日本酒

2017年11月16日 (木)

信州佐久・澤の花“満ち月”・純米吟醸

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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
10月11日、自宅での晩酌にて。
 
 
 
 
「長野酒メッセin長野」に行かなくなりました。
2年連続2回目。
つらつらとTwitterやブログに書いていますので、
詳細は省きますが、
弊害として、いちばん大きいことが、
蔵元さんの味、キャラクターを継続、更新できなくなった事です。
その年その年、偶発性をも含めながら、
毎年同じラベルであっても、同じお酒と言うものはございませんから。
 
その中でも、酒屋さんに出掛けたタイミングで、
「この蔵の日本酒は、定期的に飲んでおかないと」と思うものを購入する様になりました。
 
 
 
 
佐久の伴野酒造「澤の花」、ひやおろしや秋上がりに該当する1本。
 
プクッとして香が持ち上がり、
それはとても可憐で、どこかシャボン玉の様な印象を思い描かせ、
次第に、後半に向けて渋味が全体を締め括りだす。
渋さ、辛さ、その余韻への変化。
 
メロン系の香味が立ち、渋味からミント感に近い爽快さが現れ、
少しの若さ、それ故の軽さがありながら、
反対側、しっかりとした呑み心地を与える旨味も補充されて、
総じて、「美味しい」と思うことが出来る1本でした。
 
温度も上記は冷えた温度帯での印象ですが、
少し室温に戻って来た段階でも、ダレなどなくて、
シャンとしながらも、五味が揃っていて、人も料理も選ばないような、
良い雰囲気を持ち続けていてくれました。
 
4合瓶で購入したけれど、一升瓶でも全然良かった。
松本市・三代澤酒店にて購入。
 

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2017年11月10日 (金)

山口・阿武の鶴“点と線”・純米吟醸

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気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。
 
9月24日、自宅での晩酌にて。
 
 
 
 
東京・武蔵境の「酒のなかがわ」さんからお取り寄せ。
 
休眠していた蔵を復活させて、
「阿武の鶴」と「三好」と言う銘柄を醸しているのだそうです。
「阿武の鶴」は「あぶのつる」と読んで、旧来醸しておいでだった銘柄。
「三好」は、蔵元さんのお名前より。
 
山口県阿武郡阿武町にあります。山口県の日本海側ですね。
「あぶぐん、あぶちょう」ですね。
 
いや、何故にわざわざ「あぶ」と何度も書くのか…と言うと、
落語好きにとってみては、
落語「阿武松」に馴染みがあるので、「おうのまつ」と読んでしまっていますから、
「おうのつる」と読むのかと思っていたところ、「あぶのつる」とのことで。
落語「阿武松」は相撲噺で、第6代横綱である阿武松緑之助にちなむ一席です。
 
郷里の英雄、御嶽海関を応援するうちに、
当代の相撲を自然と見る様になって来た昨今ですが、
阿武咲関は「おうのしょう」とお読みし、
阿武松部屋、「おうのまつ」部屋に在籍されている…と言う所からも、
自然と「おうの」と「阿武」を読んでおりましたが、
実際の地名としても「あぶ」と読むご様子です。
第6代横綱のそのお名前も、お抱えであった萩の「阿武の松原」から取ったと言うので、
元来は由来にご縁のあるもの、でもあります。
 
ラベルからの情報ですと特定名称の記載はありませんでした。
Web上で調べてみると、「純米吟醸、山田錦使用」とありましたので、そんなカタチかと。
 
 
当日のメモは以下。
 
瑞々しさと酸味、酸が立って、ほのかに甘酸っぱく、
軽やかに触る苦味と渋味がふわふわと漂う。
膨らませると白ブドウや洋梨のジューシーさも出て来て、爽やか美味。
YOKOさんは、単独飲みでなく肴と合わせるべき味わい…とのこと。
 
…とのこと。
印象的だった味わいは、文中にもありますが、
「ふわっ」として、
寸時持ち上がる様な心持ちを味の流れに感じると言う事でした。
スキップするみたいな。
 
全体に綺麗な造りに感じます。
また機会があれば、今度は「三好」のラインなども頂いてみたいですね。

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2017年11月 6日 (月)

山形県・和田来・純米吟醸“酒の華”

 
 
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気楽なところで一生懸命…と言うことです。
 
10月1日、自宅での晩酌にて。
 
 
 
 
10月1日と言えば日本酒の日でして。
 
けれど、普段、日本酒を飲んでいたりするので、
何と言うか、
記念日には、どっちみち合致しているし、良いかなぁ…なんて思うところ。
 
東京・武蔵境の「酒のなかがわ」さんから取り寄せた1本にて。
 
 
 
 
「出羽ノ雪」を醸す「渡會本店」さんの2005年よりのブランド「和田来(わたらい)」、
使われているお米は酒造好適米で、
庄内産の「酒の華」を94%、県内産の「出羽燦々」を6%用いたもの…とのこと。
「酒の華」と言うお米は聞き覚え、飲み覚えがありませんでしたから、
興味を抱いて、注文させて頂いたものでした。
 
調べてみると、「酒の華」は「羽州華三部作」と呼ばれる人工交配によって生み出された、
酒造好適米のひとつで、
他に「京の華」、「国の華」とあるそうです。
「京の華」は福島・辰泉さんで飲んだことがありますね。
残存していた、わずか5gの種籾から数年かけて増やして行き、
仕込みが出来るだけの量にしたのだとか。
 
 
香高く、メロンソーダ様のニュアンス。
ポップな感じ、爽やかさ、甘い香と、遠くにバニラの様な。
 
飲んでみると、キラキラとした質感、想像を描く。
とても華やかで、香が伸びて感じながら、
同時に、少し苦さが背景に筆を走らせている様な感じ。
甘辛と渋苦がセットに存在していて、でも別方向にあって、
味わいの要素がそれぞれの方向を向いている様な…
それは全くネガティブなことではなく、
味わいが、どこか誰かの好みに引っ掛かって行こうと言う、
そんな印象を感じます。
華々しさが特徴。
山形の昨今のお酒の雰囲気を持っている様に感じます。
ほら、「くどき上手Jr.」の様なお酒のスタイルかなー…って。

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2017年11月 1日 (水)

鹿児島・さつま寿“神座”・芋焼酎

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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
10月5日、自宅での晩酌にて。
 
 
 
 
えー、もらいまして。
実家がお中元か何かだったのでしょうか。
もらったんだそうで、それをもらいまして。
たいへんありがたい事でして。
 
「神座」と書いて「かみくら」と読むのだそうです。
ラーメン屋さんだと「かむくら」ですよね。
ええ。今回は関係ないですけれど。
 
鹿児島県南九州市川辺郡川辺町の尾込商店さんの焼酎。
主銘柄が「さつま寿」、これは名の知られた銘柄ですよね。
さつま寿は25度のアルコール度数の焼酎ですが、
この「神座」は28度なんだそうです。
“芋本来の旨味が出るように”とのこと。
 
以前、与論島の「島有泉・黒糖焼酎」で、
20度と言うアルコール度数のものを飲んだことがありますが、
25度と異なる…なんと言うのでしょう。世界観…とか?
思った以上に味わいに差があって、
あ、ほら、アレです。
昨今の缶チューハイだって、
5%台のものと、9%付近のものとあるじゃありませんか。
清涼飲料水がベースに感じるそれらも、
アルコールっぽさだったり、味のコシだったり、結構な差があるものですし。
 
して、この28度は如何に、と言うことです。
 
味わいは、なるほど濃厚で、芳しさが後半から上って来て良い塩梅。
前半は麦と見紛うような香ばしさが光ります。
芳しさが混ざる後半には、鼻に抜ける風味に可憐なテーマも現れる様で、
味の強さ、香を楽しむことができる雰囲気ともに良いです。
これは良いものを、頂きました。美味しい。
 
28度あるので、前割りしても味をキープしたりして良いかも。
まだ試していませんが、これから寒くなる訳ですし、
温めて楽しんでも良いかも知れませんね。
 
 
 
 
ところで、本日更新日の11月1日は「本格焼酎の日」なのだそうです。
多く、焼酎の仕込みは8月から9月に掛けて行われ、
新酒が仕上がるのが、11月前後…
これに昭和62年の9月、蔵元、団体での会合を経て、
焼酎を広く全国にアピールして行くためにも、「本格焼酎の日」を制定したのだとか。
 
 
せっかくなので、本日は焼酎の噺にて、お騒がせ致しました。
 

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2017年10月27日 (金)

神奈川・残草蓬莱・四六式DRY辛口・槽場直詰・無濾過生原酒28BY

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気楽なところで、一生懸命…と言うことですが。
 
10月8日・自宅での晩酌にて。
 
 
東京・武蔵境「酒のなかがわ」さんより、お取り寄せ。
 
裏ラベルを見ると、「酸度2.8」の項目が赤字になっている。
なるほど、一般的な日本酒としては、高めですよね。
これは、麹に一部「白麹」を用いたから…とのことです。
一般に日本酒を醸す麹は「黄麹」とされ、
時たま、黒麹、白麹…焼酎などで用いられる麹にて醸す日本酒にも出会います。
酒銘の中にある「四六式」は「シロ」と言うことでしょうか。
 
 
直詰のお酒らしい、プチプチと空気が弾けて感じる華やかな香。
発泡感が立って、その爽やかさがとても美味しい。
 
甘酸のバランスが、たいへんに素晴らしく、
とてもサッパリとした飲み口。
なるほど、「ドライ」と謳えばその通りだけれど、
薄かったり、辛かったりと言う、そうしたネガティブと紙一重の雰囲気は無く、
風が吹くような疾走感のある雰囲気。
シーブリーズのCMを思い出すくらい。
酸の心地好さは特筆モノで、とても美味しいお酒だと思います。
 
ビールの世界で、ここ最近目にするのだけれど、
「ドリンカブル」と書かれたりするものに近いニュアンスを感じます。
淡麗と例えるより、飲み良い、飲み易い…そうした意味合いで。
 
麹の作用は並行副発酵において、糖化を担当するのだけれど、
やはり、黄麹か白麹かで、糖化されたものの味覚への訴えかけ方って、
きっと変わって来ているんだろうなー…なんて思います。
日本酒度もそうなのですが、
甘い味わいが多いと、太さ、深さに影響すると思いますし
少なければ、サッパリさに影響しているんだと思う訳でして。
 
数値を見て、酸度などを気にして飲んじゃうと、
色んな先入観が付されて良くないのかも。
何も気にしないで、美味しく飲むことが出来たら何より…って思うタイプ。
ワインっぽい日本酒もあるけれど、
それとは異なって感じます。酸の感じ方が、ワインのそれとは違う。
ほぼ透明な日本酒の中に詰まった成分で、
ワインっぽく感じる日本酒だって、世の中にはあるのに。
 
なら、日本酒らしい日本酒か…と言うと、
それは人それぞれの定義があるから、何とも宛がい難くて、
僕はこの「残草蓬莱」の1本については、
「お米由来のサイダー」とか、「果実酒の炭酸割り」、
また香味のスマートさから、
「クラフト・ジンに少し日本酒を加えて、ふっくらさを表現した飲み物」
…なんて言うイメージを抱きました。
 
本当、感じ方、考え方はひとそれぞれで。
 
未体験の方には「面白そうだなぁ」と思って頂けたら嬉しいし、
このお酒を飲んだことがある方なら、
「このことを言っているのかな?そう思うとは、また面白い」…なんて思ってもらったら幸いです。
 
好奇心を刺激する酒、です。

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2017年10月23日 (月)

信州中野市で、信州SOUL2017!~お酒の部その6・北安大国、北光正宗、白馬錦、たかやしろワイナリー~

 
気楽なところで、一生懸命…と言うことでして。
 
9月23日、信州中野・中野陣屋前広場公園にて。
 
シリーズ更新の11番手。
 
 
 
 
さて、お酒の部も今回がトリとなります。
色々と進んでいる訳でありまして、
北安大国さんでは、写真を撮り忘れ、
北光正宗、たかやしろワイナリーでは、
先行する素晴らしき呑兵衛さん方に、
いくつかのボトルを見事、空にされ、
白馬錦の写真では、ピントがズレ…と言う。
 
いやはや、良いですね!
ちゃんと楽しく美味しく酔いを体感した様に感じます。
 
まとめて仕上げに取り掛かろうと言う…
どうぞ、最後までお付き合いを願っておきますが。
 
 
 
 
飯山市・角口酒造店「北光正宗」:
 
 
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北光正宗・純米吟醸“金紋錦”:
 
美味しい。酸と旨味、白さ、白いイメージ。
バランスの良さがあり、冷温で生きる酸の美味しさ、精錬感。
YOKOさんは、「あと、もうちょっと甘味があればバッチリ!」…とのこと。
 
 
北光正宗・純米“実りの秋の純米酒80”金紋錦:
 
とても複雑味を持つ。
八割磨きと聞けば、それらしい…のかも。
しっかりした甘さ、辛さ、透明度が特長で、
飲み口の旨味と酸がアグレッシブに押して来て、飲ませる。
少し温度が上がると、柔らかさも出て来るのかしら…とも思う。
複雑さは、お酒の解釈を面白く与えてくれそう。
じっくり付き合ってみると楽しいんじゃないか…と思うお酒。
 
YOKOさんは、「すごく酸味があり、果実っぽい」とのこと。
 
そんな訳でして、
僕らがブースに立ち寄った時間帯には、
もう1種、
「特別純米原酒ひやおろし」が売り切れでした。
 
 
 
 
大町市・北安醸造「北安大国」:
 
 
こう…写真を撮り忘れてしまったのですが、
場面は鮮明に覚えております。
昨年同様に、北安醸造の社長さんがお見えになっていて、
お話をさせて頂いたりして。
先達て、松本の三代澤酒店さんに立ち寄った際に、
営業のI村さんにお会いした話も交えながら。
 
 
北安大国・純米吟醸原酒ひやおろし:
 
サッパリさを、ちゃんと感じさせてくれながら、
北安大国特有の穏やかな甘味が軸になって、
次第にしっかりした説得力、強さになって行く。
9月2日の大町の呑み歩きで飲んだ時よりも、
より味乗りしている様に感じて、とても良いもの…と感じました。
 
 
北安大国・純米吟醸“いいずら”:
 
とてもスッキリした雰囲気。
いわゆる辛口党さんも納得してくれそうな味わいですが、
余韻に、ほのかな甘味を残してくれていて、好ましいです。
ただ、淡白に辛いだけ…だと、
どこか苦味なども立ってしまう様に感じて、あまり得意ではないので。
こうした、スッキリさの映えるお酒ならば。
 
 
北安大国・純米原酒:
 
バランス、適酸、適旨味…とメモ。
 
 
ある種、世代の差がある…と言いますか、
「59醸」チームが新世代、現代のお酒とするならば、
北安大国の穏やかな味わい、落ち着く味わいと言うものは、
変わらない、日常の世界観、
食卓で、屈託なく酌み交わされる文化を感じてなりません。
今回のラインナップにはなかったけれど、
「居谷里」シリーズは山廃での仕込みもあり、
パッと花開く芳しさも持ち合わせていて、
飲んだ瞬間に「美味しい!」と口からついて出るイメージ。
その美味しさも手腕、ラインナップの中にありながら、
北安大国らしい滋味もある、そこがたまらなく好きでして。
イベントで飲み比べるからこそ、
また、良さを実感したりなんかしておりました。
日本酒居酒屋さんでエキサイトして飲むも楽しいけれど、
まったり、テレビも会話も肴にして飲む時間も、
すごく大切ですよね。
 
 
 
 
大町市・薄井商店「白馬錦」:
 
 
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こちらも先達ての大町の呑み歩きで試しているのですが。
 
白馬錦・純米吟醸“雪中埋蔵”:
 
思いのほか、酸味が強く感じます。
渋味もハッキリ感じられて、白馬錦の清らかな雰囲気とは、
少し異なる世界観に感じました。
彩り、鮮やかさはあまり広がっていかないけれど、
酸、渋味と連動する味が生きたお酒と感じます。
 
 
白馬錦・吟醸“雪どけ吟醸”:
 
甘旨味、甘酒の匂いを後から少し感じて、最後に辛さがジンと出て来る。
飴を舐めたあとの様な、味の残り加減。
こう、しっかりと熱い食べ物を待ち構えているような。
もし、それが乗ったなら、膨らんで来るだろう…と言う印象。
 
 
白馬錦・普通酒“上撰・雪嶺”:
 
思いのほか、お酒っぽい匂いあり。
どこか沢庵の様な雰囲気も。飲むと塩気、ミネラル感。
その塩っぽさをYOKOさんに伝えると、
「なるほど」との声。
これはたぶん、お漬け物とか肴に据えたら合いそう。
 
 
 
 
中野市・たかやしろワイナリー:
 
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たかやしろワイナリー・カベルネソーヴィニヨン平岡2014:
 
いちばん最後に立ち寄ったもので、
この赤ワインだけ、残っていました。
以前から、ワイナリーで購入させて頂いたりもしていますが、
比較的お値打ち値段でありながら、
いつもお値段以上の美味しさを味あわせてくれていて、
気に入っているワイナリーさんです。
これから出て来るスパークリングワインの情報も教えて頂きました。
また出掛けて行かねば…なんて思います。
 
 
 
 
…と、
お酒の部、これにて全てお語り致しました。
 
色んなお酒を飲み比べることが出来るイベント…
しかしながら、
小難しく考えずに、楽しく飲んで行こう!…なんて思っていました。
縁日の様な、みんなで朗らかに秋の1日を楽しんで行こうと言う…
…そんなコンセプトであったろうし、
その通りに謳歌できた様な心持ちでおります。
 
さて、これにて体験記はお開きになりますが、
大トリ…掃除番と致しまして、
全てのリンク先と、「信州SOUL2017」を通して感じたこと、
あともう少しだけ申し上げさせて頂きますので、
また次回まで、お付き合いのほどを願っておきます。
 
では、それまでの暇と言うことでして…。
 

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2017年10月19日 (木)

信州中野市で、信州SOUL2017!~お酒の部その5・福無量、水尾~

 
 
気楽なところで、一生懸命…と言うことでして。
 
9月23日、信州中野・中野陣屋前広場公園にて。
 
シリーズ更新の10番手。
 
 
 
 
本日10月19日は、2017年の「長野酒メッセ in 長野」の開催日ですね。
相変わらず、楽しんで参りました「信州SOUL」のブログにて、
お付き合いを願っておきます…が。
 
長野酒メッセ、何年も続けて参加して参りましたが、
私は、ここ2年連続で不参加と相成りました。
以前の、昼過ぎから始め、混み合う夕刻の時間帯になるまで、
出来る限り「吐き」を使い、試飲する数を増やし、
長野の今のお酒事情を知りたい!…と思い、出掛けておりましたが、
業界、飲食店の方と一般消費者が分けられる様になり、
更に今年は2部制になり、
元々は6時間30分あった試飲時間が、3時間に減ってしまい、
出掛ける魅力をあまり感じなくなってしまいました。
特に今回、一般消費者はとても混み合う時間しか与えられていませんので、
目的は果たせないかな…と。
 
ふと隣県を眺めてみますと、新潟には「にいがた酒の陣」なるイベントがありますよね。
同じ様に日本酒が機軸のイベントとしては同じですけれど、
飲食関連も認められている形式で、かなり大型のイベントに成長しています。
 
新潟は蔵元数90弱で、2日に渡って蔵元が一堂に開催し、
10時から18時という設定ですから、“新潟の酒を知ってもらう時間”が16時間ほど用意されています。
比べて、長野は蔵元数80前後で東京や大阪開催があれど、
それぞれ出掛けられる方も少ないとして、
やはり、1日だけ与えられ、その時間は業界の方は2時間30分、一般は3時間です。
 
“長野の酒を知ってもらう時間”が3時間なのです。
 
今年、初の2部制になったり、変革の時期にあるので、今後にとっても期待しております。
 
「にいがた酒の陣」になって欲しいと言うよりも、
長野の日本酒をちゃんと、そして公平に知る事が出来るイベントであって欲しいと感じます。
 
 
すみません。本来の話題に戻ります!
 
 
 
 
 
上田市下塩尻・沓掛酒造「福無量」:
 
 
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「信州SOUL」当日は、「59醸」に参加されている、
杜氏さんのお兄さんがお出でになっておられました。
特定流通品の「互」を醸す蔵元さんで、
覚えが良い方もいらっしゃるのではないか、と。
 
 
福無量“郷の舞”・特別純米“美山錦”:
 
日本酒居酒屋さんにおいても、
やっぱり「互」の方がエンカウントしやすいのだけれど、
長野酒メッセに通う中で、
「福無量」シリーズの美味しさ、自分はすっかり覚える事になりまして。
特に好みだった銘柄が、この「郷の舞」と「大吟醸」でした。
 
 
郷の舞、
うん、程好く軽くて、少しこってりした甘味を感じられて美味しい。
好みの味だと思うし、それが今も維持されていて嬉しい。
YOKOさんに感想を聞くと、
「SOJAが好きなお酒の味がする」とのこと。
ええ、Exactry(そのとおりでございます)…です。
 
 
福無量・純米吟醸“ひとごこち”:
 
香、華やか。サッパリさに背景として少しの苦味の主張。
酒のコシの塩梅が良いお酒。
大吟醸はこの華やかさを、もっと可憐にスマートにしたイメージなのです。
 
 
福無量・純米大吟醸“金紋錦”:
 
しっかりした酸、酸が立った味わい。
強くふくよかさと爽やかさを感じ、
金紋錦で醸したお酒に、どこか感じてしまう硬さが感じられず、佳酒と判断。
良いです。
先程も「勢正宗」蔵の金紋錦を気に入っていたので、
YOKOさんに感想を伺ってみると、意外に「苦手なほう」と言います。
理由を聞いてみると、
「香の良さより、味わいの主張を強く感じてしまうかも。お米の味が強い」とのこと。
より甘味のある雰囲気なら、
YOKOさんの好みに合致するかも知れないなぁ…と思います。
どうやら、僕が好みの「ふくよかさ」が、
YOKOさんにとっては甘味旨味が深すぎるみたいで…
同じ金紋錦を取ってみても、水も違えば醸造理念も蔵元さん毎で異なる訳で、
好みが違っているからこそ、出会いが多く楽しいものです。
 
 
 
 
飯山市・田中屋酒造店「水尾」:
 
 
もし、長野酒メッセに出掛けて行って、
「水尾」蔵のブース前に立ったなら、
僕が試してみたい3種と合致するラインナップで、
何だか嬉しくなっていました。
熟成と旨味、時期を見たくて「紅」、
スタンダードライン筆頭の「特別純米」、
金紋系でない定番としての「一味」…と言った具合。
 
県内、金紋錦を取り扱う蔵元さんが本当に多くなりましたが、
元々は、水尾、北光正宗、縁喜と…
木島平に近い蔵元さんが主体でしたから、
いちばん使い慣れた、一日以上の長はあると思うので、
いつも試してみたい!…そんな風に感じています。
 
 
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水尾“紅”・純米吟醸“金紋錦”ひやおろし:
 
YOKOさん、好ましい感じとのこと。
バナナの完熟した様なニュアンス。旨味が乗っていながら芳しさもあり、良い。
奥に噛み締めるような甘味を感じます。
熟成して、まろやかさと共に、そうした旨さが出ている印象。
バナナの青臭さすら、どこかあるような…
酸の雰囲気は、そうした青さもあっていて、
熟成感と若さとの同居が、人好きさせるものに感じさせます。
艶っぽさもありますね。
 
 
水尾・特別純米“金紋錦”ひやおろし:
 
酸く、硬め。金紋錦の自分が思う特性がハッキリ出た雰囲気。
サッパリではなく、やや硬い感覚で、芯がとてもしっかりしていて、
少し渋さが余韻として印象に残る。
これは常温か、それ以上でかつ、温度のある食べ物と合わせたいかも。
そうして、ほぐして飲んでみたいなぁ。
 
 
水尾“一味”・純米“ひとごこち”:
 
お酒っぽさ、アルコールっぽさが先に。
そのツンとした感覚とメロンの風味が先行して、
後から、ふくよかさが追いかけて来て、良い。
どこか、ハリとも硬さとも取れるシャンとした雰囲気をいつも持っていて、
すっくと立ち上がっている端整な印象も。
 
 
 
 
 
…と、本日はここまで。
 
次回、4蔵まとめての更新となります。
 
それでは、それまでの暇と言う事になりまして…。
 

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2017年10月16日 (月)

信州中野市で、信州SOUL2017!~お酒の部その4・積善、聖山~

 
 
気楽なところで、一生懸命…と言うことでして。
 
9月23日、信州中野・中野陣屋前広場公園にて。
 
シリーズ更新の8番手。
 
 
 
 
賑わいはしているのだけれど、
やっぱり、先にご飯を食べたり、トークショーを眺めたりしていたからか、
適度な空き具合になっていて、
ブース正面に立って、
岩清水蔵からスタートして、順々に巡って行くことが出来ておりました。
順番なんて無いのだけれど、
「端から片っぱし」感はあって、何だかやり甲斐があると言うか。
 
 
長野市篠ノ井小松原・西飯田酒造店「積善・信濃光」:
 
 
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こちらでも、女性がお気に入りの1本を見つけたそうで、
ご友人にオススメしている場面に出くわしました。
昨今、あまり日本酒のイベントに参加しなくなったからいけませんけれど、
そうした「誰かにお勧めしたい美味しさ」、その共有の容易さって、
イベントならでは…な所はありますよね。
特に「いっぱいのラインナップ」から、「私のいちばんを選び出した」と言う、
トレジャーハント感は、実に楽しいのではないかなぁ、と。
 
その女性を僕は全く存じ上げないし、顔も覚えていないのだけれど、
でも、より中野市の信州の日本酒を、日常で飲んでくれる様になると、
とても素敵だなぁ、と思わないではいられません。
 
 
積善・純米ひやおろし“ひとごこち”(コスモスの花酵母):
 
酸の味わいに特徴があって、しっかり酸を感じます。
美味しい、強い酸系の旨さ。花酵母由来の香味とバランス良くあり、
冷た過ぎないくらい温度帯だからこそ、
旨味、まろみも感じる事ができて、美味しい。
どちらかと言うと、僕寄りの好み。
 
 
積善・純米吟醸“愛山”(ひまわりの花酵母):
 
グラニュー糖の雰囲気、甘酸っぱさがあって、重みがある。
重厚感がありながら、香はふんわりとしていて、
YOKOさん好みに寄っているかなぁ、と言ったところ。
先の女性が気に入っていたボトルは、確かこの「ひまわりの花酵母」のボトルで、
女性に好まれやすい味わいだったのかも。
後半にアクセントとして少し渋味。生酒だからこその熟成感もある。
 
 
積善・純米吟醸“美山錦”(おしろいばなの花酵母):
 
サッパリとした香、味わい。バランス良く、全体に爽やか。
常に、爽やかさと甘味が利いていて、美味しい。
 
 
 
 
千曲市・長野銘醸「聖山・姨捨正宗・風神雷神」:
 
 
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地元銘柄として「姨捨(オバステ)正宗」、
県外も含めてブランドとして「聖山」、
パンフレットを見てみると、
県内向けに新しいブランドとして「風神雷神」とあるそうで。
長野酒メッセに出掛けていたら、
こうした飲み比べも出来たかも知れないけれど…
それはそれで悔しくもあり、
けれど、混み合いの16時台からの数時間では、
回り切れなくて、本当、余計にモヤモヤしそうだからなぁ…。
どこかで買い求めて味わうようにしなくちゃ、ですね。
 
戸倉上山田温泉に出掛けるために、
常々、姨捨サービスエリアのスマートI.C.を利用しています。
更科郵便局を、温泉なら右へ、
長野銘醸なら左へ…なんて、とても近い距離にありますね。
 
 
姨捨正宗・特別純米“ひとごこち”ひやおろし:
 
サッパリさ、キレのある、アルコール感がしっかりとしていて、
中盤から甘さも引き出されていて、とても良い酒。
日常に、ちょっと良い気分を与えてくれるんじゃないか…と言う雰囲気。
信州らしいと言うのか、地の味に合う風情と言うのか。
そこかしこに、綺麗さが感じられて、良いです。
 
 
聖山・純米吟醸“ひとごこち”無濾過生原酒:
 
瞬間のイメージは、ややくぐもった様な。
酵母は、7号系なのでしょうか。
自分が思う、7号系酵母の特徴の酸とサッパリした風味、
香のシャープさを感じました。
旨味は乗りつつあり、余韻に少し甘味が残って行きます。
その残り加減が美味しい。
 
 
聖山・純米吟醸“美山錦”無濾過生原酒:
 
芳しさあり。反して、背景に渋さがあって、
この骨が実にしっかりと飲ませてくれると思います。
甘さ、香の良さが前面、背を支えてくれる渋味とのバランス。
これが実に良く、3本の中で、いちばん気に入りました。
 
 
 
 
…と、言った所で、今日はここまで。
 
また次回、お目に掛かります。
 
えー、1度、肴を挟んでのお酒の回になりますね。
 
では。
 

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2017年10月13日 (金)

信州中野市で、信州SOUL2017!~お酒の部その3・志賀泉、本老の松~

 
 
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
9月23日、信州中野・中野陣屋前広場公園にて。
 
シリーズ更新の6番手。
 
 
 
中野市・志賀泉酒造「志賀泉」:
 
 
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すごーく昔の「志賀泉」のイメージと言うものは、
吟醸の良さが光っていて、
純米系の印象があまりなかったりします。本当に昔々の話。
「食酒楽会」でお会いする頃になると、
「内山の雫」はピカイチに美味しかったし、
「一滴二滴」が、どんどんと好ましくなっている…と感じておりました。
 
今年は「夏泉(なつみ)」と言うお酒に挑戦され、
その流麗な雰囲気、美味しさは記憶に新しいです。
つい先日も厨十兵衛に遊びに行きますと…
お酒のメニュウは2枚構成になっていて、
A4のクリアファイルに収められておりますけれども、
その「表と表」に県外酒で1枚、県内酒で1枚と、まとめられていて、
 
(本当なら「表と裏」と言う表現なんでしょうけれど、どちらも主役でしょうから、あえて)
 
「志賀泉」のオンメニュウ、拝見して参りました。
 
 
志賀泉・特別純米:
 
香味の種類としてはパイン系。わずかに乳酸系の香。
かすかな、それはアクセントとして存在している、
苦味と渋味と共に、綺麗な背景と絡み合います。
アクセント部があるからこそ、お料理への反応は、とても良さそう。
 
 
一滴二滴・特別純米“ひとごこち”雪中生貯蔵:
 
高バランス!…とメモ。明るい印象を持つお酒です。
華やかと例えるほどに派手ではなく、
素直に佇んでいる様な、自然な雰囲気。
五味のあり方がそれぞれに程好くて、清楚。
 
 
一滴二滴・特別本醸造“ひとごこち”雪中生貯蔵:
 
一滴二滴の特別純米と比べると、
この特別本醸造の方が、重く感じます。
しかし、その重さがじっくりと染み入って来て、
味重視、貯蔵の熟成感を感じられるものです。
比べるからこそ、なるほど「一滴二滴・特別純米」の、
香の良さを、かえって思い出すような心持ちに。
 
前段、岩清水、勢正宗蔵でも書きましたが、
YOKOさんの好みは特別純米、
僕の好みは特別本醸造かなぁ、と言った飲み分け、造り分け。
 
 
 
 
長野市篠ノ井小松原・東飯田酒造店「本老の松」:
 
 
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特に、蔵元であるラズベリーさんと、
スマホゲームでは同僚さんである、めしだの嬢と…
Twitterでは、よくよく遊ばせてもらっていて、
この「信州SOUL」の数日後、10月1日の松本マラソンでは、
沿道で、走者ラズベリーさんを応援したりなんかして。
(応援しながら、こちらが高揚させられる瞬間でしたけれど)
 
「59醸」にも参加されている…
うーん、Twitter上だと納豆巻氏なんですけれど、
今やそうして呼んでも良いものか。
ともあれ、お兄さん、飯田さんが当日はご担当。
 
気の良い方で、
19日開催の「長野酒メッセin長野」のパンフレットを手渡して下さったのですが、
私、今回は…昨年も、なのですが、
色々と多くを試飲したいもので、
試飲時間が減り、更には混み過ぎて効率良く数をこなせない状況に、
年々近付いている気がして、不参加を決めていたので、
申し訳ないのだけれど、丁重にお断り致しました。
 
自分は、300種くらいを黙々と利き比べたいです。
流石に難しいから、生活の中で購入して飲んで行きたいと思います。
今回の2部制は、
業者さんにはきっと、より都合良くなったのではないでしょうか。
 
おっと、閑話休題でして。
そうして、お兄さんがお声掛けくださったことは、
自分を知って下さっていて、
酒メッセでお会いすることを考えて下さっていて、
とても嬉しいことだな、と思ったのです。
 
 
本老の松・本醸造“生原酒”美山錦:
 
甘、旨、コク。分かりやすい、甘く濃い味わい。
アルコール感より、甘味、パワー、押し味が勝って、
18度と言う原酒の強さ、飲み辛くても良いだろう度数を感じさせません。
 
 
本老の松・純米“純”美山錦:
 
酸味、辛さがあります。しっかりした味わいの強さ。
ドンと置かれる雰囲気。
 
 
本老の松・純米吟醸“松翠”金紋錦:
 
YOKOさんが3本の中で、いちばん気に入ったお酒。
自分も「本老の松」を知ってから、名に覚えあり…の銘柄です。
バランスあり、軽やか、旨味の乗りがあって。
 
SNSなどもあって、
とても良く情報を入手し易い蔵元さんだと思っています。
以前も、搾られたばかりの新酒を、
旧来使っていた「旭松」のラベルを復刻させて販売すると伺って、
蔵に足を運んだ事もありました。
 
またニュースがあったりするのかしら…と、楽しみに造りの冬を待とうと思うのでした。
 
 
 
それでは本日はここまで。
 
また次回、お目に掛かります。

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2017年10月10日 (火)

信州中野市で、信州SOUL2017!~お酒の部その2・岩清水、勢正宗~

 
気楽なところで、一生懸命…と言うこと、です。
 
9月23日、信州中野・中野陣屋前広場公園にて。
 
シリーズ更新の4番手。
 
 
 
 
これまでのあらすじ…とすると、何だか似合わないかも知れないけれど。
 
会場に着き、
志賀高原ビールを飲みながら、
三幸軒、そうげんラーメンでご飯と言うか、お腹にしっかりと入れて。
 
すると、特設ステージでは杉浦太陽さんのトークショーが始まり、
演劇じゃない訳で、2回公演では当然にないから、
「今が見るべき時だよね」と眺め、
途中で、2杯目の志賀高原ビールとLove's Piattoの枝豆(次回更新)をお供に、
ライブクッキングまで見終わり。
 
そうして、ようやく日本酒ブースへと僕らは立ちます。
それが今回更新分でして。
 
本当に、自由に楽しむ事が出来るイベントで、
開始から1時間以上後に、日本酒を味わい始めて行った…けれども、
存分に十分に楽しむ事が出来た訳だし、
良い企画造りが為されていたんだなー…と体験してこそ思う訳で。
 
基点は間違いなく日本酒から始まったイベントだったはずです。
だ、けれども。
もう日本酒だけでなく、
地域を盛り上げて行くイベントになっているんですよね。
これは、実に素晴らしい。
(この件については、最後の更新に書きたいと思っています。
 芸能人さんが地域を訪れて、そして誉めてくれる嬉しさ、
 中野市民でない、ただの中野市好きの僕らですら、
 すごく嬉しかったですから)
 
さぁさぁ、日本酒ブースの始まりは、
お馴染み「岩清水」と「勢正宗」から参ります!
 
 
 
中野市・井賀屋酒造「岩清水」:
 
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岩清水“にわりんご”・純米二割麹:
 
この写真、蔵元ご夫妻それぞれが「にわりんご」を指差しています。
たぶん、口コミ的に…
それも会場内で拡散して行ったみたいで、
「にわりんご」、大ヒットしている様にお見受けしました。
 
「これこれ!これを飲もうよ!」と、こうして写真を撮っている最中も、
背後からの声が聞こえ、
気付くと、小古井宗一杜氏は、
いつも「にわりんご」の開栓作業に勤しんでおられたようにも感じます。
それだけお求めの声が多かった…と言う事ですよね。
 
ごく冷温で提供され、天候においても、その冷たさが心地好い。
「酸の組成を感じる、すごく良い爽快感」とメモの書き出し。
YOKOさんも「これは美味しい!」と、ひと口後、反応します。
 
すごくサッパリと感じさせる飲み口。
透き通り煌めく清流の様な…
それは清冽さも伴って、サックリしたキレ感、全体の印象。
ただ爽やか、ただ淡麗と言うカタチではなく、
コシがあると言うのか、ただ水の様に過ぎ去るものではありません。
お酒らしくあり、それは香の立ちにあり、
お酒らしくなし、それは飲み心地の爽やかさにあり。
目を見張る美味しさがありました。
なるほど、これは人気になる。人が訪れる。納得。
 
「酸の組成」と書いたメモ、
それは確か、酸の存在感、清らかさを…
何と言うのか、
“美しいもので組み上がっている”と言う
ニュアンスでしたためた…と、覚えています。
 
 
岩清水・純米吟醸・袋吊り無濾過本生:
 
とても軽やか。透明感があり、ほの甘く、しっかりとした味わいもあり。
“ほの”と“しっかり”は相反する言葉だけれど、
どちらも感じるのだから、
バランスの良さ、妙味を感じないではいられません。
綺麗さが際立っていて、味わいに調いがあり、端正。
そうした味わいの統一感、まとまりのなかに、
いつもどこかに人好きする甘味があります。
特に口にし、入って来る瞬間と、キレる直前くらいに膨らみを伴う時間。
ゆくゆく、腑に落ちて行く喜びへと繋がって行きます。
 
 
岩清水・本醸造“辛口”・吟醸式瓶火入れ:
 
パイン系の香味。柔らかく、芳しさと落ち着き。
このボトル、実は我が家の常備酒のひとつ。
いつも飲んでいる訳ではないけれど、
とりあえずストックしておいて、お燗酒祭りに加えたり、
ふとした瞬間に、何となく呼ばれて飲みたくなる1本。
 
比べると、にわりんごや純米吟醸と同じ、
甘さと綺麗さ、背景のしっかりさが特長になっているのだけれど、
より、全温度帯に秀でていて、
甘味に快い重さがあり、
しっとり滑らかな質感も手伝って、実に良い塩梅なんです。
 
こうしたイベント、そして飲み比べると、
また異なる世界観がひと蔵の味わいの中にある…と感じずにはいられません。
この3本のチョイス、良かったですよね~!
この次、勢正宗さんでも同じことが起きるのですが、
僕とYOKOさんの異なる好みにおいて、
僕は、本醸造的な美味しさにも惹かれ、
YOKOさんは、にわりんご的な美味しさに惹かれる傾向がありまして…。
 
 
 
 
中野市・丸世酒造店「勢正宗」:
 
 
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久方振りに、
社長であらせられる関康久さんにお会いしました。
お元気そうで何より…と言うところ、
それぞれ、試させて頂きます。
 
勢正宗“Gold Carp”・純米大吟醸“金紋錦”:
 
洋梨、白葡萄、栗…前半はシャープに食い込んで来る香の印象、
後半は、強く、甘く、華やかに。
YOKOさんは、特に香の良さを誉めていました。
香の良い印象はキープされたまま、
渋味や苦味と言う、
YOKOさんが、苦手な印象を抱きやすいニュアンスが
感じられない事が特筆ポイント。
 
 
勢正宗・純米“美山錦”秋あがり:
 
強く酸、酸とアルコールで辛く感じる印象。
パワーが溢れていて、しっかり旨く、しっかり強く。
けして、ゴツかったり荒かったりはせず、
もち米四段のコクが、含み、後味に発揮されていて、
「飲む」と言う行為に感謝する、お酒らしい雰囲気。
 
…えーと、なんて言うのかなぁ。
軽いお酒が日常にあったり、あまりお酒が得意でない方は、
どう感じるのだろう…と勝手に思います。
「お酒がお酒の味」をして、何ら不思議はないのに、
現代は、どこか「お酒がお酒の味」をすることに否定的であり、
日本酒であっても、
白ワインの味がすると良いイメージである場合もあり、
「まるでお酒じゃないみたい!」が誉め言葉として扱われます。
 
僕はお酒、強い訳じゃないけれど…
YOKOさんの方が、きっと強いくらいで、量は飲めないのだけれど、
お酒らしいお酒の雰囲気の日本酒、すごく好みです。
「お酒を、日本酒を飲んでいるなぁ…」と言う満足感が高いんです。
 
勢正宗の秋あがりを飲み、
力強いコク、しっかり感じられる味、アルコール感に、
飲み応えと充実感を感じていました。
 
「この中だと、秋あがりが好みかなぁ」と言う関康久社長。
 
「僕も、なんですよねぇ」…と思う訳です。
けれど、YOKOさんが選ぶ好みのお酒は、
前述の金紋錦、次いでひやおろしで、秋あがり。
僕ならば、秋あがり、ひやおろし、金紋錦の順で並べます。
 
好みと言うものは千差万別、十人十色。
関康久さんのお好みは、僕に近くあり、
関晋司さんのお好みは、YOKOさんに近くあり。
 
好みの点で言うならば、
お互いに真ん中に置いた「ひやおろし」って、
それはそれで高スコアに見えて来ませんか?
 
だからこそ、「好み」と言う概念は面白く、
人それぞれに意見感想を持ち、
味わうことを楽しむべき…なんて、小難しく僕は考えてしまうんです。
 
関康久さんのお酒も好きだし、
関晋司さんのお酒も好きだし。
その2代の造りに触れられた事を、実感しました。
そうそう、僕はそんな訳で「秋あがり」派ですけれど、
実際、晋司さんの「カープシリーズ」は、
年々、高品質になって来ていますよね。
季節毎のコンセプトデザインがしっかりしていて、
味わいを出して来ていて。
 
酒造り、味わいの設計、提案って、すごいなぁ…
芸術家であり、魔術師の様だなぁ…と感じてしまうのです。
 
閑話休題で。
 
 
勢正宗・純米“ひとごこち”ひやおろし:
 
メロン、高いアルコール感。
秋あがりよりサッパリしていて、万能なスタイル。
 
…とメモ。
 
 
 
「小盛り」にチラッと書きましたが、
今回、USBメモリのデータ消失事件で、
いちばんの被害を受けた記事が、この記事なんです。
良い内容で書き上げることが出来た…と、
夜夜中に満足げに筆を置いた翌朝の悲劇でした。
 
同じ文章は書くことが出来ず、
しかし、けして手を抜きたくない内容だと思うと、
予定が詰まっていた週末に書き上げる事が出来ませんでした。
 
文章量がやたらに増えてしまい…、
本来はもっとコンパクトに、たぶん素敵にまとまっていたのだけれど、
ここにこうして、思いの丈を書くに至ります。
 
「岩清水」蔵は、どのお酒にも相反する美味しさの共存がありました。
どちらも感じる。けれど、それは別の意味合いで…
その個性は、美味しさと共に自分を強く惹き付けます。
 
「勢正宗」蔵は、
YOKOさんと意見が分かれた事からも、
お酒の味わいの趣向性を、今一度興味深く考えるきっかけになりました。
 
「人間は考える葦である」と言う言葉が好みの自分なので、
考えに考えてしまい、長い文章になってしまいましたが、
小難しく考えながらも、僕はとても楽しいのであります。
 
 
 
 
これから新たな味わいが生まれる時期になる訳で。
 
とても楽しみな、ふた蔵でした。
 
次回に続きます!
 

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