« 是非、御一巡願いたい、そんなラーメン。(2017年3月10日・らぁ麺しろがね) | トップページ | 信州上田・信州亀齢とつきよしのの日本酒会。(2017年7月2日・厨十兵衛) »

2017年6月27日 (火)

コーヒーの楽しさが、昨日より少し熱を帯びて続いて行く。(2017年6月24日・MCRG主催・Hop Frog Cafeにて)

 
 
 
百聞は一見に如かず。
 
 
 
 
えー、
誘惑箇所の多い中でございます。
いっぱいのお運び様で、誠にありがとう存じます。
気楽なところがよろしいんじゃないか…てンですが、
一生懸命、書いて行く事としてございます。
どうぞ、最後まで、ごゆっくりお付き合いの程を願っておきますが…。
 
 
えー、
こう、たいへんに奇妙なもので、
知っていても知らないこと…なんと申しますものは、
世の中に片手では足りないくらい、いやあ、五万とあるものでございますな。
けれども、
何か、きっかけを頂戴して、気付くまでと言うものは、
なぁんにも思し召しがないのでございます。
隣人が、実は狼男だったりもするのでございます。
「シュレディンガーの猫」とも言う…
 
…ここでお客様の前で“出来るんだぞ”と言うところをお見せしたりなんかして…
 
…シュレディンガーが猫をしているだけと言う、
中身は全く分かっておりませんが…。
 
知らないままで勿体無いと思うことも、
実は、あんまりないんですね。
気付くからこそ、「知らなかった時間が勿体無い」と思うものでございましてナ。
 
えー、今回は、コーヒーのお噂でご愉快を願います。
自動販売機にも並んでおります。
コンビニにも並んでおりますれば、
レストランにも必ずや「コーヒー」と書いてございましょう。
そして、きっとたいへんにお値段はお安い。
そうです。ダメなオトコの頭の上に掛けても、お財布には障りがない様な、
そんなお値段で日常、拝見して、時に口にしたりするものですが、
これについて、
えー、今回のイベントを経て、思いますのは、
 
「知らないことが多過ぎた」と言う事でございます。
 
どうでしょう。
自動販売機ならば120円、ディスカウントショップなら90円くらいも?
料飲店ではサービス料も含めて、500円を下るくらいですかな。
コーヒー専門店でも、1000円と言う1杯のお値段は、なかなかお見かけ致しません。
 
それが適正価格ってものでしょうと…
気付かず、それが当たり前だと存じておりました。
 
いや、そんな事はけして無い。無いのです。
それに気付き、赤面する間もなく、
どちらかってぇと、受け止める心持ちは、ひどく落ち着いたもので、
己が幸せに感謝する…そんな所でした。
 
えー…思い出し、昂って参りまして、訳が分からなくなって参りまして。
 
とにかく、
素晴らしいコーヒーとの出会いの場であり、
コーヒーが生まれ、
文化の垣根を越えて、我らが日常に落とし込まれるまで、
しっかりと体験して参りましたので、
どうぞ最後まで、お付き合いくださいませ。
 
 
Img_5024
 
 
松本市、市内の自家焙煎珈琲店、
 
CAFE THE GROVE、
 
Hop Frog Cafe、
 
COFFEE STAND High Fiveの3店舗による、
 
「Matsumoto Coffee Roasters Guild」主催、
 
「from seed to Cup vol.1」に出掛けました一席、
 
さぁ、幕開きと相成りまして…。
 
 
 
 
 
そんな訳で、Hop Frog Cafeに到着。
今回のイベント、前日23日の夜にCAFE THE GROVEさんにて催されていて、
次いで、24日昼にHop Frog Cafeさんにて…と言う構成。
金曜日の夜だと、僕らは出掛けられないから、
日を分けての開催、とても助かりました。
 
 
Dscn6907
 
 
シャッターが半開き。これはなかなかレアな光景に映ります。
そうか、今日はコーヒーにまつわる映像を見るので、
こうして採光の調整をされているのですね。
“いつもと違う”感は、ワクワクを更に持ち上げてくれます。
 
 
Dscn6908
 
 
会のパンフレットと、まず手渡された紙コップ3つ。
 
 
Dscn6910
 
 
それぞれのお店のロゴが入っています。
CAFE THE GROVEとHop Frog Cafeはシール、
High Fiveはスタンプ。
ただの紙コップが洒落たものに見えますよね。
 
この後、見て行く映像の中にも、
登場するコーヒースタンドさんの風景として、
紙コップに、ひとつひとつスタンプして行く風景があって、
既製品、工場出荷品ではなく、
その日、お客さんに手渡す分を、
丁寧に扱っておられるのだなぁ…と感心して眺めたものです。
 
 
Dscn6911
 
 
各店、それぞれのコーヒーが、開催前に配られました。
 
ポットに入れられていて、受け渡し、とてもスムーズ。
この3杯、
揃えられた条件が凄いのですが、これは後述とさせて頂きたく。
 
 
Dscn6915
 
 
まずは、
松本コーヒーロースターズギルド、面々からの挨拶。
式次第…と言う言葉を宛がって正しいか分からないけれど、
コーヒーにまつわるドキュメンタリー映画、
『A Film About Coffee』を1時間、
そのあと、それぞれの店主さん…焙煎士さんとのディスカッションで1時間。
おおよそ、そんな予定と伺います。
 
 
 
 
Dscn6922
 
 
『A Film About Coffee』
 
2014年製作、アメリカのドキュメンタリー映画。
 
提供されたコーヒーを味わいながら、上映が始まります。
 
それは、映画の中に登場する「RWANDA」、ルワンダの農園で栽培されたコーヒー。
 
映画の感想も多々あるのですけれど、
まずは、味わい…コーヒーを飲んでみて思ったことを書きます。
 
同じ生豆袋に入っていたルワンダのコーヒー豆を、
3人のロースター(焙煎士)が、
同じ日に焙煎し、今日、同じ頃合に抽出して、条件を揃えたコーヒーなんです。
 
「条件が揃っているのだから同じ味がするだろう」
 
そんな訳はないし、そんなむごい事は起こらない。
起こるのであれば、それは工業製品だけで良いです。
 
どう違ったのか…
映画はルワンダでコーヒー豆が木から採取される所から始まります。
採取され、精製され、製品として出荷、
日本に着いて松本まで、そして人の手を介して3杯のコーヒーになり…
遥かな旅を経た結果を書いて行きましょう。
 
 
 
 
【 CAFE THE GROVEのコーヒー 】
 
 
色は濃い。
 
香は、酸、赤、甘い豆のイメージ。
 
飲んでみると、舌先に甘さが乗る。
麦茶や玄米茶の様なお茶の様な甘味も。
甘くて、奥にカラメルっぽいニュアンス。
柔らかく、美味しい。
後半に掛けて、渋味と酸味を感じる。
 
少し経って冷めて来ると、甘さがまだ感じられる。
 
更に経つと、とてもあっさりした味わいになる。
甘く、優しく、フィニッシュに濃さを感じる。
 
1時間くらい経過した頃だと、
せっかくの甘味ある世界じゃなくなってしまう感じ。
酸味と薄さを感じる。
 
YOKOさんは、
「最初が甘くて、後に甘くないかな」とのこと。
 
 
【 Hop Frog Cafeのコーヒー 】
 
 
色は、CTG、HFと比べると少し薄く見える。
 
香はソフトで、ゆっくり甘い香が立つ。
 
ポッとした感じ。香ばしい。
すごく柔らかく伸びる。
飲むことで赤みあるイメージが湧く。
飲む前が少し淡色の印象に、色が乗る様な飲み口。
軽いけれど、重いとも思わない。
ゆーっくりと苦味と渋味が出て来る。
 
少し時間が経つと、ミルクキャラメルっぽい雰囲気。
 
更に時間が経つと、クリーム感。オイリーって事かしら。
 
1時間くらい経った後も、
あまり印象が悪くならずに、優しく穏やかな世界観が続く。
 
YOKOさんは、
「最初から最後まで同じ印象で楽しむ事が出来る」とのこと。
 
 
【 COFFEE STAND High Fiveのコーヒー 】
 
 
色は濃い。
 
香は、えんどう豆、甘い匂い。匂いはいちばん個性があって好み。
 
味は、深い焙煎でない雰囲気をまず感じて、すごく苦さを感じる。
味わいの時間軸、先端に苦さがある。
 
アロマは麦の様な香ばしさがあり、
味は、HFCとはまた異なった淡白さがある。
 
とにかく先端のインパクトが強い。その後にすごく和やか。
思い出してこうしてブログを書いていると、
いちばん唾液を呼び込む。また飲みたいって思わせてくれる。
苦味、そしてその後にフィニッシュまで続く香の時間の心地好さ。
 
少し経つと、いちばん苦く感じ、また甘く感じもする。
 
YOKOさんは、
「ずっと苦味を感じる。苦味がキーワードになっている」とのこと。
 
 
 
 
 
同じキャラクターはある様な気がするのだけれど、
三者三様とはまさにこの事で、
目隠しをして、「この3杯のコーヒーについて思うこと」を問われても、
質問者の意図を考えれば、
3杯が同じものだと言えるかも知れないけれど、
純粋に味わいだけで、「同じ豆だ」と言い当てられる自信はありません。
 
端的にとらえるなら、
 
ミルクも考慮して、濃さと深味なら、CAFE THE GROVEさん、
抜群の柔らかさ、エアリーでソフトな、Hop Frog Cafeさん、
過ぎる時間に一時の苦さを感じたいなら、High Fiveさん…と言う感じかなぁ。
 
香、口にした瞬間に感じる味わい、
口の中に広がる中盤、喉の奥へ落ちた先の鼻腔をくすぐる余韻…
 
「豆を焙煎する」
 
その工程だけで、これだけの差が生まれて来る…と言うこと。
 
今、僕らが出会っているのは、3人の焙煎士さんでしかありません。
 
コーヒー豆は地域でも農場でも品種でも差がある事でしょう。
焙煎士さんはお店毎にいらっしゃいますよね。
松本市内だけで、じゃあ日本だけで?何名の焙煎士さんが居られる事でしょう。
 
どれだけ味わいに差があるのか、種類があるのか…
これは未知数、無限にある事でしょう。
 
それを、得てして「個性」と言う訳で。
 
 
美味しさと言う個性が、世界中に無数にあると言うのならば、
 
その中の、自分がいちばん気に入るものを探してみたい…とは、思いませんか?
 
 
 
 
 
 
Dscn6924
 
 
映画が終わって、ブレイクタイム。
そして、ディスカッションに入って行きます。
 
 
映画を見て、本当に思う事がたくさんありました。
それを是非、記録して行きたいと思います。
 
映像で語られた内容を括弧“「」”で囲い、次いで思ったことを書いて行きます。
 
 
 
 
「スターバックスは1974年開業、シロップ入りのコーヒーは90年代になってから」
 
思ったより、ごく最近の事じゃないか。
日本茶、紅茶ってもっと古いイメージがあるけれど、
でも、逆にコーヒースタンド的に飲んだりしないよなぁ。
 
 
 
 
「フェアトレードとダイレクトトレード」
 
フェアトレードって、商売にとってフェアであって、
農夫にとってはアンフェアな時代もあったんだ。
農園に直接買い付けに行くダイレクトトレードもあり、
映像で紹介されていたコーヒー屋さんは、
地域に水を引いたりするなどしていた。
フェアトレードでは、きっとあり得ないことだと思う。
 
 
 
「ルワンダの風景」
 
 
電線がない…ド田舎と言うか、ド田舎を越えて田舎と言うか…
RPGで、
宿屋だけ使う、何のイベントも起きない、
ただ通り過ぎるだけの街みたいだ。
 
 
 
 
「コーヒーの木、1本から収穫できる生豆は約450g」
「ブラジルの巨大な農園以外は、基本全部、手摘み」
 
…僕らがよく使うコーヒー屋さんは、
朝日村の自家焙煎珈琲シュトラッセさんなのだけれど、
家で使うものは、
シュトラッセブレンドとイタリアンブレンドを200gずつと言って買う。
でも、それは焙煎して水分が減ったものだろうから、
生豆だったら、確実に450g以上はあるだろう…
…数週間も経たずに飲みきってしまうそれが、
木1本から成っているって、どう言うインフレが起きているんだ…。
コーヒー屋さんが1日に売るコーヒーなら、何本の木?
じゃあ、大量生産されているコーヒーなら??
 
たった、それだけしか収穫できないものなのに、何故そんなに価値がない…
値段にして安いんだ!?
 
 
 
 
「自転車の荷台に生豆を乗せて移動する」
 
 
…後から聞くと、70kgぐらいあるのだそうだ。
手摘みも恐ろしいことだけれど、本当、文化が全く異なっている感じだ。
 
 
 
 
「1895年頃から、ルワンダでは飲まれ始めている」
「出荷前に9工程ある」
 
ハンドピックの様な工程もあるんだ。
豆を取り出すために発酵させるなど、時間も手間も掛かっている。
干している時間だってあるだろうし、
こんなにも手間暇かかっているのか。
いや、そうして輸出されて届けられたら、
焙煎工程もあるんだし、これは日本で実現したら、単価がいくらに跳ね上がるんだろう。
 
そうか、ルワンダと言う国の物価の安さがあるからこそ、
こんなに手軽に飲むことが出来ているんだろうなぁ。
物価の安さ、国力に甘えている感じなんだ。
 
 
 
「浅煎りは、個性を出したいなら、共通見解として、その答えである」
 
豆の個性を楽しむならば、浅煎りが良いと言う専門家っぽいオジサマ。
うん、イタリアン、フレンチロースト級に煎れば、
その影響が強く出るんだとは思うけれど、
それも、その焙煎が向く豆もあれば、向かない豆もあるんじゃないかなぁ。
 
浅煎りで個性が出ない豆も、深く煎って上げると天性の魅力が出るとかありそう。
ひとつの意見として、そう言いたい…と言う事は分かる。
 
 
「豆は挽いたら、30分で味が損なわれる」
「どこかに、究極の1杯があるんだ」
「良いコーヒーは余韻がある。風味を味わった後に、味わいが戻って来る」
 
トレジャーハントなんだなぁ。宝探し。
しかも、秘宝はずーっと同じところで待っていてくれる訳じゃない。
得てして、30分もない。
それを探すと言う事が、実に浪漫があるじゃないか。
 
でも、農夫さん方は、バリスタさん方の浪漫は伝わっていないんだ…とも思う。
より良い生活の為にコーヒーがあり、
栽培して、良いものを作ると誉めてもらえて、収入も(たぶん)上がる。
バリスタさんはコーヒーを美味しく飲んでもらう文化。
農夫さんは、コーヒーを売って暮らしを豊かにする文化。
 
浪漫に隔たりがある。
でも、良い関係で繋がっている様に見える。
 
 
「コーヒーは90℃で淹れられ、85℃から飲み始め、そして57℃」
 
熱い方が香が立ち、温度が下がって来た方が味を感じられる…とのこと。
これは今、自分が3店のコーヒーを飲んでいても、実学で感じられるところ。
温度の変化で、だいぶ感じ方が変わって来ている。
それでも、「同じルワンダのコーヒーで同じ味」になんて、到底ならない。
みんな違う余韻の時間へ移って行く。
 
 
 
「ベアポンド・エスプレッソ」
 
 
日本にあるエスプレッソ屋さんが紹介される。
米国はドリップが主流で、イタリアでエスプレッソが主流。
抽出する圧力が違うだけ…と言う。
 
1回、飲んでみたいなぁ。
エスプレッソ、あんまり良い印象ないや。
濃いコーヒーであっと言う間で…と言う印象だけれど、
それが何と言っても20年くらい前じゃないかな。
 
気になって調べてみると、
時たま「カプチーノ、エスプレッソ」なんて言葉が、
ルワンダに赴いたバリスタさんの口からも出ているのだけれど、
 
全部イタリア語である様子。そう「バリスタ」も。
それが、きっと僕らが使っている様に、
アメリカにおいても浸透しているんだろうなぁ…と言うところ。
 
おさらい的に…
 
バリスタが、エスプレッソを出すお店(バール)で働く人の意。
これ、スペインのバルと似た意味なのかしら。
 
両方入れる場合もあるそうで、ひとつの答えはないのだろうけれど、
カプチーノが、エスプレッソにフォーム(蒸気で泡立てられた)ミルク、
カフェラテが、エスプレッソにスチーム(蒸気で温めた)ミルク。
ここまでイタリア語。
 
カフェオレはフランス語で、ドリップ式のコーヒーにミルク。
 
関係ないけれど、
雷サージ除けに“バリスタを入れたりする”なんて言うのが、
生業柄、耳馴染みありまして…これは「非直線性抵抗素子」とか。
 
実は、
CAFE THE GROVEさんは、ずーっと前に1回、
High Fiveさんは、いつも前を通りはするけれど、
その時はだいたい、「ビールを飲むぞ」と思っている場合が多く、
両店のメニュウって、実は把握していない。
 
エスプレッソあるかな。俄然、飲んでみたくなって来た。
Sexyにこだわるベアボンドの旦那のものでなくても、
今日のこの3店のエスプレッソだったら、楽しむ事が出来る気がする。
 
 
「Fully Washed」
 
完全な水洗い。
 
 
コーヒー豆の精製方法には大きく分けて3種類あるそうで、
水洗いをするか、しないか…でも区別されるのだけれど、
そもそも、
 
「水が豊富にない地域もある」
 
…と言うこと。
水道水から簡単に水を得ることが出来る日本だからこそ、
すっかり失念していた。
 
製品としては、水洗いされた方が安定すると言う。
でも、きっと全世界が水に豊かであったなら、
ナチュラル特有のコーヒーの世界に、人間が気付くのは、
ずーっとずーっと後世になってしまっていたかも知れない…と思う。
それは、実に勿体無い。飲みたいじゃん。
 
 
 
あるバリスタは言う。
 
「お金を払う良識を知るべきだ」
 
これは本当にハッとさせられる言葉だった。
更に続く。
 
「コーヒーには誤解がある。廉価であること。どこにでもあるものだと言うこと」
 
「それはもう、コーヒーではない」
 
そう、本当にそうなんだ。
ビールだって日本酒だってそうなんだ。
メニュウにあって、
「とりあえずビール」のビールが、
ビールっぽい何かであること、
「アツカン頼むわ!」と言う日本酒は、
日本酒っぽい何かであること。
本来あるべき、付けられた名前が記憶に残らない現象。
 
酒税法だ、見てくれだ、味の一端だ…
そう言う屁理屈の見地から言えば、
ビールであり日本酒であり、コーヒーに違いはないのだろうけれど、
“本物と偽物”と言う誤解されやすい言葉ではなく、
言葉を借りて…
 
「良識ある味わい」であろうものに、
 
自分が働いて、苦労して集めたお金を使う、払う…と言うことを知るべき、なんだ。
 
これは本当、自分が接客する際にも思わなきゃいけない言葉。
自分の行いが、相手にお金を払わせている…と言うこと。
すごく心に響いた言葉でした。
 
落語の中にもあるんです。
ケチは愛嬌があって良いんだと。それでも良い。
強欲がいけないんだって。
ケチだって必要なものであれば、買います。
強欲は必要とか、不要とかどうでも良くて、
「何でも良いから欲しい」と思う、見境がない。
 
きちんと財布の紐を締めて、吟味して買う。
店先で、お店の方と話し合っての吟味が必ずや楽しい。
ケチって言うものは、何も悪くないんだと。
「お金を払う良識を知るべきだ」…であります。
 
 
 
 
「バリスタチャンピオンシップのパフォーマンス」
 
 
もてなすこと、審査員さんをお客さんに見立てて、
着座して直ぐ出て来る水を注ぐ所から始まる。
美味しさも売るのでしょうけれど、
そこで売るものは、それ以上に、
バリスタが提供する「一時の素晴らしい経験」なんだと思う。
それを評価される競技会。
 
一連で流れて来たコーヒーの誕生から飲み干されるまで、
きっとこのシーンは、その末端の光景で、
バリスタは、極論を言えば居なくても良い存在だ…、けれども、
より良い美味しさに出会う為には、必要で…そんな風に思う。
その後のディスカッションで、CAFE THE GROVEの由比ヶ浜さんが、
 
味の「8割が豆で、2割がロースター」と考えると言う。
 
ここに、バリスタは入っていない。
そうだよね。ロースターが豆を焙煎して仕上げれば、
後は、ちゃんと手順を踏んで抽出できるならば、美味しいものになろう。
 
生産、農業で10割の文化、
商品とするまでのロースターの10割の文化、
提供するサービスの10割の文化…と感じた。
 
産業として、文化の垣根を超えている。
その超えた先でのコネクション。
 
10割、その世界はその世界で完結している。
文化の垣根を越えるから、
農園に出掛けることも容易ではないし、
逆に、農夫の皆さんが、自分のコーヒーがどの様に提供されているか、
知ることは出来ても、体感する事は容易ではない。
 
…そう考えると、
日本を取り巻くお酒文化、日本酒、焼酎、ワイン、そしてクラフトビールは、
すぐ近くにお米の農家さんもいて、蔵元さんもいて、
すごーく文化圏が近いところに密集されていて、恵まれている…とも思う。
 
 
 
日本酒の生酒と「ナチュラル」が、
火入れ酒と「ウォッシュド」が、どこか似た印象を抱く。
 
よく日本酒界隈でも「生酒が絶対良いんだ!」と言う方もいるのだけれど、
生酒が合う肴もあれば、火入れ酒の方が合う肴もあり、
時々で、生酒のパンチを味わいたい心持ちもあれば、
火入れ酒のスマートさが嬉しい時だってある。
生きていると、いつも平常心で何もさざなみ立たない日々ではない訳で、
気分って色々あるから、
ナチュラルもウォッシュドも、
それが合う豆があり、また合うと言う定番でない方法が、
新たな味わいに気付かせてくれることもあり…でさ。
 
 
…なんだか回文みたいで訳が分からなくなって来るけれど。
 
 
 
 
映画を見て、こうして文章にまとめてみて思うことを、Twitterで呟いた。
 
 
コーヒーもビールも日本酒も、誰かと同じ意見であることを、
誰かの1番を聞いて同じであることを確認する為に飲むのではなくて、
自分の1番を、楽しんで探して、楽しんで飲んで、
常に追い掛けて行く事が大切なんじゃねぇかな…。
座学、基礎知識、そう言うものより、たぶん大切なのは、その学びだわ。
 
 
 
…と。
 
ナチュラルがいちばん、ウォッシュドがいちばんとか、
それは、それぞれの基準で良いんだろうなーって思う。
浅煎りが良いか、深煎りが良いかだって同じことで。
 
だからこそ、自分の理想を追い求めて、
美味しさを見つけて行きたいし、出会って行きたい。
 
僕はそう日本酒やウイスキー、ビールに感じていて、
今回の映像を見て、コーヒーも間違いなく宝探しが出来るぞ、と思った。
 
これだけ文化を飛び越えて、届けられているのだし、
今回の3店のオーナーさんだって、情熱がなくちゃ、会は会にならないよ。
思いを掛けている。
 
だからこそ、ここにはまだまだ生み出される“お宝”がある。
 
色んな味に出会って行く事は、トレジャーハントに他ならないし、
宇宙の法則を解き明かすより、ずーっと簡単に、
しかも、“ひとつなぎの財宝”の様に、何年も掛けて最後にあるのではなく、
その都度、新たな宝物にも出会えたりするなんて、
楽しさがいっぱいあって、良いものじゃありませんか。
 
 
YOKOさんもそう思ったみたいで、帰りの車内、はしゃいでいた。
 
「コーヒーがもっともっと面白くなる!」
 
…そんな風に思っているんだろうな、と言う笑顔だった。
 
 
 
 
さて…
長講一席、長らくお付き合い頂きましたが、
ちょうどお時間…と言ったところでございます。
 
信州松本界隈、美容院の数も多いなぁ…と感じるこの頃ですが、
コーヒーを提供するお店もまた、増えてございますよねぇ。
日本茶を出すお店もよりも多いんじゃないでしょうか。
それだけ日本の文化の中にも、コーヒーは浸透して来ております。
 
今回参加致しました主催、
松本コーヒーロースターズギルド、まだまだ始まったばかり。
私なんかは、
何だかんだで1度も行った事がなかった、ハイファイブさんには、
近いうちに行ってみたいなー…なんて思っております。
もちろん、久し振りにCAFE THE GROVEさんにも行きたいし、
Hop Frog Cafeさんは、クラフトビールの後に、
締めくくりとして、ナイトロコーヒーを頂戴したいですね。
あれ、ンマイです。また違ったコーヒーの魅力ですわ。
 
楽しみは尽きませんが、本日、私としてはここでお開き。
おあと、お目当てを…
それぞれのお店で、コーヒーを共にして、
お楽しみ下さいますれば幸いに存じます。
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。
 
 
ありがとう、ございましたー。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
Dscn6925
 
 
当日のコーヒー豆、お土産として販売されていて、
もちろん買って帰りました。
 
 
 
翌朝。
 
 
 
「ねぇねぇ、今日のコーヒー、どんな感じ?」 
 
「え、なんで…?」
 
「ねぇ、どんな感じ?」
 
(あぁ、昨日のコーヒーのどれか、なのかな)
 
(この感じだと…)
 
「ハイファイブかな?」
 
「そう!当たり!」
 
それくらい、同じルワンダのコーヒー豆でも差があったんですよ。ホントに。
 
 
 
 
 
 
 
 
コーヒーの楽しさが、昨日より少し熱を帯びて続いて行く。
 
 

|

« 是非、御一巡願いたい、そんなラーメン。(2017年3月10日・らぁ麺しろがね) | トップページ | 信州上田・信州亀齢とつきよしのの日本酒会。(2017年7月2日・厨十兵衛) »

カフェと四季」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/512041/65464185

この記事へのトラックバック一覧です: コーヒーの楽しさが、昨日より少し熱を帯びて続いて行く。(2017年6月24日・MCRG主催・Hop Frog Cafeにて):

« 是非、御一巡願いたい、そんなラーメン。(2017年3月10日・らぁ麺しろがね) | トップページ | 信州上田・信州亀齢とつきよしのの日本酒会。(2017年7月2日・厨十兵衛) »