って来て、また違った辛さを感じるかも。
 
 
 
 
【 6. 廣戸川・純米・秋あがり・27BY 】
 
 
二夏越しの「秋あがり」のお酒。
滑らかさがあり、甘酸の雰囲気が、口中で膨らむ。
純米らしさもあるのだけれど、
熟成を経たからなのか、純米吟醸に通じる様な、
あっさりとした雰囲気もある印象。
 
 
【 7. 廣戸川・純米・秋あがり・28BY 】
 
 
発売を控えた今年の秋あがり。
酸がしっかりしたタイプに感じる。
旨味の伸びがあり、
温度によって、表情を変えて来る印象。
 
「ひやおろし・秋あがり」の意義としては、
現代では、生酒の品質や保管性能の向上から、
この点では意味に変化があるかも知れませんが、
諸説ある中で、
新酒の荒々しさが、夏を過ぎて秋口に、
貯蔵を経る中で、良い塩梅となるからこその発売…とも伺った事があります。
 
空気に触れても変化が見込めますし、発売された後、
こうして街の日本酒居酒屋さんなどで出会って、
季節の食べ物と合わせて、是非、楽しんでみたいものです。
 
ちなみに、この純米酒に使われている「夢の香」は、
地元・天栄村の米作り名人さんが手掛けたものなんだそうです。
お米もきっと美味しい土地なんだろうなー…って思います。
観光協会のウェブサイトを見てみると、
特産物は、ヤーコンと長葱となっている様子ですけれど。
 
 
 
 
 
【 8. 廣戸川“石背”・純米 】
 
 
前述の通り、「いわせ」と読みます。
帰り道に出会う、アガレヤの旦那に「石背が美味しかったんですよー!」と話すと、
「あぁ、悠久の里だったお酒でしょう?」と聞いて、驚きました。
第1回のほろ酔い散歩の時に、飲んでこそいないのだけれど、
「悠久の里」と言う銘柄はあり、
松崎杜氏に伺うと、
平成の大合併によって「岩瀬」の名前がなくなってしまう事から、
せめて酒銘に名を残したいとの事で、「石背」が誕生したとのこと。
お酒、日本酒は品格ある文化そのものですから、
こうして名を残すと言う人類が脈々と受け継いで来た風習を担うに相応しいですね。
 
地域限定酒と言う扱いになる「石背」、これ、とても美味しかったです。
これまでの7本も、もちろんなのだけれど、
地域=地元と言うことで、きっと食文化が信州と似た…それが影響するのでしょう。
信州で育った僕の好みにも、ドンピシャに合って感じられました。
特別純米と純米吟醸の良い所を合わせ持つ様な印象すら。
綺麗さと味乗りとが、とてもちゃんと成っていて、
味わいのバランスがとても良く、飲む心地好さを感じます。
 
飯米「コシヒカリ」を使ったお酒…と言うことも驚きで、
酒造好適米と言う専門職のお米でなくても、上手に醸せばお酒は美味しい!
…と言う事を、五臓六腑に理解させてくれる感覚です。
 
 
 
 
ひと通り飲んでみて、僕は「石背」や「大吟醸」、「特別純米」をリピートしたかしら。
特に気に入っていました。
 
感じることは、
 
すべて、廣戸川に雑味がなく、キレがある…と言うよりもフィニッシュが綺麗。
切ると言う動作を意図した言葉ではなく、
自然な流れで喉の奥へと消えて行く…
透明感や雑味の無さは、最近の信州中野「岩清水」に感じることが多いけれど、
たぶん、それとはロジック、理論が異なる気がする。
酒屋万流とは言うけれど、良いお酒同士を比べると、
ひとつの「綺麗さ、雑味のなさ」においても、高水準を維持して差がある事を感じられて、
「すげーなー…」…って、ポカンと口を開けて、感嘆恍惚の心境。
 
 
実に、堪能しました!!
 
 
 
 
 
 
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〆には、ご飯物で「うな天どんぶり」を。
 
 
Dscn7382
 
 
この汁物も素晴らしく美味しかった。
銀鱈が入ったもので、塩味のシンプルさが際立って、
柚子のアクセントが非常に良く響く。
 
最初、鰤かと思いました。旬の鰤みたいな脂。
でも、この時期に鰤とは…?と思っていると、
先に大将に聞いて下さっていたY口さんご夫妻から、ヘルプがあって、
こうしてブログ化できていますが、
それを聞かなかったら自信満々に「鰤」って書いていましたとも。
 
 
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デザートにチーズケーキが出て来て、お開きとなります。
 
 
 
 
 
充実、そして満足!
 
また来年も造りの済んだ、そして次の造りに入る前の頃合に、
こうして松本においでになって頂けると、
美味しくて、楽しくて、幸せなんだけどなぁ…と、
その空間にいた、どなた様もお思いになられたことでしょう。
 
さて、長講一席、最後までお付き合い頂きまして、
誠にありがとう存じます。
 
「廣戸川」の魅力を、体験した全てを出来るだけ申し上げたつもり…
…ではございますが、もちろん、語り尽くせぬものでございます。
是非、松本の街のみならず、
どちらかにてお見かけの際は、
食と共に楽しんで頂けましたら幸いでございますし、
厨十兵衛だけでなく、風林火山やばんざい家、アガレヤ、
まだ他にも、美味しく日本酒を飲ませるお店がございますので、
お出掛けして頂きまして、お酒が取り持つ縁、そして美味しさ、
楽しんで頂けましたら幸いと存じます。
 
本日はここで、ちょうどお時間。
 
ご高覧頂きまして、誠にありがとうございました。
 
 
ありがとうございました。
 
 
ありがとうございました―――――…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
今回、少しは調べ物などしたりする中で、
「城下町ほろ酔い散歩」にも協力して下さった、
東京池袋・地酒屋こだま、たけさんのブログに、
僕らが初めて、松崎さんに出会った…その年の冬、
たけさんが蔵見学に赴いた内容が書かれていました。
 
「地酒屋こだま」のホームページの「廣戸川」紹介ページにリンクがありますので、是非。
今回の昼十兵衛に参加した方は、もう、本当に是非。
この場所で、廣戸川は動き出しているんだと、知って頂けたらな、と思います。
 

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2017年7月 7日 (金)

信州上田・信州亀齢とつきよしのの日本酒会。(2017年7月2日・厨十兵衛)

 
 
 
 
それぞれの今を、一生懸命に。
 
 
 
 
 
えー、
誘惑箇所の多い中でございます…
いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
気楽なところがよろしいんじゃないか…てンですがねぇ、
一生懸命に書いて行くこととしてございますんで、
どうぞ、最後まで、よろしくお付き合いを願いますが…。
 
酒産県「長野」と謳って久しい…
実はこれは、あまり県内に住まう皆様においても、
知られていない事なのかも知れません。
 
日本酒を醸します酒蔵の数で言いますと、
それはやはり新潟県が多いものではございますが、
お酒は日本酒だけにございませんで、
ワイン、クラフトビール、ウイスキーの蒸留所…
それらを全て含めると、日本一だと言うんですね。
 
えー…もっとも、
生産量だったり、規模だったりしますと、
いわゆる大手のそれには全く以って敵わないのですけれども。
 
それはつまり、どの酒類にしても、
大手を大きいとした場合に、
規模が小さい蔵元さんが多い…と言う事になります。
 
長野県のどこに行っても、
それらが「信州の酒だから」と、
いつも全て買い求める事が出来る訳ではない…
新設された長野駅の立派なお酒売り場ならいざ知らず、
基本的には、地域の酒のごく一部が、その地域の量販店にある…なんと言う所でございましょう。
お酒によっては、
首都圏の名立たる酒屋さんにお嫁に出され、
そちら経由で仕入れなくちゃいけない…てんで、出戻って来るなんて事もあります。
 
いやあ、これは言葉が悪いですな。
戻るのではなく、求められて帰って来る訳ですから、栄転ですらあるでしょう。
 
信州の県民性としても、
多くお酒をお召し上がりになる…と言う事でもありません。
 
好意的に考えるならば、それぞれのお酒が、
「知る人ぞ知る」であって、
つまりは、「自分の知っている美味しいの範囲外」である可能性が高いってンですなぁ。
 
以前ね、居酒屋さんでいらっしゃいましたよ。
 
「俺ぁ、長野の酒を全部飲んだんだ!全部、あんまり美味しくねぇな!!」
 
…そう声高に仰るオジサマ。
 
「そうですか、この春のどこどこのお酒は美味しかったですけどねぇ」と申しますと、
 
「…それは飲んだことがないから知らん!」と言う。
 
 
“全部”ってぇのは、土台無理な話なのでございます。
7月に入って、こと日本酒の業界ですと、
酒造年度と申します年月の数え方が改まって新年度と言ったりなんかしますけれども、
年々で、米の出来も違えば、造りだって変えたりしますよ。
同じにしようって、コンピュータを叩いたって、出来っこない。自然のもの、なのですからな。
 
不肖、私共も信州SAKEカントリーツーリズムを経て、全ての蔵に出掛けて行き、お酒を購入したりもしました。
どちらもそれぞれの魅力がありますわ。
当時のカントリーツーリズムでは、1500円以上の購入をして、スタンプを押してもらう…
…ですから、1本以上は購入しておりますが、その1本じゃ到底推し量れません。酒蔵の味と言うものは。
 
良いものもあれば、口にちょっと合わないものもある。
けれど、それはすぐ隣でYOKOさんが、「これ美味しいー」と言う場合だってある。
 
お酒と言う…お召し上がりになるもの、
口にひとたび入れてしまうと五臓六腑に染みて行く頃には、
現世には存在しなくなってしまうものでございます。
 
「一期一会」なんと言う言葉がございますが、「一口一会」と言って差し支えないでしょう。
 
そのひと口が、それぞれ思い出になるものです。
 
今回は、信州上田の蔵元さんの日本酒を3種類ずつ、肴は「厨十兵衛」謹製品。
それぞれ杜氏さんがお見えになって、
酒蔵、酒造りの現場のお話も伺いながらの日本酒会、
大いに楽しんだ1日を申し上げます。
 
 
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長講一席、相も変わらず私とYOKOさんが、喉を鳴らして街に繰り出しますてぇと、
噺の幕が上がることになっておりますが…。
 
 
 
 
 
 
蔵元さんのある上田の風景として、昔々の記事ですが。
 
 
旅第7回信州SAKEカントリーツーリズム・前半(2010年9月3日)
 
 
しかも、若林醸造さんのあと、岡崎酒造さんに出掛けているんですね。
 
なんと奇遇な。
 
 
 
 
 
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松本市緑町、厨十兵衛での、
信州亀齢とつきよしのの日本酒会、
お天道様高く上がる昼の12時から開宴となりました。
 
 
Dscn6953
 
 
蔵元杜氏となって早幾年、
全国に名を轟かせる実力蔵になり。
上田城址にも程近い柳町、北国街道にある蔵元、
岡崎酒造の岡崎美都里さん。
 
今期が3造り目。
古都古湯として知られる別所温泉のお膝元あたり、
若林醸造の若林真実さん。
 
 
おふたりの挨拶から会は始まって行きます。
東京の酒屋さん、「革命君」さんとのご縁もあり、
両蔵の奮闘ぶり、また酒造りへの姿勢は、
店主の齋藤さんであり、
また、厨十兵衛の大将殿からも伺ったりしています。
 
 
Dscn6960
 
 
今回のラインアップを会、中盤にて撮影。
1蔵3本ずつ、計6本を飲み比べて行きましたが、
それぞれに個性がきちんとあり、とても興味深く頂きました。
 
“信州らしいお酒”と言う概念で見て、
ほら、上田だから、水源も近く、どこか似たところが…
…と考えて飲んでも面白いかも知れないけれど、
 
シンプルにおふたりの造りの理想の差、
蔵元さん毎の個性、
同じラインナップの中にも、様々なシーン、肴に合わせて、
楽しんで行く事が出来るように取り揃えている、
醸されている…そうした、
日本酒の多様性を裏付けるような飲み比べが出来る印象でした。
 
 
Dscn6955
 
 
取り違ってしまわない様に、
文字無し無地の器が、信州亀齢蔵用、
文字入りの器が、つきよしの蔵用と分けて、楽しんで行きます。
 
例によって、
「こんなお酒だったよー」と、ちょっとした参考程度に、
メモを掲載しておきます。
 
是非、気になったお酒がありましたら、
もちろん、厨十兵衛をはじめ、そこかしこで飲む機会を逃さず、
味わって頂けたなら幸いです。
 
 
1:信州上田・信州亀齢・純米吟醸無濾過生原酒“ひとごこち”
1:信州上田・つきよしの・純米吟醸生原酒
 
信州亀齢は、
 
軽やかな香、酸のジューシーさ。余韻にナイアガラ葡萄の豊潤さ。
酸がハッキリした輪郭を作る感じ。
酸って色んなものが織り交ざったものなので、
数字が同じでも全然性格が違ったお酒…なんて良くある事だけれど、
この感じる美味しさは、本物…と言うか、なんて言うんだろ「うまい!」と言う感じ。
 
YOKOさんは、いつも厨十兵衛で飲むものより、すっきり感じるかも。
酸の差があるのかなぁ。うん、酸の強さも感じる。
 
つきよしのは、
 
米の旨味あり、炊いたあの香、ふくよかさ、牧歌的。
アルコール度の高さは確かに感じないのだけれど、
でも、その分の柔らかさ、和やかさは特色であって、
後半にある太さが、押し味とも少しニュアンスが違って、
こう、柔らかさを掴んだままに残ると言うか。
 
YOKOさんは、甘味あり。しっかりしたお酒だと思う。
特に後半は、しっかりさがもっと感じられるかも。
 
 
1杯目は鮮やかな世界と、淡白さが光る世界と。
どちらも印象に残るお酒…そんな風に感じられます。
つきよしのは、低アルコールかつ原酒と言う事もあって、
物足りなさを感じず、でも、体への負担も少し軽く…
今の時期ならば、夏酒の趣も感じられますね。
 
 
 
 
2:信州上田・信州亀齢・特別純米無濾過生原酒“美山錦”
2:信州上田・つきよしの・特別純米原酒
 
 
信州亀齢は、
 
甘旨味。米と言うより餅のイメージ。こってりとした、濃密さが生まれた…
飲み口も甘味が引き立っていて、
酸が立っていたひとごこちに比べて、
比重がある様なイメージ、徐々に染み込んで来る感触。
YOKOさんが言う、“いつもの”はどちらかと言うと、こちら寄りかなぁ。
 
YOKOさんは、1本目とは明らかに個性が違う。
黒糖を舐めた時みたいな、
甘味と喉に少し辛さと乾きを感じる様な、
そうした甘味の濃さを感じる…とのこと。
 
つきよしのは、
 
酸と7号系酵母のイメージを描く。(実際は、9号酵母とのこと)
少しのセメダインっぽい香と、フィニッシュに向けて、
キュッと締まって来る感じも、7号系の印象に近かったけれど、ふむふむ、
やっぱりお酒って面白いなぁ。頭で飲んじゃいけない。うん、ホントに。
スッキリさ、急峻さがあって、
強く旨く。
酸によるキレも感じられた信州亀齢のひとごこちとは、
また少し異なる…火入れ酒としての個性も相まっての、
後味、キレの到来の早さを感じるお酒。
一般的には、たぶん食中酒にオススメされやすい酒質に感じますね。
 
 
 
 
3:信州上田・信州亀齢“亀”・大吟醸39無濾過生原酒“山田錦”
3:信州上田・つきよしの・辛口吟醸1年熟成
 
信州亀齢は、
 
シルクの様な舌触り。その滑らかさに符合する香。
香の高さはしっかりあるけれど、菩薩様の様な柔和な笑顔、ラインを描く。
綺麗だけれど透明でなく、
やはりシルクの様な不透明ながら光を帯びた輝きを感じる。
成熟しつつある膨らみもあって、美味しかったですね。
 
YOKOさんも、「これは大好き」とのこと。
とても美味しく感じる…と言っていました。
 
ラベルは金の箔押し。
年末に見掛けたりする黒字の「亀」…つまりは火入れ版、
これも凛とした雰囲気を持っていて、すごく好きなのだけれど、
生の、この初夏の雰囲気だと、こうした味わいなのだなぁ…と、
 
つきよしのは、
 
実は、僕はこの日にいちばん食を選ばないお酒は、
この辛口吟醸だと思っていました。
もちろん和食がベースとなっている今日の酒肴たち。
 
もし中華料理だったら、洋食であったら…アジアンテイストなら?
 
辛口だからどうとか言うものではなく、
いちばん、シンプルスマートで、コシがある印象。
どの国の料理にも合ってくるんじゃないか…と思います。
 
話題の中心は、
「苦手な人は苦手」と言う古酒っぽいと呼ばれていた香。
 
自分は全然気にならないのだけれど、
(その香があることは分かる)
こうした香味は紹興酒などにも感じられることがあって、
アクセントの様に思う事が出来、なんらネガティブに思わない。
 
癖としては認知されると思うので、
お酒単体で見てしまうと、気になってしまうのかしら…と思いました。
 
曰く、炒った様な香がすると言い、
なるほど、炒り酒を作った時には、こう言う香もあったかも。
 
甘い香、サッパリの雰囲気、まだ熟成させても面白そう…とは当日のメモ。
 
石川県の菊姫や天狗舞にも、こうしたニュアンスはある様に思います。
その分、すごく濃密なお酒の濃さもあるので、また違いになっているのかしら、と。
 
 
以上、6種類、めいっぱい堪能致しました。
 
 
 
 
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合わせた酒肴は、
厨十兵衛特製、季節のものも散りばめられた豪華なお弁当。
 
ガーリックポテサラ、
合鴨のロースト、
イカの酒盗和え、
海老のタルタル、
鰻の蒲焼、
鱧、じゅんさいの小鉢、
鮎、海老、銀だら(?)の塩焼き、
海老卵豆富、
茄子の煮浸し、
あっさり炊いたつくね、トマト
…で合っているかな。どうだろう。
 
 
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お刺身もありました。
 
金目鯛、帆立に雲丹、縞鯵のお刺身。
 
 
どれもとても美味しかったですね~!
 
 
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デザートにはケーキも用意されている贅沢っぷり。
南瓜プリンのケーキ…かな?
 
見た目は、わりとチーズケーキかな、と思ったのですが、
食べてみると、しっかり南瓜味でした。
 
 
 
 
宴たけなわになり。
 
 
岡崎杜氏、若林杜氏、
それぞれ、いろんな話をざっくばらんにして頂ける、
そんな人柄の良さもありますよね。
会に参加された皆さんは、実感としてあるんじゃないでしょうか。
 
たぶん、この日はお仕事としては「営業」になるんだと思うのですが、
こう、実際に作っておいでのおふたりですから、
もちろん詳しい。そしてお酒に対しての思いもありますよ。
ここをもっとこうして行きたいとか、
十分美味しいけれど、更に上を見ている。
お酒の性格が違ったことも比べることで、よりはっきり楽しみが出来て行く。
 
「もっともっと美味しくなって行くんだろうな」
 
…また飲む日が楽しみだなー…って思って終わる会だったと思います。
それが蔵元を囲む会のいちばんの、理想的なカタチですよね。
まさに、そうした空間だったと思います。
良い呑み手さんが多いと言うことも、
それは、厨十兵衛の大将殿の人柄に寄るものもあるんだろうな、と思います。
 
 
 
 
一升瓶の減り具合で見ると、
信州亀齢の大吟醸、次いで、信州亀齢の純米吟醸、つきよしのの純米吟醸…と言った所でしょうか。
 
信州亀齢、やはり素晴らしい美味しさがあって、
造りの経験値がすごく生きていて、
酸の華やかさ、お酒のこう…フレッシュさと言うか、メリハリと伝わり易さ、
「あっ、美味しい!」と言わせる、つい言ってしまう感じ。
 
つきよしのは、相対して、そう、自分は何度か「面白い」と言う言葉を繰り返していたのだけれど、
本当、今もちゃんとお酒であることに違いは無いけれど、
美味しさ、今後の活かし方、もっと良くなって行くと言う上昇気流、
今はまだ3造り目、どんなお酒を醸して行くのかと言う目標も、
造りを重ねながら、5年目くらいまでに決めることが出来たら…なんて仰っていました。
 
今回の3種類はデイリー、スタンダードラインとしても感じられるもの。
肴に合うものであったし、お燗酒も回ってきたけれど、
それも趣が変わって、より楽しむ事が出来るカタチ。
そうそう、吟醸酒に酸が足りないと言って、柑橘類で補充する方法、
よく「よよぎ」の大将がやっていましたよね。
厨十兵衛の大将、kuniさんに聞いて、「そう言えば」と思い出しました。
「美味しく飲んだ」と言う意味で「楽しみました」と言うけれど、
それ以上に、伸びしろを感じる面白さ…そう「つきよしの」には感じたものです。
 
よって、今回、両蔵元さんを取り扱う「革命君」さんへの注文は、
「つきよしの」の純米吟醸を発注させて頂きました。
それはそれで、ふとした時に「そう言えば、亀齢の夏の吟醸、あれいいなぁ」と、
十兵衛の大将が言うものだから、そちらも注文しましたけれども。
 
(そして、お任せ火入れ枠に、つきよしのの特別純米が選ばれていました。
 革命君・店主殿の采配の妙味がここにあるラインナップでした)
 
「つきよしの」は、若林真美杜氏の銘柄…として区別しておられる様です。
蔵元としては「月吉野」、
吉野桜と月見酒から来ている酒銘で、
平仮名ラベルの文字は、ご友人さんのデザインなんだとか。
 
今年で2年目と言う上田市・北国街道柳町で開かれる「発酵祭り」、
面白そうだなー…と思っていたのですが、
これ、岡崎酒造の専務さん…つまり、岡崎美都里杜氏の旦那さんの発案なんだそうです。
このイベント、コンセプトが良いなぁー…と思っていました。
日本酒、ワイン、パン、どれも発酵させるもの。
発酵は気付くと生活に多く根差しているものです。
それぞれの単独のイベントも良いでしょうけれど、
そうして通りに揃う“発酵”をコンセプトとしたお店の良さを、
1度に味わえることは、実に良いアイディア。
 
ワインを東御市で醸造されていて、
アンテナショップ&レストランを柳町で営んでおられる、
はすみファームさんには、下記リンクの旅の中でも出掛けていたりします。
 
( 旅第13回・信州SAKEカントリーツーリズム(2010年12月11日・佐久,東御) )
 
岡崎さんにはお酒以外の話題も伺う事が出来ましたね~。
ゆ~さんとの話題に上っていたハンドスピナーもご存知でしたし、
何より、テレビで見た「ニャライズ」と言うゲームセンターの情報は、
本当に、有益でした。場所、ちゃんと調べてみると岡崎酒造さんから、
徒歩で駅のほうへ向かって間もなく、なんですね。
 
まさに宝の山。自分が高校生時代に夢中になったゲームセンターでのゲームたち。
その後に、松本市内のゲームセンターはどんどんと減って行く、
それも見ているので、懐かしくて、タイトルを見ただけでも涙が出そうでした。
 
ゲーセンニャライズのホームページ
 
「ティンクルスタースプライツ」とかだったら、YOKOさんでも出来るんじゃないかなー。
でも、それでもやっぱり格ゲーは相当に遊んでいたので、
いつか、YOKOさんそっちのけで、
レバーを握る人差し指と中指の間をベロベロにすりむいてもやり続けそう。
 
上田と言えば、まだ上田城址も実は行った事が無いし、
「刀屋」さんも行った事がないんです。
落語「刀屋」と縁も何もないと思うのだけれど、
でも、何だか落語好きとしても、蕎麦好きとしても、1度は行ってみたい。
 
蔵元さんの魅力はもちろん、
信州上田の魅力も、お酒を通して再度自覚して行きます。
「そうだ、行ってみたい場所、いっぱいあったじゃないか」って。
 
三才山トンネル、新和田トンネルを越えて行こうじゃないかと、
会を終えて、そうしてブログを書きながら数日が経ち、
その思いが沸き立つそんな今時分と行った所で、本日はちょうどお時間となっている様です。
長講一席、お付き合い頂きまして、誠にありがとう存じました。
 
次回は…そう、次回は上田に遊びに行ってきた内容でも、
是非お会いしたいものです。
それまで、合間、他の噺も織り交ぜながらお会い致しますけれど、
ええ、必ずや上田の噺で再会を果たしましょう。
どうぞ、それまでのご健勝をお祈りしつつ。
では。
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。
 
 
 

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2017年3月 2日 (木)

而今・写楽の山田錦を飲み比べる会。(2017年2月19日・厨十兵衛)

 
 
 
 
 
おいしいはおいしい。
 
で、
 
おいしいにも、違いはあるのでして。
 
 
 
 
 
 
 
 
えー、
誘惑箇所の多い中でございます。
いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
気楽なところがよろしいんじゃないか…てンですが、
一生懸命、書いていく事としてございますンで、
どうぞ仕舞いまで、よろしくお付き合いの程を願っておきますが…。
 
えー、
本日は相変わらず、お酒呑みのお噂でご機嫌を伺って参ります。
信州松本、日本酒居酒屋と銘打ってございます、
「厨十兵衛」での日本酒会を語って参ります。
 
当日は、信州須坂の新崎酒店の旦那も遥々お見えになりまして、
華々しく催され、アタシなんかは記憶がどっか行っちまうくらいには、
たらふく美味しく頂戴しまして、翌朝は起きられないと言う、
派手な楽しみ方をした、派手になる前までの、ええ、
ごく落ち着いた、穏やかな、お酒呑みの飲み比べを楽しむ一席のはずです。ええ。
 
…これからだってのに、“はず”とか言っちゃいけませんな。
 
めいっぱい楽しみました。
自信があります。
当日を楽しんだ皆々様はめいっぱい心から楽しんでおられる様に拝見しましたし、
渦中のアタシだって、楽しんでいたでしょう。ええ。
自信があるんです。
 
一晩のお浮かれを…と言いたい所ですが、
お天道様がピッタリ、頭の上を通る頃合に酒呑み方が集って参りますと、
幕が上がる、お定まりとなってございますが…。
 
 
 
 
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昼よりちょっとだけ早い時間。
四柱神社の西側の鳥居にて。
奥に、偶然出会った新崎酒店の旦那が先を行きます。
まだ少し早い時間なので、僕らはこれからポケモンを漁ります。
 
 
Img_4044
 
 
お馴染み、
古今亭菊生の落語百夜、
次回は3月11日…と言う日取りは既に存じ上げておりましたが、
根多出しも決まった様子で。
「転宅」と言いますと、最近ちょくちょく顔を出して下さる前座さん、
かな文さんのお師匠さんのCDを聞いた事がありますが、
何かご縁があるのかなぁ…なんて勘繰ってみたりして。
 
 
Img_4045
 
 
今宵、いや今昼の時間の楽しいこと…だけでなく、
日々のお参り、お願い事を四柱さまに。
 
 
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緑町の「厨十兵衛」に到着です。
 
 
Dscn5626
 
 
店内では本日のお料理が僕らを待っていてくれました。
 
 
Dscn5627
 
 
端っこの席を確保。
この席だと、ギリギリ辰巳のお庭のポケストップが届くんですね。
せっかくキャンペーン中なので、
ルアーモジュールを使ってみましたら、
春日市から、偶然にお出でになっていたmaikoさんご夫妻が、
これを見つけたみたいで。
僕らがしっかり酔い酔いの最中も、
そんなご縁があったりなんかして、実に面白いものです。
 
 
 
Dscn5638
 
 
 
当日のお酒はこちら。
 
左から、
三重名張・而今・大吟醸“山田錦”、
三重名張・而今・純米吟醸“東条山田錦”2015、
三重名張・而今・純米吟醸“吉川山田錦”2015、
福島会津若松・古典写楽・大吟醸純愛仕込み“山田錦”十兵衛5年熟成、
福島会津若松・写楽・純米吟醸“東条山田錦”平成27酒造年度、
福島会津若松・写楽・純米吟醸“吉川山田錦”平成28酒造年度、
 
以上、6本のラインナップ。
全て山田錦で醸してあるもので、
かつ、両銘柄共に、
兵庫県加東市の「東条」地区、
兵庫県三木市の「吉川」地区と言う、
名のある山田錦の名産地のお米を使っていると言う、
レアでかつコアでマニアックなラインナップとなっています。
「写楽」の名に「古典」と付いたラベルも、
酒屋さんや個人でストックしている分しか存在しないものですから、
これもとっても珍しいもので。
 
 
 
Dscn5630
 
 
「厨十兵衛」店主井出さんと、
「新崎酒店」新崎さんのトークが、すごく面白かったですね。
新崎さんが熱心に紹介して下さるところで、
井出さんが、「それってさー」と間に入って行く様なカタチ。
 
お二方とも日本酒を取り扱って長いですから、
歴史や来歴も含めて、
興味がある自分には、楽しいトークセッションでした。
 
それすらも酒の肴になるような。
 
 
Dscn5636
 
 
日本酒に合う厨十兵衛の酒肴セット。
 
かなりバラエティに富んでいて、合わせ甲斐があります。
 
 
Dscn5634
 
 
 
では、お酒の感想を書いて行きます。
記録として。
 
新崎さんから、
吉川産は“自然派”で、溶けやすく穏やかなお酒になりやすい。
東条産は“優等生”で、ラストに(酒度が)キレる傾向にある…とのこと。
また、東条は村米制度があり、蔵元さんと農家が直取引して流通し、
吉川は一部で直取引はあるものの、
大部分はJAを介した取引で流通している…なんて沿革が説明されます。
 
現在、酒米としては山田錦が全国1位の生産量であるそうです。
主要な酒米、山田錦、五百万石、美山錦で、全体の7割を占めるのだそうです。
山田錦が36%。
以前、新潟地酒ブーム、第1次から第2次吟醸ブームの頃合では、
五百万石が新潟の地酒生産量に比例して生産量1位を走っていたそうです。
勿論、長野県内では「美山錦」が1位。
けれど、近年は金紋錦の生産も増えているのだとか。
 
兵庫「剣菱」蔵の愛山米の様に、主体として使っているけれど、
大きく銘打って謳っていないことに似て、
石川の「菊姫」蔵が、吉川産の山田錦を主体的に使っているのだそうです。
 
 
 
 
 
 
福島会津若松・写楽・純米吟醸“吉川山田錦”平成28酒造年度、
 
口に含んで美味しい。
好みの強さ、旨味の強さ。
聞くと、7号酵母で仕込んだものだと言うけれど、
酸とこってりした旨味は、7号と言うより、
なるほど、奈良「風の森」蔵のそれに近いような感じ。
ミネラル、入りは厚ぼったく、でも入りやすく、
中盤に旨さが膨らんで、全体に品があって。
 
後々飲んで比べると、東条と比べて、
透明感、喉越しの良さ…押しの強さが、自然な感じ。
華やぎと静のイメージ。
 
YOKOさんは「甘みがあって美味しい」とのこと。
 
香はお酒っぽさ、アルコール感がないもので、
味と同義、その差異が少ないものと思いました。
それを“自然な”雰囲気と例えるべきものなのかも。
 
 
三重名張・而今・純米吟醸“吉川山田錦”2015、
 
 
鑑評会に出品されるタイプの大吟醸にあるイメージ。
後味は、実にスマートな雰囲気。
香は明るいイメージで、
マンゴーやパッションフルーツ、南国系の香味で、
奥、後半にシトラスのアクセントを持つ様な印象。
南国果実感は、しっかりした酸味、
酸の強さに裏打ちされている様に感じます。
酸の存在感が特徴的で、アクセントにも骨格にもなっている様な。
 
 
吉川産の山田錦として、
写楽と而今を飲み比べてみても、
造りの差、個性がハッキリと異なっている感じで、
共通項がない…訳ではないのだろうけれど、
それを探しているより、シンプルに「両方ウマイ」が正解!…なんて思いました。
 
 
福島会津若松・写楽・純米吟醸“東条山田錦”平成27酒造年度、
 
 
吉川と比べて、7号酵母系の特長が出ている…と感じました。
少し重さがあり、
ズンと深く、強く、渋味も印象的に感じます。
それが、数分後にグッと開いて来て…
奥から更に瑞々しさが上って来る様な印象を受けました。
ベースを支えられる様な、
マッチョな二の腕を想像させる様な力強さは、
ベースラインを走るのだけれど、
その芯の周囲に濃密な味わいの要素が詰め込まれている印象。
それが流れの中で開いて来ると、実に華やぐ。
 
浮ついた感覚がなく、醍醐味、説得力を持つ青年のイメージ。
 
 
 
三重名張・而今・純米吟醸“東条山田錦”2015、
 
 
中でも、重厚。果実感が強い。力ある雰囲気。
果実香だけがあるのではなくて、
果実が持つナチュラルな野性味、渋味の様なものも含有している感覚。
重みがあって甘みがあって、含んで行く中で、パイン系の香が立ち上がる。
 
料理に合わせるなら、この而今の東条山田錦がいちばん相性が良い…と感じた。
押し味の強さは、受け手としてのお酒ではなくて、
強さがあるからこそ、
色んな肴、お料理の中で主張をしっかりと残したまま、
美味しさの可能性を広げてくれている様な気がする。
 
また、しばらく経ってお酒が開いて来ると、
もっとグッと全体のモチベーションが上がる様な印象も。
 
 
 
福島会津若松・古典写楽・大吟醸純愛仕込み“山田錦”十兵衛5年熟成、
 
 
ひとくち、やや苦い。まずそう感じる。
軽さがある。まだ開いていないって思う。
 
その頃から、舌先にねっとりした甘味、クリーム感があると思う。
こうしてメモを取りながら、
口の中に、ゆっくり味が出て来ている…なんて感じる。
柔らかさがじんわりと舌の上に溶け出て来る様な。
 
「35℃くらいで…」と、お燗酒をお願いしてみます。
38℃と言いかけて、何だかもう少し人肌に近い状態で、
のんびり飲んでみたいと思いました。
すると、これが実に美味しいものでした。
ほっとする美味しさ。
感じていた苦さ、渋さがまろやかさに解けて、
素晴らしい塩梅でした。これはとても好み。
少し含んだ香の中に、熟成香…
温かみある木材の匂いに近い香に、少しココア、そしてかすかなナツメグ感。
複雑さはあるけれど、
味わいの和み感にまとめられて、たまらなかった。

時間が経ってから常温で頂くと、初手の苦味も薄れていました。
美味しい。
こういう風に開栓直後は少しお酒が緊張していて、
硬かったり苦かったりすることもある様です。
もし、そう言うお酒に出会ったらなら、間を置いてみるのも良いかと思います。
 
 
三重名張・而今・大吟醸“山田錦”
 
 
香がずーっと残る。良い香、大吟醸と名付けるに相応しいような…
後半、余韻の伸びの良さが、とても印象的。
全体には綺麗でスマート、卒がない仕上がり。
品格があると言うか、
華やかで、ほんの少し渋味のアクセントを持っていて。
いちばん端整なお酒であった様に思います。
ゴツさのない、オールラウンダーな雰囲気。
 
 
全て山田錦と言う贅沢な飲み比べ。
 
「而今の山田錦、ください」とかお代わりが欲しくて言い、
 
「どれ?全部、山田だから分からんっ」なんて会話を、
 
僕だけでなく、何人かが繰り返し発言していました。
この言い方って、お米…酒米違いでお願いする時の言い方だったり、
メニュウに「而今の山田錦、八反錦」と複数あった場合に、
そう頼む言い方ですよね。
どちらかと言うと、普段はそちらの方が出会う可能性、高いんじゃないかなぁ。
 
どれもこれも山田錦。
“最高の酒米”と称されているからこそ、よく使われる訳で。
その中でも、特に名産地とされている山田錦の最高峰ばかりを飲み比べてみて、
こう…「山田錦はしっかりとした酒質に仕上がり易い」イメージがある中で、
「それもまた、蔵元さんの個性次第なんだなぁ」と感じました。
どう、酒米を解釈して醸造して行くのか。
センスと言うか、才能と言うのか。
より、日本酒を醸すと言う事は、芸術に近いものなんだ…なんて感じる訳です。
 
他に、
而今・大吟醸斗瓶取り“全国鑑評会出品酒”、
写楽の純米吟醸夏吟うすにごり、
而今・純米吟醸“八反錦”火入れ…を飲んでいるはずです。
でも、その段階でしっかり「わーい!」と言う状態だったので、
メモも記憶も全然残っておらず。
 
 
 
いっぱい美味しく飲ませて頂きました!
 
 
 
 
 
Dscn5641
 
 
お食事メニュウには、鰻の押し寿司…の様なもので。
鰻、厚味があるもので、かなり美味しかったです。
井出さんが作る甘味のあるタレも、普段のメニュウに登場する場合にも、
絶品である場合が多く、これもまた然り。
 
 
Dscn5642
 
 
新崎さんが作って来た「日本酒クイズ」…
これ、うんちくじゃない辺りが、ちょうど良い所を突いている…と思いました。
僕らは醸造家になりたい訳じゃないので、
造りの細かな所作なんかをクイズにされても、あんまり意味が無いんですよね。
生活の中で根付いている日本酒。
それを知る…雑学と言えば雑学で、
でも、「へぇー!」と聞いて、それこそ某番組の様に、
明日、誰かに言ってみたくなる様な内容で。
 
 
Dscn5644
 
 
で、お酒呑みの最中にも楽しんで取り組むことが出来ることが素敵なのです。
 
その後、その日に感じた事を、
僕は、こうまとめています。
 
 
蔵元、酒販店、飲食店、飲み手の関係性は、
本屋に例えられるのではないか。
 
作家(蔵元)、酒販店(出版編集)、
 
飲食店(本屋)、飲み手(読者)と言った感じ。
 
本の楽しみ方、解釈は読者ごと自由だし、
逆に作家さんに対して読者が、
期待でなく「こうした方が良い」と注文を言う必要もないと思うんだ。
 
酒販店さんのポジションがとても大切です。
コンビニだったり、ただ本を並べているお店もあれば、
本について、独自にPOPを作成したり、
熱心に本を紹介していたり…
「読んで欲しい!」が伝わる店内の本屋さんは、
WEBが広がり、電子書籍が広がった現代でも好調と伺います。
 
「そのお店に行くと、きっと何か面白いものがある」
 
…インターネットの世界は良し悪しで、
好評も酷評も混在し、善意も悪意をも合わせて存在していると思います。
新崎酒店さんや、
僕にとっては、武蔵境の「酒のなかがわ」さんや、
「革命君」さん、池袋大塚の「地酒屋こだま」さんは、
 
「何か面白さを、興味を持ちたくなる様なものを」
 
そのお店に並べている…そう思っています。
世間で浸透している言い方なら、情熱の、熱意ある酒屋さん方。
お酒を買いに行って、お酒の話をするだけでも楽しい場所。
読者の声、世相の声をよく調べて反応しているはずで、
しっかりした酒屋さんであればあるほどに敏感で。
 
「酒屋さんに行ってみよう!」
 
…なんて思ってもらえると嬉しいです。
お酒を並べるばかりが酒屋さんではない…
それは大町で出会った「横川商店」さんは、
お酒のことは勿論、街のこと、いろんな食品、文化…
素晴らしい事に、情報の集積地となっているし、
信州中野市に遊びに行く理由にもなる、
「食酒楽会」も「善光寺屋酒店」さんが携わっているからこそ、
開催されている訳ですし。
 
“当たり”の酒屋さんに出会うと、
更に日本酒ライフが楽しくなるじゃないかな…って思います。
 
 
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答え合わせも、みんなニコニコ。
 
 
 
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デザートにアイスが配られた様ですが、
 
食べましたが、
 
ええ、ほとんど覚えていません。酔い酔いの酔い。
 
 
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お開きになって外に出ると、まだまだ明るい時間。
心地は既に、終電間際くらい。
 
 
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「二次会に行くぞー!」とローリーの旦那に付いて行って…。
 
 
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松本駅前の風林火山にて。
 
 
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信州飯山の「水尾」などを更に飲んでいる様ですが、
なんだろ、記憶がないですね。よく飲んだ1日…だったと言う事でしょう。
 
最後がグダグダで終わって、何とも締まりがないのだけれど、
実際にそうだったんだから仕方がない。
それにしても楽しい酒宴でありました。
 
 
…と、ちょうどここらが良い所、となってございます。
久し振りの更新となりまして、
長講一席、最後までよくぞ耐えてご覧になって下さいました。
誠にありがとう存じます。
 
それでは、また次回にお目に掛かりたいと言う所で…
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。
 

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2016年10月19日 (水)

雨の中でも熱い、第2回信州SOUL!(2016年9月18日・Sakefeti 志賀泉酒造特設会場)

 
 
 
 
 
晴れたら良かった…とは思わなかった。
 
雨の中でも、最高に楽しかった。
 
昨年より一層思いのこもったイベントになっていたと思う。
 
雨へしっかり対応できていた事こそ、
 
その証。
 
 
 
 
 
えー、
誘惑箇所の多い中でございます。
いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
気楽なところがよろしいんじゃないか…てンですが、
一生懸命に書いて行くことにしてございますンで、
どうぞ、
最後まで、よろしくお付き合いを願っておきますが…。
 
今年は本当に、天候が良くなかった。
10月も終盤になって、ようやく…と言った所ですな。
お天道様も何に恥ずかしがってしまったのか、
本当にお顔を出さなくなっちまってねぇ…
様々なものに影響が出ている、なんて伺いますな。
豪雨で浸水、氾濫だけでなく、
土砂崩れ、作物が育たない、作物を収穫できない、
雨が続き、植物も人間もまた病気がちになったり…
おしめりがないってぇのも、もちろん困るのですが、
何にでも度ってものがあるものでございましょう。
特に今年は、雨に恵まれ過ぎたのか…
本当に困った年を、皆様で過ごしている訳ですが…。
 
そうした命や生活に関わる内容ではないものの、
生活に活気活力、お楽しみを与える部分では重要になります…
各種のイベントも雨に降られて、涼やかな結果になっていると存じます。
晴れてこその屋外イベント、
もちろん安全も考えて中止になる、
雨を避けて人出が集まらない…そんなご苦労の多い年ですな。
私たち自身も雨で出掛ける機会が減った様にも思います。
 
今回、第2回の信州SOUL、いちばん印象的だった表情は、
「勢正宗」を醸す関晋司さんの険しい表情でございました。
普段は朗らかなお兄さんなのですが…、
最も真剣さを垣間見る瞬間、造りの時期はあんな感じなのかしら…と、
そんな様に想像も致しますよ。
昔「父ちゃんは造りの時は鬼になる」なんて仰っている頃合がありましたが、
そうした側面もしっかり継いでおられる…、これは考え過ぎでしょうか。
 
当日の雨の降る中、会場を険しい顔で歩いておられる様を、
何度も何度も拝見しました。
会場に不備がないか、パトロールされているご様子。
私たちが座しておりました席ではその姿をよく拝見したものですが、
それぞれの場所で、主催者の皆さんが、
心を凝らし、懸命に支えて下さったイベントだったと痛感致します。
 
だからこそ、だからこそ…です。
私たちは、心から楽しむ事が出来たと感じています。
そうですね、第1回より更に楽しみました。ええ。素晴らしい事です。
大雨であっても、
前回より、もっともっと楽しく美味しく過ごす事が出来たと言う、
その真剣な心意気を感じました。
 
さて、そんな熱い雨の日の一席を申し上げます。
普段は、車で移動する信州中野、お酒呑みのお噂ですンで、
徒歩と電車にて目的地を目指します。
最寄りの駅に出掛けて行きますと噺の幕開きとなっておりまして…。
 
 
 
 
 
僕より、どちらかと言うとYOKOさんの方が雨は苦手で。
 
 
「 雨だなぁ 」
 
 
…と、当日の朝を迎えておりました。
くるんくるんと髪の毛がまとまってしまうらしく。
 
寝起きの様な憂鬱さが雨の日は続くもので、
寝起きだけでなく、家を出る時、駅を出る時、お店から出る時と、
都度、「雨だなぁ」と思う。
 
自分は…と言うと、飛び上がりモンの性格故に、
もう、信州中野市へのお出掛けに、ウキウキとしていたところ。
雨が嫌いじゃないから、親身にYOKOさんの鬱蒼とした気持ちには寄り添っていない。
ひどい奴があったもんで。
 
 
Dscn3603
 
 
松本駅に到着し、「特急しなの」に乗り換えます。
途中、珍しくカメラを持った方々が沿線に見える…と思っていましたが、
これが目当てだったのでしょうか。
「寝台特急カシオペア」との文字。
 
 
Dscn3604
 
 
JR長野駅に到着して、すぐに長野電鉄の長野駅構内へ。
専用列車も、このあと発着するんだそうで、
菰樽のセットアップ中でした。
 
券売機では、愛知県から…
結局、おそらく9月10月は、ほぼ毎週信州へ訪れていた、
maikoさんご夫妻とお会いします。
申し合わせた訳ではないのだけれど、自然と遠方からの移動だと、
この時間、この電車になりますよね。
 
 
Dscn3605
 
せっかくのロマンスカーですから、
先頭車両の先頭が嬉しいぞ…っと走る走る。
 
 
Dscn3606
 
 
先客1名で「やった!」と思いましたが、
なんとその男の子が最前列4席を確保。
…ううむ。
仕方がないけれど、2席分しか取らないと思っていたから、
ぬか喜び状態で、やるせない…。
いや、大人気ないって言えば、そうなのだけれど、
旅はめいっぱい楽しみたいですから。
 
 
Dscn3607
 
 
長野電鉄の改札後にはトイレがないので、
一旦、改札を出てトイレに行った帰り道。
着々と菰樽の準備が進んでいた光景。
 
 
Dscn3609
 
 
出発前、一応記念に前からもロマンスカーを撮影。
焦って、上手く撮影できませんでしたけれど。
 
 
 
Dscn3617
 
 
しばらく地下区域を走り、お馴染みの見所へ。
 
 
Dscn3618
 
 
出口が見えて、「わっ」と光が入り込んで来ます。
 
Dscn3619
 
 
Dscn3620 36
 
 
 
 
 
Dscn3621
 
 
無事にイベントを済ませ、のんびり電車旅へ。
 
ポケモンGO、届いたばかりのポケモンGOプラス、
そして、バッテリー充電器。
 
 
Dscn3622
 
 
中野駅に到着しました。
印章に使われる様な…
篆刻書体に似た文字で彫られている、信州中野駅の看板。
 
シャトルバスも来ると伺ったのですが、
ご案内の通り、ポケモンGOは歩かないと捗らないゲーム。
雨は降っているものの、
信州中野の街を歩く楽しみも僕らは謳歌したいので、
皆さんが雨宿り、バス待ちの中で、
ふたり、駅から飛び出します。
 
 
Dscn3623
 
 
駅から志賀泉酒造さんへ向かう途中、
前回とはちょっと異なるルートを辿ったのですが、
その中で、「Sakefeti」の中核の存在である、
「和喜多」さんの前を通りました。
もちろん今日のイベント「信州SOUL」のポスターが張り出されていました。
いつか遊びに来てみたいものです。
 
 
Dscn3624
 
 
「食酒楽会」でお馴染み、善光寺屋酒店さん前を通ります。
 
 
Dscn3625
 
 
今度は「勢正宗」蔵、丸世酒造店さん前。
 
 
Dscn3626
 
 
王日神社に辿り着きます。
この奥、本殿の脇を通り抜けると、志賀泉酒造さんに到着。
「信州SOUL2016」の会場となります。
 
 
雨の中のテント下でのイベント。
時折、止む時間帯も少しばかりありましたが、
概ね、降り続いていましたね。
シャトルバスで先に到着していたmaikoさんご夫妻が、
僕らの席も確保して下さっていて、とても助かりました。
その節は、本当にありがとうございました!
 
 
Dscn3627
 
早速昨年同様に、
いつもお世話になっている「三幸軒」さんのフードブースへ。
 
今回のメニュウはこちら!
 
Dscn3628
 
 
信州みゆきポークを使った「水餃子」!
醤油ダレには「中野醤油」さんの醤油を使っているそうです。
 
これ、実に美味しかったですね。
ひとつの食事が餃子に始まって餃子に終わっても良いくらい。
一粒一粒もかなり大きく、食べ応えありました!
 
 
Dscn3629
 
 
「牛すじときのこの煮込み」も、すごく良かった。
旨味が充満した味わい。
きのこが味を出してくれていて、
バイリングなど食感の良いものもたっぷり入っていて、
酒呑みにはたまらない肴になります。
牛すじもよく煮込まれていて、とろとろで柔らか。
最高でした。
 
 
Dscn3630
 
 
maikoさんが買い求めてらしたピザ、ご相伴に預かります。
これ、昨年も同様に500円なんですよね。大変リーズナブル。
 
 
 
Dscn3631
 
 
今年の「信州SOUL」のお猪口は、こんなカタチ。
ポスターの色に合わせて…でしょうか。赤色。
 
 
Dscn3632
 
 
昨年同様、
別料金ですが、
山ノ内町・志賀高原ビールの樽生を飲むことが出来るので、
そちらをもらいに来ましたが…
…このあたりの流れは、大町の呑み歩きと一緒ですね。
「ねぇねぇ、ビールからが良い」とYOKOさん。
歩いたあと、ひとごこち付く様なカタチ…ですね。
 
 
 
Dscn3633
 
 
昨年は1液種でしたが、今年は2液種に増えていました。
人気だったのでしょうか。
 
昨年同様の「DPA」、ドラフトペールエールと、
「IPA」の2種類。
こう…持って来て置いてしまうと、
どちらがどちらが分からなくなるのだけれど、
飲んでみると歴然としたホップの香の差があり、すぐ分かりますね。
 
 
 
Dscn3635
 
 
日本酒のブースはそれぞれこんなカタチでした。
ひとつのテントに2蔵お待ちかね…と言ったところ。
 
 
Dscn3634
 
 
信州中野「岩清水」、小古井さんのお酒から。
 
小古井さん、髪の毛なんかはビッショリと濡れていて、
準備等の作業、相当大変だったんだと伺えるものでした。
そう、入口で「和喜多」のおかみさんにもお会いして、
やっぱり同様に、濡れていらして…本当、手作りのイベント、
皆さんが並々ならぬ情熱で会場を設営されたんだと、
本当に頭が下がる思いでした。
 
「岩清水」蔵、ラインナップは、
岩清水・純米吟醸・袋吊り無濾過本生、
中野土びな・本醸造・吟醸式瓶火入れ。
 
純米吟醸、並み居る強豪…他の蔵元さんと比べても、
やはりお気に入りみたいで、何回かお代わりを取りに行きました。
体にちょうど良い。
重さが心地好く、また軽い印象で残りもし、何より雑味を感じず、渋味も重く残らない。
本当に良い塩梅に仕上がっていると思います。
生だからこその押し味があって、
逆に、お隣の本醸造は、和やかな印象のまま終わりますね。
我が家の定番酒とも言えるもので、冷酒、冷や(常温)、お燗酒、どれを取っても魅力がある。
温かみある風情のお酒だと思います。
 
 
 
 
Dscn3636
 
会場でもある信州中野・志賀泉酒造。
「志賀泉」や「内山乃雫」など銘柄がありますが、
近年は「一滴二滴」を推していらっしゃる様に感じます。
前日のTV放映、宣伝された番組内でも、
実際に「一滴二滴」が飲まれていましたが、なんだろ、
テレビの前で「わぁ、志賀泉のお兄さんだ!一滴二滴だ!」と、
にわかに騒いだ後だったので、
こうして目の前にして、それだけで嬉しくなっちゃいますね。
 
本質的には同じお酒…だと言います。
一滴二滴・特別純米酒「雪中生貯蔵酒」、
一滴二滴・本醸造「雪中生貯蔵酒」…の2種。
 
純米の雪中貯蔵、まろやかさがあり美味しいと感じました。
旨味によって味が乗っている感覚と言うよりも、
お酒のツルンとした喉越しが増した様に感じました。
逆に、本醸造はキレがある雰囲気で、個性を両ボトルから感じるものでした。
 
 
 
Dscn3637
 
信州中野「勢正宗」蔵は、
今年から発売された純米「サマーカープ」、
純米「オータムカープ」のラインナップ。
サマーカープは、もち米熱掛四段仕込み純米生原酒、
オータムカープは、純米酒ひやおろし。
 
…広島カープ、25年ぶりのリーグ優勝を果たした今年、
それを知って、このラベルを出すなんて事は出来ませんから、
必勝勝鬨縁起のお酒「勢正宗」の効果が、むしろあった…のか、どうでしょうか。
 
勢正宗さんのラインナップの中でも、
特に明るい印象を、それぞれのお酒から感じました。
他が暗いって言う訳ではもちろん無く…カラッとした印象なんです。
軽いか…と言うとしっくり来る言葉ではなく、
勢正宗流の爽やかさを体現した、そんな感じでしょうか。
 
 
 
Dscn3639
 
 
山ノ内町・玉村本店「縁喜」蔵ブースには、
主催者さんでもある須坂の新崎酒店の旦那がお見えになっていました。
お無沙汰しておりまして~。
新崎さんから仕入れたお酒は、厨十兵衛さんでも、よく拝見します。
 
縁喜・純米吟醸“自家栽培米美山錦”白ラベル、
縁喜・純米・赤ラベルのラインナップ。
 
縁喜、この白いラベルは特別純米のイメージがあるのですけれど、
純米吟醸規格にグレードアップされたのか、
はたまた新しいボトルなのか。
白いラベルの特別純米は、結構なお気に入りのお酒で、
その好みの部分を、より一層引き出した様に感じる味わいでした。
美味しい。
まろやかさと香味のバランスが良く、全体的に華やかな印象が漂います。
赤いラベルは、昔からの縁喜さんの日本酒に沿う雰囲気。
そう、好みとしては白いラベル側の味わいが好みなので、
とても覚えが良かったんですよね。
 
 
Dscn3640
 
信州篠ノ井・東飯田酒造店「本老の松」蔵、
TwitterでのHNで言う所の納豆巻きの若旦那がお見えになっていました。
 
 
 
先日、新しくなったラズベリーリキュールのボトルに、
YOKOさんの写真を貼り付けて頂いて、誕生日プレゼントにした件、
まずは、とってもお礼を言いたかったので、
伝えられて良かったです。ボトル、大切に飾ってあります。
何でも依頼第1号だったみたいで、なお記念になりました。
 
 
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こんな感じ。ビールで割ってもウマイ。

Img_2242


奥に任意の写真を配置してもらえます。
河津町の桜とYOKOさんのショット。
 
 
お酒は本老の松・本醸造“生原酒”、山廃純米ひやおろし“純”の2種。
どちらもしっかりした性格のお酒で、
雨の中、少し冷え冷えとして来てしまった体には、
この強い味わいを持つお酒が合いました。滋味ある旨味。
 
 
Dscn3641
 
 
ブースに戻ると、maikoさんが、
初参加となる飯山市の「旬菜料理はた乃」さんのお弁当をお買い上げになっていました。
(そして写真を撮らせて頂きつつ、相変わらず甘えてしまいました。感謝ですっ)
 
 
Dscn3642
 
 
説明書きもしっかりとあって、
確かこれで1000円だったかと思いますが、ちゃんとした造り、豪華さ。
これは良いもの、でしたね~。
 
 
Dscn3644
 
 
フードの追加で、
「屯」の信州みゆきポークのタレ串カツ。
 
昨年より、フードブースの並びが少なく、
買い求めやすかったのですが、
雨と言うより、様々な改良があったのでは…なんて思っています。
 
 
Dscn3645
 
 
同じく「屯」、福味鶏のから揚げも。
 
 
 
Dscn3647
 
 
信州篠ノ井・西飯田酒造店「積善」へ。
前日、銀座NAGANOでイベントがあったはずで…
それを伺うと、やはりトンボ帰りだったそうで、
たいへんですけれど、「59醸」メンバーでもあり、
信州のお酒を、食をより良く知ってもらうためには、
とっても必要な事でありまして。お疲れさまです!!
 
何でも今回のなでしこの花酵母、特例的に醸したそうなんですけれど、
私、かなり気に入っております。
 
積善・純米吟醸・“なでしこの花酵母”
積善・純米吟醸生・“オシロイバナの花酵母”
 
なでしこの花酵母自体は以前からもありましたが、
味わいのバランス、
いつもの雰囲気より、ずっと軽くて繊細さを感じるもので、
美味しいと感じました。こう言う雰囲気のお酒も「積善」の中にあるんだなぁ…と。
オシロイバナの方は、まさにいつもの酸の生きた路線でした。
力強さもあり、飲む醍醐味があるカタチ。
 
 
Dscn3648
 
信州千曲・長野銘醸「聖山」蔵、
「姨捨正宗」を醸す蔵元さんの製造責任者になった竹内さんブランド。
年々、酒質が…
酒質が上がっていると端的に言うより、
もっと「目的のお酒を醸し始めている」のだと感じます。
蔵の改良にも着手されておられるようで、目の強さがかなり違いますね。
逞しい、勢いのある目をされておられました。
 
聖山・純米吟醸おりがらみ、
聖山・特別純米・無濾過生原酒おりがらみの2種。
 
右の青い瓶、純米吟醸、
アルコール度数は15度、しっかりあるのですが、
それを思わせない、良い軽さがあります。
悪い意味でなく、感じ方として13度前後、
体に負担を掛けない印象の飲み心地。
メロンやバナナの香が主体で、少しパインの香も拾います。
芳しさで前半を風そよぐ心地好さで駆け抜け、
喉の奥にはとろみが残る様な…そんな感覚です。
良いボトルです。
家で飲むと、ついつい過ごして床で寝始めるタイプのお酒ですね。
左側は、比べてしっかりとした飲み応えを持っていました。
 
 
 
Dscn3649
 
 
信州佐久・伴野酒造「澤の花」蔵、
社長兼杜氏さんに、久し振りにお会いできました。
元気そうで何より。
 
澤の花・純米吟醸ひやおろし“満ち月”、
澤の花・純米大吟醸のラインナップ。
 
どちらも、すごく美人のお酒…と言う印象。
清楚可憐潔白。
純米大吟醸は膨らみが穏やかに、でもじっくり広がって行き、
満ち月は、比べるとサッパリした全体で、楽しむ時間も短く済む印象。
だからこそ、食中酒的な雰囲気があって、
少しだけ感じる酸の雰囲気、渋味が支える骨格も、必要な味わいと捉えます。
 
 
 
Dscn3650
 
信州大町・薄井商店「白馬錦」蔵。
こちらはつい先日、「北アルプス三蔵呑み歩き」でも味わったもの。
その中でラインナップになかった、
「白馬錦・特別純米“きらり”」を頂きました。
ラインナップの中でも結構好きな方なんです。
 
 
Dscn3651
 
信州小布施・高沢酒造「豊賀」蔵。
 
写真の奥に見えるのは、三幸軒のチャーハンですね。分かります。
お贔屓のお店が一緒…と言うだけで、すごく嬉しくなるもので。
 
青色ラベル、
純米吟醸は、YOKOさんのフェイバレットボトル。
座席の確保の関係で、
自分が遊撃隊の様に蔵元を回り、
YOKOさんのいる陣地へお酒を持って帰る様なスタンスで飲んでいたのですが、
銘柄を言わずに、
「結構、好みだと思って」と持って帰った豊賀を差し出すと、
「……これ、豊賀?」と言い当てるくらいの相性。
お気に入りの美味しさがある、これは素敵なことです。
 
緑色ラベルは、比較的新しい造りのお酒なんだとか。
熟成の伸びしろがある…とも思うの意味かと思うのだけれど、
現状で、酸の立ちが感じられて、
中華料理、それこそ三幸軒さんのお料理と共に、
何なら油琳鶏などと合わせて楽しんでみたい、なんて浮かびました。
 
 
 
 
Dscn3652
 
 
トイレ休憩。仮説トイレが設置されていました。
広い敷地だからこそ、こうして遠くに配置できますね。
 
 
 
 
Dscn3653
 
 
信州大町・北安醸造「北安大国」蔵。
北安大国・純米吟醸原酒ひやおろし、
北安大国・純米「豊響(みのり)」の2種類。
 
先達て白馬錦の項でも触れた、
9月初めの「北アルプス三蔵呑み歩き」でもお会いした、
伊藤社長さんに再びお会いしました。
 
ところで、最近御嶽海関を見たいが為に、
大相撲ニュース、試合結果を気にする様になりましたが、
その中で「豊響」関なるお相撲さんがいらっしゃるんですね。
境川部屋の方だそうで。
読み方は違えど、
勢正宗さんも「勢」関とご縁をお作りになっていたので、
何となく、こちらでもご縁があると素敵だなー…
…なんて思ってしまいました。
 
味わいは十分に知っている北安大国。
けれど、大町で大町の食と共に頂くのと、
こうして強豪揃いの場で頂くのとでは、
やっぱり感じ方が違いますね。
より個性を際立たせて、感じられました。
 
 
Dscn3654
 
信州小布施・松葉屋本店「北信流」蔵。
 
録画した信州関連番組を見ていて驚いたのですが、
それがアポイントがあっての事か否か、
視聴者としては分かりませんけれど、
小布施町を特集する番組、
アナウンサーが小路を抜けた先に、
何気なく庭掃除をしておられる、
当日もお見えになっていた蔵元さんが登場されて、
蔵も小布施も案内されていましたが、
お話した事がないにしても、
「お顔は知っている」方が、
突然、テレビに出て来ると驚きますね!
代々、蔵元家業の家系にある方ですから、
小布施の街を案内することに、
これほど適任な方はいらっしゃらないでしょうし。
 
熟成に関して、かなり以前から取り組まれている蔵元さん。
熟成を感じるお酒、中量の乗りがあるお酒と2種のラインナップでした。
 
 
Dscn3655
 
信州上田塩尻・沓掛酒造「福無量」蔵。
 
現杜氏さんが築き上げた「互」も好きなのだけれど、
この蔵元さんがすごい事には、
地元ブランドである「福無量」も、とても美味しいこと…
甘味があって、お米を炊いた時みたいな雰囲気を内包していて、
パンチ力、酸の勢いを感じる「互」と、
また別角度の美味しさがあるんだと個人的に思っていて。
 
そんな中で「福無量」銘柄での参加は、
嬉しく思いました。
「互」は居酒屋さんでも飲むことが出来るだろうけれど、
逆に長野酒メッセに仕事の関係で不参加の今年、
なかなか「福無量」には上田に行かないと辿り着けない…
…そう思っていましたから。
 
「郷の舞」は、久し振りに飲んだけれど手放しに和む。
良い雰囲気です。美味しい。
吟醸原酒は綺麗で上質な…上等なお酒と言う品格。
 
 
Dscn3656
 
 
信州飯山・田中屋酒造店「水尾」蔵。
 
水尾・純米「一味」、
水尾・特別純米「金紋錦」の2種。
 
個人的なイメージだけれど、
「水尾」って晴れた日、ハレの日に似合うお酒だと思うんです。
良い意味で重みを残さないと言うか。
逆に、雨でしっとりした温まりたい日には、
何と言うか…ううむ。
特別純米「金紋錦」は相変わらず綺麗なお酒で、
ツンデレで言うなら、まだツンの状態…かな。
 
 
Dscn3657
 
 
信州飯山・角口酒造店「北光正宗」蔵。
 
北光正宗・特別純米原酒ひやおろし、
北光正宗・山廃純米“実りの秋の山廃純米80”の2種。
 
山廃純米、maikoさんに少し試させてもらったもので、
お菓子感のある甘さ、ポップな甘さが印象的でした。
カチッと筋道立った雰囲気、スマートなお酒が北光正宗には多いと思っていますが、
80%精米の効果か山廃効果…
これはどちらかと言うと「奈良・大倉」の様な新世代の山廃感があり、
旨味のノリもあって、良かったです。
 
 
Dscn3659
 
 
「和喜多」さんの焼き鳥メニュウ。
 
 
 
Dscn3660
 
ぼたんこしょうつくね、
信州黄金シャモ串、
中野ボール(ぼたんこしょう入り自家製さつま揚げ)…のセット。
 
昨年も食べて美味しさは知っているつもりだけれど、
改めて、やっぱウマイです。
 
不思議なご縁があるもので、
FacebookでFriendになっているN村君が、
現在、中野市住まいなのだそうで、
和喜多さんで、
岩清水の「ごわりんご」や「理」を飲んだ写真をアップしており。
いつかは自分達も飲みに出掛けてみたいものですね~。
 
 
Dscn3661
 
 
信州中野・たかやしろファーム&ワイナリーさん。
 
 
こう…異業種と言うか。
酒造業だけれど、日本酒のイベントの中にいて、
けれど、やはり美味しいものは美味しいです。
日々の生活にワインが無い自分であっても、
たかやしろさんのワインは、自分の酒ライフに一緒にいて欲しい。
そう思います。
パンフレットにはシャルドネとメルローの2015、2種類の記載でしたが、
赤白、それぞれのエステートもお持ちになっていました。
いちばんお値打ち価格のエステートですけれど、
それが、本当美味しいんです。美味しく飲むことが出来る。
眉間に皺を寄せて「むむむ」と詩的表現を考えながら飲むのではなく、
シンプルに「あ、美味しい!」と、
酒ライフ、日常に入って来てくれる味わいなのです。
芳しく中庸。甘過ぎず辛過ぎず。
 
今回は中野市からの帰りに寄る事が出来ないけれど、
特に、リースリングやケルナーが今まで飲んで来て気に入っているので、
またワイナリーに買いに行きたいなー…と思います。うん。
 
 
 
 
出来たらY本さんにお会いしたかったけれど、
ともあれ吉報は続いているし、忙しくなりそうであるし。
 
帰りの電車、都合の良い連結のある時間にて、
少し早めですが、
僕ら…僕とYOKOさん、maikoさんご夫妻と共に、
会場を後にしました。
 
雨は降ったり止んだりで…
1度止んだかと思っても、また強く降って来る様な雲行きでした。
来年以降は晴れて行くと良いなぁ…なんて思います。
それは、
今回の第2回が満足できなかったから…ではなくて、
今後、晴れて行くと、ほら、
「第2回は雨降ってたいへんだったなぁ」なんて、
皆で笑い話になるじゃありませんか。
 
「sakefeti」のメンバーは皆さんお若い方々ですから、
そうして続いて行って、振り返る事が出来ると良いなぁー…なんて、
そんな風にも思いました。
自分も同世代。
頑張っている皆さんが眩しいくらいで。
参加者として、この楽しみをずっと味わって行きたいですね。
 
 
Dscn3663
 
 
帰りの電車もロマンスカーにて。
今度は先頭車両とか気にしません。
 
 
Dscn3667
 
 
「お帰りきっぷ」のおかげで、
戻りの電車がたったの200円で済んでしまいます。
これは大助かり。
 
 
 
 
 
そんな訳で、夕刻過ぎには巣穴に戻って来ていました。
そして21時過ぎには、ほぼ寝入る態勢で。
 
やはり移動距離が長いと疲れますね。疲れます。
けれど、なんて心地好い疲れだったでしょうか。
心地好いと思うくらい…それが程と言うものなんでしょうね。
 
目を閉じると、その中ではまだ雨の中、
雨と人の喧騒がさざめいて。
 
それは、一見するとちょっと眠りを妨げそうに思うかも知れないけれど、
今日の1日、今だけは楽しさを象徴するような子守唄。
 
巣穴で夫婦まあるくなっているところ、
本日はここまでとさせて頂きたく存じます。
 
眠くなること、眠ることの境を覚えないくらい、
安らかな寝入り端で…。
 
 

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2016年10月12日 (水)

第9回・北アルプス三蔵呑み歩き(2016年9月3日・信濃大町)

 
 
 
 
 
悠々自適に飲酒日和を楽しむ。
 
 
 
 
 
 
えー、誘惑箇所の多い中でございます。
いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
気楽なところがよろしいんじゃないか…てンですが、
一生懸命に書いて行く事としてございますンで、
どうぞ、最後までお付き合いを願っておきますが…。
 
 
んー…
昔の方が残す言葉には、金言が多いですな。
金言だからこそ、残る…と言い換えてもよろしいのかも知れません。
今回、この1日と申しますものには、
「人間万事塞翁が馬」…と言う言葉を思い出しました。
人生における幸不幸は予測し難く、
安易に喜び過ぎたり悲観し過ぎたりしない方が良いと言うこと、
転じて、
どうなんでしょうね、
考え過ぎて動かないよりは、気楽に動く事を推奨する様な…
…そんな意味合いとしても捉えられているんじゃねぇかな…って思います。
ケセラセラ、どうにかなるさってナ。
不幸が起きても、それが不幸とは限らない、
幸運が舞い降りても、それが凶事の引き金になるかも知れない…って、ねぇ?
 
酒飲みのお噂として、
真剣に試飲するも楽しく、仲間とワイワイっと車座になるも楽しく、
大町の街全体が動くような印象にあって、
「こう!」って楽しみ方はナイんだと思いますね~。
酔って千鳥足が如く、
あっちの水も旨そうで、こっちの水も旨そうで、
フラフラ、フラフラと思うさまに楽しむ…
イベントが9回目、僕とYOKOさんも2回目から参加している訳で、
街の楽しみ方は、それなりに掴んでいるつもり。
でも、今回のこのパターンはこれまで無かったですよ。
辿り着いた場所で、ビールを飲んで〆たってンですから、
実に、面白い流れであった事が伺えますでしょう?
 
 
僕らが初参加した第2回:
大町と言う街を感じ日本酒を感じ僕は飲む。(2009年9月12日・大町三蔵呑み歩き)
 
前回:
第8回・北アルプス三蔵呑み歩き(2015年9月5日・信濃大町)
 
さぁて、いつもは1年後に焦って書いていたりもする内容ですが、
なんと、今回は1ヶ月ちょっとで更新ですよ、ええ。
ちょっとしたミラクルであります。
盛り上げて行きますよ!(川柳川柳師匠の様な口ぶりで)
 
さっ、
どうぞ、最後までお付き合い下さいませ。
 
 
 
 
Dscn3413
 
 
松本駅、大糸線のホームから。
 
今年は久し振りに呑み歩き記念臨時列車に乗って大町へ向かうことにしました。
午前中に用事があったから…だけれど、
昨今の流行は開始前に行って、ご飯を食べてからイベントに臨むカタチでした。
 
 
Dscn3414
 
 
電車の中では蔵元さんが大町の案内を配っておられました。
 
 
Dscn3415
 
 
信濃大町駅に到着。
アルクマさんやおおまぴょんなど、
ゆるキャラさん方がお出迎えしてくれました。
 
 
Dscn3416
 
 
思い思いの乾杯先へ向かう皆々様。
そして、僕らも。
 
 
Dscn3417
 
 
大町駅前のこのコンパス、ポケストップであります。
駅から伸びる商店街、いくつかポケストップ設定があって、
歩くだけでも、少しずつですがアイテムの回収が出来ました。
不思議とポケモン自体はあまり出会わなかったので、
補給に向く様な印象ですね。
 
 
Dscn3418
 
 
目的地「横川商店」さんに行く途中の交差点。
「いーずら大町特産館」がある交差点ですね。
 
 
Dscn3419
 
続くアーケードの中に、菓子司「柴田」さんがあります。
今年も1日限定のお菓子「酒蔵散歩」を買い求めましたし、
お袋からは、
大好物の羊羹「紅花いんげんの蒸し羊羹」の注文を託されていました。
事前に電話をして予約をし、
この「呑み歩き」の終盤に受け取ろうと言う算段。
我ながら完璧です。
 
 
Dscn3420
 
 
フリーマーケット会場。
更にその先、横川商店には多く人が賑わっていることが分かります。
 
 
Dscn3421
 
 
「ヤマジュウ・横川商店」さん、イベント開始の15時直前。
とても賑わっておいででした。
僕らはご縁があり、いつもお世話になっているので、
やっぱり、ここからスタートが良いです。
 
 
Dscn3422
 
 
乾杯の時間も近いので、それまで待とうと思っていたところ、
「ねぇねぇ」と僕を呼ぶYOKOさんの意図。
 
先ず一杯で喉を潤します。
 
 
Dscn3423
 
間もなく乾杯酒が配られ始めました。
今年も信州上諏訪・本金・純米大吟醸にて。
 
昨年までは「大吟醸」でしたね。
新しい取り組みとして、
酒造好適米「雄町」での醸造は存じ上げておりましたが、
大吟醸から純米大吟醸への変更もされいたんだなぁ…と、知る訳で。
 
今年も宮坂の旦那が…と、いつもの調子で「旦那」と書くと、
宮坂性の多い上諏訪だと、どなたか分からなくなりますナ。
杜氏である恒太朗の旦那もお見えになっていて、
実際に買って飲んだ「純米吟醸・雄町火入れ」の話や、
この純米大吟醸の話もすることが出来まして。
純米大吟醸、かなり美味しかったです。本当。
純米とアル添の差…なのか、
昨年の凛とした華々しさが、
少し柔らかな、柔和な雰囲気に感じられるものでした。
屈託が無く、煌きを湛える雰囲気は変わらないのだけれど、
本当、柔らかさが颯に駆け抜ける感覚は、
相反する表現ですけれど、
でも、実在していた…そんな味わいでした。
 
蔵にも存在していない稀少なお酒を、
やはりご縁、繋がりの先、
取り扱う酒屋さんと醸造する蔵元さんとの繋がりがあり、
こうして毎年、楽しむ事が出来る。
それはとても素敵な心の通い路の中、あるものです。
 
 
Dscn3426
 
 
横川の大旦那の挨拶から、乾杯式が始まります。
 
 
Dscn3431
 
 
青空へ向かって、乾杯!
 
 
 
 
 
 
 
Dscn3432
 
 
 
乾杯後、僕らは「北安大国」を醸す「北安醸造」蔵へ向かいました。
写真のYOKOさんが下を向いているのは、「ポケモンGO」をしているからです。
念のため。
 
 
Dscn3433
 
毎年、いや年々、北安醸造さんのフードは進化している…
…とは昨年も思った事ですが、今年はなおすごい!
 
「本日のおもてなし」として、こんなリストまでありました。
 
酒の肴だけでなく、
地元ではすっかりお馴染みだけれど、
観光の方なら、きっとすごく嬉しいはず、
お菓子の「雷鳥の里」も、お皿にてんこ盛りになって置いてあり、
「この1蔵で移動しない人、留まる人、
 または他2蔵を回って帰って来る人」を生み出していたのではないかと思います。
…お酒はたっぷりある中で、この充実ぶりは、
まさに「おもてなし」を感じました。
 
でも、何となく…
どのイベントであっても一介の僕らにも笑顔で対応して下さる、
伊藤社長さんならば…と、何となくですけれど、
納得できてしまう心持ちもありますね。
 
その2週間後に信州中野市でお会いしましたが、
やっぱり、素敵な笑顔で応対して下さいましたもんね。
 
 
Dscn3434
 
 
蔵内の壁に、なんとクラフトビアフェスティバルin松本のポスターが。
 
日本酒のイベントなら分かるけれど、
こうしてクラフトビールのイベントの告知もあるとは、なんて素敵な事でしょう!
 
 
Dscn3436
 
最近、地下を掘って湧き出た水。
凄まじい勢いで湧出していました。
まだ水質検査の結果が出ていないので飲むことは出来ませんが、
見た目に清冽な水が豪快に釜から溢れ出ている様は、
涼しげ…を通り越す勢い。
 
 
Dscn3437
 
 
蔵内へ戻ります。
 
 
Dscn3438
 
 
この賑わいです。
「北安大国」もそれぞれ試飲させて頂きました。
 
蔵を出て、
外で杜氏である山崎の旦那にお会いする事が出来、
なんとか美味しかった気持ちを伝えようと思い、
詳細を伝え…伝えようとして、
どうでしょう、うまく伝わったのでしょうか…。
 
今年のひやおろし、とても柔らかな印象を抱きました。
雑味がまず感じられず、柔らかく伸びる…と思いました。
お餅を、ぬるーん…と伸ばした様な。
それでいて、軽くあり、
北安大国らしい甘味もあるのだけれど、
いや、いつも重く感じたりもしないのだけれど、
より穏やかに軽さがあって良かった…と思ったんです。
 
…でも、甘くないと言う言葉、
軽いと言う言葉を安易に使うと、
「あれ、これってネガティブに伝わったりしちゃうのか?」と、
考えたりもしてしまって焦り、
なんだか、山崎杜氏の笑顔も爽やかで、
より一層、焦ってしまったんですね。ええ。
伝わったかなぁ。伝わっていて欲しいなぁ。
今年の秋上がりも実に美味しく頂きましたよー!
 
 
 
 
Dscn3439
 
 
続いて「白馬錦」を醸す「薄井商店」蔵へ。
入口、事務所付近はそんなに混んでいないのだけれど。
 
Dscn3440
 
 
やっぱりすごい人出で。
 
掻き分けながら、どんどんと進んで行きます。
 
 
Dscn3441
 
 
お品書きをメモ代わりに撮影。
 
 
Dscn3442
 
これ、どこかのプライベートブランド品なのかしら。
初めて拝見する銘柄でした。
 
水そのもの、と言った印象のお酒。
 
 
Dscn3444
 
やっぱり、秋上がりを楽しむ…と言った目的もありますよね。
9月9日に解禁日を迎える信州の秋上がり、ひやおろし酒とキメがある中での、
少しだけ早く蔵出しされていると言う事もあり。
 
 
Dscn3445
 
純米吟醸で無濾過生原酒…って、
通常のラインナップにあったでしょうか。
何となく、これも珍しい様に感じました。
 
白馬錦らしいシンプルな造りのお酒。
 
 
Dscn3446
 
今年も社長さんが担当されていたお燗酒のブース。
毎年、名物のような…すごい人気ぶりになっていますよね。
 
 
Dscn3447
 
 
全ての試飲は難しそうだなぁ…と、とりあえずの脱出。
アレですよね。奥に集中しちゃう感じですから、
敷地内に3~4箇所に試飲台を設けて分散させても良いのかもですね~。
そうすると人の流れもかなり変わって改善するかも。
 
Dscn3448
 
 
ふと、スマホの画面を見ると、時計の表示は16時を過ぎていました。
(画面はもちろんポケモンGO)
 
 
「よし、YOKOさん、横川さんへ戻るぞ!」
 
 
Dscn3449
 
 
「お酒が進みすぎちゃうから」と、
イベント開始から1時間後の16時から販売する…、
そう告知のあった北海道羽幌にある「重原商店」さんの「糠にしん」…
北海道とニシンの関係は存じておりますが、
「糠にしん」なる食べ物は、初めて伺うものでした。
 
未知なる食物と言う興味もさることながら、
呑ん子さんが探して来るもの、そしてベタ誉め様は、信用できます。
これまで「うーんっ」って思ったもの、ないですからね~。
呑ん子さんの「これはお酒が進みすぎちゃうから危険」は、
本当、素晴らしいキャッチコピー、謳い文句、呼び水でした。
 
 
Dscn3450
 
 
炭火で網焼き。
チーム・ヤマジュウの皆さんの活躍によって、
すごく良い状態で炭を使うことが出来ます。
皮目から遠めに焼いて、ブシュブシュと脂が爆ぜて来て…。
 
いやもう、これ、すっげぇうまかったですね。本当に。
 
ただの干物でなく、糠が関わっている事が大切で、
酒盗を焼いた時に似た香がします。
旨味のある脂、香ばしさ、塩気も強いことは強いのだけれど、
その塩は脂と融合された素晴らしい味わい。
これ、ご飯、お茶漬けなんかも、すごく呼び込む印象があります。
1切れで、茶碗5杯は軽いですかね。それぐらいの旨さ。
日本酒なら、そう、仰る通りに無際限ですね。延々と進む。
 
僕ら、お酒を手に持っていなくて、
まず焼くことに夢中になっていて、
かつ両手もふさがってしまって、
「酒がっ」…追いつかないと思ったところ、
お隣にいらした兄さんが、「どうぞ」と1合瓶に入っているお酒を分けて下さいました。
これには感激しました。
 
「ちょっ、天使…」
 
…と思いました。本当。
糠にしん、本当になんて危険なヤツ。
こんなにウマイものが、まだまだ酒の肴としていたんですね~。
本当、知り尽くせない楽しみ、また出会いました!
 
 
Dscn3451
 
 
合わせて、干物セットも焼きました。
こちらも呑ん子さんが現地に飛んで買い求めた逸品揃い。
 
 
Dscn3452
 
 
お酒、日本酒、美味しい。
 
 
良い景色です。
 
 
Dscn3453
 
 
横川商店店頭では、
こちらも忘れちゃいけませんね。
 
横川商店さん醸造のお味噌を使ったなめこのお味噌汁。なめこ汁。
相変わらず、絶品です。
 
で、
 
 
ここら当たりで恒太朗の旦那、おかみさんと、
息子さん、娘さんと合流した…と言うか、
あれ、なんでポケモントークに発展したんでしたっけ?
 
きっかけがイマイチ覚えていないのだけれど、
まぁ、やっぱり小学生の間では「ポケモンGO」は大人気なんですね~。
きっとみなさんご両親のスマホで遊んでおられると思うのですが、
(面白い事に、そうして散歩をして遊ぶものだから、
 「これはここで取った」なんて情報を親子で共有していて面白いです)
夢中に、集めた数や未知のポケモンなどの話で、すごく盛り上がりました。
 
ゲームと言う土俵だと、
そりゃあ経済力とか、そう言ったものがモノを言う場合はいけないでしょうけれど、
こうしてポケモンGOの様に、
よく歩くことや運の要素が絡んで来ると、
お互い、割合対等にお話が出来るから楽しいものです。
 
結構、夢中で話していました。
僕らはポケモンGOについて言えば、
Twitterでゆ~さん、ひろっちさんが遊んでおられ、
他だと、同僚さんとか…
あまり遊んでおられる方、それもリアルに会って、
遊びでお話できる方って、実はいなくて、
夫婦で楽しんでいるばかりでしたから、
こうした交流は実に新鮮でした!楽しかった!
 
 
Dscn3455
 
 
通りを見たこともない車がスッと通る瞬間もあって、
炭焼きコンロでほろ酔いの、
ポケモンGOで盛り上がりの、
更には、不思議な車が通るだの…もう、何でもアリ感がお祭り然としていて、
たまらなく楽しい…そう思いました。
 
 
Dscn3456
 
 
この時間帯、16時45分頃の横川商店の風景。
 
これまでの「北アルプス三蔵呑み歩き」だと、
この時間には既に松本を目指していて、
松本で厨十兵衛へ…お疲れさま会を催しているのだけれど、
今年は、大町でゆっくり過ごしてみよう…と言う心持ちになりました。
お泊りは、流石に様々な事情があって出来ないし、
遅くならない程度に、巣穴に戻らなくちゃいけない事に変わりは無いけれど、
今、この雰囲気の中、もう少し楽しんでいたいと思いました。
 
 
 
さて、いきなり居続けが決まったものですから、どうしようか…
そうだ、
実はまだ、「金蘭黒部」を醸す「市野屋商店」蔵に出掛けていないので、
行かなくちゃ…と言うことに。
 
 
 
Dscn3457
 
 
その道中、八十二銀行横の服屋さんに猫の影。
 
 
Dscn3458
 
 
買ってらっしゃる…のかな、どうなのでしょう。
何度となく、こちらの店先は通っているのだけれど、
猫さんは初めて拝見しました。
 
 
Dscn3460
 
 
市野屋商店さんの店先。
 
…古くからのお知り合いであるコテさんには、
よくここでお会いしますね。今回も然り。
 
 
Dscn3461
 
金蘭黒部の呑み歩き限定酒。
 
 
Dscn3462
 
 
頂戴するところを写真で撮影。
 
 
Dscn3463
 
 
当日のラインナップ。
 
 
Dscn3464
 
 
再び、注いでもらうところ。
 
 
Dscn3465
 
 
秋上がりも飲ませてもらって…。
 
 
Dscn3466
 
 
熟成生原酒、干支ラベルでしたから…
つまり、年末年始のお酒を生で取り置いておいた…って事ですよね。
こってりした甘みとアルコール度数の高さで、
しっかりした重心のあるイメージ。
 
 
…熟成酒は覚えがありますが、他はワイワイと飲んでいって、
記憶がほとんど飛び始めている…気がします。
 
「あとで撮影すれば良いや」と思いながら、
すっかり飲み進んでしまったんですね…。
実は、横川商店さんの店内では、
信州中野から丸世酒造店さん「勢正宗」の関晋司さんがお見えになり、
お隣の信州池田・大雪渓酒造さんもいらっしゃっていた試飲台があったんです。
もち米仕込みのお馴染みのお酒や、
サマーカープをお持ちになっていて楽しんでいたのだけれど、
後半に行けば行くほど、
でも、きっとすごく良い酔い方をしていて、
ほろ酔いが、緩やかに深くなって行く様で、実に良い心持ちでした。
 
 
 
…たぶん、ポケモントーク中など、
休憩しながら飲んでいたから…ですかね。
記憶に残そう、と思うよりも「楽しい」が勝っていました。
 
 
 
Dscn3467
 
 
賑わう市野屋商店前を後にして…。
 
 
 
Dscn3468
 
 
すぐ近く、大町名店街へ。
 
 
Dscn3469
 
 
電車の乗車時間は1時間くらいあるし、
お腹も空いて来ているし…お昼ご飯を、早めに済ませたこともあり、
「ハングリーボックス・ユキ」に食べに行こう!
 
…と言う運びになりました。
「大町バル」も同時開催されていましたけれど、
これって、はしご酒が目的ですもんね。
どちらかと言うと、ゆっくり落ち着いて、美味しいものが食べたい気分。
昼過ぎから動き続けていますし。
 
 
Dscn3473
 
 
ユキで、ビールを。
何だかこう、これですよ、これ!この雰囲気ですよ。
お疲れさま会。
喫茶店らしい調度品、
その景色のハングリーボックス・ユキの中で、
こうして瓶ビールと言う風情が、たまらなく素敵です。
 
ランチで食べに来ると、
そんな頻繁に訪れていない事もあって、
僕は「ハンバーグ&スパゲッティ」を、
YOKOさんは「たらこのスパゲッティ」を、
それぞれセットメニュウからサラダを選んでお願いする事が多く、
何だかんだで、メニュウ開拓って進んでいません。
もう、いつものメニュウで120%の満足があるので、
そのドーパミン溢れる瞬間をもう1度味わいたくて、寄っている訳で…。
 
だから、今日こそはいつもと違うメニュを頼もう!
…と思いました。
こうして腰を落ち着けて飲む機会、初めてですから!
 
 
 
Dscn3474
 
 
「レタスのシンプルサラダ」
 
「ガーリックオイルとバルサミコ酢でさっくりと」との紹介文。
 
本当にごくシンプル。でも良い味付けです。美味しい。
バルサミコ酢のバランスが、極めて適度。
 
 
Dscn3475
 
 
良いですね。洋食的なお皿の上に英字の箸袋。
この雰囲気、お分かり頂けるでしょうか。
この雰囲気!
 
 
…この雰囲気が分かる方は、
たぶん、懐かしの自販機関連もお分かりになると存じますので、
その世界をお調べになる事をオススメしたいです。ええ。
 
 
 
Dscn3476
 
 
僕は狙っていたこちらのメニュウにしました。
 
「たらこのスパゲッティ・大盛り」
 
いつもYOKOさんが食べていて、
せっかくなんだし、同じメニュウを頼むのもなぁ…と、
自分では注文する機会がきっと訪れない…そんな風にも思っていたメニュウ。
ただ、ひと口もらうだけでも、
かなりウマイ…と言う事は知っていたので、
それを、それだけをガツガツと食べたい!
その欲望をついに叶える、果たす瞬間がやって参りました!
 
サラダオイル系のサラッとしたオイルに、
焼き炒めた香ばしさ、
たらこは半生部と火の入った部分とが混ざり合い、風味豊か。
ピーマンの香は鮮烈、海苔の香は旨味を強める…
 
これ、本当に美味しいです。
コンビニの洒落たパスタとは全く異なる方向性。
茹で麺スパゲッティだからこそ出来る、
最高のもちもち食感と塩味の美味しさたるや!
 
何が良いって理論付けしようと思って考えたけれど、
現代は、食レポだってなんだって、良いコメントを求められ、
その弊害…と言っても良いと思うけれど、
味わいは足し算であるかの様な、
多重構造こそ、いろんな味の含有こそ美徳的に感じられます。
許されるのは、お肉とか刺身とか、そう言ったものだけ。
 
この「たらこのスパゲッティ」は、単純無二の美味しさで仕上がっていること。
 
これです!!
 
ただただシンプルに美味しい。
麺、美味しい!スパゲッティ、超☆美味しい!
 
夢中になって食べます。
そして、相変わらず途中から切なくなって来るんです。
 
「もう、美味しい時間が終わってしまう」
 
誰だ、この素敵なお山を食べ減らしている野郎は…
そうだよ、俺だよ!!
 
それでも終わりが見える事がなんて切ないッ…!!!
 
 
 
 
良い時間のすごし方をしました。
あああ、今からでも食べたいですね。
この口の中に唾液が広がる感覚。梅干以上。
 
食レポするなら、
美辞麗句すらも何の効力もないでしょう。
ただ、ただただ一言。
例えば、藤岡弘、さんに力強く言って頂く感じで…
 
「うまい!」がピッタリの味。
 
 
 
何か琴線に触れるんでしょうね~…
大袈裟でもなく、
懐かしさや料理の工夫のあり方、記憶、理想…何かに触れる。
少し涙ぐんで食べていました。
なんか…なんだか…本当、心にグッと来る美味しさなんですよ。
 
 
 
Dscn3478
 
 
「エビと野菜のピザ」
 
ナポリ風、シアトル風…
ピザにも色々ありますが、言うならば喫茶店風、
ホームメイド風…とでも例えましょうか…。
 
YOKOさんも前々から興味があった、
ピザメニュウをお願いする事にした様でした。
 
生地は硬めで、
いわゆるクリスピータイプ…などと言われるものとも異なります。
本当、自家製の生地なんだなぁ…と思います。
 
日本酒を飲み進めてきて、ビールのお供に。
そんな風にYOKOさんは注文したとも言っていましたが、
ピザの味も、かなり気に入った…と申しておりました。
 
 
 
 
Dscn3479
 
 
 
最高の気分で外に出て来ました。
グルッと一度、信濃大町駅まで歩いて行って戻りの「わちがい」前。
 
そうそう、先ほどの大町名店街、アーケードの入口では、
愛知県からほぼ毎週、日本酒やビールのイベントにお見えになっていた、
maikoさんご夫妻の姿がありました。
信州のお友達さんと車座になって宴の様相で。
 
こう言う楽しみ方も、
また街全体を動かすようなイベントだと、アリですよね。
 
 
Dscn3480
 
 
18時11分頃の横川商店。
 
 
 
Dscn3481
 
 
すっかり遊んで、しっかり食べて…
眠くもなって来たので、
そろそろ帰ろうかと信濃大町駅まで再び戻って来ました。
 
 
Dscn3482
 
 
写真はここまで。
 
あとは、うとうとしながら松本駅から更に先、巣穴まで。
 
当日の24時3分頃のTweetには以下の様にあります。
 
 
「 今日も良い1日だったなぁーって、思いながら寝るのは、気持ち良いね 」
 
人との出会いも多くあり、
美味しいものにも触れた1日に満足して、夫婦丸くなって眠る。
その1日の充実感たるや。
 
 
 
さて、9月3日のお話はここまで、お開きと相成ります。
ご清聴、誠にありがとう存じます。
次回、またお目に掛かりますまでの暇となりますので、
どうぞ、再びのお目見えを願っておきます。
 
本日は誠にありがとうございました。
 
 
ありがとうございました。
 
 
ありがとうございました。
 
 
 
 

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2016年9月16日 (金)

信州中野の恵みを楽しもう!(2016年7月30日・三幸軒、井賀屋酒造場)

 
 
 
 
Dscn3154
 
 
9月18日、志賀泉酒造さんの敷地でのイベント直前!
 
 
昨年の様子はこちら!
 
信州SOUL2015(2015年9月21日・志賀泉酒造特設会場)
 
 
この写真は中野醤油のお味噌が欲しくて出掛けた信州中野行、
ちょうど「信州SOUL」のフライヤーが出来ていたので、撮影したもの。
 
あれからあっと言う間に2ヶ月弱。イベント当日目前となりました。
 
中野市を楽しんだ1日を振り返りながら、
 
勝手なものですが、宣伝になれば…なんて思います。
 
どうぞ、信州中野のウマイモンが集まるイベントで、
 
同じ空の下、美味しくお酒を飲みましょうー!
 
 
 
 
 
Dscn3143
 
 
高速道路を駆け抜けて来て、
当日は家でご飯を作るつもりでしたから、
中野市「オランチュなかの」に立ち寄りました。
いつも温泉も含めた帰り掛けに寄るから、
もうあんまり野菜が残っていない状況で…やっぱり午前中に来ないといけませんね。
夏野菜が豊富に出ていた時期。
桃もいっぱい並べられていて、店内に良い香を漂わせていました。
何より、午後の時間帯より随分と活気があります。
冬に多く見かけたきのこ類は、逆にちょっと少ない時期の様子。
 
 
Dscn3144
 
 
中野醤油さんに立ち寄ります。
特吟味噌、淡色味噌、そして季節限定の辛みそを購入しました。
今や、中野醤油さんのお味噌、我が家の必需品になりました。
いつも中野市には遊びに来ているけれど、
更に、理由が増えました。
このお味噌でなくては、ちゃぶ台ひっくり返すってな具合です。
タイミング良く中野醤油の丸山さんにもお会いでき、
前回、買い求めたお味噌が美味しくて、使い切っての再訪である旨、お伝えできました。
情熱が伝わったかの様なお味噌の味、本当大ファンになりまして。
 
 
Dscn3166
 
「辛みそ」は、自家製のものだそうで、唐辛子と合わせているもの。
信州の郷土料理、郷土調味料とでも言いますか…
青唐辛子系、獅子唐あたりとお味噌を合わせて炒めます。
簡単な様で、なかなか美味しく作るのって難しいと思っています。
甘さの具合が繊細なんですよね。辛くて甘いが身上では。
伺うと、冷奴、ナス炒め、卵かけご飯にも。
万能のタレとして使えるそうです。
 
 
 
 
Dscn3145
 
 
続いて、お昼ご飯にお馴染みの「三幸軒」さんに。
 
 
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お店の入口には「信州SOUL」の大きなポスターが張り出されていました。
 
 
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「三幸軒サラダ」
 
 
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名代名物「五目焼きそば」を。
最近、限定に惹かれて、あんまり辿り着いていなかったメニュウ。
 
 
Dscn3152
 
 
香ばしい匂いがする麺。
これがウマイんです。ご近所にあれば、本当に足しげく通いたい。
1度食べて満足するタイプの料理じゃなくて、
生ある内は、気楽に立ち寄って美味しく食べていたい感じ。
 
 
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「らーめん」
こちらもスタンダードなメニュウ。
 
 
Dscn3153
 
焼き餃子もお願いしました。
オーダーが通って行く威勢の良い声を聞いていると、
かなりの率で餃子が注文されていきます。
ウマイですよ、三幸軒の餃子。
大きくて、皮も厚くて、中から肉汁も溢れて来ますし。
何より餡の味が良いです。本当に。
 
…2016年の信州SOULでも餃子で勝負すると、
つい9月10日に遊びに行った際に料理人・上野さん、仰っておりました。
期待して、当日18日を待ちたいと思います!
 
 
 
 
食後の腹ごなしに、
用事のある「岩清水」を醸す井賀屋酒造場付近、
「中町上」の交差点辺りで、ポケモン散策。
 
 
Dscn3155
 
 
あまり中町上の交差点から、中野松川駅方面へは行った事がないのですが、
歩いてみると、南照寺さんまでの間に、
ポケストップが多数あって、ホクホク。
 
Dscn3156
 
井賀屋酒造場さんの横手に回った事も、実はほとんどなくて、
この写真を撮影しました。
以前にあったかなぁ。初めてなのかも知れません。
見覚えがある心持ちなのは、ホームページやイベントでの写真で見ているから…かも。
 
 
Dscn3158
 
 
井賀屋酒造場の販売店に掲げられていた幟は、
新しいものになっていました。
赤が映えます。
 
 
Img_1767
 
「純米五割麹」のラベル。
こちらもリニューアルされています。
(写真は家に持ち帰って後、撮影したもの)
 
Dscn3157
 
店頭には「ごわりんご・にわりんご」と言う、
先達ての食酒楽会で知った新機軸の日本酒のラベル、
製作中と伺ったそれが形になって置かれていました。
五割麹、二割麹のお酒、
リンゴ酸を多く生成する酵母を使っての日本酒。
なので、「ごわりんご、にわりんご」です。
 
「Drop Consecration」は「献身の雫」、
つまり「一滴入魂」を意味する言葉でしょうか。
デザインコンセプトまで伺っていませんが、
どこか白雪姫の様な、魔法に関わる様なデザインに感じます。
日本酒とひと口に言っても様々で、
その中でもオンリーワン、
麹の甘味、旨味と酸の織り成す味わいは、
夢中になる、白雪姫の夢の中に落ちるような…
どうなんだろう、考え過ぎかしら。
また小古井杜氏に、18日に会えますので伺ってみたいですね。
 
 
 
 
 
 
Dscn3159
 
 
帰り道、おぶせ温泉・あけびの湯に立ち寄りました。
前回に比べて、全体的に綺麗になっていました。
設備のベース部分は変わらないけれど、
カランやシャワーヘッドが新調されていていました。
 
 
Dscn3161
 
泉質表示の掲示板も新しくなっていました。
お湯は相変わらずで、熱めのお湯と火薬系の硫黄の匂いがあり、
ガツンと来る気持ちが良いものでした。
 
 
Dscn3164
 
ゲームコーナーもパワーアップしていましたね。
今となっては懐かしいゲーム筐体のマーベルvsカプコンは、そのまま。
この日はデレステなどで遊んでいて遊びませんでしたが、
時間があったら、また遊びたいですね~。
なくならないと良いなぁー…なんて思ってしまいます。
 
 
 
 
 
Dscn3165
 
 
帰宅後、早速オランチュで仕入れた中野市の伝統野菜「ぼたんこしょう」、
そして、中野醤油の「辛みそ」を使って料理をしました。
その最中、「あんまり辛くないだろう」と、
何の根拠もない心持ちで安堵して、
ぼたんこしょうを触った手で、鼻の頭を掻いたら、
その後しばらく、ジンジンとしみる様な痛みに襲われました。
流石の香辛料。
近年、体験した事がないヒリヒリとした痛み。
 
 
Img_1762
 
 
 
YOKOさんから「美味しい」の太鼓判が出ました。
我ながら…と言っても、
味の決め手は中野醤油さんの辛みそ頼りですが、
簡単に良い塩梅で仕上げる事が出来ました。
 
 
 
 
さて、今日はこんなところでお開きとさせて頂きます。
9月18日は、
信州中野、志賀泉酒造特設会場で開かれます、
「信州SOUL2016」にて、
再び、信州中野、また北信の恵みを味わってみたいと存じます。
 
では当日会場で、お会いしましょう!!
 
 
「信州SOUL・sakefeti公式ホームページ」
 
 

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2016年9月 2日 (金)

第8回・北アルプス三蔵呑み歩き(2015年9月5日・信濃大町)

 
 
 
 
 
もう、明日なんです。第9回!
 
 
 
 
 
えー、気楽なところで一生懸命と言う所ですが…
「光陰矢のごとし」…なんて言いますね。
まさに、そうであるなぁ、と感じております次第でありまして。
 
昨年の第8回三蔵呑み歩きから、もう1年が経ったのかと思います。
“もう1年”であり、
“ブログにしないまま、ついに周回遅れ目前”と言う事でもあり…
大いに楽しく過ごした事は勿論でありまして、
せめても、写真と共に、ほらアレです。
明日の予習も兼ねて、振り返って行こうと言うご趣向はいかがでしょうか。
ご用とお急ぎの方、お手間は取らせません。
…お手間を取るとワタシもつまづきそうなくらいです。
 
誘惑箇所の多い世の中、9月の第1土曜日、
3日を、信濃大町でお過ごしになられる、
そんなきっかけになれば…と存じます。
最後までお付き合いのほどを願っておきますが…。
 
 
 
 
そんな訳でして、
繰り返しますが、明日になっております。
2016年9月3日に第9回「北アルプス三蔵呑み歩き」が、
信濃大町にて催されます。
今日はそのだいたい1年前、
第8回の同イベントについて、
振り返って行こうと言う噺となっておりまして。
文章短め、写真多めにて書いて行きます。
流し見をして頂き、
そして、もしお気に召しましたら、
今日は仕事をチャッチャと済ませて、
早めに寝てもらって、明日に備えましょう!
 
…自分は午前中に内科の定期的な検診があるので、
遅れて馳せ参じますが、赴かれる方、
どうぞ、お互いに良い、酔いの日となりますれば、幸いであります。
 
 
 
 
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信濃大町駅に降りるYOKOさん。
始まる時間より、早い段階で到着していました。
今年も13時24分に、
「北アルプス三蔵ほろ酔い号」と言う臨時列車が、
松本駅始発にて運行されますので、
そちらを利用されるのも良いと思います。
 
 
Dscn9255
 
山の関連でも最近は賑わっていますよね。
大町駅前からアーケードの通り方向を見た風景。
 
 
Dscn9256
 
もう少しで「ヤマジュウ横川商店」さんと言うところ。
10分から15分くらい歩く感じでしょうか。
 
 
Dscn9257
 
2016年は既に前売りでイベント参加権=利き猪口を買ってありますが、
2015年は先んじて大町に着く事が出来ず、
横川商店さんの店頭で買い求めました。
当日ふらっと参加する事も大歓迎と言うカタチです。
 
 
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早めの電車にしたのは、お昼ご飯をこちらで食べよう…と言う目論見から。
大町名店街にある「ハングリーボックス・ユキ」さんにやって来ました。
 
 
Dscn9263
 
 
僕はこれが大好物です。
何度食べてもいつも幸せになれる美味しさ。
スペシャルセットの部「ハンバーグ&スパゲッティ」を!
現代のパスタ文化、
海外の海外料理らしい仕上がりではなくて、
日本の洋食文化の真骨頂。
 
 
Dscn9264
 
 
YOKOさんも、いつもコレ…ですね。
理由は「美味しいから、食べたいから」と言う、
ごくシンプルなもの。
僕もひとくち貰いますけれど、本当、「美味しいから」が全てであり真理。
油で炒めた匂い、ピーマンの芳しい匂いのアクセントがたまりません。
「たらこのスパゲッティ」を。
 
当時のTwitterに名言が残してありましたね。
 
「半分も食べると、食べ終わる事が惜しく感じる、何とも言えない旨さなんです!」
 
…本当、こんな感じです。
お腹、いっぱいにならなけりゃ良いのに…って、よく思います。
空腹を満たすために食べているのに、この矛盾。
 
 
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セットでお願いしたサラダ。
チップスっぽいものが乗っていて、これも多く頼んでいますね。
信州は野菜が美味しい土地はご案内の通りですが、
また大町、自然の恵みに近い土地ですから、
また一層、美味しく感じています。
 
 
また、呑み歩き開始前には「御菓子司・柴田」さんで造られている、
「はなまめの蒸し羊羹」を予約したり、
当日限定のお菓子「酒蔵散歩」を購入したりなどしました。
「酒蔵散歩」、今年もあったなら必ず手に入れたいです。
きつ過ぎないお酒の風味が懐かしくもある食感。
今年は横川商店さんで、
大雪渓酒造の「地酒ケーキ」も販売されていると思うので、
お酒を使った銘品菓子、食べ比べてみても良いかも知れません。
 
 
 
 
 
Dscn9266
 
 
呑み歩き開始…即ち乾杯の時刻が近付いて来て、
横川商店さん前に戻って来ました。
そこでゼロ次会的に金色の大人ジュースで喉を潤します。
 
 
Dscn9265
 
 
店内で蜂蜜も購入しました。
お菓子を買ったり、日頃の食材も買ったり…
今年はポケストップ巡りもありますね。大町駅から伸びるこの通り。
街を歩くと言う事は、いろんな目的を1度に達せられる可能性があると言うこと。
 
 
Dscn9269
 
 
いよいよ、乾杯目前の状況。
 
 
Dscn9271
 
 
各所でスタート時には「乾杯」の声が上がると思うのですが、
自分たちは例年、横川商店さんにて過ごしています。
ご縁あって横川商店さん店頭では、
諏訪の酒ぬのや本金酒造の女将さんが勝ち鬨を上げます。
昨年は、「本金」の宮坂恒太郎杜氏もお見えになっておりました。
 
 
Dscn9272
 
15時になった事を確認して「カンパイ!」
 
 
Dscn9273
 
「わー!!」となって、呑み歩きスタートです。
 
 
Dscn9276
 
 
賑わう声が風に乗って届いて来たので、
「金蘭黒部」を醸す市野屋商店さんの店頭へやって来ました。
 
 
Dscn9274
 
 
呑み歩き限定酒として提供されていたこのお酒。
 
 
Dscn9275
 
 
とても品の良いバランス、確かな旨味で気に入りました。
 
 
Dscn9278
 
 
ラインナップそれぞれ。
 
 
Dscn9279
 
 
これ、とても楽しみにしているボトルです。
大吟醸の出品があり、華やかでとても気に入っています。
 
 
Dscn9281
 
吉野杉の樽酒は、杉の芳しい匂いがしますね。
他のお酒と比べると、そのトップノートに大きな差があります。
飲んだ事がない方なら、是非共。
 
他に写真には収められていませんでしたが、
ミョウガの漬け物が肴として用意されており、
「絶品だった」とはYOKOさん談。
 
 
 
 
 
Dscn9282
 
続いて「白馬錦」を醸す薄井商店さんにやって来ました。
毎年恒例の大賑わい。
自然とカメラのアングルも人の頭を越えて…なんて格好になりますね。
当日のラインナップを記録せんと撮影した写真。
 
 
Dscn9284
 
 
当日限定のお酒は、
普段なら火入れをされて販売されている普通酒「雪嶺(せつれい)」の、
火入れをする前の段階での提供。
本当、会場限定感がありました。
 
 
Dscn9283
 
 
後々、薄井社長のお燗酒ブースで、
火入れをされ、常温で置かれた「雪嶺」、
お燗酒と試しますが、大きく個性が異なり、
非常に面白い…と思いました。
蔵元さんの販売としては、
こうした無濾過生酒での発売がありませんから、
望むものとは異なる美味しさなんだなぁ…と思いますが、
またいつもと違うお祭り感を味わう事が出来ました。
 
今年もきっと特別酒をどの蔵元さんも1種は用意してあると思うので、
是非チェックしたいと思っています。
 
 
Dscn9286
 
会場には、大町のゆるキャラ「おおまぴょん」がいました。
信州ではアルクマさんが勢力を拡大しておりますが、
「おおまぴょん」も結構可愛いと思うんです。
道路、地面にある歩行者目線で見る標識にも、
おおまぴょんが起用されているので、
是非、当日は写真を撮って帰って来たいなー…と思います。
 
 
Dscn9287
 
 
そんな訳で社長のお燗酒ブース。
大人気で、てんてこ舞いに…
でも、一生懸命に丁寧に点けて下さったお燗酒、美味しかったです。
 
 
Dscn9288
 
 
酒蔵のディスプレイも色々とありました。
他にも当時の記録を見ていますと、
大吟醸「麗酒」は、より香系にシフトしていたり、
純米吟醸のシンプルな美味しさが印象に残っていた様です。
 
 
 
 
 
Dscn9295
 
 
「北安大国」を醸す北安醸造さんにやって来ました。
この看板、この頃に新しくしたもの…でしたっけ?
似たデザインの看板が白馬錦さんにもあるので、
もしかしたら金蘭黒部さんにも…?
合わせて作ってらっしゃるのは、素敵ですよね。
 
 
Dscn9290
 
「北安大国」さんの蔵の中、暑いです。
そして、心意気も、とても熱くあります。
手前で社長さん、奥では杜氏さんがお酒を注がれています。
北安大国さんの会場限定酒、とても興味深く頂き、
その場で即購入して買って帰りました。
「チャレンジ酒」として、低アルコールのお酒に取り組まれた様です。
酸度1.4とのこと、アミノ酸度を下げているそうで、
とても新しく、その後に特生原酒を飲むと、
より北安大国って、このコク、味の良さ、旨味、甘味が最高だ!…と思えるもの…
そう当時のメモにはありますね。
 
 
 
Dscn9291
 
 
…例年、益々パワーアップしていると思われる、北安大国さんのフード。
 
 
Dscn9294
 
このジャガイモ、すごく美味しかったなぁ。
こう言う味は、おふくろの味と言うか…日本の美学とでも言うべきか…。
 
 
あと、お馴染みの蔵人のI村さんにお願いしたのですが、
一昨年、I村さんがお燗番をされていた普通酒「金紋」のお燗酒、
昨年もあるものと、
個人的にとても楽しみにしていたのですが、
昨年は無かったんですよね。理由は伺いませんでしたが…
それぞれ皆さん好みがあるとは思うのですけれど、
北安大国さんの「金紋」のお燗酒、
例えるならば就寝前のホットココアの様に、
何だか心を安らげるようなふくよかさ、甘み、やさしさ、和やかさ…
甘口に定評のある北安大国だからこそ、と言うキャラクターがあります。
今年はやって欲しいなぁ…
そして、もしこのブログを読んで下さる方がいらっしゃたら、
是非とも、騙されたと思って…
いや、騙してませんけれど、ええ、飲んでみて欲しいんです。
例える言葉が他にあるなら、そうですね…「冬の炬燵」とか?
会場が暑いと手が伸び難いかも知れませんが、
「暑い時に熱いものを」なんて言うじゃありませんか。是非是非。
 
 
主題である三蔵を巡りました。
 
 
 
 
Dscn9296
 
 
横川商店さんのお店の中に、
信州諏訪・本金さん、信州池田・大雪渓さん、
信州中野・勢正宗さんの試飲台が設けられておりました。
 
勢正宗の関社長とも久し振りにお会いできて嬉しかったですね。
 
 
Dscn9297
 
 
横川商店さんのなめこのお味噌汁。
これ、毎年のお楽しみです。
味噌屋さんが造るからこそ、
自分のお味噌の美味しさを最高の状態で引き出して下さる訳で。
 
 
Dscn9298
 
 
今年はブログを見ても告知がないので、
通常の営業となるのでしょうか。
締め括りとして僕らは、
UNITE COFFEEさんに立ち寄ります。
 
 
Dscn9300
 
 
水出しコーヒーで、利きコーヒーのイベントが催されており、
昨年はしっかり外しましたね。
しかもスーパーの市販品を夫婦揃って選ぶ始末…。
まぁ、楽しくお遊びを致しました。
 
 
 
泊まりで来ている訳ではないので、
どうしても「帰らねば」の精神があり、
ほろ酔いくらいで、
毎年大町から戻る…なんて流れになっています。
 
 
 
 
 
その分、松本に帰って来てから、お疲れさま会の流れへ。
 
 
Dscn9302
 
 
まずは四柱神社にて、今日の感謝と明日以降の慶びを願って。
 
 
Dscn9303
 
 
静岡・臥龍梅、島根・王禄“渓”
 
厨十兵衛さんにて、ぷはぁ…と。
甘味をひとつ取っても、大町のそれぞれとは異なり、面白い。
 
記録だけ、ご紹介にて。
 
 
Dscn9306
 
茄子の揚げ浸し
 
Dscn9308
 
馬さし三点盛り
 
Dscn9309
 
かれいのえんがわ酒盗和え
 
Dscn9312
 
山口・貴、神奈川・相模灘
 
Dscn9314
 
チーズわさび
 
Dscn9315
 
叩き胡瓜のごま油和え
 
Dscn9316
 
山形・十四代、広島・寶剣
 
Dscn9320
 
佐賀・竹の園“パンダ祭り”、三重・作“雅乃智”
 
 
 
そうしてすっかり楽しんで、巣穴に戻って来た…
そんな1日を過ごしていました。
 
 
 
 
今年は翌日にバドミントンがあったりするので、
大町から直接、巣穴に向かうかしら…と言う心持ちです。
この9月、いろんなイベントが目白押しですね!
お酒関係ですと、
この9月3日の「第9回北アルプス三蔵呑み歩き」、
9月18日の信州中野「第2回信州SOUL」、
9月22日から25日まで「第2回クラフトビールフェスティバル in 信州」などなど。
 
マラソン関連なども夏を越えて催されたりなどする様ですし、
お楽しみの多いところでございますので、
皆々様、楽しみ多く人生を謳歌して行こうではありませんか。
 
まず明日は大町へ行って参ります!
 
それでは今日はこの辺りにて。
 
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。
 
公式HP

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2016年7月 5日 (火)

ほろ酔いでお散歩、桜を見よう。(2016年4月9日・信州松本市街地)





何事も“過ぎる”ことはよろしくありませんで、

程の良い所が何にしてもよろしかろう。


相変わらず、
気楽なところで一生懸命と言うことで…。

えー…
伊豆半島の河津桜は花期が長いものですから、
「見頃」とイベントを重ねる事は、存外難しくないのかも知れません。
そう思いますよ。
花の命は短いにしても、少しばかり長い。
私共のよく知るところの桜、これは短い。
その短さこそ、珍重させる由縁と偉い先生方が仰っておりました。
1年のうちに、ほんの少しだけ垣間見る光景に、
お酒呑みのお噂が重なれば、
春の陽気にも誘われて、私共も巣穴の中から顔を出します。
出せば、話の幕開きとなっておりまして…。


ここ何年か松本市の春の呑み歩きイベント、
「おらが酒呑み歩き」には参加しておりませんでした。
まぁ、かいつまんで申し上げる事でもないのでしょうけれど、
いかんせん「呑み過ぎてしまうイベント」であり、
春の信州松本の日本酒の仕上がりを知る、
試すことが目的ではないんじゃねぇかな…と思いまして。
「酒に飲まれちゃいけねぇよ」とは、
耳にタコが出来るほど伺いますけれど、
やれ救急車の音が鳴れば、誰か倒れたかと心配し、
気付けば、
座り込んだり、縁石を枕に寝ている旦那衆も居たりして…。

その日、僕とYOKOさんは、
「松本ブルワリー」のクラフトビールのお披露目の報を伺い、
街に繰り出してみる事にしました。
せっかくだから「おらが酒呑み歩き」も、
久し振りに見て回ろう、
桜の時期も見事に重なったし、さぞ面白かろうと考えました。
ただ、「松本ブルワリー」のビールについては通し営業であるし、
「おらが酒呑み歩き」の初っ端から飲み始めなくても良いだろう、
時間が出来たのならば、
ひとっ風呂浴びてから出掛けようじゃねぇか…と考えました。

Dscn2083


“ひとっ風呂”で青木村までひとっ飛びしている辺り、
何か違えている様にも感じられますが、ともあれ。
沓掛温泉・小倉乃湯で、こざっぱりと綺麗になって、松本に出掛けます。

Dscn2079


ちょくちょく小倉乃湯周辺では、
猫がのんびりやっているのを見掛けますが、
今日はお食事中でした。

Dscn2081


流石にお食事中に触られる事は嫌がりそうなので、
写真を前から後ろから…
よほど集中されているのか、全く気付かれず…
いや、気付いているかも知れませんが、
脇目も振らず、当然カメラ目線にはならず。

昔、実家で一緒に暮らしていたムサシさんは犬ですけれど、
やっぱり食べている時に触られること、嫌がってましたからね。
触ろうとは思いませんでしたね。

Dscn2084


「おらが酒呑み歩き」、宴もたけなわ…と言う場面でしょうか。
僕らは15時過ぎに到着しました。
イベントとしては13時スタートですね。
会場のひとつ、「花時計公園」に着きましたが、
煙草の臭いが強く、もう会としては終盤の人の流れに見えました。
皆さん、かなり過ごしておいでで…この雰囲気は少し苦手でした。

Dscn2085


あるブースに立ち寄った後、
どうしても気になっていた
塩尻・笑亀酒造さんのブースにだけ顔を出して、
1杯注いで頂き、場を離れる事にしました。
杜氏である森川さんが参加されておられ、
今年の造り、その成果を試させて頂く事が出来ました。

Dscn2086


もうひとつの会場、四柱神社のお隣、
鶴林堂跡地にある「松本城大手門枡形跡広場」へ向かいます。

Dscn2089


千歳橋の上から。
この女鳥羽川に並ぶ桜並木も、景色の観光名所のひとつ。

Dscn2090


自分達が「おらが酒呑み歩き」に参加していた頃は、
大手門駐車場が会場でしたが、現在はこちらになっているのですね。
様々な催し物が他にも開かれている様で、とても良い場所であると感じます。

それにしても、こちらは花時計公園とは随分と雰囲気が違っていました。
“日本酒を楽しもう”と言う空気感。
「これなら…」とテントに近付きます。

Dscn2091


信州松本島内にあります「笹井酒造」が醸す「笹の譽」ブースへ。
杜氏である笹井さんはお馴染みのお顔でしたが、
もうひと方、お馴染みのお顔に出会い、随分と驚いたものです。

上諏訪のお手伝いをされている姿は、
何度か写真で拝見していますが、松本では初めて。
お会いするならば大町だと思うし、
また、こうしてお酒を注いで頂くと言う経験は…
お顔を知って後、結構な時間が経っていますが、初めてに近いですよね。
不思議な、少しだけ気恥ずかしい心地になりながら、
笹井さんのお酒を注いで頂きました。
そうそう、たぶん初めては大町でビールですね。ビール。
YOKOさんがビール好きである事を知っていてくれていて、
「飲む?」なーんて声を掛けて頂いたんでした。
酒縁のある方であります。

「笹の譽」、それぞれを試します。
全体にイメージとして秘すれば花…と言った感じ、
派手に押して来るものではなく、
可憐に光を湛えて咲くともイメージは違い、
静かにじっと咲いている、その香がゆっくり伝って来る…
そんな風情を思い描きました。

Dscn2092


久し振りに、
塩尻洗馬・美寿々酒造の熊谷杜氏にもお会い出来ました。
「純米吟醸」は売り切れてしまったそうで、流石の人気。
特別純米酒の「みすず」、
水のポーションを感じる柔らかさと酸の締まり、
透明感もあり、前年度より好みの仕上がりでした。

Dscn2093


このラベル、このボトル。
家酒の大定番として常備しておきたいお酒。
「美寿々・本醸造火入れ」、
このお酒、冷やでも良いですが、
お燗酒がとにかく柔らかく優しくて好みなんです。
冷たい牛乳をイメージしてもらって、
それを温めて感じる変化に近い燗上がり、
あのまろやかな美味しさが、美寿々・本醸造にはありまして。

Dscn2094


信州松本市街地にある善哉酒造「善哉・女鳥羽の泉」や、
人の賑わいが多すぎて、大人気過ぎて、
写真を撮り収められなかったけれど、
「大信州酒造」さんのブースで、お酒を試させて頂きました。
大信州さんは皆美味しいと知っていて、
そうして群がり、次から次へ…と言うカタチでしたね。
芯のある、コシのある、メリハリのあるシャンとした雰囲気。
飲み進めていく中で、冴える感覚のあるお酒だったのではないでしょうか。

ここで松本の街でお会いする素敵な飲み手である、
通称“ローリー”ツネさんご夫妻にお会いしました。
ご夫妻でお会いするのは、
奥様にお会いすること、初めてでありました。
春の陽気の中で、
松本の街をより楽しんで頂けたなら素敵なのだけれど。


民芸品、土産物の「松田屋」の跡地で、
「松本城・三の丸倶楽部」が主催する
「夜桜BAR」と言う催しものが開かれておりました。
こちらで「松本ブルワリー」のビールを飲むことが出来ると言う事で、
人が集まりましたね、まさに注目の的。
かく言う僕らのお目当てでもあります。

Dscn2095

その数日が公に初披露となる事もあり、
また新聞記事にて、連日起業についても書かれていた時期でもありました。
誂えられたブルワリーカーの前に、
皆々様、列を成してはいたのですが、
多くスタッフさん方が配置され、ほとんど何の混乱も無かった様に存じます。

Dscn2097


ズンズンと列は流れて行きました。
それほど待たずに、タップの前へ。

Dscn2098


今日の用意は「Traditional Bitter」のみ…とのこと。
しかしながら、
ウィート、ペールエールのラベルも見えていて、
今後、そちらのリリースもあるんだ…とは思いますね。
ワクワクしました。

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そんな訳で「松本ブルワリー・Traditional Bitter」を。
本当に、あっと言う間に飲み干してしまいました。
今日は1杯だけだけれど、
「ここから始まる」、またすぐに次の機会が来る…
そんな風に感じたものです。語り草になる1日。
“今日、ここに来る事が出来て良かった”…心から、そう思いました。

そうそう、
「おらが酒呑み歩き」の枡形広場、
この三の丸倶楽部で、
愛知県からお見えになっているmaikoさんご夫妻にもお会いしました。
大信州酒造のイベントでお知り合いになった方々と、
その後も流れて言った様子。酒縁を紡いでおられましたね~。


酔い覚まし…と言うほど酔ってはいなかったけれど、
ほのかに酔ったかな…と言う程度。
松本城の桜を見て回ろう、と言う事になります。
美味しく楽しみ、心地好い中で、目にも心地好い景色を味わおうと言う趣向で。

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松本城公園南側から。

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南端の通路を歩いて行きます。

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いつ見ても素敵な松本城。
南側からお堀を挟んでの雄姿。

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お堀沿いを歩いて、今度は西側から。

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トイレ休憩を経て、北西に移動します。
松本城の厠事情としては、
この北西にあるトイレがいちばん混み難い…
そう感じています。
人通りが多い南側は小さく混み合うイメージ。
少し歩いて、北西のトイレならば、
比較的空いているし、収容人数も多いので、
尾篭な話で申し訳ありませんが、オススメです。

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松本城、北側の歩道へ。

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桜の向こうに見える松本城を覗き込むYOKOさんを、
更に後ろから撮影する自分。そんな構図。

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今度は松本城を主眼に置いて撮影。
風が吹き、YOKOさんが下を向いたところ。

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北側、松本神社付近にて、お堀に花筏が出来ていました。
垂れ下がる桜の枝と相まって実に風情があります。

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花筏を眺めるYOKOさん。

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お堀に沿って歩きます。
この道は光が入り易く、
歩いていて、とても気持ちが良い場所だと思います。
歩道としても、幅を広く取ってあり、使いやすいです。

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城内に戻る橋の上は、名勝であります。
行き過ぎ、振り返っての1枚。

Dscn2131


お城の東側まで歩いて来ました。
市役所がある面ですね。

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お城を眺めるには、ちょっと遠いでしょうか。
西日の中にシルエットとしての松本城。
これもまた綺麗だと思います。

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南西側。
夜桜の時間帯だと、ここも素敵ですよね。
もう少し花が多い時期なら、もうちょっと見栄えがしたでしょうか。

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いつものお参りに四柱神社までやって来て、
境内の桜を眺めます。

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こんなところで、僕らのお花見は終了。
ちょうど18時くらい。

酔い加減も、ほとんど無くなっていました。
軽い運動も済ませて、さて、次の予定へ…と言った所です。
この日、目当てにしていたお店がちょうど開く時間となっております。

おあとがよろしいようで…。



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2016年6月21日 (火)

第25回 食酒楽会~麹と糀の力~(2016年5月20日・三幸軒、岩清水、善光寺屋酒店共同企画)


テストに出ます!

「ごわりんご、冷酒だとリンゴ酸、お燗酒だと乳酸!」

「醤油と味噌が料理の骨格を作る!」

「本当に美味しい味噌に出会うと、味噌への愛情が変わる」

これ、必ず出ますよー!出しますよー!!

えー、
誘惑箇所の多い中でございます。
いっぱいのお運び様で、誠にありがとうございます。

お馴染み、信州信濃は北の地域になります中野市が舞台。

銘酒「岩清水」醸造元「井賀屋酒造場」さん、
お目出度い開業30年を、4月に迎えたばかりの中華料理店「三幸軒」さん、
お酒と人のご縁を取り持つ「善光寺屋酒店」さんが主催する「食酒楽会」、
本日は、数えの第25回、この一席を申し上げたいと存じます。

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今回「食酒楽会」は、
「麹と糀」と題しまして、軸となります主題は、ふたつ。

糀、ひとつは、「岩清水」の新たなお酒…
新酒でもあるのですが、全くの新機軸、これまでに類を見ないお酒が登場するということ。

麹、ひとつは、ゲストとしてすぐ近く、西条西の交差点を少し南に下った所にある、
「中野醤油」さんがご来場されることもあり、
料理全て、
中野醤油さんの味噌と醤油を使った逸品が登場すること…としております。

相変わらず、心から楽しんで参りましたこの会を、
喜びに満ち、感動の多い時間を、出来るだけお伝え致したく、
本日は気楽なところがよろしいんじゃないかと存じますが、
まこと、一生懸命に書いて行く事としてございます。
どうぞ最後までお付き合い下さいませ。


ところで、
「麹」は中国から伝わった漢字であり、
現代は一般的に、こと「こうじ」について「麹」を用いるそうです。
「糀」は明治期に作られた和製漢字で、特に「米麹」を表すそうです。
日本酒において麹は必ず「米」であり、
焼酎や味噌において使われる米、豆、麦をもとにした「こうじ」は、
総じて「麹」と表記するべき…と、調べた限りでは感じました。
ただ、こうして筆を取ってブログを書くに辺り、
基本的には「麹」として取り扱った方が読んでもらい易い、
差しさわりがないとして、表記を統一して書いて行きたいと思います。


日常茶飯事、雑事を細々と済ませて、
高速道路を一路、中野市まで走らせて来ました。
5月20日は、お楽しみの前に温泉を…と言う時間を得ることが、
なかなかに難しく、長嶺温泉に少し想いを馳せながら、
宿泊地を後にしました。だいたい30分から40分ほど歩く予定。

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18時過ぎですが、随分明るくなりましたよね。
気候も程良い、お散歩に適した涼しさ。
YOKOさんは松本市「Hop Frog Cafe」のサンティエゴ土産である、
ビールの醸造元「STONE」のTシャツを着てお出掛けです。
つまりお気に入りのお召し物、上機嫌の支度と言うこと。

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「吉田入口横断地下歩道」を通って、バイパスを渡ります。

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スプリンクラーが威勢良く水の弧を山の稜線に似せて、
中空に描く光景。この道路が出来てから、三幸軒はグッと近くなりました。
昔はタクシー必須でしたから。
こうして歩く選択肢が生まれる便利さは有り難いですね。

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もう少しで三幸軒と言うところまで歩いて来て、
「あとで誰かに聞こう」と思い、撮影した風景。
太陽光パネルだと言うのですが、
昨今は地面にこんにゃくの化け物みたいなパネルを、
ズラリ並べる光景を目にする中で、
ずっと前からこうして佇んでいる様に感じていました。
太陽の動きに合わせて、アームを動かしているのでしょうか。

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会場となる「三幸軒」に到着。

程好く体も心もほぐれました。
疲れる程の距離でもないですし、“ちょうど良い”運動でした。

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食と酒の饗宴。
まずは善光寺屋の旦那から、開会の挨拶があります。
それぞれのプロフェッショナルな皆さんの紹介と共に。

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卓上には、
中野醤油さんがお持ちになった米麹が用意されていました。
さらりとした手触りが硬さを想像させますが、
食べてみると程好く柔らかく、噛んでいる内に、ごくほんのりと甘い。

日本酒も、醤油もお味噌も「麹」から始まります。
近年「塩麹ブーム」もあった事から、
また欧米も含めた発酵食品文化の効力の見直しの潮流によっても、
期待が高まっている食材。
ありふれた日常にいつも隣り合っている食材、食品だけれども、
「この会を通して新しい発見をして頂けたら」と善光寺屋の旦那は続けます。

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こちらは醤油の麹だそうです。
大きな粒が大豆、小さな粒が小麦です。
初めて見ました。
先の麹は日本酒のものと大差がない米麹でしたが、
こちらの醤油の麹、
一瞬、蒸米に菌を振り掛ける「もやし」かと思ったくらいです。
はびこった菌類たちの勢いがすごいですよね。

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「中野醤油」の丸山さん。

額からこぼれ落ちる汗を拭いながら、
自醸されておられる「なかの一みそ、しょうゆ」について…
…と言うよりも、
味噌とは、醤油とは…それを懸命に伝えて下さっています。
その写真。
聞いていて、まず分かった事は、
あまりに身近にある味噌、醤油なのに、
自分自身が、なんと無自覚に無知だったのだろう…と言う事です。

伝わった情熱のままに、
改めて自分が知った学びの意味も込めて、書きます。

「麹」と言う文化はアジア圏の文化。
日本の麹は、アジアの他の地域の麹を見回してみても、
とても繊細なものだそうです。
味噌と醤油は異なるものだけれど、
どちらも「麹」が要にあり、
「良い麹を作る」ことに注力しておられる…とのこと。

これは日本酒の醸造においても同じですね。
「岩清水」の小古井宗一杜氏からも伺った事があります。
まず良い蒸米を作る。そして良い麹を作る。
ここから全て酒造りが始まって行くのだと教えて貰いました。

海外の発酵文化は、「麹」に該当するのは麦芽くらい。
基本的に原材料そのものが持つ酵素による酸化発酵、
ヨーグルトの様な乳酸発酵など、「麹」と言う元がある発酵は、
世界的に珍しいものだと考えられます。
麹ほどの手間を掛けて、管理をして仕上げるものではない。
その手間故の奥深さがある…と言う事は、
味噌、醤油を扱う多様性からも実感できる事だと思います。

味噌は大豆、米、塩、麹を用いるもので、麹の形態は「半麹」と呼ばれるもの。
固体です。
醤油は、大豆、小麦、塩、大豆麹、小麦麹を用いるもので、
麹の形態は「全麹」と呼ばれるもので液体です。
醤油に使われる小麦は炒られて用いられます。
炒られる事で、麹菌酵素が作用しやすくなるのだとか。
ビールやウイスキーで言う原料の麦を炒って、モルト(麦芽)に…
その炒り具合で、ビールの味も色合いも変わって来るそれと似ている所作と感じました。

白味噌と赤味噌の違いを質問する声が上がりましたが、
うまく聞き取る事が出来なかったので調べてみると、
白味噌は大豆の浸水時間を短く、蒸さずに煮る。
赤味噌は大豆の浸水時間を長くし高温で長時間蒸煮すると、
たんぱく質の分解が促進され、メイラード反応が進み、褐色になる…とのことです。
もちろん、豆や麹、塩の具合や熟成期間によっても変わるでしょうけれども、
製法的な差が「白」と「赤」にはある様です。

メイラード反応は、「肉に焦げ目を付ける」だったり、
「炊飯時のおこげ」だったりも該当するものですよね。
Wikipediaによると、
還元糖とアミノ化合物を加熱したときなどに見られる、
褐色物質(メラノイジン)を生み出す反応のこと。
アミノ化合物は、アミノ酸、ペプチド、たんぱく質などを差します。
焦げる、焼き色が付くと言う変化は、
物質の変質と言うより、
物質表面の変化によって焦げが生成されると言う考え方なのでしょう。
デミグラスソースの元となるブラウンソースは小麦粉を炒って作りますが、
まさに白い小麦粉がブラウン(茶色)に変化して行く様は、
メラノイジンの生成付着と言う事なんですね。ええ。

日本酒の醸造において、乳酸は殺菌力…と思っています。
雑菌を淘汰するために必要なもので、速醸と呼ばれる仕込み方法では、
酒母に添加して健全な発酵を促し、
山廃、きもと造りでは、徐々に乳酸を仕上げていって、
添加しないで居ても健全な清酒醪で並行複発酵を実現させて行くもの…だと思いますが、
中野醤油・丸山さんから伺うには、
「乳酸は味に締まりを作る」とのこと。
日本酒との差を感じました。
後々、小古井杜氏にも伺うのですが、
日本酒の製麹、醸造と、
味噌や醤油の醸造は似ている部分も異なる部分もあり、
とても勉強になったそうです。

小古井杜氏、常に思いを巡らせ、
古くは坂口謹一郎氏の著書から得るものもあり、
また最新技術を導入した蔵元さんからの情報収集にも積極的で、
温故知新を、自らの酒造りの糧に常に吸収されようとする姿勢を、
この何年か、拝見しておりましたから、
こうした味噌や醤油の醸造のお話を熱く聞く事でも、
僕らには分からない化学反応が、頭の中で交錯しているのだろう…
そんな風にも思いました。

私、SOJA自身もこれだけの事を思わないではいられなかった熱意が、
中野醤油・丸山さんにはありました。
同じ「醸造」を生業にする方々の交流は、
きっともっと大きな繋がりを生むように見えたものです。

実際に日本酒の見た目の官能表現に「てり、サエ」などありますが、
どうやら味噌や醤油にも同様の言葉があるそうです。
また市販のスーパーでも見かけるお味噌の中では、
粒がある味噌が良い熟成過程を経ているものなんだそうですね。
麹が発酵熟成によって柔らかくなって残っているもの、
それが醸造の過程を如実に表現しているのだそうです。

「良い味噌、悪い味噌」の見分け方を問う質問も上がりました。
調理法や地域特色などによって、
一概には言えないのだけれど、
発酵熟成の成果である柔らかさを保持した粒味噌と対照的に、
不十分な発酵故に、粒が硬く、
擦り下ろさざるを得ない結果の「こしみそ」も、
スーパーなどに並んでいるものの中には存在しているそうです。

味噌の最大の特長は発酵、熟成によって増す「旨味」であると言います。
その観点から、
「味わった際に旨味を感じず、塩辛く感じるもの」
…これを「悪し」と取ります。

日本での生活において、
必需品であり、また嗜好品でもあり、
地域毎に色も千差万別とされ塩気もまた地域性によって様々。
製造コストや熟成も個性があり、
大量生産品で、すれっ辛い塩気優先の味噌であっても、
調味料として使うことが出来る場合もあるでしょう。

「良い、悪い」と言う質問はありがちだけれど、とても難しいですね。
「旨味ある味噌、醤油を作る」
これこそが、中野醤油さんの理念だと感じました。
大手には大手の良さがある、大手の世界がある…
そして等しく、
中野醤油さんだからこそ形作られる「旨味」の世界がある。
「良い、悪い」と言うよりも、
「味噌と醤油と言う文化を知って欲しいんだ」と言う気概を感じたものです。
今でもヒシヒシと…僕は座っていて、丸山さんは立っていて、
常に見上げる形で拝聴していましたが、その思いの尊さを感じていました。

http://carara-nakano1.shop-pro.jp/

ホームページのリンクを貼り付けておきますね。
大正12年、1924年の創業とのことです。
中野市の生活に中で脈々と続き、
これまでも、これからも、
美味しいお味噌、お醤油を醸して行って下さる事と存じます。


さて、会場には、
料理人・三幸軒の上野さんの渾身の料理が運ばれて来ておりました。

【 旬前菜三種 】

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以下、パンフレットより転書させて頂きました。

・初鰹 葱まみれ 燻製醤油で…
 濃口醤油を自前で燻製し、香ばしい燻製醤油にしてみました。
 さっぱり初鰹と、今年の無濾過本醸造との相性は最高です。

・味噌漬け豚の焼豚、わさびと黒胡椒添え
 特吟味噌に豚ロースを漬け込んだ味噌焼豚です。
 お好みの薬味でどうぞ。

・ホタテと季節野菜、出汁薫る醤油スープ
 数種の合わせ出汁と地元産野菜が爽やかにマッチ。
 生醤油を使用したスープもお楽しみください。

ここで、
井賀屋酒造場・小古井宗一杜氏より、
今日の乾杯酒にもなっている、
「信州中野・岩清水・純米五割麹無濾過生原酒“ごわりんご”」の紹介があります。
昨年の食酒楽会においても、
新しいお酒の提案、その理想を小古井杜氏から伺っておりました。
それが形になった1本。心から期待しておりました。

お料理の内容を書く前に、
こちらも熱い想いを感じるお酒でしたので、
先にしっかりと書いておきたいと存じます。

落語でよくトリの方が…と言っても多く聞くのは、
ご贔屓に聞かせて頂いている柳家権太楼師匠であったりするのですが、
「もう少しの辛抱ですから、お互いに最後まで頑張ろうではありませんか」
…と言う文言。それを今、まさに感じながら書いています。
文字ばかりで読み辛いかと存じますが、
本当に本当に大切な思い、懸命の造り、一滴入魂の心情の末の結実です。
今しばらく、お付き合い下さいませ。

「岩清水」のフラッグシップ、黄色いラベルでお馴染みの、
「純米五割麹」、
裏ラベルを見て頂くと、これまでは…普通は「1801号系」と書いてあります。
これは日本醸造協会から分けられている18号酵母の系統である、と言うこと。
発酵や日本酒の香気に関わる「酵母」が、どの酵母を使っているか…を示しております。

今回の「ごわりんご」に使われている酵母は「77番酵母」です。
特性として「リンゴ酸高生産性多酸酵母」と呼ばれています。
端的に言えば、リンゴ酸と呼ばれる酸の生成が多い酵母…と言うことですね。
ブログ化できていないけれど、
前回、造りの前に「食酒楽会」で伺ったビジョンの中で、この酵母の存在を聞いていました


ただ「使ってみたい」…と言う訳ではなく、
ちゃんとした理詰めで、この酵母の可能性を見出しておいででした。

日本酒で言う「酸度」とは、まさに清酒中に含まれる「酸」の値です。
ただし、リンゴ酸、コハク酸、アミノ酸、乳酸などなど…それぞれの要素をひっくるめた値

です。
多ければ多いほど良いと言うものではなく、
低ければ良いと言う事もなく…それは人々の嗜好によっても様々。
それぞれの酸の特徴が織り交ざりあって、味わいを、個性を培っているのです。

日本酒の通常の酸度とは、1.0から1.5前後。
白ワインで6ぐらい、この今回のお酒は「7.5」です。

一概には言えないけれど、
酸が増える、酸を感じさせる設計のお酒、
この場合は、味のバランスを取るために麹歩合を増やすものだそうです。
造りのセオリーとして。

だからこそ、高い酸度であっても、麹歩合をしっかり増やしている…
一般的な醸造法では、2割前後の麹歩合の日本酒に対して、
5割麹で醸している「岩清水」には、対応できる味だということ。
酸味はあるけれど、その分の甘みを持たせているからバランスを取る事が出来ている。
冷たい飲用温度だと、リンゴ酸を多く感じられ、
温かい場合は乳酸の旨みを多く感じられる。
冷酒、お燗酒ではまったく性格の異なるお酒になっている…とのこと。

ワインは乳酸がないので、温めても美味しくはない。
…と言うか、美味しいと感じられる酸が温めることで、ひっそりしちゃう…って考え方。
この「岩清水・ごわりんご」では、
高い温度、50℃から55℃くらいで、乳酸の旨みを体感できるのだそうです。

早速、新進気鋭のお酒を試してみます。
上立ち香は、いたって普通の日本酒…小古井さんのお酒らしい、
小古井さん家のお酒の匂いを拾います。

ひとくち…そう、口付けて思いを言葉にするか否かに、
周囲から「わっ」と言う声が上がります。
「酸っぱいね!」と言うオジサマ方。
「そんなに!?」と思って、慌てて僕も追い掛けます。

「なるほど」

…思わず付いて出る言葉。初めての体験でした。
初めて出会う味でした。

確かに強い酸味、酸の味わいの強さ。
ただ「酸っぱい」って言葉は難しいですね。
酢の様な酸っぱさなのか、
レモンの様な酸っぱさなのか、
すんき漬けの様な?
…どちらかと言うと前半は、レモンの酸の雰囲気に近いと感じましたが、
それは、非常に透き通った酸味、刺激を感じたからこそ。
雑味がなく、酸が高い日本酒にありがちな、
ジリッと夏の暑さが背筋に滴る様な味わいのイメージではなく、
真っ直ぐに酸っぱい。
サバケ、後半部分が非常に素早く、
その早さが爽快感と疾走感を生んだと感じました。
後半はレモンの様に「口をすぼめてしまう」様な渋味を伴いません。
後半は「レモンの様に」とはいかない。
甘味も多い「五割麹」…酢の様なまろやかな終わり方もない訳ではなく、
メモには「散る美学がある日本酒」と続けていました。

これまでの食生活、お酒を飲んできた人生において、
こんな感覚を抱く日本酒を味わった事はありませんでした。
野沢温泉村「里武士」の「野沢サワー」、
アメリカ「OXBOW」の「Sasuga Saison」、
栃木・うしとらブルワリーの「ホッピーゴーゼ」など、
サワー系のクラフトビールを何度か飲む機会に恵まれていますが、
これとも違います。似ているのだけれど、原料や炭酸、
たぶん麹の存在によって、強い酸味と言う意味では「合う」のですが、異なる。

この数年の「岩清水」にある透明感と太さ、骨太ながらも、
その身は柔らかく滑らかで、滑るようにとろけるように入って来る、
その雰囲気は堅調なんです。
だのに、実に刺激的な酸味が襲い掛かって来る。

「こ、小古井さん、これ新しい!超あたらしい!!」

料理が出ていてサーブなどに忙しい小古井さんが目の前を通った際、
流れをぶった切って我慢できずに伝えました。
本当にそう思った。思ったんです。
「岩清水」のお酒、追い掛けています。
知っている部分、人並み以上にあるつもり。
日本酒だって、週に2日の休肝日以外は嗜んでおります。
日常にない県外のお酒も「厨十兵衛」さんなどで味わっております。
「井の中の蛙」と呼ばれても全然構わない。

「これは新しい味わいのお酒だ!」

飲みやすかったです。とても。
酸が味の骨格を作っています。それも強く。
強いお酒だけれど、エグミ、渋味を感じる事もない。
反面、そして共存…低アルコール酒かと思うくらい軽く入る、軽く感じる。
度数13前後かと思うくらい入りやすい。喉が困らない。
でも、ふと気付くと自分の酔いの感覚が追い掛けて来るから、
「あ、これは進むと酔うかも。ちゃんとアルコール度数あるぞ」と気付かされました。
自然に自然に体の中に入って来る美味しさ。
酸には旨味もあるんだなって思う。

ワイン…そう「白ワインみたい」と例える方もいるだろうけれど、
同じぐらいの「酸」のフィールドに立って思いますね。
日本酒はワインとは明らかに異なるんだって。
原料のキャラクターがちゃんと出ているんだって、感じ直したくらい。
そう、たぶん「白ワインみたいな」と言う日本酒の感想、フィーリングは、
「白ワインの様に、酸が高めで、酸が前に出て来ているお酒」と言う言い換えなんだなぁ…

って思います。

いつでも「食酒楽会」では、賛否両論ですね。そう言えば。
日本酒マニアが集まる会ではなくて、
三幸軒の料理と日本酒を楽しむことが好きな、
信州中野の地元愛のある方々ばかりだからこそ、率直な意見が出ている様に思います。
「五割麹」だって、最初は「甘すぎる」なんて声が出ていましたよね。
結局、みんな飲んで行くうちに…
飲んで、ちゃんと美味しいんだって知って、
上野さんの料理と共に食べ干し、飲み干して行くんです。

後半にお燗酒にして頂きましたが、
その時点ですっかりと飲み過ごしていて、
「香が全然違う!!」と衝撃として思ったのは覚えているのですが、
事細かに文字に起こすほど、覚えておらず…ここは、Twitterなどで、
また試してみます。今後、どこかで呟きます。

「ごわりんご」のお酒、
信州中野行のお土産として、
姉夫婦にも持って行きましたが、とても気に入ったそうです。
先入観で飲んでしまうと「酸っぱい」で一蹴してしまうかも知れないお酒だけれど、
付き合ってみると、たまらないです。虜になる。
実際に、姉夫婦に持って行った4合瓶、あっと言う間だったそうです。

さて、まだまだ書き足りないぐらいですけれど、
本線に戻りたいと思います。
そう、「食酒楽会」はお酒だけの会ではありません!
「三幸軒」料理人、上野さんの渾身の料理も絶品だったんです!
今度はこちらを書いて行きます!


再び、こちらの写真から始めましょう。
「旬前菜三種」として。

Dscn2482

三幸軒の料理人、上野さんからの挨拶もありました。
「今日は中野醤油尽くしです。
 料理の味の骨格は醤油が作っています」とのこと。

信州中野・三幸軒には、
限定メニュウとして「特吟味噌焼きそば」があります。
これは「中野醤油」の「特吟味噌」を使ったもの。
以前、「黒たまりしょうゆらーめん」と言う月替わりの限定メニュウがありましたが、
これを食べた際に、
僕自身も美味しい醤油を買い求めたくて、
すぐ近くに醸造するお店があるんだと聞いて、買いに赴いたものです。

初回、僕らは参加できなかったけれど、
食酒楽会には、2度目の参加となる「中野醤油」さんですが、
そうしたイベント限定のお付き合いではない、
一朝一夕で使う味噌醤油ではない…と、
料理人・上野さんご自身も、よく熟知した味噌醤油での、
食酒楽会になる…と言う事、
それは、いつも期待している会だけれど、また更に高まる、となりますね。

YOKOさんがまず興味を持って食べ始めたものは、
「初鰹」でした。
「美味しい!」と言う声が耳に届き、自分も追い掛けて行く事にしました。

初鰹…落語、噺の世界を少しかじっているなら、
この言い回しですよね。

「目に青葉、山ほととぎす、乙な姿の初鰹」

元来は山口素堂の句「目に青葉、山ほととぎす、初鰹」ですね。
噺の場合は、少し気取って…また聞いた印象の良さも手伝って、
「乙な姿の」と話す場合もあるかと存じます。
「女房を質に入れても初鰹」と言う言い方もあれば、
尾篭な話で申し訳ありませんが、
江戸の名物を歌ったものとして、

「武士鰹、大名小路広小路、茶屋紫に火消し錦絵、
 火事に喧嘩に中っ腹、伊勢屋稲荷に犬の糞」…なんてものもあります。

何にせよ、初鰹は江戸文化の中に輝いている訳ですね。
まさに季節の旬菜。

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「初鰹 葱まみれ 燻製醤油で…」

とりあえず、何も付けないままに口に運んでみました。
味がない…事もないけれど、当然ながら塩気がない。
鰹の身の張りや食感、匂いは良いもので、
ネギが辛味刺激を取り去ってあるかの様な状態で、
風味が良く、甘味を感じて、
そう塩気はないのだけれど、「美味しいもの」と感じる事が出来ました。
さて、ここに「スモーク醤油」を加えるとどうなるのか。

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「スモーク醤油(燻製醤油)」、
見た目に煙っているなんて事はない訳で、
それだけだと何の変哲もない醤油なのですが、
使った瞬間、味わいを感じた瞬間に、
「ぶあっ」となります。
少女漫画表現で例えるなら、
「恋に落ちた瞬間に風が吹く」みたいな感じ。
大層な、大袈裟なんかじゃありません。

甘味、旨味をしっかり感じる醤油。
塩気は柔らかく感じます。鋭さのない丸み和み。
奥に感じる、後から香って来るものとして、燻製香。
醤油らしさを前面に、後列として燻した香が追い掛けて来る様でした。
それだけ舐めとっても、醤油の余韻、
甘い香が抜ける頃合に、ふわっと香ってたまらない。

単独では、葱の爽快さも手伝って、
とてもあっさりと感じた鰹の身、
醤油を使うと、葱の旨味も手伝って、
すごく膨らみます。醤油の味わいも同時に膨らむ、
勿論、味が付与される鰹の身も味が広がります。
そう、音で例えるなら「ぶあっ」とした感覚で。

鰹だけでなく葱や胡麻の香がある事が、
よりふくよかさを醸し出している…と感じますが、
それ以上に、まろやかで…
きっと味噌と同じ理論なんだろう、
「塩を直感的に感じない=塩辛くない=旨味がある」
…市販のお醤油とは異なる中野醤油の美味しさがあるからこそ…そう感じます。
ただ鰹の刺身を出さないあたりが、
三幸軒の上野さんの工夫の中華料理らしいし、
シンプルな素材重視の一品、
各素材の良い所をピックアップしたもの…そう感じる事が出来、
より一層の喜びに繋がっていました。

そして、もうひとつ驚くのは、
ごく特長的なスモーク醤油、日本酒も選ばない…と言う事ですね。
あくまで食材に寄り添って存在できるということ。
この塩梅は妙味であるなぁ…と感じました。

Dscn2486

続いて「味噌漬け豚の焼豚、わさびと黒胡椒添え」へ。
これもYOKOさん、いたく気に入った様子でした。
これを食べた事で、我が家の…と言うよりも、
週末に僕が道楽で作っている夕食に革命が起こりました。

「味噌漬け、すごく旨い!!」

理由は簡単です。お味噌が良いからです。
家庭で試しても、かなりの美味しさが実現出来ています。
でも、これじゃない。
こんなにも美味しくはない…そう思い出します。

この味噌漬け豚の焼豚、本当に美味しかった。
会パンフレットの紹介文には、
「お好みの薬味でどうぞ」とありますが、
申し訳ない…薬味、使いませんでした。
使う前に食べて切ってしまいました。

前菜だからこそ少量がお皿の上にありますが、
河豚のお刺身みたいに、お皿一杯に、この焼豚があっても、
僕は構わない。
味噌の味わいが、よく染み込んでいて、
肉の繊維1本1本から、特吟味噌の甘い香が滲み出るかの様。
牛肉の煮込みとか霜降りとか、
そう言う繊維のほぐれ方ではない、
味噌漬け、塩漬けだからこそ身が締まっているのだけれど、
“繊維”と言えど、草木の繊維、布の繊維とは異なるもの、
筋肉であり、四肢を動かす力強い肉の部分、
締まり、引き締まったバネを想像させる強さがある豚肉。
それを噛む度に、味噌の甘味が口の中に広がり、
ご飯を!お酒を!と喜んで迎え入れたい衝動に駆られるくらい…
直接的な味噌の味でなく、
間接的な、漬け込んだものだからこそ、
牧歌的な郷愁を抱く味噌の香、味に、どうしても胸ときめく。
味噌の風合と肉の状態の良さから、
本当にラーメンの上に乗せる…なんてしちゃいけないもの、ですね。
冷菜としてお皿の上にこそあるべきもの。
味わいは深く広く、長閑さすら感じるくらい、
味噌の柔らかさが力強く表現されているけれど、
でも、きっととても繊細な料理とも感じました。

…昨今、ローストビーフ丼が流行っていたりもしますが、
これ、この中野醤油・特吟味噌漬け焼豚、最高に旨いです。
「丼」形態ではなく定食形態で、
お皿の上に別にこしらえたタレを掛けて頂いて、食べてみたいです。

その憧憬から、
我が家の休日恒例「鶏のムネ肉をたっぷり、柔らかく食べよう作戦」に変化があり、
それまでは塩麹に浸したものをローストしたり、蒸したりしていました。
ここで「塩麹+特吟味噌」を試し始めます。
加熱する際も、お味噌はそのまま。
まだまだ研究中ですが、すごく旨いです。
塩麹単体より、柔らかさは変わらないまま、
より弾力があり、身が締まっていて、香に味噌の風味が混ざり、たまらない。
まだまだ研究して美味しく…
いや、味噌を使って旨味を引き出すことが出来そうだ、そう感じています。

…その中で、「炸裂!棒棒鶏しばき倒し事件」が起こるのですが、
それはまぁ、どこか呑みの場でお会いしたらお話し致しましょう。

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「ホタテと季節野菜、出汁薫る醤油スープ」を。

アスパラガスの匂いがスープに移っていて、
すごく美味しいものと感じます。
野菜の青い香が、品の良いスープによく移っていて、
穏やかで滋味を感じるスープに鮮烈な色を加えてくれています。
見た目の青、緑黄色野菜の色合いではなくて、
例えるなら「季節の風を感じるような」…アスパラの香は、
そうした野菜の野生的な香が強いもの。
スープと共存している妙味がありました。

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帆立、生と乾物で味も香も大きく異なりますよね。
煮出す、炊くなどすると、
スープに、どんな味でも移るものだと思うけど、
それは「味が移った」ではなくて「味が溶けた、溶け出した」と考えます。
“移す”って本当難しい。
燻製も香を移すのだけれど、前に家で試してやり過ぎて失敗した事もあるので…
“移す塩梅”は本当、プロフェッショナルな技巧だと思います。
よくよく、このスープ、エキス分が強い印象でした。
溶けているんじゃないか、
すりおろしたホタテ具材が入っているんじゃないか…
それぐらいに、より良くダシが採取されている様で、
ホタテスープの美味しさが際立ちます。柔らかく優しい。
冷たい、冷製の温度設定も、
スープにツルンとしたコシを与えてくれて、
喉越しの爽快さがあります。
煮干などの苦味要素を感じずに、素材の甘味を、よく引き出してある印象。
その甘味に、上に乗せられた梅肉の酸味が、
何とも言えずに爽やかです。
優しいスープの中では異色なくらい塩気も強く、
酸も強いのですが、梅を感じる時間は、それぞれほんの一瞬。
スープやホタテの合間合間に、顔を出す程度。
時たま「キュン」とささやかに驚くくらい酸っぱくて、
ダシの深さに対して、このアクセント、毛色の違う塩気は、
とても印象的でした。

中野醤油の生醤油を使っているそうですが、
なるほど、
「醤油が料理の骨格を作る」と言っていた上野さんの言葉を感じます。
骨格…なんだと思います。
この料理に、直接的な塩気、醤油っ気は感じられません。
ホタテの旨味で食べさせていてくれる気がしています。
油も美味しいけれど、
スープにもっと強い味付けも美味しいけれど、
ホタテと野菜を生かすために、野菜そのものの味わいがよく感じられる様に、
醤油が縁の下の力持ちとして、
全ての味わいをふくらませているんだと感じました。
例えば、塩だけで調味したところで、
岩塩などを精査して使ったとしても、醤油のこの膨らみ方は、
再現できないだろうな…と感じました。

「岩清水・純米五割麹“ごわりんご”」、
梅肉とは全く違う酸の組成なのでしょうけれど、
梅肉が合う中で、五割麹と77号酵母が織り成す酸度の高さが、
同じ液体として、実に旨味要素が多いスープに対して、
よりお互いの輪郭を明確にする…
味わいをハッキリと覚えさせてくれる様に感じられ、
またお酒が持つ旨味への包容力が、
ホタテたちを肴として、より良く味あわせてくれました。


続きまして。
まずはメニュウからの紹介文を以下に。

【 湯 】

・信州プレミアム牛(黒毛和種)
 特上牛肉は旨味を引き出しながらも、
 スープには移さない工夫をしました。
・黒毛牛と薬味の白味噌仕立て、三種の出汁
 チャイニーズ味噌汁です。
 白味噌ベースですが、干しエビ、
 昆布等の出汁で、濃厚なのに上品!

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「 黒毛牛と薬味の白味噌仕立て、三種の出汁 」を。

昇り立つ牛肉の牛肉らしい素晴らしい香。
「この牛肉、かなり良いものなんじゃないかなぁ…」と、
例える術もない、
存分に広がる特長的な、そのものの香を感じながら、
ひとくち食べた、その柔らかい肉質に思いを馳せました。

炙って匂いを出したそれの様に、すごく香ばしい。
強く十分な牛肉香に満たされますが、
お肉のどこにも焼いた様な焦がした様な見た目がなく、
“スープに牛肉の香を移さないようにした”と紹介文にあるくらいで、
スープで茹でた、しゃぶしゃぶ的な所作も、
これだけの香ばしさに繋がるとは思えない。

以前に、
この食酒楽会で豚肉の低温調理品を食べさせてもらったけれど、
実際の答えは分かりませんが、
そうした特殊な…とても手間の掛かる調理法を、
上野さんは施してくれているんじゃないかなぁ…と思いました。
低温でゆっくりと火を入れて…
これに白味噌ベースと言うスープが、よく合っていました。
焼いた香ばしさであれば、
特吟などの色のある系統のお味噌でも良いかも知れない。
中野醤油の「淡色味噌」の、品があり、旨味と繊細さを持ち合わせる、
大豆の外側を削り、中心部だけを選んで使った味噌だからこそ表現できる風味、
お互いにじんわりと…
けれど、高い波で伝わる味わいが引き合い、
素晴らしいコンビネーションを感じさせてくれました。
お味噌らしい雰囲気、味噌スープ感は薄く、
主張としては海老や昆布が先んじて開きます。
香のトップノートは牛が強い。
生姜や茗荷の香が時折それぞれ異なるハーブ類と似た効果、
華やかな香を弾かせながら…
そう、味噌の雰囲気は薄いのだけれど、
持つ塩気の土台、それぞれの美味しさを支えているのは、
スープに溶けた淡色味噌なんだな…と思います。

「中野醤油」さんのパンフレットによると、
「みそ汁ならワカメやキャベツ、一押しはあおさ」とあります。
海産物にも山のものにも合う…それが、
この上野さんのスープにも表されていますよね。
昆布や海老の海産物との相性の良さ、
生姜や茗荷と言う山の香草と謳って良いくらい香のあるもの、
丁寧に仕立てられた牛肉の美味しさ…
料理とは、足せば足すだけ美味しくなると言うものではありません。
素材を全て丁度良い所で活かす、そんなスープだと感じました。

がぶ呑みをするような、
炒飯のお供にするような、そうしたスープではなくて、
一滴一滴の雫の美味しさを感じるお料理でした。

…お酒との相性を感じる前に、食べ尽くしちゃいましたね…。
ほぼひと息でした。

続いては、こちら。

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【 小鉢 】
・お醤油を使ったポテトサラダ
 三幸軒がポテサラを作ったらこうなりました。
 薄口醤油を使ったマイルドな醤油ムースがアクセントです。

…とのこと。

「 ポテサラじゃない!! 」

…と、YOKOさん。「あはは、大袈裟だよ。まったく」…と思いました。
もうちょっとひねって感想を言ってくれると、
ブログにこうして書く時に役に立ったりするのよね…と考えながら、
自分も食べてみますが、

「 ポテサラじゃない!知っているポテサラじゃない! 」

…が、やっぱり先んじた感想を占めました。

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「三幸軒」がポテサラを作ったら“こうなりました”…とは言うものの。
形態的に、知っている…ほら、キュウリの薄切りが顔を出すような、
ピンポイントにボンレスハムが嬉しい様な、
それでは決して無い事が分かる見た目。
食べてみて…もうポテサラ以上の何か、と言うことはすぐに分かりました。
何か分からないけど、メチャクチャ旨い。旨い。

上に掛かっている白いムース、これが醤油ムースだそうです。
いつだか「ためしてガッテン!」でムースの特集、していましたよね。
自分も試してみましたが、こんなにもクリーム状に上手には出来ませんでした。

醤油ムースの下に、お饅頭型のドームがあります。
これがポテサラ部。
ポテサラをアイスクリームをすくう器具で拾っただけでなく、
ポテサラが…そうだな、ポテサラ部が肉まんなどの皮部分だと思って貰って、
その中に「具」があります。
この具が、素晴らしい調味でした。ゴロゴロとした具が入っています。
当時のメモをそのまま書き示すと、

「 中に、筑前煮が入っている 」

…と言うもの。

上から醤油ムース、中には“筑前煮”…勿論醤油が使われていて、
甘く濃い味付けがされている。
これにサンドされているポテサラ部、
非常によく練り込んであって、クリームとは異なる質感ながら、
滑らかな仕立てになっていて、一種のケーキを感じる逸品でした。
濃厚さ、味わいの深さは、パテの様な…
それぐらい強い味わいを持つものなのだけれど、
パーツが押し込められていない、適度な空気をそれぞれ持っているから、
主菜、メインディッシュ的ではなく、
酒肴であり、メイン前の重みで食べられるものであり…
「なんて食い物なんだ、信じられない」と思いました。

この旨味、中に入っている煮物、
牛蒡の旨さが醤油に乗って、すごく伸びている。
土の味、土の恵み、
そのシリーズにあるからか、ジャガイモが懐が深いだけなのか、
味付け全てを受け止めている感じ。
牛蒡の旨さと甘さが、全部ジャガイモに乗って旨い。
その甘い醤油は、ムースの醤油とは醤油の香も味も違って感じられて、
2極の醤油味で、じっくり攻め入って来る。

…醤油の土台がすごく良いんだと思う。
そして味が染み込むメカニズムを上野さんが、よく分かっているんだと思う。
醤油をどうしたら美味しく使えるかを知っているんだと思う。

ちょうど今、家で鯖の味噌煮を苦戦しながら練習しています。
味が染み込んで行く…これって煮詰める事って、
水分と浸透圧と…色んな要素があるみたいで、
味噌汁みたいな、鯖が汁に浮かぶ状態では、けして染み込まない。
ヒタヒタくらいの汁で煮詰めて行く、
蒸発すると汁の中の味成分が鯖に付着して行く様なんです。
塩辛い汁ではそれが煮詰まって更に辛くなってしまうから…
この塩梅って、すごく難しいと思う。
薄めの汁で長時間…では煮崩れの危険性も、結局味が染み込まない可能性もある訳で…。

ポテサラ部は本来淡白で、
味の要素、彩では中身やソースに負けても良い構成なんだろうけれど、
けして負けていないし、やっぱりポテトが屋台骨となって主張している。
醤油ムースの塩気も、無くてはならない。
この塩気と風味が全体の香をとても良く押し上げているんだと思う。
渾然一体。すごい。
素人了見で“こうしたパーツで作られている”ことは想像できるんだけれど、
それは全く当てにならないにしても、
そのパーツを仕立てて作る事が、けして自分には出来ない。
そんな風に思います。分かっていても出来ない料理。

醤油ムース、クリームも入っているからか、
醤油の酸味、もしかポテサラ的な酢のフォローもあるのか、
チーズの様な濃厚さと塩の自然な融け方がありました。
これに添えられたオーロラソース風のソースも、
結構な辛味があり、白い世界に反する規律で、実に旨いです。
何と言うか、すごく手間暇が掛かった味わいでした。
想像を超える食べ物だと思いました。
その創造性、すごいなーって。
うますぎでした。

続いては、こちら!

【 鶏蒸し 】
・鶏モモ肉の白味噌蒸し
 甘味のある鶏肉を上品な白味噌につけて蒸し上げました。
 皮は香ばしく、身は柔らか。本醸造のお燗酒が良く合います。

・山ウドのぬたと一緒に
 独特な苦味のウドが肉の旨みをさらに引き立てます。
 またこの苦味とお酒の旨味が良く合うんです。
 余韻がたまりません。

…とのこと。

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鶏、肉厚。

YOKOさんの得意料理であり、僕自身が気に入っているYOKOさんの手料理の中に、
通称「YOKO鶏」と言うものがあります。
鶏もも肉の照り焼き風の食べ物。
砂糖と醤油で煮詰めて仕上げています。
うーん、この旨さはそれに匹敵します。上回るかも…
…それがひと口目の感想でした。
蒸し鶏と銘打ってはあるものの、
炙った香があり、すごく良い味、旨味が乗っています。
お燗酒にも合うのだけれど、
いや、どのお酒にも合います。馴染みます。
強烈に強い味付け、明確な味付けがある訳ではなく、
鶏肉の味わいを大切に、存在感を持たせたままに、
鶏肉を美味しく食べる意義をちゃんと感じさせてくれる味の度量。

パク付く感じがたまりません。
食べている…って充実感。食べている重み。
KFCとかスペアリブとか、噛り付く喜び、
口を思いっ切り開ける快感ってあるじゃないですか。
似た感覚があります。
しっかりとした食感があり、
かじった時に、歯に返す肉々しさが、
1度で口の中から無くならない、
噛むたびに鶏が溢れ出す、鶏に埋め尽くされるからこその快感。

紹介文に「身は柔らか」とあります。
自分が食べてみて思ったのは、
「柔らか」より、もっともっと威勢の良い感覚。
「ムチムチ」している。「身はムチムチしている」と思いました。
柔らかく、ムチムチとして張りがある。
淡色味噌を使ったことで身の締まりが増したんだと思います。
(自分も、その後に味噌漬け鶏を何回も試作しているから、そう思うんです)
「柔らかい」と言う言葉だけでなく、
「ムチムチ感+ジューシーさ」…
この肉汁を示す「ジューシーさ」は、
油っこさでは、けしてない訳で、
「肉の油、脂」ではなくて「肉汁」だけである事が大事。
ローストとポワレの良い所を兼ね合わせた調理法に、
鶏もも肉の美味しさが最大限活かされている…そう感じました。

続いては、こちら!

【 豚煮込 】
・たまり醤油の濃厚角煮・中華スパイスのポテトと共に
 甘味と旨みの濃厚な角煮は、たまり醤油でじっくりと煮込みました。

・たまり醤油のソース
 芳醇な香りと旨味。芯のある味わい。純米吟醸との相性は今回随一かもしれません。

・中華スパイスのポテトソース
 モノトーンな色合いで、目にもコントラストを。
 濃厚な角煮に合わせると、また更に深味が!

…とのこと。

ここまで来ると、だいぶ酔いが進んで来ていました。
もうすでにメモ無し。
この日、お馴染みのM入のおいちゃん夫妻とマラソンの話をしながら…
ちょうど、本当に昔からお付き合いさせている、
素晴らしい呑み手、Y本さん方と対面の座席になる事が出来て、
そりゃもう、話がすごく弾んだんです。

…話した内容は、
ほとんど酔いの彼方に置いて来てしまっていますけども。

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当日のパンフレットを見ていたはずなのに、
流石無敵の酔っ払い、
角煮を食べ、三幸軒の味わい…と言うより、
三幸軒の角煮の“食感”だ…と感じていました。
青木村の「ラーメン桃太郎」の熊本ラーメン系の角煮ではなく、
トロトロに煮てあって、
身のしっかりした部分と脂の旨さが共存している、
「あぁ、いつもの美味しさに近いもの」と食べていて、
この次の瞬間だけはハッキリと覚えていますが、

「 ポテト、うまー!?」

…そう驚きました。「ポテトうまい」再来。
何の気なしに、
(パンフレットを見ていれば“気なし”に…はあり得ないのだけれど)
角煮、ソースを囲む白い防波堤をつまんで、角煮と一緒に食べました。
この美味しさたるや!!
元来、豚の三枚肉に味はしっかり染み込んでいるし、
煮詰めて、トロミが付いているソースにも、
中野醤油のたまり醤油を使っているからこそ、
味の深み、豊かさがあります。
いつもよりも甘く濃く、コシがある。

中華スパイスを使ったポテトソース、
これが実にタレにも、角煮にも合っていました。
相対性理論…で良いのかな。
同じ方向へ、同じ速度で進んでいると止まっている様に見える、
逆の方向へ進んでいると絶対値以上に早く進んでいる様に見える…
その理屈に近く、
「三幸軒」の味、角煮の美味しさと、
ポテトソースは逆の存在感を見せつけていました。
ギャップ、別ベクトルがあるからこそ、より角煮が輝く。

角煮は旨味の要素が醤油の深味、コク、動物系の豚の脂であり、
ポテトソースは植物系の…ジャガイモのコク、淡白さ、甘さ、スパイスの芳しさ…
言葉だけだと似た部分があるのだけれど、
素材の差が大きな味わいの差になっていて、
角煮だけで食べても美味しいけれど、
ポテトソースがある事で、より一層美味しく感じる…
特に食事の終盤に、お腹いっぱいにもなろう中で、
「角煮」と言う本来なら重いメニュウを、実にペロリと食べ尽くさせよう…
…そんな目的を実現させる魔法のソースにすら感じました。

ステーキに添えられたフライドポテトは、
一緒にある意味を見い出せないけれど、
この角煮に添えられたポテトソースには意味がある。
それも、じゃあ例えば蒸かしたジャガイモに甘いタレを掛けたら、
こうした味になるかと言えば、そうはならない。
角煮を美味しくさせる必然性が詰まった一皿でした。
角煮にスパイスを…なら、
直接的に八角などの香辛料を使っても良いのかも知れませんが、
先のポテサラ同様に、
ポテトソースと言うファクターを介することで、
更なる旨味になっていました。

抽象的な言い回しで申し訳ないけれど、
より一層、角煮を美味しくさせる工夫に富んでいた…そう言う事です。
キャッチコピーを付けるなら、一言で表現するなら、
「白い、炊き立てのご飯より、ポテトソースの方が、豚角煮に合う」
…と言うこと、ですかね。

宴もたけなわ、〆として、こちら!

【 〆 】
・三幸軒のTKG
 醤油豆またはスモーク醤油でどうぞ。
 鶏白湯のスープは飲んでも良し、ご飯にかけても良し。
 どっちもお勧め!

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生卵で…

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白いご飯で…となれば、
もう想像に難くない「卵かけごはん(TKG)」のセット。
ここからが「食酒楽会」のスペシャリテ。

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再び登場。スモーク醤油。

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本日大活躍の「中野醤油」さんの醤油豆。

これを掛けて「卵かけご飯」を頂こう…と言う事です。

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いざ実食!
食べ方、スタイルは自由…とのことでしたので、
まずは卵を溶き、掛けてから、
それぞれの醤油を、
食べる部分にだけちょっぴりと垂らし、試してみましたが…

…「旨い」以外の何物でもありませんでした。

スモーク醤油、本当にすごい。
ウイスキーの「アードベッグ」や「ラフロイグ」の様な、
特徴的な燻製感ではないのは相変わらずで、
優しく、本来の醤油の香も生きた状態であるにも関わらず、
濃厚な卵の中においても、
醤油も燻製の香も、どちらも消えない。
むしろ卵の味の中から競り上がって来るかのよう。
塩気も味気も強烈に強くないのに、どこまでも主張して来る妙味。

もしかして、燻製される事で熱が加わって蒸発する分もあるのか…
元来の醤油よりも、香も味も凝縮されているのかも知れません。
スモーク醤油、
中野醤油を使った、この特別な醤油、
きっと卵かけだけでなく、ただ醤油だけをご飯で食べても美味しいだろうし、
バターと醤油だけご飯に乗せても、
通常の食べ方よりもスモーク醤油は頭ひとつ飛び抜けて、
飛び上がるくらい美味しいんじゃないかって思います。

スモーク醤油は、合わせようとして、バターの想像もするくらい、
どこか洋風な組み合わせを基盤に感じます。
代わりに、
醤油豆は日本人が愛する米、卵、醤油の組み合わせに近いです。
ずーっと日本人が食べて来た…
その喜びの感覚は醤油豆の方が感じるから不思議です。
どこかお漬物でご飯を頂いている様な…
発酵的なニュアンスが存在しているから…でしょうか。

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ただの卵かけご飯で終わらないのが、流石「食酒楽会」でしょう!
鶏白湯スープが添えられていました。
これを…そのまま飲んでも良いし、ご飯にかけても良いと言います。

匂いはしっかりとした鶏の香があり、
自分自身でも鶏白湯を作った事があるので感じるのだと思いますが、
実に丁寧に大切に仕立てたスープだと思いました。
すごく上品な鶏の香、雑味の無さ。
このままラーメン用として使っても、最高に旨いだろうスープ。

これをしばらく味わった卵かけご飯の上から流し込み、
雑炊風にして食べましたが…

…もう、至福以外に言う事がありません。
1杯で何粒も美味しい食べ方。食の楽しさを感じます。
圧巻の〆だったと思います。
不思議なもので、
Y本さん方と話した記憶、内容は曖昧な癖に、
これを食べている時だけは、ハッキリ覚えていますね。
またしても忙しく動いている…
今度は上野さんを捕まえて「うめー!!」と叫んでいたはずです。
興奮しちゃっていましたね。ええ。

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楽しい時間はあっと言う間であります。
挨拶と共に、恒例の一本締めでお開きに。

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「よーぉ!」

シャン!と柏手一発で〆まして。
(信州中野であれば、“ション”と言う擬音の方がしっくり来ますね?)
第25回食酒楽会、以上となります。
今回も本当に本当に大満足の会でした。

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明けて、
翌朝は買い物からスタート致します。
「来期は、より飲み込むことに引っ掛かりがないお酒を」
…そんなマニフェストを教えて頂きました。
今も、そうした引っ掛かりはないと思うのだけれど、
更に上、もっともっと上質な造りを目指している、
小古井宗一杜氏のお話を伺いました。
常に酒造りのことを考えている杜氏の事です。
来期の造りも本当に楽しみだと感じられるものでした。

ただ…まぁ、それ以上に、
今年の27BYのお酒も、
今回は五割麹・ごわりんご版が主役でしたが、
通常の五割麹・18号系もあり、
また白いラベル、純米吟醸もありますし、
日常に最高に旨い本醸造火入れもあったりします。
これを飲まなくちゃ新たな年を迎えられません。

常に考えて酒造りにまい進されていると言う事は、
毎年、全てのお酒がレベルアップしている…と言う事です。
来期の造り、味わいも楽しみには違いありませんが、
今年の美味しさを、もっともっと存分に味わいながら、
先へ、未来へ進んで行く、
その後ろを盃を持って、追い掛けて行きたいですね。


中野市は元気になる街だ!

…と、ずーっと前から言っている訳です。

ホントなんです。元気にしてくれる街なんです。

気落ちした時にも、浮かない時でも、

僕は行くと、だいたい元気になって帰って来ています。

ご縁があるんだなって、勝手ながらに思っています。
10年以上前なんかは、
「中野」と聞けば「ブロードウェー?ラーメンの青葉?」とか答えていたでしょうに。

これまでブログに何度かしたためております。

中野市はやっぱり元気になる町なんです!……2015年3月三幸軒、井賀屋酒造場
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-41fa.html )

中野市酒蔵今昔展と夜に三幸軒(2012年11月11日-12日)
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/2012111112-136d.html )

自分の中にある元気に気付く!(2009年6月12日・中野市と三幸軒、山梨・小作)
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/2009612-c6c1.html )

今回、改めて思いました。
小古井さんも、上野さんも、善光寺屋さんも、Y本さんも…
(素晴らしい醸造家、料理人、リテーラー、呑み手)
大好きな人たちがいる街だから、と言う事も間違いないけれど、
中野醤油の丸山さんも含めて、すごく情熱が溢れる人で、
その真剣さがたまらなく眩しい訳で。

今回は「食酒楽会」だから、クローズアップされるのは、
上記の皆さんだけれど、
丸世酒造店「勢正宗」さんや「Sakefeti」の和喜多さん…
こう、眩しい人たちがいっぱいなんだって思うんですよね。

居住区ではないからこそ、
僕が知っている中野市は箱庭程度のイメージ。
もっともっと広大に良い所が溢れているのに、
知っている場所があまりに少ないから「箱庭」の今なんです。

その庭に集まっているご縁のある人たちは、
小さな箱庭には贅沢で希少で、
よくぞ広い人生の中で出会えたと嬉しくなる方々で、
とても眩しく映っている…と言うことなんです。

元気な人を見て、
そう、昔からずっと変わらないですよ。
「自分の中にある元気に気付く」と言う事は、
憧れを抱くと言うこと、そうなりたい、
そう意気込んで生きたいと思うと言うこと。

さて、元気をもらった「食酒楽会」の一席、
本日はここまで。
長講一席、お付き合いを頂きまして、
誠にありがとう存じます。
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
次回、お目に掛かりますまで暇を頂戴致します。

ありがとうございました。

ありがとうございました。



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2016年3月 1日 (火)

地酒屋こだま・五周年記念感謝祭(2015年7月26日・浜松町)


当日、会がお開きになった後…
楽しんだ浜松町から、
山手線で新宿を目指すその時に、Twitterに投稿した呟き。

嬉しい!…それが答えだ!
大塚・地酒屋こだまさんの試飲会に参加して、
ただひとつの答えを、解を得たと言うなら、
「嬉しい」…それが答えだ。
答えなんです。
日本酒を楽しむ喜び、生まれる縁の尊さを感じました!
ありがとう!たけさん!


2015年6月1日で5周年を迎えた東京は大塚、
「地酒屋こだま」さんの5周年記念祭に遊びに行って来ました。

帰って来てから写真整理をして、
特に気に入ったのは、この2枚でした。
連続写真みたいに見てもらえると嬉しいです。

Dscn9081

宴もたけなわ、お開きの時間になり、
主催・地酒屋こだまのたけさんのスピーチ。
僕はしっかり酔っ払っていて、
ほとんど何を聞いたのか覚えていないのだけれど、
こう…呼び掛ける様にオーディエンスに向かって話す…

Dscn9082

喝采!

この一体感!
皆が皆、喜びを共有していた、
その瞬間を撮り収める事が出来た…ンじゃないかなーって思う訳で。


このイベントは、
コンセプトが「とにかく楽しもう!」と言う…
判定&判断を主軸に置く「利き酒会、試飲会」とは異なるものでした。

写真は撮り収めているけれど、
ただ飲んで、ただ出会う人と話をして。
僕らも、楽しむ事に集中して、あっと言う間の3時間を過ごしました。
試飲会だとお酒の記憶が9割くらいを占めるもので…
…それがコンセプトなんだし、それで良いものですが、
今回は、ご縁ある方々との出会い、交流が5割、
日本酒と各協力店さんのフードを楽しんだ時間が5割…
そんな印象を持っています。

チーム松本の面々、
厨十兵衛、風林火山、アガレヤ、F澤さんご夫妻、
信州の蔵元さんも存じ上げている方が多く、
こうして東京でお会いする…その嬉しさもありました。
飲み手として、KuniさんやA澤さんも。
信州、また松本に縁があるたけさんだからこそ、
僕らもこうして遊びに出掛けよう…そう考える訳で。

ここ数年、
東京の試飲会に参加しない様になったから、
むぁさしさんやほろ酔いさんと何年かぶりにお会い出来たのも、
とても嬉しく感じました。
遊んでもらった時間がある訳で、その懐かしさと嬉しさと。

山梨の純米狂さんにも久し振りにお会いしました。
Facebookで、山梨の夜の楽しみ様を拝見していて、
時たま東京で、
そのご活躍を見る事が楽しみでもあるけれど、
やっぱり直にお会いすると、
良い飲み手、明るい酒なんです。良いなぁ…って思う訳で。

帰って来てからYOKOさんと話したのは…
それも、
1日有給休暇を取って休んだ更に翌日の28日頃のこと、
ふと思い出すように、僕らの意見が一致していたから、
とても興味深く感じました。

「なんだろう、あっと言う間過ぎて、実感ないよね」

夢中に楽しんで、
その後、2日くらいは余韻に浸っていて、
そこで、ふっ…と楽しさを思い返して、寂しさに気付く。

きっと、すごく楽しい時間と言うものは、
楽しむ事が出来たお祭りと言うものは、
夏の盛んな暑さを、
涼しくなった秋口に懐かしむ様なものと似ていて、
思い返す思い出の強い分だけ、過ぎた寂しさを振り返り、
実感の木を心が育てて行くものなのかなぁ…って思う。
だから、あれから半年以上、経った今でも、
楽しい記憶が生い茂っていて、幸せな気分です。

さて、本編。

どうぞ、最後までお付き合い下さいませ。





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事前に地酒屋こだまさんのブログに掲載された、
会場までの順路に従って、
案内の写真で見た特徴的な建物に辿り着きます。
コンビニの前で、
四谷「日がさ雨がさ」の宮澤さんにもお会いし、
その元気なお姿、嬉しくご挨拶致しまして。
会場前にもローソンがあり、
このショッピングモールにもローソンがあり、
何だか「都会だなー」と感じるところ。
ここで、ブログ「92の扉」のkuniさんともお会いします。

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会場は浜松町駅最寄りのシーバンスホール。

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開宴直後の風景。
この写真と冒頭の「喝采」の写真と比べてもらうと、
どれだけ会場が、日本酒を巡る縁で盛り上がったか、
伝わると思います。
偶然、ほとんど同じアングルで撮影していたのね、自分。
それもささやかにビックリ。

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まず向かったのは、やっぱり「チーム松本」の面々に会いに。
こうしてお出掛け先で、郷里の代表として会うのは、
とても嬉しいものです。誇らしい。
信州松本の日本酒を牽引してくれている方々です。
皆が居てくれるから、僕もYOKOさんも、
毎週末に日本酒を楽しみにお出掛けして、
街を楽しむ日々に興じられると言うものです。

写真は会の中程で、記念に写真を取っておきたくて、
再びブースに戻った際のもの。
自然な風景を撮影したいなー…と思って、少し遠くから撮影したけれど、
「アガレヤ」の旦那に見つかっている様子。

「チーム松本」が担当していた銘柄は、

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信州塩尻「笑亀」蔵、

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信州中川村「今錦」蔵の2蔵。

どちらの蔵元さんも特長ある酸が魅力ですよね。
今思うと、変化があった蔵元さんなのだなぁ…と思います。
「笑亀」蔵は社長の丸山さんが県議に当選され、
蔵は森川杜氏が守る様に、醸す様になりましたし、
「今錦」蔵は体制の変化がありました。

けれど、どちらの蔵も良い風が吹いている様に、地元にいて感じています。

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続いて、福島「会州一」蔵、

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福島「豊国」蔵のブースへ。

「会州一」は松本でも取扱い店があるので、
お馴染みの美味しさ。
「会州一」の純米吟醸系、いつ飲んでも好きですね。
口に合う、好みに合う…
それ以上にハイクオリティを、どうしても感じてしまう。
このイベントから半年以上経過した2016年、
つい先日も「厨十兵衛」にて、左のボトル、
特別純米の新酒を頂きましたが、美味しかった!
程好い透明感こそ、
僕が「会州一」を好む理由なんだなぁ…と思う事が出来る味わいでした。

「豊国」は久し振りに味わいましたが、
温かみある強さが、やっぱり美味しかったですね!

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開会の挨拶…と言う、かたっ苦しいものはなく。
「楽しんで行こうぜ!」と言う雰囲気を確認。

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信州中野「勢正宗」蔵、信州上田「登水」蔵のブースへ。

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「勢正宗」は地元で飲むことが出来る、地元で飲んでいるボトルでした。
信州の居酒屋さんで見ることが出来るはず。
日本酒居酒屋さんだと真ん中の「もち米熱掛四段」の純米酒が、
季節によって火入れだったり、生酒だったり登場すると思いますし、
「しぼりたて生原酒」は、本当に地元・中野市での日常酒のひとつですよね。
市内に4軒も酒蔵がある中野市。
ちゃんとそれぞれに個性があって、地の食の中で生きています。
特に「勢正宗」さんは、
今年…2015年冬から2016年初めの造りから、
会場にもいらしていた晋司さんが製造責任者となり、
「直汲み」などのニューアイテムも登場しています。
意欲的に…また、「直汲み」は購入しましたけれど、
勢さんらしく、また新しさもある感じで、美味しかったです!

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「登水」は全て生酒。
それぞれ純米スペックで、
「美山錦」「山田錦」「ひとごこち」の酒米の違いを飲み比べ。
綺麗なまま熟成して行く印象があるお酒です。
質実剛健でありながら、優しさと柔らかさを持つイメージ。

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ブースで一緒に供されていたコーヒー味の酒の肴。
面白いです。
チョコレートやコーヒー味は、
よくウイスキーなどの熟成された蒸留酒と合わせる印象があります。
コーヒーの香ばしい甘い香と、
ウイスキー樽などの焼かれた木の香が似ていて合致するからだと思うのですけれど、
これ、
お菓子っぽいけれど肴だと思えたし、とても不思議な感覚で、
きっとウイスキーよりも、日本酒に合わせたくてお作りになられたのだろうし、
それが叶っているなぁ…って思ったのを覚えています。
楽しむ可能性は無限大だなぁ…と。

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埼玉「鏡山」蔵、YOKOさんお気に入りの蔵元さん。

ふくよかさと甘味の伸びの良さ、ボリューム感のある印象。
あまり普段の飲みの中に出会わなかったからか、
YOKOさんは再会を喜んでいましたね~。
そうそう、つい最近の週末恒例の飲みでも、
メニュウの中に見つけるや、注文していましたね。

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ちょうどブースには蔵元さんが立ち寄っていた時間帯で、
フードとしてオススメしていたイチジクとバターを貰いました。
これ、すっごくカロリーを気にしちゃう組み合わせ。
塩気もちゃんと感じて、甘くてしょっぱくて、オイリーで、
食べたら何かの増量を感じなくもないけれど、
美味しくて食べちゃう…そんな感覚でした。
そんな口の中に、日本酒の酸は合う組み合わせだったし、
中でも、きもとの「鏡山」は相性が良いと感じました。

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福岡「山の壽」蔵、
なかなか信州ではお目にかかる事が出来ない…
けれど、新進気鋭、注目蔵で、
松本だと「アガレヤ」さんで飲んだ事がありますね。
そんなお酒の3種類を飲み比べ出来る!…と喜んでいたと思います。
キリッとした筋道を感じる雰囲気。
香にしてもキレにしても、常にシャンとした勢いを感じました。

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信州木祖村「十六代九郎右衛門」蔵

お目にかかれない…と言う部分では、
この「十六代九郎右衛門」も少し珍しかったかも知れません。
お酒自体は松本でも定番だし、日本酒居酒屋だけでなく、
色んな所でお見掛けします。(そして、旨いのです)
「山廃純米生」とは珍しいと感じました。
昨今の…良い例えではないのだけれど、
YOKOさんが苦手とする雰囲気の山廃ではなく、
新機軸系の味わいで、「美味しく飲めるね~」とは当時のYOKOさん談。
味がよく乗っていて美味しかった記憶があります。
「愛山」米を用いた真ん中のボトルは、香が高く洗練されたイメージ。
果実系の香も感じた様に思います。

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信州大町「北安大国」蔵。

たまたま…人の流れが良かったのか、
ご縁があったと言うのか、
山崎杜氏に会場では何度となくお会いしました。
有り難いことにお顔を覚えて頂いていて、
また四柱神社の落語会でもお会いしていて、機会があり、
包み隠さずお伝えしましたが、
「すっごく美味しかった」です。

「居谷里」の山廃純米吟醸直汲みは、その後購入したり、
「風林火山」で飲んだりもしていますが、
「北安大国」らしい甘美な世界を更に広げた様な…
柔らかくも勢いがあるたいへん美味しいボトル。
そして、中央の熟成された「純米生原酒」が、
当日いちばん記憶に濃く残る美味しさを持つお酒でした。
こなれていて、熟成の頃合が自分の好みにすごく合っていたみたいで、
その時間帯には試していなかった山崎杜氏に、
「あれは!本当に飲むべきですよ!今の状態、本当に良いですよ!」と絡んだくらい。

あまり「北安大国」で熟成されたお酒はお見受けしません。
平時の状態でも十二分に美味しく、甘口のお酒を主体とするラインナップで、
そうですね、知る限りでは五割麹のお酒が熟成版で発売された事がありました。

甘く力強い世界が、熟成を経て、深く味わいを広げ、
北安大国“らしさ”を、より際立たせてくれた様に感じました。

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福島「山の井」蔵

この時、僕は知らなかったのだけれど、
「金紋会津」の蔵元さんなのですね。
耳馴染み無い蔵元さんなので、飲んでみたくてブースの前に立ちました。
軽く、透明感を湛える酒質で、
特に、よく好みが正反対を向く事が多い僕とYOKOさんが、
揃っていちばん右の夏酒っぽいお酒を気に入ったことを覚えています。
元々、その数年前に「金紋会津」の大吟醸を他のイベントで試していて、
好みのバランスに心から喜び、早速、取り寄せたくらい。
その蔵元さんの新たなブランドが「山の井」なのだそうです。
今後も注目して見て行きたいですね。

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兵庫「太陽」蔵、鳥取「此君」蔵

「太陽」は前にお店に買い求めに行きましたね。
また久し振りに飲みたいなぁ。この時もこの蔵にしかない味だと思いました。
( そして2月現在、たけさんに注文メールを送信。たれくちが近々我が家にやって来ます♪→更新日が3月に。無事、届いております! )

「此君」は、そうそれこそ「アガレヤ」の旦那がお店に入れてくれているイメージ。
たまにしか行かなくて申し訳ないけれど、
行くと置いてある様な…そんな気がしています。お気に入りなのかも。
それぞれ飲み比べ出来て良かったですね!

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福島「奈良萬」蔵

ブースの前に立った際に、
同じラベルが並んでいて、「何故だろう」と思ったのを覚えています。
左のボトルが「ottimo」さんの自家熟成品で、
それをこうしてイベントに出して下さる…と言うのは、
飲食店さんと蔵元さんと地酒屋こだまさん、
その御三方の信頼関係を感じるものでした。

味わいは…ええと、特別すぎて、そのお話を聞いた際に感動してしまって、
美味しかったことは覚えているのですけれど、言葉に書き切れないです。
熟成によるネガティブな印象は全く抱かずに、
いつもの「中垂れ」の雰囲気もありながら、
味わいはまだまだ乗って行きそうな気配があり、素晴らしいものでした。

「オッティモ」さんは、
SNSのアイコンでおひげの可愛らしいイラストを拝見しておりましたが、
よく似ているのですね。
まさにそのままの御仁が目の前にいて、面白さを感じました。
熱心に話してくださって、とても嬉しかったことを覚えています。

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信州松本「笹の譽」蔵

笹井杜氏を会場でお見かけした際には、
タオルを首に巻いておいでで、
芸能人に似ているならば、サッカーの香川である笹井杜氏が、
よりスポーツ選手の様に見えましたね。
楽しそうにされていたのを、とても良く覚えています。

いつも信州で飲むことが多い銘柄です。
他県の蔵元さんの中で飲み比べると、また良い所を見つけられますね。
生まれ故郷松本から、この盛大なお祭りに参加している…
…チーム松本と同様に、故郷の誉れでした。

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信州上諏訪「本金」蔵

恒太朗杜氏、ちとせさんにも久し振りに会えた…とは言え、
長野酒メッセでは必ずお会いしているし、
その後、2015年の大町北アルプス三蔵呑み歩きでもお会いしましたね。

長野酒メッセでは、僕自身が色々回ろうとし過ぎて、
常に焦っている状態なので、なかなかお話できないのだけれど、
たけさんのイベントでは、
メモも取らず、試飲より「時間があるだけ楽しもう」と言う雰囲気だったから…
試飲会と言うより「パーティ」だったから、
ゆっくり恒太朗杜氏とお話することが出来ました。

相変わらず僕は青字の「純米」が好みで、
ちょうど今がいちばん良いバランスじゃないかなぁ…とは杜氏より。
ここも相変わらずだけれど、YOKOさんは金字の「純米吟醸」や、
当日はなかったけれど、
大町で有り難いことに飲む事が出来ている「大吟醸」が好み。
この僕らの好みの関係が変わらない事も、毎年の期待通りの味わいで醸して下さっている…
…そんな風に思ったりもします。
今が新酒の時期だからこそ、なおさらです。

2016年2月に発売された「純米うすにごり」、購入しました。
これ、すごく美味しかったですね。
あっと言う間に4合瓶が終わってしまいました。
お酒自体の仕上がりが良い上に、
滓を入れる絶妙な量のバランスが、特に口に合いましたね。

当日のTwitterでは、以下の2件の感想を書いていました。

「今晩は大町・横川商店で買って来た、信州諏訪・本金・純米無濾過生原酒うすにごり、まずは上澄みから!パイン系の香が立ち、ほの甘く、これが膨らんで後、ピリッとキレる。ふた口目にはシャープさをより感じ、とても良いですね!オールラウンダー感!」

「続いて、おりを絡めて飲む。…驚いた!おりを絡めると甘味が増すのかなー…なんて思ったのだけれど、よりしっかりして、いつもの好みな本金・純米の力強さ。けれど、新鮮な雰囲気が爽やかさと、一層のキレを与えてくれて、非常に良いですね!美味しい!」

…とのこと。

愛知「鷹の夢」蔵

灰色の地にショッキング・ピンクの「ゼロ」が目立つラベルと、
モダンな日本っぽい白地に日の丸、毛筆でない文様に似たラベルと…
特長的なデザインが目を引きました。

コンセプトゼロは、バランスが良い、物静かな優等生タイプの雰囲気。
「鷹の夢」の白いラベルは、飲んだ際に味噌を思い浮かべました。
高い香、旨過ぎる旨味、そう言う強い特長はなく、
程好い印象を持たせながら、手に取ったその刀は稀代の業物…
味噌やたぶん愛知の食文化の濃い世界を貫く様な、
そうした…世の淡麗辛口風ではない、辛口様の美味しさがあると思いました。
YOKOさんがよく「お米の味がするって言うでしょう?」と自分によく言う…
そう、例えば「福島・奈良萬・純米中垂れ」の様な炊いたお米の香ではなく、
おにぎりが少し冷えた様な…
噛むとお米の甘味を感じるような…それでいて芯にしっかりたものを持っているイメージ。

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福島「廣戸川」蔵

流石の人気の「廣戸川」…僕らが訪れたタイミングで、
お酒は1種類だけになってしまっていました。
残念。
残念ではあるのだけれど、
でも「廣戸川」は、松本のどの…
「厨十兵衛」「風林火山(ばんざい家)」「アガレヤ」の、
どのお店でも飲む事が出来るので、そんなに思いつめたりはしないのです。

それより、
「アガレヤ」の旦那が「まっちゃん」こと松崎杜氏とお話しているのを発見。
一緒にお話を伺う事が出来ました。
相変わらず、お優しい笑顔の素敵な好青年さんでした。
その雰囲気が「廣戸川」の味わいに、よく出ていますよね。

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愛媛「初雪盃」・「宮の舞」蔵
福島「大和屋善内(峰の雪)」蔵

「初雪盃」は地酒屋こだまさんに買い物に出掛けた際に、
試飲させてもらって気に入って買って帰った(送ってもらった)品ですね。

「Yamatoyazennai」と言う英語ラベルを以前に拝見した様に思うけれど、
似た雰囲気で、漢字表記。
「峰の雪」の黒ラベルも松本で飲んでいたりしますね。
特に「峰の雪」は記憶に「美味しい」と言う記憶があります。

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福島「辰泉」蔵
奈良「篠峯」蔵

たぶん…「厨十兵衛」のラインナップの中で、
福島酒カテゴリで見る限り、
僕が常々頼んでいる銘柄のひとつ…だと思います。
「辰泉」と「会津娘」は、比較的多いんじゃないかなぁ。
好みの味わいだと思っています。

「篠峯」も、何を飲んでも気に入っちゃう引力の様な…
ちゃんとした造りの蔵元さんと言う印象があります。
銘柄として、何回か味わってみて自分の中に、
これはYOKOさんも同じだそうですが、
「篠峯」なら安心だねー…と思って飲んでいます。
手にすっぽり収まる様な程好い重みづけ、
重過ぎず、軽すぎず、香もちゃんとするけれど、派手すぎず。
特長がない様に文字で書くと見えるかも知れませんが、
本当、上手に飲ませてくれる印象なんです。

よく担当して下さっていた飲食店さんを存じ上げていなくていけませんが、
確か、このブースでは「あ、僕ら常連客です」なんて言われた様な心持ちです。
お店の方…と言う人慣れした雰囲気でなかった様に覚えています。
(すみません、お店の方だったらごめんなさいっ。すごく自然な雰囲気だったんです)
そして、元来僕もYOKOさんも「辰泉」と「篠峯」は好みで、
喜んで飲んでいたところ、その声や顔を見て、
すごく嬉しそうに、我が事の様に喜んで下さっていて、
「あぁ、この方々も日本酒が大好きなんだなぁ」と思ったことを、覚えています。

そう、そう言うお勧めのされ方が好きなんです。
好みは人それぞれ、気に入るポイントもそれぞれですから、
「このお酒のここが、私は好きなんです!」って、
情熱的に言われた方が、
「そうか、僕はそのお酒にどう感じるのか興味が湧くぞ。試してみたいぞ」
…と、対抗心ではないのですけれど、
どんな風に心を動かしてくれるお酒なのかと、購買意欲に繋がります。

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常温で置いてあった「辰泉」と「篠峯」…これも美味しかったですね!
お酒の良さが、より出易い温度帯をちゃんと理解して下さっていて、
楽しむ事が出来ました。
どちらも、飲み口は柔らかく入り易いけれど、
ちゃんと芯のある酒質に感じる銘柄です。美味しく頂きました。

そうそう、各ブースとは別にお燗酒ブースもありましたよね~。
純米狂・takezoさんと、A澤さんのおかみさんに熱烈なオススメを受けていたのですけれど、
混み合っていてあまり近づけなかったですね。
素敵なお燗番さんがお見えになっていて、最高の状態だったと伺っています。

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神奈川「相模灘」蔵
佐賀「東鶴」蔵

「相模灘」、しばらく拝見していませんでした。
東京の試飲会でよく出会っていたものだったけれど、行かなくなり、
信州松本の飲みの中でも、巡り合わないでいましたね。
当日は、とっても好みだった「特別本醸造」のボトルがお目見えで!
フラッグシップシリーズの「純米吟醸」も良いのですけれど、
色々と試した中で、「特別本醸造」のバランスが好みでした。
再び出会えて嬉しかったですね。

「東鶴」は、確か最初の年と仰っている頃に多摩独酌会でお会いしています。
2本だけブースに並んでいて、
他の蔵元さんは何本も並べている中だったので…
…またスーツ姿の若い蔵元さんの緊張が伝わって来る中で試飲した日、覚えていますね。
あれから2年、3年…そんなに経っていないのかな、
年々良くなっていると伺っていましたが、本当にその通りで。
5周年記念のおりがらみ生、特に好みに感じました。
プクッと繊細にまとまる香の印象があります。

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福島「会津中将」蔵

1年を通じて、特にYOKOさんが好きだからよく触れている…
四季時期に飲んでいる印象があります。
けれど、
この中では「永寶屋」がある種のスタンダードに見えてしまいますね。
「にごり酒」と生のまま引っ張った「特別本醸造」は珍しい…なんて感じてしまいます。
「会津中将」シリーズ、「永寶屋」と味わいが違っていて、
かつ地元でもきっと楽しまれているランクのオールラウンダーさ、感じます。

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山形「白露垂珠」蔵

久し振りに出会った「白露垂珠」、
相変わらず様々なお米を用いて醸してらっしゃるのですね。
原料米の特性、それぞれの個性を楽しむ事が出来る、この魅力。
やや、じゅんと染みる渋味を感じたものの、
その味わいこそが、
一緒に供されていたブルーチーズの肴にちょうど良く、合っていました。

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福島「会津錦」蔵

信州松本で、福島県の復興イベントを催していた、
まさに会場入りしているチーム松本の面々。
そのイベントに参加していた僕らは、
そこで「会津錦」蔵のこの3本と出会っています。

「さすけね」、
「こでらんに」、
「すっぺったこっぺった」…当時のイベントで味わった記憶は、
今もとても強く印象的に覚えています。
「会津錦」は、この3本がフラッグシップですよね。
名前も覚えやすく印象的。
味わいも、シンプルに「美味しいお酒」と言う印象です。
お酒らしくあり、お酒くさくはない。

派手な…一瞬の飲みに光るお酒と言うよりも、
実直に、けれど確かに華やかさと気品は忘れる事無く、
そう、精神的な気品を感じるお酒だと思っています。
それが、高飛車でなく居心地の良い存在で。

参考に、当時の記憶へのリンク先を置いておきます。

( 城下町ほろ酔い散歩2011・福島編(2011年10月2日・信州松本) )
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/20112011102-9a9.html )

( 第2回・城下町ほろ酔い散歩・福島編(2012年4月8日・松本) )
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/2201248-d904.html )

( 第3回・城下町ほろ酔い散歩(2012年10月14日・信州松本) )
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/320121014-348b.html )
( 第3回は宮城県の回 )

( 第4回・城下町ほろ酔い散歩 (2013年4月7日・信州松本) )
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/4-201347-779a.html )

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山形「若乃井」蔵

特徴のある帯の様なラベル。
初めて拝見する…と言う事は、初めて飲みもする「若乃井」蔵。
取り扱いもその直前、2015年5月からと言う銘柄。

会の終盤で、申し訳ないけれど、焦っていて今にあまり覚えていません。
また、たけさんの所からお取り寄せしようか…と言うところ。

確かラベルは重みがある色合いだったけれど、
香高いタイプではなく、穏やかで、適度な軽さとまろやかさの調律、
悪い意味でなく、良い印象を受けた意味での「そっけなさ」があった様に思います。
熟成の風を感じても、「おっ、熟成してやがる」と思うと、
かえって張りのある返しが生み出されて来た様な…おぼろげですけれども。
また、飲んでみなくちゃ…ですね。

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福島「天明」蔵

もうそろそろ、閉会の時間帯…「天明」も最後の1本となっていました。
これを試させて頂いた所で、“お開き”コール。


本当に時間があっと言う間でした。

本金・宮坂恒太朗杜氏の項でも触れましたが、
「パーティ」だったからこそ、
色んな方とお話も出来たし、詳細に記録をした訳ではないから、
うろ覚えで不確かなことも多いけれど、
でも、楽しい記憶だけに満たされている…そんな印象です。
しばらく試飲会に参加していませんでしたから、
そう言う風に…試飲点数を集めるのではなくて、
YOKOさんのおかげもあって、
“楽しむ”考え方にシフトしたのかも知れませんね。

それでも、飲むのに精一杯で、
食べ物にあまり手が伸びなかった事が、勿体無かったなぁ…とは思っています。
ちょいちょいと食べてはいるのだけれど、
僕は試飲に夢中で、YOKOさんが食べていて、それをちょっと貰って…
…そんなルーチンでしたから、写真に残っていない。
「サケとスミビとロシュタン」さんの鶏のキンカン漬けが美味しくて何個か行きました。
他にもいろいろあったのだろうけれども。
でも、そう、本当に…とても楽しく過ごしていました。

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登壇するたけさん。

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おっ、最初にお会いして、
その後は、全く会わなかったkuniさんも閉会の挨拶を眺める、
ベストポジションに居られました。

確かに人は多かったけれど、
多過ぎて身動きを取る事が出来ない程ではなかったし、
人の動きは常に流れていたのに、
1度しか会えなかった人、何度も会えた人がいて…
いや、酔っ払って僕(とYOKOさんが)が覚えていないだけかも知れませんが。
そう、ずーっと同じ場所で楽しんでいたはずなのに…と考えると不思議。
きっと、僕らだけじゃない、
みんながみんな、夢中に過ごした時間だったんでしょう。

お写真、もちろんお顔にはぼかしを掛けましたけれど、
とっても良い表情です。満足そうで。

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記念のスピーチ。
写真はほんの一瞬を切り取る道具です。
まるで、熱唱している様な瞬間の写真。

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冒頭の写真です。
地酒屋こだま、たけさんの声。

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この写真の中、自分自身と元来縁があって、
存じ上げている方だけでも、
左から、粂川さん、北安醸造の山崎杜氏、A沢さんの旦那さん、
ほろ酔いさん、純米狂さん達、
天明の若旦那、廣戸川の旦那、
F澤さん、厨十兵衛の旦那、風林火山の旦那、アガレヤの旦那(の手)…
写真の上で見るだけでも、それだけのご縁があるって凄い。凄いことですよ。

「袖振り合うも多生の縁」なんて、古い時代の方はウマイ事を言っております。
袖の振り合いも何かの縁ならば、
たけさんを中心にここに集まり、そして楽しんだ…
お酒を醸す蔵元さん、蔵元さんのお酒を売る販売店さん、
お酒の良さを引き出す料理と時間を提供する飲食店さん、
全てのサービスを享受する僕ら飲み手の方々、
お酒を酌み交わした、同じ楽しみを共有したのですから、
袖とは比になりませんね。
もっともっと、より良い楽しさに、嬉しさに繋がって行くことだと感じました。
五周年記念、
そのお祝いは、未来へ進んで行くその途中なのだと…
ずっと続いて行って欲しい縁だと、そう感じられるものでした。


半年以上経って…年も改まって、今。

こうして写真を見ながらブログを書いていると、懐かしいとさえ思う時分。

何より、笑顔ですね。笑顔。
ワイワイガヤガヤとやって…
ああ、それが何より良いイベントでした。

その後の「地酒屋こだま」さんのブログの更新で、
「毎年は無理…」で、
「次は十周年かなー…」なんて(笑)カッコワライで書いてありました。
それで良いと思うんです。
その時は、みんなどんな顔かなーって。
良い顔してますよね!きっと。

その思い浮かべた想像を、実現できますように。

笑顔が続いて行きます様に。

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