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2017年12月31日 - 2018年1月6日

2018年1月 5日 (金)

信州中野・岩清水“GOWARINGO”2017,せめ生

 
 
Img_6471
 
気楽なところで一生懸命…と言うことです。
 
12月31日、自宅での晩酌にて。
 
 
 
えー、あけましておめでとうございます。
正月三が日を越えまして、
いよいよ以って、新しい年が動き始めている頃合と存じます。
今年も時々の更新と相成りますが、
「小盛り」同様に、ご贔屓を賜りますと幸いでございます。
 
本日は2017年、大トリの1本にてお付き合いを願っておきますが…。
 
 
「おせち料理をいつ食べるのか」と問われたならば、
12月31日と申し上げます。そう言うものだと思っております。
12月31日はめいっぱい豪勢な食事に致しまして、
その中におせち料理、正月料理も含めて頂いてしまいます。
これを俗に…と言っても、
その俗の範囲なるは、案外狭いものなんだそうで、
「お年取り」は信州だけの慣習…なんだそうですね。
知るまでは、ちっとも知らなかったですし、
世間一般ではおせち料理は明けた元日に供すると伺っても、
何だかそれでは落ち着かない…てンで、
大晦日に頂戴することになっておりますし、そうして過ごしておりました。
 
こと「お年取り」は信州人にとっては、とても重要なもので、
その為に誂えた…と言うこともありませんが、
先達て、この「岩清水・GOWARINGO」の「あらばしり」「中取り」と頂いて来て、
ああ、「せめ」をお年取りに持って来よう、
それぞれ仕舞い、〆に縁付いたものの考え方で、
ひょっとしたらご利益があろう…
いや、あるとしたならば、
僕らが飲んでいて、より心地好いのではないか…と考え至りました。
 
「あらばしり」「中取り」「せめ」は、
日本酒が生まれ来る、滴り落ちる順番を指すものでして、
出始めて「あらばしり」、圧を掛けて搾って「せめ」として、
中間の良い酒質として「中取り」を言うくらい…
「せめ」は特にブレンド用に回されたり、
「せめ」を主体にして発売される場合は、お値段がお安くなっていたり…
そう言うものです。そう言うものだと思っていたんです。
 
けれど、そんな事はない。
「岩清水の酒造りには、常識が通用しない」…そんな場合が多いです。
だからこそ、いつもとても楽しみに飲むことが出来るんです。
きょうかい18号酵母を使っていても、それらしいパイン系の香に溢れない。
酸度が高い状態であっても、その飲み口は一般的な酸度の捉え方と異なる…
…この「せめ」も、「せめ」のイメージを革新的に変えさせる1本でした。
 
 
 
 
発売から結構な時間が経っておりましたが、
蔵での氷温冷蔵管理、家に持ち帰って来てからも、よく冷やしていたからか、
ひとくち目、プチプチとして発泡性の生きる雰囲気、
プチプチ感、爽やかさが先行して、
思い出すのは、「中取り」を飲んだ時同様に、
購入時に小岩井杜氏が「結構、3本の味の差がハッキリ出ている思いますよ」と言う言葉。
「あぁ、また、これは“なるほど”だ」と…噛み締める様に思いました。
 
甘酸っぱさもある、けれどもキリッとした風合が出て来て、
すごく美味しい。
メロンの様な香もあって、芳しさの中に7号系酵母で感じる様な、
セメダイン…と自分がメモする“特に芳しいリンゴや洋ナシ様の香”も拾います。
メモには「ピリッ、キリッ」とした言葉が多くあります。
「中取り」より疾走感があり、
「あらばしり」は淡麗の雰囲気があると書きましたが、
「せめ」は、ドライな、キレるような、また鋭利な印象を持ち合わせた締めくくり方。
(これは日付の経過と共にあるものかも知れないけれど)
 
「せめ」と言う醸造において、重宝されない部分ですけれど、
本当、「岩清水」のお酒には驚かされると言うか…
3本、どれが好みかと問われたならば、
僕は「せめ」と答えたいと思っています。
どれもきちんと異なっていて、美味しい。
甲乙を付ける必要などありませんが…
あくまで好みの上でならば、この「せめ」の比較的ドライな雰囲気…
…五割麹の甘味があり、
リンゴ酸高生産酵母の酸味があり、
その酸とはまた別のベクトルの疾走感、辛さ、キレがあり、
その絡み合うバランス、味わいが気に入りました。
 
 
この3本、3本あるからこそ、
より醸造の奥深さに触れることが出来た様に思います。
 
実に満足するお年取り酒でした。
 
 
 
 
…と言うところで、
今回の噺はお開きとさせて頂きます。
それではまた次回。

ありがとうございました。

ありがとうございました。

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