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2018年10月

2018年10月25日 (木)

(3)クラフトビールフェスティバル in 松本で味わったビールについて。

 
そして、3回目。
 
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
9月15日、松本市松本城公園にて。
 
 
【 5:新潟阿賀野・スワンレイクビール・ヘブンズライムラガー 】
 
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「アウトサイダー」のライム入りピルスナーが美味しかったし、
ライムを加えたビールを飲む事が、記憶と認識の中では初めてだったので、
興味を引かれて、スワンレイクビールでもオーダーをば。
 
酸味があります。サワー的な酸っぱさではなく。
濁っていて、スッキリ感は強くなく、しっかりしたタイプ。
炭酸の強さも手伝って、やや苦味や渋味も強調されて、
前半だけでなく、後半に掛けても酸いイメージがキープ。
どこか番茶の様なアロマ、グラッシーさも少し。
 
 
ひとくち貰った、EPICと松ブルのコラボビール、
かなりのホップ感。しっかりとした苦味、この強調。
そして、ホップ的なグラッシーさ、青さがあって、
「お番茶みたい」とメモ。
どうやら、僕はホップ由来の香について、
それがグラッシーなタイプだと「お番茶」を連想するみたい。
 
これはお昼ご飯を作ってくれた料理人さんから、ひと口頂いたんでした。
ありがたいっ。
 
 
【 6:東京品川・T.Y.HARBOR Brewery・アザッカセッションウィート 】
 
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ブルワリーの名称は、ずっと古くから聞いた様な気がするなー…
…なんて思っておりましたが、今回こうして初めて飲んでみて、
書くことによって調べてみると、なんと1997年より続いている醸造所とのこと。
 
1994年に酒税法が改正、
長野県でも最古参と思しき志賀高原ビールが2004年なので、
1997年から続いている…と言うことが、如何に素晴らしい事なのか、伺えます。
 
味の記録としては、自分はちょっと苦手な雰囲気でした。
淡白で、どこか乳酸感がある感じ。
香のキャラクターも、イメージを浮かべられなかったですね。
 
うーん。
まぁまぁ、それはそれと言うことで。
 
本日はここまで。
 
ありがとうございました。

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2018年10月22日 (月)

(2)クラフトビールフェスティバル in 松本で味わったビールについて。

 
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続きまして、2回目。
 
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
9月15日、松本市松本城公園にて。
 
 
【 3:信州松本・松本ブルワリー・Pale Ale 】
 
醸造士さんと相談して、
新バッチの「Pale Ale」を飲むことにしました。
曰く、興味があった「エルダーフラワー・ペールエール」は、
もしメインで飲むならば、YOKOさん好みじゃないかも…と言う。
この「Pale Ale」は自信作なんだ、
ボトルも樽も詰めていないものだけれど、
今!ベストな状態のPale Aleなんですよっ…と言う。
 
良い。
こう言う売り方が良いんです。
 
「誰かが選んでいた」とか「ランキング上位」だとか、
そう言うオススメしている本人が他力本願にして、
本人以外に伝えようとしても、説得力に欠けます。響かない。
 
自分が醸造し、ウマイ!と思い、「飲んで欲しい!」と言う気持ちにあふれている。
 
「松本ブルワリー」にしても、
前回の「秩父麦酒」にしても、そうしたとても心地良い、
飲んでみたくなる自己アピールをしてくださるので、素敵ですね。
 
新バッチのペールエール、なるほど、YOKOさんにフィットした模様。
甘旨み、滑らかさ。
ホップも2種類を組み合わせているのだそうで、
その効果か、香の転変にグラデーションがあって良いですね。
 
BACCAの「KASUMI MOMO」くらいに甘旨さに強調があり、
炭酸の少なさが良い方向に出ていて、
甘さの活き方が、とても良いものに感じているんじゃないかなぁ。
アメリカ風ともイギリス風とも付かず、
その折衷案と言うか…松本流とか和風とか。そんな感じなのかも。
 
僕は…僕自身の好みは、
最初のひと口は、思った以上に甘味を感じて、
やや好ましくない方向に針が動いたのだけれど、
その後に飲んでいると、だんだんと穏やかさの中に光る、
華やかが染み込んで来て、良い印象へと変わって行っております。
 
ちなみに、エルダーフラワーは、
飲み終わりに、モルトとハーブ系の香が交錯して美味しい…と感じました。
ライト、軽め、ホワッと。
飲みやすいバランスで、僕の好みは、こちらかなぁ、と。
 
「松本ブルワリー」も、たいへんに良いですね。
イベントの主催者でもある訳で、
地域貢献、街の活性化…色んなものを担って行くのだと感じられます。
それには、まず「美味しさ」が伴わないと…って訳ですが、
もう、ある程度は満たしているってことですよね。
 
 
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【 4:山梨甲府・OUTSIDER BREWING・“Mezcal Pilsner” 】
 
隣県山梨県で誉れ高いブルワリー…
特急「あずさ」で出掛けられるブルワリーで、存じてはいるものの、
実は飲んだことが、これまでありませんでした。
1度は飲んでみたかったので、参加、ものすごく嬉しかったです。
 
当日のメモは以下の通り。
 
うまい!ぎゅうひの様な甘味にもちっとした膨らみがある気がする。
苦味がなく、酸もキツくなく、上手に昇華されたビール感。
ピルスナーと言う淡色のビールだからか、
適度にライムが利いていて、バランスの良さを感じ、
綺麗さ、ちゃんとした造り。
 
ライムが入ったビールって、意識して飲んだもの…としては、
初めて口にしました。
クラフトビールの流行を、自分は追い掛けることが出来ていないのだけれど、
会場にいた、その界隈に詳しい方に伺いますと、
ライムを香味付けとして加えることはあるし、最近ちょくちょく見るし…
…とのこと。お値段もそこそこするのだそうです。
 
Fruits Ale系ではなく、あくまで香り付け的な要素かしら。
 
益々、甲府に行ってみたい!
むしろ、ビアフェスに合わせて行っても良いんだろうなー。
 
考えたいところです。YOKOさんや。
 
 
第2回は、ここまで。
 
ありがとうございました!

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2018年10月17日 (水)

(1)クラフトビールフェスティバル in 松本で味わったビールについて。

 
 
ひとつの更新で、2液種ずつ。まずは1回目。
 
気楽なところで、一生懸命…と言うことです。
 
9月15日、松本市松本城公園にて。
 
 
さて。
 
「歳月人を待たず」…などと申しますね。
あれから既に1ヶ月が経とうと言う…ええ、あっと言う間でございますね。
そんな事を言っていれば、いつの間にか、
来年の今頃を迎えて、同じようにビールを掲げているんだろうな、と。
それは楽しんでみて思う、願いでありますな。
 
「今回は」
 
「今回は」開催されたと、強調して申し上げます。
昨年は、今を以っても不可解な理由にて閉ざされてしまったイベントでした。
無事に開催されて、それは素晴らしい喜びですけれども、
元々の苦情の原因だった「そば祭り」は、
何も対策無いまま、例年通りに開催されたりもして…
どこか、世論が動いてくれたから良かったのだけれども、
「品格」と言う酔えない、何にも満たしてはくれない、
クソックラエなハバカリモノは、まだくすぶっている様にも感じます。
 
現代人曰くの「パリピ」って訳じゃアないんです。
むしろ、松本城への最大最高の敬意から、
松本城を愛でながら、のんびり気楽に一杯やろうぜ…と言う、
「月下独酌」なんて言葉がありますけれど、
独りで飲んでも美味しいし、みんなで飲んでも美味しいし、
いつも松本城は美しいし…それだけのことなのですが。
 
まぁまぁ、とにもかくにも、
無事に楽しむことが出来て嬉しかったなぁ…と言うところ。
前半は天候に恵まれず、
僕らも雨の中の参加となりましたが、
ネガティブな思いは毛頭感じませんでした。
やはり、良いイベントだと思います。
 
さて、全5回に分けて、「こんなビールを飲んだよー」…と、
軽くご紹介をすることで、
ブログ「酒 宗夜」をお送りする…と言う所でございまして。
 
5回に分けて参りますので、多く時間は頂戴いたしません。
ご覧になって頂いて、今日の、明日のビール日和が、
より楽しく、心待ちになりましたら幸いでございます。
 
 
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【 1:信州松本・BACCA BREWING(麦香)・KASUMI MOMO 】
 
ヴァイツェンベースの桃ビール。
後に、IPAベースの同ビールも登場して、とても楽しむ事が出来ています。
「KASUMI ANZU」のセンセーショナルな美味しさを体験していた僕らは、
この「KASUMI MOMO」の登場は、とても興味深いものでした。
 
当日のメモは以下の通り。
 
桃ジュース、ネクターの舌触り。
初手、やや苦め。
あっ、だんだんまろやかさが出てきて、密度ある感じ。
桃シェイクなどとは違っていて、甘くないネクター。程好いビター感。
穏やかな雰囲気で、不思議とスパイスを加えたくなる。黒胡椒とか。
全体には軽やかなヴァイツェンの風合なのに、
マウスフィールは、特に桃の密度感を感じて不思議な感覚。
最初はもったり重み、その後まろやかタイムを経て、しっかりキレあり。
こんなに重かったら残るんじゃないか…と言う所を、
飲み易く仕上げてあって良いなぁ、と。
 
 
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【 2:埼玉秩父・秩父麦酒・Hazey Fruit IPA“しろくま Level 5 オレンジ” 】
 
 
今回、本当に見所が多かったビアフェスだと思っています。
その一角を担う「秩父麦酒」であったのではないでしょうか。
 
見所と言えば、長野県の醸造所が揃っていたこと…
稼動したて、稼動準備など、そうした醸造所もある現在なので、
「全てが、100%揃った」とは言い切れないのだけれど、
でも、「ビアフェス信州」と呼ぶに相応しい顔付けであったと思います。
 
かつ、何だかんだでビール業界は技術者、醸造士さん方で繋がりがあり、
近隣の…秩父麦酒や、スワンレイク、Far Yeast、アウトサイダーなど、
名実共に誉れ高いブルワリーさんが4日ともブースを構えて下さったことも、
飲み手としては、幸せなイベントだと感じられました。
 
果実がそれぞれ異なる「しろくま」シリーズだけでなく、
「北の強熊」など、ハイアルコールなもの、
日常的に我が家でもお取り寄せして楽しんでいる、
「Pale Ale 華」、「Wheat Ale 雪」もあって、
どんなニーズにも応えられる布陣で臨んでいた「秩父麦酒」、
今回の出会いで、ファンになった方も多かったんだろうなー…なんて思っています。
 
当日のメモは以下の通り。
 
オレンジ、オレンジらしさ、瑞々しさ。
オレンジのフレーバーはホップ感にも通じる所があるけれど、
苦味からも瑞々しさを感じる清涼感、喉の通りの良さ。
 
…とのこと。
 
メモには「北の強熊」のメモも。
 
ウマイ。とろみ、ホップ、酸、すべてバランス良く、たまらない旨さ。
これはスゴイや。高濃度、その旨さに苦さやネガ発想の味わいがない。
良いところしか見つけられない凄みの味わい。
 
…とのこと。
 
 
 
さて、1回目の更新はここまで。
 
ありがとうございました。

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2018年10月12日 (金)

【酒の部】福島県岩瀬郡天栄村・松崎酒造店「廣戸川」を、松本市「厨十兵衛」にて味わう件。

 
 
ナガブロ「酒 宗夜・小盛り」との連動企画。
こちらは当日の主役、日本酒の部。
 
 
えー…
誘惑箇所の多い中でございます。
いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
気楽なところが、よろしいんじゃないか…ってンですが、
一生懸命、申し上げる事としてございます。
どうぞ終いまでごゆっくり、お付き合いを願っておきますが…。
 
言葉で端的に表しますてぇと、なかなかに恐ろしいものではございますが、
 
1年で酒が落ちる…と言うことはあり、
けれど、1年で酒が化ける…と言うことはなかなか無い。
 
「化ける」は落語や歌舞伎、芸事の符丁ですね。
「良くなる」と言う意味。
日本酒だけではなく、芸だろうとなんだろうと、
いわゆる社会で言う「信頼」と言うものだって、
得るまでは長く時間が掛かるもので、
失うには、ほんの一瞬で良いとは、よく申しますけれど…
 
えー…
何もお酒呑みのお噂の前に、
婚礼の祝辞の様に、長々と説法を説くことも、まぁ無粋なもので。
 
「廣戸川」は美味しいですね。美味しい日本酒です。
世間の評価も高い。プロの方、飲食店さんも重宝しますし、
口コミでも上々です。
「化けた」…と言うと、何だか違う心持ちです。
変わったんじゃあない。
最初から良いものがあり、
杜氏である松崎祐行さんの努力によって、
突飛に「化ける」のではなく、着実に前年を越えて来た。
一歩一歩、美味しさを確かにして、挑戦も繰り返し、酒造りに勤しんで来た。
そう言うことなんじゃねェかと…お伝えしたい訳でして。
 
 
おかえりなさい、松本へ。
 
昨年も催された「厨十兵衛」での日本酒会。
 
昨年と比べて、より良くなった。
品質も良くなったと思うのだけれど、
そうした素人目には分からない技術的なものでなくて、
僕ら、日々のお酒呑みの暮らしの中、
日本酒を扱う居酒屋さんの活躍もあったりして、
「五臓六腑が馴染む」と言うか…また、更に「廣戸川」が好きになる。
 
しみじみと、すごく、以下の様に思い、帰宅後に筆を取りました。
 
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穏やかに、和やかに、いつもそこに在る一升瓶。廣戸川
 
僕はね、「酒は芸術品」と言う言葉が最近、似合わないと思うのです。
1升瓶で何万円にもなるお酒はある。
それでなくとも、芸術品の様な酒はある。
「芸術品で腹は満たされない」と言う。
人と人との間に、お酒は存在していて、
神と神の間にあるものではないんだと思う。
手が届かなければお酒はお酒ではないのではないか。
 
日々の生活に、特別な食卓に、生活の中に根付いているか。
特別な食卓に芸術品の様な日本酒があっても良い。
けれど、“様な”で留めて欲しい。
食事代をも凌駕する価格にまで釣り上がってしまったら、
もはや、食事が“ついで”にしか扱われないのではないか。
 
「廣戸川」は、特別な時にも日常の中にも合う。
もっと言えば、特別な時に並べた日本酒の中に、
幾本も呑み比べる贅沢な会があったとして、
その中にもきっと居て、いつもの美味しさであって、
煌びやかな高級酒の中にいても、変わらずに美味しいんだろうな…と思う。
 
○:日常に合う酒
△:特別な時にしか合わない酒
◎:日常にも特別な時にも合う酒
 
…と言う認識なんです。僕は。
日本酒と言う素晴らしい文化が、生活に根付いて欲しい。
 
だから、あれですよ。八幡屋磯五郎みたいなことを言いたい。
 
そして、感じ取ったつもり。
 
“いつも我が家の食卓に置いておきたい酒である”…と。
 
 
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「厨十兵衛」に着く。
 
もう皆さんお揃いで。
お料理はお弁当の中にあります。
こちらは、ナガブロにて書いております「小盛り」にて、
蓋を開けて参りますので、是非、そちらをご覧頂ければ。
 
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福島県岩瀬郡天栄村から遥々、ようこそ松本へ、再び。
「廣戸川」松崎酒造店、杜氏の松崎祐行さんの背中。
 
 
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今回は、全5種類の「廣戸川」を飲み比べます。
例によって、いつも通りにメモを書き起こして行きます。
 
【 廣戸川・純米大吟醸酒 】
(夢の香、TM-1酵母)
 
酸とリンゴ、甘味と白ぶどう。
深さ、旨み。
滑らかな質感。
旨み&ふくらみの中から、米味。
浮きつ消えつつ、酸が太く入って来る。
ジッとした渋さもあり、
渋さを感じられると、グッと旨味が身に入って来る印象。
大吟醸とは異なるイメージ。
ゆっくり太く飲んで行く感覚で、
飲み口、飲み上がりはいつもソッとして卒が無い感じ。
 
 
【 廣戸川・大吟醸酒 】
(夢の香、M310酵母)
良い香。
澄んでいて、軽く、酸のあるタイプのリンゴ。
次いで、マスカット的な甘味のある香へ。
くどさを廃する様な爽やかな雰囲気の香。
 
飲むと、ふわっと入って甘く、
スーッとして、柔和さを感じながら、スッキリ。
上手な造り。バランスがあり、酸もあるけれど、
酸による重さや渋味の残りなどが無い。
雑さがない日本酒、味具合。
純米大吟醸と比べると、太さ…太くしなやかな芯部が、
こちらにはスマートさのために、加えられていない印象。
米甘さが少ないが、温度が上がって来ても美味しいだろうし、
上がって来るだろう期待を持つ風合。
 
 
【 廣戸川・純米吟醸酒 】
(夢の香、TM-1酵母)
 
甘味。ポッと口中で開いて、奥から別の硬質さが出て来る。
ジッと慈しむ梨様の旨さ。
辛味、酸、渋味がしっかりと表現されていて、美味しい。
綺麗ではあるけれど、クールになり過ぎていない感じ。
 
YOKOさんは「純米吟醸、とても綺麗。優しくて良い」とのこと。
 
 
 
 
【 廣戸川・特別純米酒 】
(夢の香、TM-1酵母)
 
 
“「特別純米」があるからこそ、今があると思っている”
 
…とは松崎さん。
「今では、定番になりました」と言います。
地酒へのこだわり、食卓と言う日々の文化に溶け込むお酒。
松崎さんが杜氏になってから、
素材も酵母も変えていない造りで、
50本の仕込みの中で、3分の1は特別純米酒に宛がわれる。
“いちばん気を使うお酒”と言う。
 
そう、まさに「廣戸川」のフラッグシップ。
 
YOKOさんが「食事と一緒が美味しいお酒だね」と言う。
僕はそれに対して「ダラダラ飲むお酒だね。ずっとね」と返した。
 
人間、そんなに食べ続けられる訳ではないので、
時間のすごし方では自分の方が長いのかも。
 
YOKOさんは「お酒、辛く感じるかも」と言う。
ここまでの流れからも、
「廣戸川」には優しい甘味を拾う場合が多かったが、
少しだけバナナ香が立ち、後に、ふっくら。
旨味、甘味がきちんと感じられ、
後半にアルコール感と辛さが走って、柔らかくキレがある。
口中に甘味の余韻があり、これにくどさはない。
 
 
大吟醸級2種類も、とても美味しかったけれど、
特別純米酒、純米吟醸酒を味わっているうちに、
やはり、一升瓶で付き合うべきお酒だろうなぁ…と感じ始めます。
 
昨年からの1年の中には、
4合瓶をもっと活用しようと言う取り組みを興した方がおられたり、
秋田・新政は以前から進んで来ておりましたが、
奈良・風の森は4合瓶のみの取り扱いにするなど、
ちょっとずつ時代の変化が見受けられます。
長野・岩清水も、4合瓶が多くなったでしょうか。
 
松崎さんが、とても良い表現をされていて、
「うちの酒は、のびしろがある酒だと思うんです」と言う…
これがいたく気に入りました。
ケイスケホンダが、どうのこうの…って事ではなく、
一升瓶で付き合う、1日では流石に飲み干せない、
翌日、翌々日も同じお酒となるのだけれど、
「のびしろ」がある…
また別の表情を見せてくれて、かつ美味しい。そうした側面があると言う。
 
分かります。お酒は生き物です。
火入れで酵素を失活させるとか、そう言う事ではなく、
開栓して空気に触れる中で、変化するのです。
 
最近の4合瓶で発売される日本酒、特に発泡性が絡むお酒の多くは、
逆の発想で、
「味わいの変化が少ないうちに飲んで欲しい」と言う、
ボトル売り、飲み切りのお酒…と言う販売方針で、
どちらも、ご自身の酒質にきちんと向き合っているのだと感じます。
何も一升が良い、四合が良いと言いたいのではなく、
お酒にあった発売の形態があるんだなぁ…と言う。
「廣戸川」は、一升瓶でゆっくりと共にありたいタイプではないか…と。
 
実際に醸造の中心におられる松崎さんと、今回もお話をさせて頂いて、
メディア、SNSから得られる情報以上に、
すごく説得力があるお酒とお酒との付き合い方の理論を、
目の当たりにしたように感じたんです。
 
ご自身のお酒の魅力を、やっぱりいちばん理解してらっしゃるんだなぁ…と。
 
 
【 廣戸川・純米酒“秋上がり” 】
(夢の香、TM-1酵母)
 
YOKOさんは「だんだん綺麗になる」と感じたお酒。
秋のお酒と言うこともあるのか、
温かい料理、根菜類、秋口の旨口寄りに、
秋刀魚など脂の乗ったものに、
ゆくゆく綺麗に感じる酒質が、
ペアリング…と言うよりは、
食べ物を美味しく感じさせてくれる、
綺麗な造りを喜びに変えてくれる様に感じます。
 
少しだけセメダイン系の香味。
硬くて美味しい。
渋さがあるけれど、
感じる全てが軽くてバランスを取る事が出来ている。
 
硬さと旨さのバランスが良く、
綺麗さが際立っていて、それは雑さがない事と同義。
程好く甘旨く、甘さのあとに辛味が立ち上がる。
 
 
…と、以上、5種類の「廣戸川」の飲み比べでした。
 
 
 
他、いくつかのメモを記録として。
 
岩瀬郡天栄村は、もともとコシヒカリの栽培が有名な土地で、
高名な農家さんもあり、そんな彼らにも協力してもらって、
蔵から近い場所で育った、
福島県の酒造好適米「夢の香」を使った日本酒も醸している。
 
TM-1と言う酵母は10号系(小川酵母)の系統。
水にミネラルの多い「廣戸川」には向く様子。
(逆に会津の水では、受け入れにくい酵母なのだとか)
 
10月9日から今期の酒造りが始まる。
(つまり、もう始まっているのです)
 
天栄村唯一の蔵元さんとなる訳で、
その蔵元さんの醸造用のお米が、
醸される風土、全く同じくして在ると言う事は、
とても素晴らしいことの様に感じます。
「そうでなければならない」とは言いませんけれど、
やはり土地の恵みで醸されたものには、
土地の愛情がたっぷり染み込まれていますし、
「我が村生まれの米が日本酒になって世界へ!」となれば、
格別の喜びを生むのではないか…と想像しております。
 
 
 
深く飲み過ぎることなく、たいへんに良い心持ちで厨十兵衛を後にします。
 
何となく歩いて、
お腹はいっぱいだし、〆は必要ないけれども、
何か落とし所が欲しいなぁ…と、そして。
 
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駅前大通りの「High Five COFFEE STAND」へ。
 
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YOKOさんに、今期も終わりの「レモンコーヒー」を飲んでもらえてラッキーでした。
紅茶にレモンは一般認知されているけれど、
レモンとコーヒーは、知られていませんよね。
その美味しさ、風味は、
どこかで出会ってもらえたら…って思っていましたから。
 
 
 
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帰宅後に「廣戸川」を自書。
冒頭のものが筆ペンで、こちらが現在練習中の毛筆にて。
 
思いが乗ると、いつもの自分より、
ちょっとだけ上手く書くことが出来ると思っています。
感謝を込めて、来年の再会を願って。
 
1年と言うものは、今となってはあっという間に過ぎて行くけれど、
1年と言うものの中には、様々なドラマや変化がある訳で。
 
例えば、この字も来年はもっと上手に書くことが出来たら良いなぁ。
 
また、美味しく「厨十兵衛」で「廣戸川」を楽しんだ後に。
 
 
 
さて、本日は私が掃除番となっておりまして、
これにてお開きとなっております。
松本市の日本酒居酒屋さんでは、
「廣戸川」を扱うお店もございます。
どちらかで、お目に留まりましたら、是非ご注文を。
ここで、お付き合い頂きました…聞いて頂きました、
その美味しさの一端を味わって頂く事が叶いますと、
心から幸いと存じます。
 
それでは、これにて。
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。
 

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2018年10月 9日 (火)

広島・雨後の月・純米吟醸ひやおろし“八反”

 
 
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綺麗でシャンとしていて、
YOKOさん共々、とても良い印象で飲み干しております。
「また、雨後の月と言う広島の日本酒を飲みたいな」と思わせるに、十二分。
 
武蔵境・酒のなかがわさんより、お取り寄せ。
 
 
スペックとしては、
広島県の酒造好適米「八反35号」を主体に使っております。
八反35号を78%、山田錦を21%、協会901号酵母…とは裏ラベルより。
精米歩合は50%ですので、「純米大吟醸」と名乗っても良いクラス。
 
 
上立香は、少しアルコール感のあるキンとした芳しさがあるもの。
 
飲んでみると、
瑞々しいナシを連想しました。メモの一言目は「ナシ!」です。
ナシ感と共にミネラル感も軽やかに感じられて、
明るいお酒。すごく美味しい。飲んでいて、更に旨さが膨らんで来る。
後半に少しだけ渋味を置いて行くところが、何とも言えず、心地良い。
 
エメラルド色を想像します。明るさ軽さ、しかし充実。
塩気までは行かないけれど、膨らむ中でボディが和やかに広がって、
料理にしても、和らぎ水を飲んだ時にも、
「ちゃんと雨後の月が口の中に居てくれる」安心感があります。
 
しばらく飲んで端的に表現するならどうしようか…
そう思い巡らした結果は「くず湯」かしら、と。
優しくて広がり良くて、五臓六腑への染み込みの気持ち良さを感じて、
クリーミィさ、まろやかさまで感じさせて、
でもナシ様の瑞々しさもあるんだから、
本当に「雨後の月、すごいなー!」って思わせます。
 
YOKOさんも「甘くて美味しい。白ブドウ系でフルーティ」とのこと。
とても好感触。
 
 
FBで今、広島で勤務されているN尾さんから、
「雨後の月」の良さもお墨付きを頂きながら、
「白鴻」も良いですよー…なんて情報を頂きました。
ずっと前に飲んだことが確かあり、
なるほど、「白鴻」も綺麗で軽くて、飲ませる味わいだったなぁ…
…なんて思い出します。
週末は「西条酒まつり」が催されていた、
日本酒の聖都と謳っても過言になりはしないだろう広島県。
ラベルの字を書く日が楽しみだなぁ。
 
…全蔵調べて、リストアップして、静岡の次に行こうかな。
とにかく、楽しみっ。
これからも広島酒も飲んでみたいと思いました。

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2018年10月 4日 (木)

近江滋賀・寿々兜・純米吟醸を。

 
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ほぼ毎日…知識のため、字の練習のため、
それ以上に、やっぱりどこか日本酒に触れていたい事もあり、
蔵元さんのボトルを参考にして字を書き続けて、
9月28日で、1年になります。
以前も書いていましたし、その時もそれなりに長く続きましたが、
書道教室に通う事にもしたので、
今回は、もう少し長く続いて行きそうでして。
 
近江滋賀に入って、
有名な滋賀県の日本酒読本の著者である
家鴨あひるさんとTwitterでやり取りもあり、
幾本か滋賀酒をお取り寄せしました。
 
日頃、東京「革命君」さんとのご縁によって、
「初桜」や「浅茅生」、
松本の日本酒居酒屋「厨十兵衛」とのご縁によって、
笑四季、神開や萩の露、七本鎗、浪乃音など、
出会う中で、
家鴨さんの「滋賀酒ツイ」などによって新たに知ることも多く、
滋賀酒の中で、ワインも醸し、
香高いお酒を醸す「道灌」の太田酒造を主体に買い求め、
新進気鋭の「唯々」などを買う中で、
富山・太刀山蔵の様な、
土地の風土に根差した、
都心で見かけても遜色ないお洒落銘柄ではなく、
田舎だからこそ出会い、そして美味しいお酒も、
何かないかな…と思う中で「寿々兜」を選びました。
 
「太刀」のイメージがあったので「兜」だったのかも知れません。
「美寿々」と重なる字面だったからかも知れません。
けれど、初めて飲む銘柄には、とても昂揚感を伴って出会いました。
 
 
当日のメモは以下の通り。
 
アルコールっぽく甘旨く、少し酸っぱい。
この感じ、昔…出会った頃の「七本鎗」にあったなぁ。
少し後半にギュッとしたノイズ感。酸のふくらみと締め付け。
これはきっと味のある食べものを支える役目。
 
酸度は1.8ほどあり、しっかり旨味が強調される雰囲気。
土地の酒を感じさせます。
穏やかで強く。滋賀酒に元来持ち合わせているイメージに近い。
それは、香系ではなく、旨・渋・酸の組み合わせ。
食べものに真っ向からぶつかっていって楽しませるファイタースタイル。
 
少し熟成酒に似た匂いも感じたので、
(↑老ねではない)
お燗酒にしてみると、
飛び切り燗にしてみて、ようやく上がるイメージでした。
酸の風味が強く、
人肌燗では、大きな変化は感じられませんでした。
1度、飛び切りくらいまで上げてあげると、
上るアルコール感の中から、甘旨味と酸の立ちに変化が見られて、
味わい深く感じられました。
 
YOKOさんは、昔の日本酒っぽいイメージのお酒…とのこと。
そう、まさにそんな地の日本酒だと思います。それが良いんじゃないかァ。(広瀬康一風に)
 
 
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2018年10月 2日 (火)

鳥取・梅津の生もと・純米生もと原酒“笊・山田錦H29/60”

 
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ちょいちょいとTwitterのタイムラインで見かけることもあり、
気になっていた銘柄でした。「富玲」で「フレイ」であり、
蔵元さん公式に「フレー!フレー!」で応援の酒…なのだとか。
ピタッとハマッたキャッチフレーズ、良いじゃありませんか。
 
東京・武蔵境の「酒のなかがわ」さんより、お取り寄せ。
 
 
結構な量の滓が…瓶底から10cmくらいはあって、
噴き出すのかとビクビクしながら開栓。
全く噴くことはありませんでした。
中川さんだったら、先に必ず教えてくれるはずだし、
「きっと大丈夫!」って思いながらではありましたけれど。
 
購入時、「オススメの飲み方」として教えて頂いたのは、
「1:1のトニックウォーター割り」と言うもの。
フレッシュミントを加えても、なお良し。氷は忘れずに…と言うもの。
これこれ、これですよ。
 
鳥取・山陰東郷蔵が「炭酸割専用」日本酒を販売されていたり、
数年前から「炭酸と日本酒」は注目されていて、
そんな中から見聞きした「梅津の生もと」、
折を見て、1度は飲んでみたいと常々思っておりました。
そこに今至った…と言う。
 
中川さんからはお燗酒の際には、自ら加水調整して、
気温や料理の内容で楽しんでやってみて下さいな…なんてコメントも頂戴しました。
 
「なんだろ、そのプラモデルみたいなお酒…」
 
そう思ったものです。
自分で作って行く、味を楽しんで、形作って行く…
自由に楽しむことが出来る、面白そうなお酒。
蓋を開けて、ランナーを覗いただけじゃ完成は見えて来ない。
実際に楽しむことで知って行くと言う日本酒との出会い、
高鳴るものを感じずにはいられませんでした。
 
 
まずは、そのまま。
冷蔵庫で保管してある状態から、開栓すぐ。
 
乳酸、ヨーグルト臭、乳清みたいな上立香。
 
飲んでみると、
辛い!苦い!サッパリした苦味。
米系の甘い香なのに、すごくビリッと渋さ苦さがやって来る。
ナイアガラ系の白ブドウに近い香がギュン!と速く通り過ぎて行く。
渋さや苦さに後残りはないのだけれど、
ごく強烈なお酒だなぁ…と思う。
YOKOさんに、ひとくち試してもらうも、ひとくちで器は返って来た。
 
この頃、アルコール度数21%と言う数字に気付いていませんでした。
度数の強さも、味わいに強く影響していると思われます。
アルコール度数が21度もある日本酒って、なかなか少ないですよねぇ。
その場合は四段などを打って、
甘くトロッとさせてバランスを整える場合が多いと思うのですが、
雑味なく、ストレートに剛の雰囲気で切り込んで来るイメージ。
 
 
トニックウォーター割り。
とりあえず、目分量で1:1にて。
 
「うわ、ウッマーッい!!」
 
ビックルみたいな印象を抱きます。
炭酸割りビックルのとても爽快感がある感じ。すごく美味しい。
乳酸、爽やかさ、割ったからなのか、とても甘く感じます。
原酒そのままで感じた辛さや苦さは片鱗も見せず、
「これはお酒の成分がこうだから、こうで…」なんて考えることが、
とてもバカバカしく感じます。「ごくっ、うまい!」が全て。
ジャスティス。ジャスティース!
 
 
 
…その後、寝落ち。
 
これを飲む日は、100%、寝落ちしてしまっています。
それもそのはずです。
そのはずだったんです。
21度を1:1で割っても10度はあるんです。
でも、飲み口が良過ぎて、ほぼビールと同じか…もっと言えば、
体感としては3%くらいのカクテルの様に感じて飲んでいます。
それくらい口当たりが良いし、喉越し爽快だし、何より美味しいし…。
 
フレッシュミントも、よく合いますね。
無くてもあっても、とっても美味しい。
 
 
 
水で加水を試しながら、お燗酒。
温度を上げながら、良い所を探して行きます。
全体に苦味を感じてしまう部分が多く、
温度が高くなると、
苦味以上に、米の香が強く出て来て、
ギリッとパワーを感じながらまろやかさもあって、
不思議な存在感。
あまり加水を試さなかったのだけれど、
15度前後でなく、もっとアルコール度数を試しても良かったのかも。
それにしても、トニックウォーター割りがたまらなく好きです。
美味礼賛。
 
 
この「梅津の生もと」には、そうした雰囲気は感じないけれど、
昔々、多く試飲をする中で、
時たま、「大根おろしみたいなお酒」とイメージする日本酒があります。
 
これに答えが出たかも…と思いました。
 
モロミ中の糖分を食い尽くした状態、
高アルコール度数になっていたら、
甘辛のバランスがなくなってしまって、
苦味が先行して「大根おろしみたい」と感じていたんだろうな…と、
今更ながらに分かりました。(分かった気になっています)
アルコール度数は加水で調整すれば良いんだし、
糖類添加と行かなくても、
四段を打つタイミングによっては、そのバランスの振り幅もあるんだろうな、と。
 
それにしても、実に興味深い、面白い…話題通りの日本酒だと思いました。
初めて出会う味であり、寝落ちしてしまって、
帰宅後にやりたい事もままならないのに、
罪悪感を抱くのに、
ひと口飲むと、全てを忘れて「あ、おいしー♪」と言う日々。
サッパリした飲み口と言えど、
傍らに和らぎ水を持ち、しっかり安全措置を講じているつもりでも、
寝落ちが、ほぼ確定された美味しさが、たまりません。
 
話題のお酒、興味があったお酒、しっかり堪能しております。
 
 

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