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2011年2月20日 - 2011年2月26日

2011年2月23日 (水)

洋食厨房に辿り着くと、ホッとする。(2011年2月21日・洋食厨房Spiceと近況)


【 SOJA&YOKOの2011年2月の行動録 】

2月5日:笹井酒造「笹の譽」蔵見学
2月11日:茅野・寒天寄席(三遊亭円楽師匠)
2月12日:旅第16回・信州SAKEカントリーツーリズム(完結)
2月19日:上京・地酒屋こだま、麦酒庵、ぶっかけや
2月20日:Whisky Magazine Live!2011
2月27日:山梨・小淵沢・久保酒店「北杜ツーリズム」プレイベント

全ての週末に予定を入れてしまいまして。


連続連戦。
今週は、ふたりでお買い物に出る時間もなかったから、
月曜日、
仕事が早く終わったら、
一緒に買い物に行きつつ、どこかで食べよう。
そんな話をYOKOさんとしていました。
楽しかったけれど、疲れもある訳で、
月曜日くらいは楽をしようよ。
そんな日中、ケータイメールのやり取り。

仕事が存外早く終わって、
「洋食厨房が良い!」とお互いに思っていました。

“ あの、洋食厨房の温野菜が食べたいね ”

その時はそう思っていたのだけれど、
実際に席に座ってみて、食べてみて、帰って来てみて、
フェイバレットメニュウの「温野菜」が食べたいだけではなくて、
1月末から来る事が出来ていなかった洋食厨房に、
僕とYOKOさんは、
ようやく辿り着く時間を作り、訪れる事が出来て、
今日も美味しい料理を食べることが出来て、
ホッとした、
どこか“帰って来たんだ”という気持ちになったのです。

「 やっぱりスパイスに行くと元気になるね! 」

帰りの山麓線、YOKOさんが言う。
ちょうど見晴らしの良い、夜景が綺麗な高台を通り過ぎていた頃。

「 そうだね 」

ただ、それだけ返す…
夜景、思い出、静かな雰囲気だと、
なんだかカッコ良い感じがするのだけれど、
残念ながら、それで納まる自分ではないため、

「 やっぱりあの醤油を焦がす巧みさとか… 」

「 次は私が食べたい! 」

…などなど、取り止めもない、
洋食厨房の話をしながら、
いかにも自分たちらしく、楽しく家路を目指した月曜日の夜。

いつもの席に座ってみて、本当に「着いた!」と思い、
ホッとしていたのは、正に実にとても本当のことでした。

Cimg4030

まずは「本日のお野菜」を。
“いつもと同じですが”とシェフは言うけれど、
“いつもと同じ”で、だから嬉しい洋食厨房の野菜。サラダ。
ビタミン大根、三つ葉、キュウリ、水菜、蕪の茎など、
同じ緑色でもフレーバーや食感の違う味わいが多く散りばめられ、
ほんのわずかな塩味、シェリービネガーと今日はゴマ油が少し。
ドレッシング、タレの美味しさを味わうために野菜があるサラダとは、
断じて違う、野菜の美味しさをそのままたっぷり味わえる構成。
ランチタイムの「ミニサラダ」と同じで、いつも食べたいと思うサラダ。
シェリービネガーの甘い香が、
なんとも言えず、塩と共に味わいに感じられて美味しいです。

僕らは続いて、これも頼まなくては満足できません。

Cimg4031

「温野菜」もお願いしました。
「野菜」のカテゴリでは同じもの、
メニュウで見てもお隣同士で「さぁ、どちらを食べよう」なんて、
悩む方も居るかも知れませんが、
そう、是非ともふたつともを食べて頂き、
野菜の魅力をたっぷり感じたい所です。

今日の「温野菜」は、
キャベツ、トマト、レンコン、スナップエンドウ、サヤエンドウ、
サツマイモ、かぼちゃ、長芋、じゃが芋、サトイモ、アスパラ、
ズッキーニ、ごぼう、オクラ、ニンジン、インゲン、蕪…
…全部、書く事が出来たでしょうか。
これだけの野菜を一切合切一気に食べられる!…って、
どれだけ機会がある事でしょう!
もちろん、全て食感が違いますし味も違います。
野菜の本来の味で違う事は元より、
キャベツには粉チーズ、加えて特製のペーストなど、
更に美味しくバラエティに富んで食べられる事は、
心からの至福です。
「 良かった~。今日、Spiceで 」
…とYOKOさんに言わしめたひと皿なのです。

あたたかいトマトから僕らは食べ始めたのだけれど、
冷製トマトにはない豊穣の香、
料理をするなら、
ゆっくり…水を使わないトマトソースを作るときに出会う、
あの凝縮した旨味、熱に持ち上げられて酸味もあるけれど、
追いかけて来る旨味でノックアウトされる自分。
たまらない美味しさがありました。

Cimg4032

続いては「本日のスープ」…
ランチにいつも付随してお願いしているので、
気にならなかったけれど、200円なんですね。
知っていたけれど、改めて思うとなんてありがたい事でしょう。
今日は「キャベツとベーコン」を使ったポタージュスープ。

キャベツの香は飲んだ時の戻り香か、
飲む直前の風の中に感じることが出来ます。
「知っている!」とキャベツの存在に気付く感覚。
ベーコンで裏打ちされるしっかりとした強い味わい。
バターやオイルの類による雰囲気より、
素材、洋食厨房で馴れ親しんできた味わいに、心から温まります。

YOKOさんがお願いしたメイン料理は、
ついにグランド・メニュウ化した“元”「シェフの気まぐれ」メニュウ。

Cimg4034

「根菜たっぷりパスタ」は、YOKOさんの大好物。
そう言えば、登場した当初は「なくなったりしないかなぁ」と、
不安そうに言っていたような気がします。
おめでとう、グランドメニュウ入り!
ここでも数種の野菜に出会い、オイル分の少なさは、
全体に香るガーリック風味を優しく感じさせつつ、
食べていて疲れることなどない、
なんて太陽の下に明るく咲くひと皿を感じさせてくれる事でしょう!
この日、これまでにないほどに、
僕は「根菜たっぷりパスタ」に「明るさ」を感じていました。
「陰・陽」で言うなら、確実な「陽」のパスタだと思いました。

何故なら、僕のひと皿が真逆の存在。
対比するには、これまでになく適した存在でした。
そんな新メニュウ、新パスタ。

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僕は「さざえとかぶのパスタ」をお願いしました。
「陰」に「暗い、沈む、夜、闇」とか、そんなイメージは大間違いです。
このひと皿によって引き起こされたイメージ、「陰」の色、黒色は、
醤油の香。香ばしさ。

シェフとお話させて頂いた際には言わなかったけれど、
僕が何より先に思ったのは「縁日の香だ!」と言うお祭のイメージ。
届けられて、醤油の香が眼前を通り過ぎて行って、
「焼きそばだ!」と不覚にも思う…イメージは、お恥ずかしながら、
それが一等賞でした。

いやしかし、縁日の焼そばのイメージが、
ひとくち、実際に食べる事によって、
伝わって来る香、
焼とうもろこしに塗った醤油のそれに変わって行きます。
通りがかる誰もがうっとりする、日本人の原風景的な香。

なんてなんてまろやかに香ばしい事でしょう。
三つ葉を歯ですり潰すと、
途端に花火が上がるほどに爽やかな香がして、たまらない。
「和風」と言えば、ああ、感じる焦がし醤油味は、
確かに「和風」なのだけれど、でも違う。
「ダシ」があってこそ「和風」と僕は感じるので、
ここに鰹節とか掛かっていたら「和風のパスタ」と言ったかも知れない。
鰹節はないので、「洋食厨房的パスタ」に違いないと思う。
味噌の要素を感じ、非常に濃く存在している。
これはサザエの肝だけなのか、そうだろうか?
サザエの肝を塩漬けにして旨味を増すとか、
洋食厨房なら(たいへん楽しいことに)やりかねん。
それか春目前に蕗味噌あたりを、
もしくは味噌に葉物を和えて香味噌を作り、
それを使ってきたか…
油で炒めた蕪の葉味噌とか、ありえそう!

これまで楽しんで来た洋食厨房ならでは、
何かいろいろな策があって、
この美味しさに繋がっているのだろうと、
考えを巡らせるのは、とても楽しい訳です。

「お好みで」と言う生クリームも、
よく言う「まろやかになる」とはちょっと違っていて、
スムースになる感覚でした。
まろやかさは変わらずたっぷり存在していて、
何もかもが伸び良くなる…そんな印象です。
僕は生クリーム入りが美味しいな、と思いましたが、
最初の“生クリームなし”を食べていなければ、
その良さ、変化に気付けなかったやも知れません。

蕪もかなり美味しいと思いました。
生よりほんの少し火の入った雰囲気。
サッパリする部分と甘味を感じられる部分があって、
美味しいと感じています。

後ほど、シェフに聞いてみると、
僕が想像していたものより、もっとシンプルな構成の様です。
どれだけコクと味とを素材から引き出しているのでしょうか。
焦がし醤油の火加減も、
とてもじゃないけれど僕には出来ない、
プロの料理人の手腕だと感じました。
苦味を存在させずに、香とまろやかさだけを取り出す…
煮詰めた砂糖の様な劇的な醤油の変化を、
見事にまとめ上げたと感じ入ったものです。



最近、あまりにもブログ更新が滞っておりました故、
近況報告を兼ねて、
昨日、とっても美味しかった洋食厨房を書きました。

次は…たぶん、笹井酒造蔵見学を書きます。
けれど、いつ頃になるかは、ちょっと分かりません。
気長にお付き合い頂ければと思います。

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最後に頂いたデザート。
こうして、日々活力に出会って、僕らは今を生きています。

長野酒造組合のメールマガジン「Vol.16」が届きました。
無事、信州SAKEカントリーツーリズム、
参加76蔵制覇が認められた模様。何よりです。
須坂市の方も制覇されたという事で、
こうして長野県を巡った旅、自分達だけじゃないんだと、
心から嬉しい気持ちになりました。
あの蔵は、この蔵はと語り合えたなら、
きっと楽しいのだろうと感じながら、こうして筆を取っています。
もちろん、愛すべき長野酒と共に。
いつか、そうした機会があったら良いですね。

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