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2018年1月28日 - 2018年2月3日

2018年2月 2日 (金)

奈良・大倉・山廃純米大吟醸・中取り無濾過生原酒28BY

 
 
 
 
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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
12月26日、自宅での晩酌にて。
 
東京・武蔵境・酒のなかがわさんより、お取り寄せ。
 
 
 
 
当日、開栓時にTwitterに投稿した内容は、以下の通り。
 
 
今晩からのお付き合い、
奈良・大倉の山廃純米大吟醸・中取り無濾過生原酒28BYを!
これ、今もバッチリ美味しけれど、開封後の変化を見て行きたいかも!
爽やかさが心地好く走り、
口中に酸の複雑な世界観がある気がしますぞっ。
 
 
…とのこと。
 
複雑さ…と言う言葉は、少し難解で、
あまり味の素養が多いだとか、絡まり合い過ぎても、
くどく感じたり、味の印象が定まらなかったり。
たぶん、良い複雑さとは、
シンプルさの背景がしっかりしている…と言うことなのかなぁ、と。
五味と、よく言いますけれど、
複雑な味の重なりは、
苦味や渋味などのアクセントも、きちんと作用してこそ、だと思っています。
 
この「大倉」に感じたことは、スマートなのだけれど、
奥ゆかしい部分に、期待を感じる“複雑さ”がある…と言うことで。
 
 
上立香は、
お米、甘酒っぽい。
どこかココアっぽい香もあって、これは熟成の取っ掛かりを感じる。
 
飲んでみると、
パイン、くすんだメロン、酸の勢いが感じられる。
(くすんだメロンは、華々しい、派手なメロンでない…と言う印象)
 
後半は、とてもサッパリとしていて、苦味があり、少し渋味も感じられる。
ミネラル感が生きている。
すごくハッキリした強さを主張してきて、
ビリッビリッと…そしてクールな印象が、今日は勝るけれど、
たぶん、日を置くと、このあたりは、きっとスムーズになって来るだろうし、
温度をもう少し上げても、なお開いて来るだろうなぁ、と思う。
 
酸の印象があり、
とても滑らかな質感と同居して、バシバシ迫って来る所は面白い。
噛めば噛むほど見つけられる、食中酒となり、合わせる幅が広くありそうなイメージ。
すごく元気で華やかさも感じられるけれど、食中に適する印象は、
いわゆる「何にでも合う、個性の少ない平均力の高いお酒」が良いとされる、
食中酒の出来上がってしまっている個性に対して、
新感覚であり、開拓心を刺激してくれる様な1本かも。
 
アルコール感もあるけれど、すごく柔らかく感じます。
水の雰囲気もある。
余韻は酸も手伝って、苺を食べた後みたいな印象。
 
YOKOさんは、
「甘くない、酸味、酸っぱい、ワインに近い」とのコメント。
 
 
 
開封後の変化は、思ったより少なかったことも印象的でした。
そのまま、クールな雰囲気を保ったままに、飲み干すまで。
 
美味しくて、割合、早い段階で飲み切ってしまい、
お燗酒、温度変化を試せず終いだったことが、ちょっとだけ残念でした。
 
とても興味深い良酒、そんな1本でした。
 

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2018年1月29日 (月)

埼玉・釜屋“ARROZ”・ワイン酵母仕込み純米酒(2015年醸造)

 
 
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気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
 
12月18日、自宅での晩酌にて。
 
 
 
 
10年以上前の世界観だと思うのですが、
日本酒の酸の組成の味合わせ方が変わって来て、
酸があるもの、ワインっぽい味わいのものが市場に出て来る様になりました。
今となっては、ワイン酵母を使って醸した日本酒を、ちょいちょいとお見掛けします。
 
米を使って醸すから日本酒、
葡萄を使って醸すからワインであって、
ワイン酵母を使ったからと言って、米でワインは仕上がりませんが、
香味や酸の組成を形作る酵母を、
ワイン醸造に適したそれで置き換えることで、
どこかワインを髣髴させつつ、少なからずも清酒酵母とは異なる、
新しい融合体の日本酒が、世に出始めている…もう出ている、そんな世の中なのかしら…と感じます。
 
 
青森・陸奥八仙のビール酵母と米、米麹の組み合わせ。
陸奥八仙はワイン酵母でも醸しておいでです。
多く日本酒は、黄麹で醸しますが、焼酎に使われる白麹、黒麹を日本酒でも…。
 
クラフトビール、麦を使った醸造酒の世界では、
副産物も豊富に使われて、革新的な味わい、出会いも多いです。
日本酒でも、またそうした潮流が少しずつ出て来ているのかも…と言った中で、
この1本、とても美味しく頂きました。
 
お馴染み、東京・武蔵境は「酒のなかがわ」さんより、お取り寄せにて。
 
 
 
メモを元に書き起こします。
 
 
上立香は、
 
リンゴ、パイン、若く、青い。
飲む前から酸の雰囲気をとても感じる。それはワイン様の風。
(今、思い出しながら書いているけれど、唾液が出て来る。ほら、梅干の条件反射みたいな)
米酢と言うより、フルーツビネガーっぽい印象。
果実味と言うより、甘い香としっかりした酸味の香。
 
飲んでみると、
 
一瞬だけ、白ワインと言うワードが浮かぶ。あくまで一瞬。
乳酸っぽい酸、リンゴ酸も感じるし、コハク酸もありそうな気がする。
信州塩尻・笑亀蔵の「貴魂」で、代表的な酸の、単一個性を引き出したボトルを、
飲み比べていて良かった。記憶と合致させると、また印象を言葉で引き出す事が出来る。
 
とてもサッパリした酒質で、軽い。ボディは強め。
けれど、酸がハッキリ作用して、重さも軽快さに変えて楽しむことが出来る。
どこかシードルの様にも感じます。
しかしながら、根っこのところ、甘味が残って、酸が残る。
甘味はきっと米由来のものなのではないだろうか。
 
とても面白く、美味しい。
 
ワインと言われて飲めば、ワインと信じて飲み進めるかなぁ。
信州中野の「たかやしろワイナリー」のケルナーやリースリングと似た雰囲気があって、
それらと是非、飲み比べてみたいと思った。
どこか似た雰囲気がある。
たかやしろワイナリーのワインの方が、
もう少し全体に重く、舌触りに滑らかさがあり、ゴージャスな果実味があるだろうか。
比べて、酸の高さは同等でさっぱり楽しむことが出来るボトルがARROZと言う感じかなぁ。
 
だので、ブラインドで飲んだとしたならば、
ドライなワインに似ていて、
「ワインにしては果実感がないかも」とメモを書き残しそうな印象。
 
酸の強さから、さっぱりとフィニッシュを迎えるけれど、
どこか、甘酒的なほの甘さが、全体の奥、骨の芯にいる気がして、
辛さ重視、ドライさ重視と言う味わいで済まない辺りが、たまらなく心躍る。
美味しい日本酒だと思う。
 
おそるおそる…あ、だったら4合瓶で買えば良かったのだけれど、
それでも「どんなかなぁ」と思って買った1本。
もう1度、入手の機会があるなら、是非もう1本、手に入れたいと思いますし、
もし熟成年度を選ぶことが出来るならば、他の年の様子も味わってみたいと思います。
そうだ、リンゴ酸高生産性酵母「きょうかい77号」とも異なる雰囲気です。
 
YOKOさんは、「あ!ワイン!日本酒っぽくないね!でも美味しい!」とのこと。
僕みたいに下手の横好きに考えることなく、屈託なくストレートな表現。
だので、その飲んだ瞬間のテンションで、
だいたい推し計ることが出来ますが、「これは、とても気に入っているな!」と言う反応でした。
 
我が家は…よく伺うのは、
女性は酢や酸味を使った味わいが好き、甘いものが好き、
男性は酢などは苦手で、辛いものとかスタミナ料理が…なんて言うのは、
何年前のステレオタイプなんだろう…と思う所ですが、
これこそ、本当に当てはまらなくて。
 
僕が思う様、酸味ありのスープを作ると、
YOKOさんは酸っぱくて食べられないと言いますし、
辛さはYOKOさんの方が抜群に得意ですし。
 
「ARROZ」、酸っぱいです。
多くの方は「酸っぱい」と言う印象が多いかも知れません。
そこで諦めてしまうとたいへんに勿体無い1本だと思いました。
食を軽く楽しませる味わい。
酸味の心地好さ、清浄されて行く口中の塩梅の好ましさは、
特筆の価値があります。
味わえば、味わうほどに、酸味がなくては詰まらない…と思わせるほど。
僕は、とても気に入った1本でした。
 
 

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