« 2016年11月27日 - 2016年12月3日 | トップページ | 2016年12月11日 - 2016年12月17日 »

2016年12月4日 - 2016年12月10日

2016年12月10日 (土)

「おつかれ」と言うと「タピオカ」と聞こえるファニーナイト。(2016年10月8日・アガレヤ)

 
 
 
 
良い夜風、良い出会い、良い酒、良い恵み。信州松本、最高デス。
 
 
 
 
えー、気楽なところで一生懸命と言うことですが…。
 
本日も相変わらずお酒呑みのお噂でご機嫌を伺って参ります。
先達て申し上げました、こちら…。
 
 
小倉の猫と箕面の猿で桃をカエルで。(2016年10月8日・沓掛温泉、Hop Frog Cafe)
 
 
こちらの続きのはしご酒、もう一段、申し上げます。
望み通り飲みたかったビールを楽しみ、意気揚々と、
いつもの気楽なふたりが戸を叩きますのは、「アガレヤ」さんで…。
 
 
 
 
 
冒頭、
「良い夜風、良い出会い、良い酒、良い恵み。信州松本、最高デス。」と言うのは、
分かる方だけ分かって頂けたら…に、なりますが、
「この素晴らしい世界に祝福を」と言うラノベがありまして…
まぁ、小説ですね。このアニメ化されたものが滅法良作でありまして。
体力魔力の限界で1日1発の爆裂魔法を使って倒れ込む、
その一言に近いテンションで、書き込みました。ええ。
 
そしてお題の「タピオカ」なんですけれど、
本当にそう聞こえたんですから、仕方がありませんよねぇ。
すごく酒を飲んだ、飲み過ごした…と言う程でも無いのですけれど、
無理なく程好く、たいへん良い心持ちで1日を遊び、
そして、巣穴に無事に戻って来る事が出来て、
一粒たりともタピオカが出て来る事がなかった1日ではあったのに、
不思議と最後のひと笑いがタピオカで、
寝落ち寸前、気合を入れて馬鹿を記録しておこうと言う…
そんなTwitterへの投稿でした。
自分は床に大の字で寝っ転がっていたことを覚えています。
 
この頃に、まぁ、今もですけれど、悩み事は尽きないもので。
その憂さを…浮世の憂さが浮かばれた夜でもありました。
 
 
 
 
Dscn3936
 
 
今宵の日本酒1杯目には、こちらを選びました。
僕は、信州中野・志賀泉“一滴二滴”本醸造、
YOKOさんは、信州信濃町・松尾・純米ひやおろし…にて。
 
縁付いて選んだ…そんな2本でした。
9月には信州SOULで中野市に出掛けていて、もちろん志賀泉さんのお酒も頂いていて。
更には、黒姫高原に出掛けているので、
銘酒「松尾」を醸す高橋助作酒造店は、すぐ近く…
遊びに行くことで、出歩くことで、
より多くの思い出が出来、土地に愛着が湧き…
思い思い選んだ日本酒でしたが、北信の恵みの2本を抜き出していました。
 
「松尾」は、相変わらず全体に綺麗な造り。
その綺麗さ、たおやかさが最後まで伸びて行き、程好い。
「一滴二滴」は、比べるとグッと来る押し味に秀でています。
最初の一杯と言うよりも、今時分の様な中間の頃合に、実に美味しい雰囲気。
 
 
Dscn3937
 
 
「アガレヤ」さんのお通し。
胃が温まります。
何気に、温かいものを入れた方が胃の活動を助けてくれる様な気がして…。
結構、居酒屋さんって冷たいメニュウも多いですから、
こうしたお通し、良いなぁ…と思うんですよ。
「食べない日ほど、翌日に残りやすい」…なんて思うくらいで。
 
 
Dscn3938
 
 
栃尾の油揚げ・はさみ焼き
 
ハーフサイズで。
これ、酒の肴にはちょうど良いンです。
前回食べて気に入ったのでリピートで。
焼いた油揚げが…アガレヤさんは炭火ですから、
よりカリッと香ばしくて、ンマイ…ご案内の通りですが、
山形の郷土料理の「ダシ」が加わることで、
塩気と野菜の香味が加わると、また一味、
食感もアクセントになって、オツなんです。
 
 
 
Dscn3939
 
 
山芋の炭火焼き
 
いつ頼んでも…ってそんなに回数重ねていないからいけませんが、
いつ頼んでもYOKOさんが、「やっぱりこれがイチバンだな」と呟くメニュウ。
駅前の「風林火山」に出掛けて行っても、
必ず「山千(山芋の千切り)」を頼むくらいですから、
大好物が更にひと手間加えられて出て来て、まぁ、気に入る訳です。
 
青海苔と荒切り山葵が実に良い薬味。山芋の風味と、よく合います。
 
 
Dscn3941
 
味醂干し
 
比較的、山芋は酒の肴になる前に食べ切っちゃうから…
あんまり肴らしからぬ、と言う我が家の状況。
鶏料理が名代のお店だけれど、
メニュウに魚があったのでお願いしてみることに。
 
日本酒と…
甘味のある、また塩気もある、脂もある…
この焼き物の要素を、正しく満たしたこれが、合わない訳がない。
 
 
Dscn3942
 
 
酔い加減と相談しながら、ふたりで1杯…と言うか、
僕自身がどうしても頼みたかった1杯をお願いしました。
 
千葉・甲子正宗・純米吟醸“KINOENE APPLE 秋のらいすわいん”を。
 
発売は昨年度から…でしょうか。もう少し前でしたっけ?
もし、今初めてのリリースなら、ピコ太郎氏の「PPAP」に合わせた名前や販促が打たれそうですね。
「Malic acid Junmaiginjyo」とラベルにあります。
(Malic acid = リンゴ酸)
 
リンゴ酸高生産性酵母「きょうかい77号酵母」を用いたお酒です。
リンゴ酸はワインに特に多く含まれるもの。
特長的で多量の酸の風合は、他の協会酵母で醸されたものとは一線を駕します。
以前に飲んだことはあったのですけれど、
信州中野・岩清水蔵の「ごわりんご、にわりんご」に出会っている自分としては、
小古井杜氏からリンゴ酸に関わる夢、希望や味わいなどを伺っており、
先んじて飲んでいた頃よりも、ずっとこの酵母で醸される日本酒に興味を持っていました。
 
岩清水と甲子正宗を比べてみて…記憶と照らし合わせてみて、
お酒に対するコンセプトが大きく異なる、そんな風にまず感じます。
 
甲子正宗は、データとしてもアルコール度数も14度と軽く、
「ごわりんご」は麹歩合が5割と言う事ですから甘酸のバランスが異なります。
「にわりんご」に対しては、
甲子正宗さんが通常程度の麹歩合で醸していれば、
ほぼ同等と言えるので、比較になりますが、
白ワインテイストに振っている甲子正宗と、
ごわりんごがあるからこそ、麹歩合の飲み比べとして、
しっかりとした力強さを背景に持たせたい「にわりんご」と…、
そんな個性の差が見受けられるでしょうか。
 
個人的な感覚ですが、
この「きょうかい77号酵母」による日本酒、その酸と香と言うものは、
熟成によって変化して来るもの…と思っています。
明確に飲み口、酸の雰囲気が変わると思うんです。
 
甲子正宗、酸は強く酸っぱさを感じますが、
秋になって酒全体にまろやかさが出始めていて、
前半、後半に酸の強さが主体となりますが、
中盤には、まろやかさが顔を出していました。
 
 
 
 
 
落語言葉って事もないけれど、
この後に出て来る「若い衆」は「わかいし」と読んで下さい。
単に「Young generation」と言う意味ではなくて、
お店の旦那、番頭以外は、「若い衆」と言うカタチかと。
「お店のお兄さん」と言う意味で「若い衆」と使います。
 
 
 
 
 
「アガレヤ」の旦那は、
お店が混んでいる時間となると、
お料理を作るのは旦那ひとりだから、
基本的には炭火の前にいなくちゃいけないし、かなり忙しい。
そうなって来ると、
目の前の若いお兄さんに聞いたりなんだりするのだけれど、
最近、行き先がわりと固定化されて来ていた僕らであって、
久し振りに、「相対する」心持ちになりました。
 
こう、一生懸命に話題を探って話しかけて来てくれる…
僕らも若い衆さんに聞く…受け答えをするのだけれど、
そりゃあ、顔は存じていても、
話す機会がほとんど初めてだったら、まごつきますよねぇ。
 
…お互いにちょっと緊張したりなんかして。
 
そうした酒場の空気、雰囲気が何だかとても新鮮で、今となってはすごく良い思い出。
 
そこにブログ「92の扉」のkuniさんがお見えになって、
その若い衆さんとkuniさんは何度も会って話をしている雰囲気で、
「おっ、ホッとしたぞ」なんて表情を伺ってみたりして。
 
…繋がって行く、そんな風に思ったものです。
 
もちろん、これは酔っ払いの僕の主観だから、戯言でしかないし、
本当はどうかなんて分からないし。
ただ、人と人とが会い、真剣勝負ほど命は張らないけれど、
二度とない時間を共有して過ごそうとするから、
楽しもうと言う心意気がぶつかる訳で…。
そうそう、アガレヤの旦那が忙しい最中に汗だくで、
「どうも、いらっしゃい!」って来てくれた事も嬉しかったなぁ。
 
街の酒場は交わる場所。
楽しさだけじゃなくて、どこかでは怒ったり悲しんだりもあるんだろう。
 
落語が好きで、
その中で言う「三道楽」が有名な「飲む、打つ、買う」であって、
どれかひとつでも凝ってしまうと身を滅ぼす…とはお馴染みの台詞。
「打つ」は違うけれど「酒を飲む、女を買う」は密接に絡んでいて、
「女を買う」と言う吉原を代表する遊郭での遊び、
この「遊び」と言う言葉の粋な使い方、雰囲気、重みを感じています。
 
アガレヤの旦那と若い衆さん、
僕らと、隣の客人kuniさんと…
もう、それなりにお酒が入っていたし時間も短かったし、
あんまり覚えていないのだけれど、
「楽しい」と言う思いがあって、真剣に遊んで来たって言える心持ちであって。
 
【遊ぶ】って良いなぁ。
 
だからこそ、
 
 
 
良い夜風、良い出会い、良い酒、良い恵み。信州松本、最高デス。
 
 
 
…――――であって、
「おつかれ」と言うと「タピオカ」と聞こえるファニーナイト。
 
 
 
オチにも何にもならない間抜けな事でも面白いと思う訳で。
 
 
 
 
 
 
さて、取りとめもなく語ってしまうといつまでも語ってしまいますので、
この辺りでお開きと致しましょう。
頃合ちょうど、良い時間となっております。
 
酒呑みがパァパァ語るだけでしたけれど、
最後までお付き合い下さいまして、ええ、どうもお疲れ様でした。
どうぞ、一献傾けて頂きたく存じ上げまして、それでは。
 
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 8日 (木)

そばとらと言うセット(2016年11月6日・井出の家)

 
 
 
かの「みやま」が体に染み込んでいる。
 
 
 
 
えー、気楽なところで一生懸命と言う所ですが…。
 
今は昔と申しますところ、
松本市にはいくつか名物がありまして、
いや、今もございますけれども、
ガイドブックに乗るような新進気鋭の洒落オツなお店ではなく、
ひとえに言えば老舗、流行で言えばソウルフード、
郷里をより郷里らしく感ずるところ、
他郷の皆々様には重みがないところ…色々とございまして。
春華や札幌のラーメンは、その後引き継いだ所がお有りだと伺ったりも致しますが…。
例えば、氷菓子ならば「スギヤ」、お団子なら「美濃屋」、
蕎麦とラーメンを同時に注文する“セット”で「みやま」あたり。
ある種、久星も、もうかりんとうを作らないんだそうで、
そうした「懐かしさ」入り、もう目前でございます。
逆に、焼きそばの「たけしや」やベビーシューなどの「マサムラ」は、
まだまだ頑張って頂いているので、脈々と続いて行く事でしょう。
 
さて。
 
どうなんですかねぇ。「セット」と言う注文方法。
冷たいもりそばと温かいラーメンを同時に注文する。
たいがい、サッとお召し上がりになります“もり”が先に出て来て、
食べ終わる頃合にラーメンが出て来る。
そんなシステムが自然と発生したんでしょうか…
発祥は分かりませんが、
浅間の「みやま」では、当然の様に繰り広げられておりました。
そして、いつしか他のお店でも…。
お蕎麦屋さんですから、蕎麦はある。
蕎麦のためにダシ、カエシをお使いになる訳で、
お蕎麦屋さんでもラーメンがメニュウにあるお店は、
こと信州にとらわれず、多いのではないでしょうか。
駅そばだって、端っこに小さく「ラーメン」と書かれたお店があるくらい。
そちらでお店が用意されておられなくとも、
両方頼めば「セット」になるのですから、
まぁ、この普通に出来ちゃう事を文化に仕上げたンですから、
「みやま」の功績は大きいな、と思う訳ですね~。
 
さて、本日の一席、お店は信州松本市、波田地区にございます。
いつもの気楽なふたりが巣穴から出でまして、
お出掛け模様ともなれば、噺の幕が上がる様でして…。
 
 
 
 
11月3日は安曇野・大王わさび農場まで穂高駅からサイクリング。
11月5日、前日は大町にて霊松寺で紅葉を楽しんだ…
 
…と言う晴れた景色を眺めて過ごして来たものですが。
 
 
Img_2664
 
 
わりあい、どんより。
 
いつも借りている体育館がお休みでしたので、
運動に信州スカイパークへ散歩に来たものの。
天気が悪いだけじゃなく、
木曽おろしとでも言うべきなのか、風が冷たい。
 
ともあれ、ポケモン散歩を含めながら1時間ちょっと歩きます。
ポケモンGOでは、
この頃にスカイパークがフシギダネの巣になっていて、乱獲していました。
 
 
Dscn4501
 
 
温泉とお昼ご飯を絡める上で、
どこで食べようかなー…と思うと、
コロンブスの卵じゃありませんが、
温泉が先か、食べたいものが先か。
この日は全体的にスケジュールが過密していたので、
近場の温泉で、かつ道中で食事と言う選択。
波田の「井出の家」にやって来ました。
 
 
Dscn4488
 
 
ストーブの横、暖かいテーブルに陣取ります。
そして、出て来たこのお茶の熱いこと!
体が冷え切っていたんだな、と気付きます。
こんなにも熱いお茶が身に沁みるように旨い。
 
 
Dscn4490
 
 
僕はそんな訳で「そばとら」を注文しました。
「もりそば」と「そば家のラーメン」のセットメニュウ。
「そばとラーメンだから、そばとら」です。
 
本寸法と言わんばかりに、「もりそば」から出て来ました。
 
 
Dscn4489
 
 
手打ちのお蕎麦。これをあっと言う間に平らげて、しばらく待つ。
 
 
Dscn4492
 
「そば家のラーメン」、並々と注がれたスープ。
豚バラ肉が入っています。
これを茹でたスープごと、こうして1杯になっている様な、そんな風合。
レタスが特徴的な味わいを見せてくれます。
 
 
Dscn4496
 
麺はこんな感じ。やや柔らかめの茹で加減。
落ち着いた全体の雰囲気に合っていると感じます。
1杯で説得力を持たせなければいけないラーメン専門店のそれより、
ずっと穏やかで、和む味わい。
スープの強さも、優しい雰囲気があって、
口に運びやすい軽い味わいだと思いました。
体が食後を迎える頃には、しっかりと温まります。
食堂系の中華そば、ラーメンとも、また一線を駕した味わいです。
 
Dscn4494
 
 
YOKOさんは「麻婆豆富ラーメン」を。
北信地域の「豆腐ラーメン」とも異なるいでたち。
辛酸っぱい麻婆ソース…と言う印象です。
独特な香があり、八角なども使っているでしょうか。
またトマトケチャップを彷彿とさせる、
酸味と甘味が前面に押し出されたスタイル。
よく麻婆麺と言うと、
麻婆豆腐を上からあんかけの様なイメージで掛ける…
そんなイメージなのですが、
どちらかと言うと、
スープをそうした味付けに仕立てたスタイルに感じました。
 
 
Dscn4497
 
 
温まってお店を後にするのですが、
せっかくですので、ご挨拶をしようと近づくと、
それまでグッスリ寝ていたところ、
むっくりと起き上がって愛想を頂戴致しました。
 
写真は起き上がって、伸びーっ…としているところ。
 
 
 
 
その日その後は、竜島温泉・せせらぎの湯に行きました。
スカイパークで体験した通り、外気温が低めであればあるほど、
気に入っている露天風呂の入り心地が個人的にだけですが、良くなって行きます。
上半身を出して半身浴にてお湯を頂きますが、
火照る端から外気が冷やしてくれるので、
心地好いままに、
ツルトロ触感のお湯に長く浸かっていられる…と言う訳でして。
 
 
Img_2669
 
所用を済ませたあと、最終目的地となる、
朝日村・自家焙煎珈琲店シュトラッセにて。
日々の豆も買いに来がてら休憩を挟む…と言うカタチで、
僕は、「深煎りのケニアAA」と、YOKOさんは、「カフェオレ」を。
 
口の中に膨らむ豆甘さはもろこしにどこか通じる香ばしさ。
舌の上に残るほろ苦さを甘受する、ゆっくりとした時間がオイシイ。
 
そんな風に当日は呟いておりました。
 
 
 
 
朝起きてから結構ゆったり過ごしたように、
こうして振り返ると見えるのですが、
1日、慌しく動いて、コーヒーを飲んだら、
また家で晩ご飯の支度なんかしたりして。
 
さて、今日の所はもう巣穴に引っ込んじまってますんで、
ここらがちょうど良いところでございます。
 
では、また次回、お目に掛かります。
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 6日 (火)

やっぱり、実際に行ってみないと分からない。(2016年9月17日・ロマネット、山彦、古今亭菊生の落語百夜)

 
 
 
 
知らぬが仏?
 
どうかな。
 
知らなきゃ知らないまま、なんだって。
 
 
 
 
 
えー、気楽なところで一生懸命…と言う所ですが…。
 
えー、よく申しますには、
「知らぬが仏」と…
表裏一体をよく言い表した言葉ですよねぇ。
知ること、知恵と言うものは大切なものですが、
知ったからこそ、不安になったり、災厄に巻き込まれたり。
こと人間が生きる現世、浮世の渡り方の秘伝書なんかには…
諸先輩方から伝え聞きますところ、
「知らなかったほうが幸せに過ごせたものを」…なんて事がある様でして。
 
例えば、こんな噺がありますよ。
 
ある旅行者が旅先で干からびているシラミを見つけましてな。
まぁまぁ、現代は減ったとは言っても、
お子さんの間では流行ることもあったりしますな。シラミ。
人の血を吸いますね。
旅行者はその干からびたシラミを…
まぁ、捨てようとして手に取ってみたところ、
実はシラミはまだ死んではいなかった。
最後の力を振り絞って、その旅行者の手に食いついた。
「あっ、イタッ!」
さっきまで干からびていたシラミですからナ、そうそう力なんてない。
そう旅行者は考え、
潰すまで、捨てるまでの最後の晩餐だろうと、
そのシラミを放っておいた。
シラミはもう必死ですから、グイグイと食いついてくる。
「あっ」と思った頃には手の皮の中に入り込んでしまって、
今、目の前に盛り上がりがあるのに、中ですから、手が出ない。
グングンとシラミは食い込んで行って、
ついには旅行者の脳髄に到達して、旅行者は死んでしまったと言う…
世に言う「シラミがホトケ」を作った…てンで、
下らない噺があったもんで。
 
かの名人、三遊亭圓生師匠の高座にあったものを、
少し短くして申し上げましたが…。
 
「あぁ、やっぱり知らないと損だ」
 
そんな風に、今回ロマネットに行って思いました。
知った上で好きに判断すりゃあ良い。
それが筋ってものだろう…ってね。
なぁに、大層な噺をしようってンじゃありません。
何度も素通りしていた、
ロマネット併設の「山彦」と言う食事処が良かった…と言う噺。
これに絡めて1日、いつもの気楽なふたりが過ごした遊びについて、
申し上げてご機嫌を伺おうと、そんなところですな。
どうぞ、最後までお付き合い下さいませ。
 
 
 
 
相変わらず、バドミントンから始まる休日。
まだ9月の頃合で、汗だく。運動服。
さて、これで「どこに行こうか」と言うと、実は相当限られて来るんです。
気にしなければ良いものを…とは思っても、
理性が働きますよね。働いてくれ、僕の理性。
 
日帰り温泉施設なら大抵は運動後…と言う感覚で入り易いです。
上諏訪あたりの高級温泉旅館だと入り難いです。
あと、だいたい11時過ぎにバドミントンを終えるのですが、
お昼ご飯を食べたいと思った時に、
ほとんどの飲食店を避けたいと思ってしまいます。入り難い。
外食ですから、それなりのお身なりをされた方が多く、
その中に半袖にハーフパンツ、首にはタオル…と言うのは、僕にとっては恥ずかしい。
コンビニで買って車中食なら大丈夫。
まぁまぁ、色々と自身の理性ラインに則って、可不可適不適があるのでして。
 
 
 
Dscn3600
 
 
塩尻峠を越えて、岡谷温泉・ロマネットにやって来ました。
 
こちらは職員さんもロウリュウサウナの関連もあって、
また比較的施設チェックを頻繁にされているので、
半袖、ハーフパンツが制服である様なので、
何と言うのでしょう…自分たちが運動着でも、抵抗無く入って行けます。

写真のYOKOさんがお洋服を着ているのは、
湯上り後に撮影したから、だったりします。
 
 
Dscn3599
 
 
 
今日のお昼ご飯はここにしよう…と、ちょっと勇気を懐に忍ばせてやって来ました。
何と言うか、
入口は分かるとして、中が全く見えないので、
混んでいるのか、メニュウはどんなものが?…なんにせよ、
分からなくて、入ってみる心持ちに、これまでなれませんでした。
今回は開拓精神、ダメでも良いや!…と言う、
申し訳ないけれど、失礼極まりない気持ちで、奥に進んで行きます。
 
…で、すごく気に入ってしまう訳ですが。
 
 
 
Dscn3591
 
 
セルフ方式だけれど、メニュウがしっかりしている。
軽食コーナーではなく、食事処でした。
この券売機横にある手書きの「おすすめ」を見ても分かります。
 
細い入口を通って、店内に入ると奥にグンと長く広い。
手前に座敷席があって、奥にテーブル席。
テーブル席のすぐ近くに注文口、食器返却口があります。
 
 
Dscn3592
 
 
「おすすめ」をYOKOさんとそれぞれ注文して、座敷席で待ちますが、
すごく広くて、落ち着く事が出来る空間でした。
お風呂道具を投げ出しても、他の卓に迷惑を掛けない広さ、ゆったり。
 
たぶん、基本的に混み過ぎない場所なんだろう、と思いました。
アクセスが良いので、「ご飯を食べてから」と言う方も多いと思われる地域柄。
かつ、
2階の休憩室ではコンビニご飯や自前のおにぎりなどを食べている方を、
何度も目にしています。
僕らみたいに時たま訪れるならばまだしも、
毎日、毎週となって来ると、
また温泉→寝る→温泉の1日コースを考えるなら、
やっぱり持ち込んだ方が…と考えても不思議じゃありません。
混み過ぎない。
よって、空間が広く取られる。
 
 
Dscn3595
 
 
YOKOさんが注文した「おすすめ(A):870円」は、
「夏野菜のカレー」でした。
素揚げされた野菜もちゃんとしていつつ、
生野菜のキャベツもワンプレートになっていて、
野菜補給を常と考えている自分達には嬉しいものでした。


僕は他のメニュウと見比べた際に、
流石に高い…と思いながらも、
どんなものが出て来るのか、量は?
お値段を考えると、昨今の相場からは安いがどうか…などと、
いろんな思いを巡らせながら注文しました。
「おすすめ(B):1280円」で、
「うなぎのかばやき丼」がこちら。
“うなぎのまちおかや”の文字があり、
観光として日々の中にも鰻文化のある岡谷らしいメニュウ。
 
…先日、家族が岡谷のお宅にお呼ばれした際には、
やっぱり鰻のお弁当が用意されいたそうです。
流石、と思いました。
 
 
Dscn3597
 
 
 
2切れあり、丼の隙間は卵焼きで彩りを持って工夫が見えます。
感動の味!…と言う事はないのだけれど、ちゃんと美味しかった。
柔らかさとふっくら加減は正しくあり、
気軽に食べることが出来ることは利点。
 
比べて、当日の「おまかせランチ:500円」は、
「焼き魚・とろアジの塩焼、漬物味噌汁ご飯付き」だったみたいで、
大体2.5倍のお値段の差がありますが、
リーズナブルなメニュウもあって、素晴らしい。
 
写真には見えないものですが、
お店のおばちゃん達の雰囲気も、とても良かった。
これが何よりの印象の良さにも繋がっています。
 
実は前日の夜営業のまま、券売機の設定が残ってしまっていた当日。
おすすめセットが選べなくなっていました。
てっきり平日限定だったり、何か規制があるのかと思って、
「じゃあ他のものを」と選んで購入して食券を預けに行っているんです。最初は。
 
「おすすめセットって、注文できないンですかね?」
 
…と、伺うと、
 
「いえっ、そんなことはございませんが…
 えっ、選べなかった?
 あっ、もしかして昨日の晩の?」
 
その設定を直して、こうして注文するに至るのですが、
屈託がなく、設定の不備にすぐ気付き、即対応、
「道理で、今日はおすすめが出ないと思った!」
明るく、良い意味で悪びれ過ぎないと言いますか…
(ごく丁寧に謝られたら、
 こんな大した事じゃないのに…と逆に引いてしまいそうで)
本当、気分の良い、愛嬌のある、考えながら仕事をされている感。
松本市波田の「だいなモ」の店員さんにも通じるものがありました。
そう言う生きた対応をされるお店、好きなんです。
 
 
 
 
その後、ひと心地つけてからロマネット自慢のローマ風呂に入って、充実感。
家事雑事を忙しなく済ませた後に、
夜は夜で、松本に落語を聞きに出掛けています。
 
 
 
 
Dscn3602
 
 
今回のマイクスタンドアートは根多出し「竹の水仙」になぞらえたものでした。
古今亭菊生の落語百夜、第80夜になります。
 
開口一番に前座、橘屋かな文さんで「強情灸」、
古今亭菊生師匠で「親子酒」、仲入りを挟んで「竹の水仙」でした。
 
かな文さんは、文左衛門師匠がちょうど文蔵師匠と名跡を継がれて、
その報道、披露公演の詳細が出た頃…でしたかね。どこか文蔵師匠の雰囲気を感じるものでした。
 
「竹の水仙」と言う、いわゆる甚五郎噺は後半の盛り上がりが魅力ですよね。
細川の殿様の使いでやって来たお侍さんの威張りっぷりからの、
焦りっぷり、町民とは言え痛快にいじっちゃう感が、最大の見せ場だと思いますが、
何より陽気な菊生師匠には、よく似合う噺、高座でありました。
 
翌日は「信州SOUL」に行くために早朝信州中野に向けての電車旅を予定していて、
落語会上がりの一杯、どこか日本酒を飲みに行く…と言う、
お馴染みで最愛の時間は、グッと我慢。
翌日のために、後ろ髪を引かれながらも四柱神社にお参りだけして、巣穴に戻りました。
 
 
 
 
さて、少し前の噺になりますが、一席申し上げました。
知らずに文句を言う、判断すると言うのは、何にせよ損をしますね。
そんな風に感じられます。
迷うばかりでは何も進まない、知らないままは知らないまま。
良くも悪くも、飛び込んでみて、進んでみての遊びだろうと、
つくづく痛感したところで、
今日はこのあたりでお開きとさせて頂きたく存じ上げます。
またの機会を是非お待ち申し上げつつ。
 
ありがとうございました。
 
ありがとうございました。





岡谷温泉・ロマネット
HP: http://okaya-romanet.jp/
公式Twitter: https://twitter.com/IyRsDzgCnJCfrd6
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2016年11月27日 - 2016年12月3日 | トップページ | 2016年12月11日 - 2016年12月17日 »