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2011年9月11日 - 2011年9月17日

2011年9月11日 (日)

旅第11回・信州SAKEカントリーツーリズム(2010年11月13日・長野市)

  ・

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この日と言うものは、

着々とあるべき様に考えていました。

何が目的と問われれば、
信州SAKEカントリーツーリズムですから、
日本酒の蔵元を巡る旅こそ本懐なんです。

事の発端は旅第8回、小布施路。
行ってみたいお店が出来ました。
あの日の様にちょいと腰掛け…昼でなく、
夜に、どっしり腰を据えて、ちゃんと来ようじゃないか。
この旅では常に蔵元巡りが目的に違いなく、
いつでも蔵元巡りを優先させましたが、
今回は違うんだ…、違う楽しみを待つ。
そんな気持ちで僕らは長野市を目指していました。

いつもと逆になっているのか、
いつもを鏡として対になっている事なのか。
だって、この日は日本酒を飲んでいない珍しい日になりました。
蔵元巡りがついでとなって、
行きたくて仕方がない出会い、
小布施の「響(ゆら)」に行きたい、
そして長野市で、
あのバー・カウンターに辿り着きたい。

酒産国信州長野、
日本酒の蔵元数や醸造量では、
全国トップではないのだろうけれど、
日本酒もあって、ワインもあって、
ウィスキーもあって、ビールもあって、
焼酎だってある恵み豊かな大地を駆けるこの旅。

世の中、
ヴィジョンがなくては、いけないなんて申します。
確かなヴィジョンの主軸が酒呑みで、
旅はついで…けれども、野望はたったひとつで変わりなし。

「 長野を楽しもう! 」

そんな旅第11回信州SAKEカントリーツーリズム、
長野市の蔵元を巡り、
そして、夜のお楽しみまでの一席、
誘惑箇所の多い中、
いっぱいのお運び様でございます。
気楽なところを一生懸命書いて参ります。
どうぞ、お付き合い下さいませ!



【 2010年11月13日 】

遡ること、数日前。
毎回のことですが、
この蔵元からこの蔵元までは、
何分掛かるから…なんて、
目的地、予想ルートから、
全工程の試算を行っている頃のこと。
これが決まらないと旅立つ時間も読めないもので。

当然、各蔵元さんの営業確認も行う訳で、
「信州SAKEカントリーツーリズム」の公式HPを拝見し、
「大信州酒造」においては、
造りの場「豊野蔵」に電話をする。
すると、
豊野での日本酒の販売は無く、
販売が無ければ、集めるスタンプも押せない、
押せないからこそ、スタンプもない…
これら全て松本市の島立にある本社にて対応…とのこと。
きっと組合と酒蔵の、
情報の記入ミスのようなもの…
…なのだと思うのですが、
これまで制覇された方、7名様とも、
おそらくは同じ様な道のりであったのではないでしょうか。
そんな訳で、一路、長野市周辺にルートを取る予定が、
まずは松本で「大信州」を得てから、
本格的な出発となる運びになりました。

【 松本市島立・大信州酒造 】

毎年、度々お世話になっている大信州酒造の本社。
たいがい僕がお酒を買いに行く日は、
土曜日に営業している日であって、
元気いっぱい、明るい女将さんが出て来る…
…そんな印象があります。
冬、新酒の時期には、
「仕込み1号」を皮切りに始まる、
飛び切り美味しい日本酒“仕込み”シリーズから、
「大吟にごり」であったり、様々な“良いところ”を、
ちょっと車を走らせるだけで、
手に入れることが出来るので、
心から「あぁ、大信州が松本にあって良かった…」
…なんて思っています。
大杜氏「下原多津栄」杜氏の人生を書き著した、
北川広二氏「杜氏一代」も非常に印象深く、
まつり姉と豊野の大信州酒造に蔵見学に赴いた際の、
下原杜氏の手は生涯忘れる事が出来ない思い出です。

ここ最近では、
大信州酒造のブログタイトルであり、
酒銘でもある、
「手いっぱい」の名付け親、
古今亭菊生師匠とのご縁を繋いでもくれました。
ナワテの呑み歩きの際に、
落語の話をさせてもらって、
「今度、四柱神社で落語会があるよ」――…
…なんて会話が、僕らを導いてくれた訳で。

話したい、書きたい事が尽きませんが、
(松本平産のお米とか、色んなイベントへの取り組みとか)
書いていると、
信州SAKEカントリーツーリズムの旅に出る前に、
1度のブログ分の内容になってしまうので、
今日はここまでにしまして。

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“母屋”と呼ばれていた様な気がする売店に並ぶ、
大信州酒造のラインナップ。
もちろん、これにとどまらず、多種多様に存在します。

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大徳利と「信濃薫水」の箱。

【 大信州・“極寒辛口” 】

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ここで購入したのものは、
「極寒辛口」と名付けられた日本酒。
大信州酒造の“辛口”と名付けられた日本酒は、
既存のどこにでもある辛口とは
異なる風体を持つ様な気が致します。

重みとは違う、何かが口の中に残る。
嫌味でもなく、心惹かれるそれが、
次の盃へと、肴へと誘ってくれる感覚。
“仕込みシリーズ”などの香高い、
大吟醸級のお酒は、
お酒と言うものの芸術性を楽しませ、
常に日頃に、食卓、生活と共にある、
こうした日本酒の出来の良さも、
大信州酒造の良いところだと考えます。

無事にスタンプを押してもらい、松本を離れます。
蔵元から高速道路、インターチェンジ入り口まで、
車で5分も掛かりません。
そんな訳で遠方よりお出向きの際にもアクセスし易い。

「さて、YOKOさん。これから長野へ向かう訳だけれども」

「うん」

「ご飯を食べる所を決めていません」

「うん」

「どこにする?もしくは、何を食べたい?」

…なんて会話が、
まま日常繰り広げられておりまして、
特別、珍しいことも無いのだけれど、
「長野で」と言う所は、早々ある訳ではありません。

「じゃあ、三幸軒がいい!」

「三幸軒……って、中野?
 長野一円から離れる方向なのだけれど…」

…ねぇ、どうせなら長野市の回になるのだから、
長野で食べようじゃねぇか…なんて考えていました。
その発想は僕には無かった。更なる遠出、中野市への道。
青天の霹靂の様な心持ちで、
「三幸軒か…」と思い浮かべる。

餃子が旨いんだよな。

五目焼きそばも良いんだよな。

返す刀には、
「予定外の行動!スケジュール遵守!
 予定完遂の不履行確立増大!」
…と警鐘めいて訴えるものがある。

あるけれど。

あるんだけれども。

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食べたいものは、

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食べたい。
食べたくなったら、たまらない。
YOKOさんが投じた一石が鶴の一声。
中野市へといざ走り、
ランチ時間も終盤に差し掛かる頃、
「三幸軒」へと駆け込みました。

写真は水餃子と焼き餃子。
なかなか来ることが出来ないから、
頬袋を使ってでも、めいっぱい食べたい!…と思う訳です。
僕らはげっ歯類じゃありませんが。
こうして過日を懐かしんで写真を眺めるだけでも、
本当にたまらなくなります。
「これ知ってる!美味しいのを超☆知ってる!」
…もう、興奮ひとしおです。

【 信州中野・三幸軒 】

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色んなメニュウがあって、
だいたいが帰り際に
「あ、次はあれ食べよう」なんて決めて帰るのですが、
どれも食べたいものだから、とても移り気。
そして“限定”なんて言葉には、滅法弱いんです。

【 月替わり限定メニュウ 】
【 黒味噌らーめん・炒飯セット 】

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黒いスープに肉味噌。
甘みがあり香ばしいスープでした。
胡麻由来のそれでしょうか。
肉味噌の甘く強く、ほの辛い味わいが軸にあり、
胡麻の様なまろやかさが包み込み、秀逸。

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細麺がスープを思い切り引き上げて来ます。
「旨い!YOKOさん、ほらほら食べてみてよ!」
…と差し出したくなる旨さ!
そもそもが料理人上野さんの料理が好きで、
三幸軒には良い思い出ばかりなのですが…
記憶貯金には「旨い」が、どんどんと貯まって行きます。

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セット炒飯は“限定”と比べると、
スタンダードな仕上がり。
だが、それがいい。
それが良いんです。
ラーメンにも合う、そればかりで食べても旨いって、
中華飯店の炒飯、本来の姿だと思います。
あー、もう!
この米の旨さは、どう伝えたら良いのでしょうか。
書いている今にも、
再び中野市へ旅立ちそうな自分がいる、
それをお伝えさせて頂きます。

【 五目焼きそば 】

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YOKOさんがお願いしたのは、
五目焼きそば…これも旨いんですよね。
めいっぱい絡む五目餡だけでなく、
初回に連れて行ってもらった時、
「岩清水」の小古井さんと食べた思い出にも溢れる五目焼きそば。
旨いんだよ、これもすっごい旨いんだよ!

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具沢山。焼き上げられている麺の、
焼き目とそうでない場所の、
不揃いな食感もまた心地好いです。
時に香ばしく、時に柔和で。
添えられるカラシソースが、
また食欲の起爆剤。
香を嗅ぐと、ピリッと鼻先を打つから、
「ちょっとずつ入れよう」と思うもの。
けれど、
そうして行くうちに、
「これうまいじゃないか!全部入れちゃえー!」
…となって器をひっくり返す。
旨味の極地がなせる技。

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待つ合間には、
日本酒と三幸軒とのイベント、
「食酒楽会」の紹介のページを見たりしていました。
この写真の会には僕らも参加していました。

( 第10回・食酒楽会(2010年9月3日・中野市三幸軒) )
( http://sake-soja.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/10201093-9e63.html )

美味しく、
そしてよく呑んだ食べた会でしたね~!
「岩清水」の個性ある力強さが、
三幸軒の中華料理基盤の様々な料理に合って来る。
食と酒とのマリアージュを心行くまで楽しんだ会でした。

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金曜日開催、泊り込みなどのハードルが高くて、
行きたくとも、
なかなか顔を出せずにいます。
この時も「あぁ、いいなぁ」なんて次回開催の広告を見ながら、
三幸軒を後にしたものでした。

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僕らと「三幸軒」の縁は、
もちろん「岩清水」が取り成してくれたもの。
こうして中華飯店の電光掲示板に、
「地酒」と大きく掲示されるのは、
すごく嬉しい心持ちになります。
このタイミングを待って狙って撮影。

「食べたー!」

「お腹いっぱいだー!苦しい~♪」

なんだかこう、やたらと満足しまして。
僕らの常の流れですと、
中野に来たんだから、
当然、井賀屋酒造場「岩清水」と、
丸世酒造店「勢正宗」に寄りたいよね!
お酒を買って帰りたい…、
時間があれば山ノ内町まで足を伸ばして、
「縁喜・志賀高原ビール」も買って帰りたい…
なんだか、それで良いような気もして来る。

「はて、今日ここへは何をしに来たんだっけ」

「ご飯を食べに来たんでしょう」

「そうか…じゃあ、食べたし帰るか」

…と言う間際まで行きました。
満足感、こと空腹が満たされる心持ちと言うものは、
人の感覚を、こう、のんびりとさせますね。



「塩尻はブドウ畑ばっかだけど、ここはリンゴが多いね~」

行き過ぎる景色を見ながらつぶやくYOKOさん。

なるほど、そんな気がする。
中野から豊野へ。
次に目指す蔵元は長野市豊野町南郷と言う地区にありました。
道中の風景、
同じ長野県でも中信と北信の差があるらしく、
家々のかたちや時代、
田園の風景の差を感じていました。

普段見ている景色と違う…
そりゃあ当たり前なんですが、
それ以上に気候や空気そのものが異なる印象なんです。
同じ県内の移動でも「旅」を感じる瞬間。

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駐車場と思しき空間から見える、
たぶん長野電鉄線、その列車。
どこを切り取っても山が映る、
地元・信州信濃の松本平…
それを見慣れているから、
それ以上に大きい平野には、
どうしても、こう…「旅だなぁ」と思ってしまいます。

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自分にとっては、初めてお目にかかる蔵元です。

【 豊野町・柄澤酒造店 】
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“からさわ”と呼び「柄澤」と書く名字は、
あまり聞き馴染みがなく感じます。
土地土地にそうした姓名はありますから、
あって然りなのですが。
自分に馴染みがあるのは、
亡き祖母の実家の地理関係もあって「唐沢」ですね。

そう言えば、電話確認の折には、
字から「柄澤(つかさわ)」と、
勝手な間違いをしたまま掛けていました。
「はい、カラサワです」と電話口に出て頂き、
「?」と思った自分は「信濃盛さんですよね?」と返して、
分からないままも、事なきを得た…のだなぁ、と。
この看板を見ながら、しみじみと思ったものでした。

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時代を感じさせる玄関口。
けれど、ガラスは綺麗に磨かれております。

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清酒「夘の花(うのはな)」と「信濃盛」の蔵元。

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地域の酒屋さんと言った感じで、
他の酒類もちらほらとお見受けいたします。
外観にたがわず、土間敷きの販売店は、
良い雰囲気でした。

【 信濃盛・特別本醸造・善光寺平の地酒 】

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購入したのは、
特別本醸造の「善光寺平の地酒」と言う1本。
「善光寺平の地酒」とネット検索すると、
「渓流」だったり酒千蔵野の「善光寺」だったり、
いろいろ出て来ますね。
まさに長野市のシンボル、善光寺を基点に栄えてきた、
日本酒を醸してきた歴史を感じさせられます。

続いて向かった蔵元は、
着いてみて「なんと、こんなにも市街地に近いのか…」と思いました。
市街地と言えば、
善光寺隣りの「雲山」を醸す「よしのや」さんがありますが、
「今井酒造店」、
バイパス、主幹の道路を、ひょっと入ったすぐ先にあり、
驚いたものです。
1998年の長野オリンピックにおける幹線道路の整備。
変わり行く街並の中で、変わらないものが取り残される。

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けれど、酒造場にとっては、
取り残されるのではなく、選んで残り、
変わらぬ銘酒を醸し続ける。
そうした時代の流れの中で生きている証なのだなぁ…
…そんな風に思いながら門前に立ちました。

【 今井酒造店 】

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清酒「若緑」を醸す蔵元。
「風の露」と言う米作りから蔵元さんが携わった銘柄もあります。
在住地の土地柄か、
長野酒メッセやひやおろしの時期だけ拝見するので、
季節限定品…の印象もありましたが、
通年で、出されている様子。
肝いりのブランドと言った所でしょうか。

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事務所に通して頂きますと、
まず“日本酒からの手紙”と題された文章が目に入りました。
きっと蔵元さんの想いが込められたものだと思います。

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事務所の一角にズラリ、
並べられた「若緑」ラインナップ。

【 若緑・本醸造 】

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明るい黄色のラベルに惹かれて選びました。
ただし、これだとスタンプラリー規定の、
1000円以上のお買いものに満たないので、
追加してこちらを。

【 若緑・普通酒“上撰” 】

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こう、旅先ボトルの様な、
移して呑む容器付き…に惹かれました。
何だか新鮮。

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比較的状態の良いブリキの看板を蔵内で見つけました。
こうしたブリキ製の看板は、
時代を感じるため、
眺めさせてもらうことが多いです。
近年では、あまり見ることがなくなりました。
青地が多い印象がありますが、
こうして緑地なのは酒銘「若緑」から取られたものでしょうか。

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今井酒造店の駐車場から。
この風景、
蔵内に橋がある景色は、
同じ長野市の「本老の松」、
「信濃光」にも通じる景色に感じます。


さて、今日の内に行こうとすれば、あと1場。
先程も話題に出て参りました「雲山」は、
行って行けなくも無い。
ただ、一緒に善光寺の写真も撮りたいので、
あまり時間に余裕が無いのも困る。

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そんな訳で、駅近くを軽く散歩した後に、
宿にて、ほっとひと息、
そうして夜になってから、街に…と言うか、
小布施に繰り出そうか!…と相成ります。

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頃合2010年11月、駅前のイルミネーションも灯る時期。

そもそも、
この旅「信州SAKEカントリーツーリズム」は、
「信州ディスティネーションキャンペーン(D.C.)」の一環です。
プレイベントなどはD.C.発表以後、
マスコットキャラクター「アルクマ」さんと共に、
様々各地で催されていたかと思うのですが、
メインとなった期日は2010年10月1日~2010年12月31日まで。
この期間、長野駅のコンコースには、
長野県の日本酒の菰樽を展示してある…とお伺いし、
これを見たい!…と思った事も、
今回の長野行の由来に根付いております。

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YOKOさんと長野オリンピック開催の記念ポスターと、
信州の日本酒と…。
これを全て周遊し、
全76蔵のスタンプラリーを制覇するんだ!…と、
そう思いながらシャッターを押していました。

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更には長野県の名産品「林檎」で作ったオブジェも。
近くから見ると…

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「未知を歩こう。信州」と、
信州D.C.のキャッチコピーが彫られていました。

こう、思うに、
「未知」には「完全なる未知」と、
「既知なる未知」があるんじゃないかなぁ、と思います。

今回の僕らで言えば、「既知なる未知」です。
長野酒メッセなどで、各蔵元さんは存じ上げています。
けれど、その日本酒が、
どの様な場所で育まれているかは知らない。
それを見に行く。
また、今日だって、
小布施で美味しそうなお店に出会った…
…だから、未知の夜時間を体験しに行きたい!
そう願うからこそ、
知っているからこそ、興味が生まれ、
興味の中を歩こうじゃないか…原動力になる。

「完全なる未知」を歩くであろう、例えば県外の方々。
北信、東信、中信、南信で風土や生活が異なる、
広い長野県の僕らにとって、
「既知なる未知」、
知っていても良いはずだけれど、知らないことばかりで、
まるで新しい生活に出会う旅。

地域活性の一環に違いない、
観光客招致の信州D.C.であったけれど、
僕は自分の故郷「長野県」をもっと好きになるきっかけであったなぁ…と、
心から思う訳でして。

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長野電鉄線に乗るべく、
JR線の改札を離れ、駅のロータリー脇から地下へ。
乗るのは2回目です。
以前に、中野市へ…岩清水と勢正宗の蔵見学に行った際に乗った限り。
てっきりJR線と同じ入り口かと思っていて、
のん気に林檎の写真を撮り、
いざ、時間間際に「ここじゃない!」と気付いて、
走って移動していたりもしますが。

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長野電鉄2番線ホームには、
信州の地酒として、岩清水や臥龍山、米川、真澄、天領誉のポスター。
見付けるだけで、なんだか嬉しくなります。

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長野電鉄に揺られ、20分から30分くらい。

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小布施駅に着きました。
ホームに立つYOKOさん。
今回の表紙に使った写真です。

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小布施駅から少し歩きます。

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大きな幕、
昼間には、僕らが寄った理由の一因になった、
信州地ビールの幟も掲げられているはず。

【 地もの屋 響 -yura- 】

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旅第8回に登場した「地もの屋・響(ゆら)」に到着しました!

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信州地ビールからその時々に6タップの品揃え。
もう、ときめかずにはいられません!
瓶売りの、よく目にするものとは異なり、
シーズナルであったり、樽生があまりないものであったり、
こう、来る度に楽しくなれること請け合い!

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日本酒も揃いがあり、
北信の蔵元を中心に集められています。
これは流石は観光都市「小布施」と言う所。

悩むYOKOさんを前に、
僕はこのビールに飛び付きました。

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宮田村・南信州ビールの「気の里」の樽生!
元々、「気の里」が好きなのだけれど、
その樽生バージョンがあったら素敵だな…と思ってはいたけれど、
まさか本当に存在するとは!!
活き活きとした風合が、フレッシュな果実を思わせるほど元気で、
水飛沫が夏の陽光にきらめく様なキラキラとした旨さでした。

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YOKOさんが選んだのは「木曽路ビール」のポーター。
基本的には南木曽町の「ホテル木曽路」でこそ飲めるビール!
YOKOさんからオーダー前に「どんなのかなぁ」と聞かれたけれど、
「飲んだ事無いんだ」としか応えられません。
本当に、なかなかお目に掛かる事が出来ないビールなんです。
「じゃあ、飲んでみよう!」と、
YOKOさんは好奇心に従っての選択でした。
木曽路ビールは、温度と共にその変化も目覚しく、
ほろ苦い感覚から、甘味が広がる旨さへと移って行きました。

【 モッツァレラチーズの味噌漬け 】

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酒肴として非常に興味があったチーズの味噌漬け。
ふにっとした食感もさることながら、
味噌の香が、ふうわり優しく滋味深く、
「日本酒~!」と思いはしますが、
いやいや、ほんのりの塩加減、味わいの伸びの中に、
ビールの旨さ、爽やかさも負けじと良い主張をして来ます。
前回、夏の時分には、
「素材の良さ」を感じた「響(ゆら)」、
1品目から、その記憶を呼び覚ます美味しさでした!
「そうそう、ここに座って飲みたかったんだ!」って。

【 あつあつポテトフライ 】

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ビールには是非、合わせたいポテトフライ!
こうした皮付きのものが僕は大好きなんです!
本当にすこぶる熱く、
「美味しそう~!」と勢い良く気持ち良くかぶり付いたYOKOさんは、
「あつーい!」と目を白黒。
ビールで口中を冷ましまして、パクつく。
量も山盛り級で、食べ応えバッチリ!
じゃが芋が良いのか、
次なるビールを飲んで行く中、
冷めて来ても、甘味とほっくり感は失われる事無く、
ずっと美味しく食べさせてくれていました。

あー……これも、また食べたいです。
書きながら思い出し、悶絶させられます。

続いては!

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僕は、初めて飲む信濃町・信濃ブリュワリー、
信濃ビール「ドラゴンエール」を!
刺激的な苦み、クリーミーな喉越しで上質。
なるほど、音に聞くビール、流石です!

YOKOさんは好みのスタイル“ゴールデンエール”で、
タップに用意のあった、東御市のOH!LA!HOビールを!
特徴的な香、穀物っぽい香、甘い香で、賑やかな味わいでした。

益々以って食欲とビール、美味しい楽しさが進みます。

【 地ものサラダ野菜のバルサミコソース和え 】

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野菜も美味しかったですね~!
本当に地物…と言った感じ。
よくある、定番のサラダ素材に限らず、
ご覧になって分かると思うのですが、
時期によっての良いものを扱って下さっている…
…そんな一皿。
採れたての旬の野菜と言うものは、
心から旨いモンです。
日々、農産物直売所「ファーマーズガーデン」に通う僕やYOKOさんが、
「あぁ、これは旨い!」と、
ガツガツと食べていたのを思い出します。
野菜が美味しいと健やかな心持ちになれる様な。
至って、食む緑。森林浴に麦酒が更に進みます。

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実は、この辺りからメモやつぶやきなどもなく、
ただ美味しさに身を任せて楽しんでいました。
「あぁ、ここに来て良かったなぁ。幸せだなぁ!」と。
このブログ、記事を書くに当たって、
記憶を辿るヒントになればと、
YOKOさんに「どうだった?」と聞くと、
即答で「また行きたい」と言う答えが返って来ました。
「~が美味しかった」「~が良かった」でなく、
「また行きたい」が直ぐに出て来るのは、
気に入っている証なんだろうなぁ…と思う訳で。
そう、そうなんです。
美味しかったし楽しかったんです。

僕らは6タップの中の残り2種類、
よなよなエールは直前に終わってしまっていたので、
軽井沢高原ビールと穂高ビール“ケルシュ”をゴクゴクとね、
非常に美味しく頂きました。

【 漬けサーモンのサラダ・わさび風味 】

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キュウリやいんげんの緑と信州サーモンのオレンジ、
そしてトマトの赤にパプリカの黄色。
彩り楽しい一皿。
日本酒にもビールにも、酒肴と言うものは、
どこか「つまむ」動作があると良い様に感じています。
ちょいと摘んで食べて、酒で美味しく落とす。
この一皿もまさに、それに合うものでした。
瑞々しく、また山葵の香も盤の上で華やかで。

【 温豆富・たっぷりの薬味と一緒に 】

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当初は、
以前美味しかったカレーなどを頂こうと考えていましたが、
ポテトのボリュームなどで、
割合、お腹いっぱいとなって参りました。
そんな訳で、僕とYOKOさんは、お豆富で〆を狙います。
写真では陰になってしまいましたが、
本当にたっぷりの薬味があり、
豆富をひとすくいして、この薬味を試し、あの薬味を試し、
合わせてみたりなんかして。
胃心地も良い〆のひと皿。

【 オブセ牛乳を使った栗のパンナコッタ、小布施栗を添えて 】

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デザートもお願いする事にしました。
前回も思ったけれど、“地もの屋”の名は伊達じゃありませんネ!
素材が活きるものが、ことごとく美味しい!
牛乳の甘味、透明感、栗の程好い甘さに香。
これがこうして、ひと心地の為に用意されている事に、
感謝の気持ちが湧くほどに美味しかった。
子供の頃、母が作ってくれた牛乳寒天が好きでした。
あのほっと出来る味わいが好きでした。
それに近い、優しさを感じるパンナコッタ。
気に入りました!

そして…僕らが滞在していた時間と言うものは、
19時より前の時間帯でした。
18時から19時まで、「響」はハッピーアワーとして、
地ビールのお値段が全て500円均一となります。
量は、もちろんそのままです。
僕とYOKOさんは心行くまで楽しんだのに、
「そんなにお得なんだ!」と、すこぶる驚いたものでした。
もう少し、お財布への突っつきがあると覚悟していたお会計時、
ビールの500円均一効果は、つまり6杯分。
相当に効いて、美味しくお値打ちに食事をする事が出来、
そう言った面からも満足できるものでした!

また行きたいなぁ。
本当にまた行きたいです。
あぁ、なんて良いお店を見付けたんだって思いました。
遠いけれど、行く価値があるんだって、
そう話しながら、僕とYOKOさんは見送られ、
小布施駅まで戻って来ました。

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電車の本数は多くないので、しばらくの待ち時間。
良い心持ちなので、全く苦になりません。
なかなか良い雰囲気のホーム、そして夜空。
十二分に満喫しました。
これにて今日の旅はおしまい―――…
…となっても良いものなのですが。


僕とYOKOさんは長野電鉄長野駅までは行かずに、
途中の権堂駅で降ります。

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地下の権堂駅から降りてきたところ。

せっかく長野市にまで来たんだったら、
まだ寄りたいお店がたくさんあります。

“もし出来たら”と思っていた、
お寿司屋さん「いろは鮨・西鶴賀店」、
居酒屋さん「景家」は、お腹の満足度の高さゆえに、また今度。

僕らが目指していた場所は、こちら。

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【 Bar regalo 】

本当に、ごくたまにしか来る事が出来ませんが、
美味しいものを扱っている、
良いモルトをたくさん持っている…
だから、行けば何か美味しいものにありつける…
実はウィスキーばかりでなく、
ラムやシェリー、ワインに至る全てに、
バーテンダーF田さんは詳しく、
熱心にイベントも開いている…
…だから、機会があれば行きたいと思うお店。

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店内の佇まいは、暗すぎず明るすぎず、
ごく落ち着いた、落ち着く事が出来る空間。
そして、
ウィスキー好きには目の保養になる品揃え。

【 りんごのカクテル 】

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【 ラフランスのフローズン 】

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まずはカクテルからお願いしました。
僕がりんごのカクテルを、
YOKOさんがラフランスのフローズンを。
最初の1杯として清涼感ある飲み物が欲しくて。
それに応えてくれる果実味と仕上がりと。

【 BOWMORE / BLACKADDER,25yo 】

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数あるボトルの中から、
僕は、拝見した事がないこのボトルを選びました。
ボトラーズ「ブラッカダー」の「ロウカスク」シリーズは、
お気に入りなのですが…
25年と言う長期熟成品で、かつ「ボウモア」ともなると、
なかなかお目にかかれるものではないと思います。
“飛びつく”に近いくらい「やった!」と思ってお願いしました。

珠玉と言う言葉が似合います。
ピートの攻撃性は強くなく、背に沿う程度。
25年の時間に見合う充実感で、
単純に「あぁ、これは美味しいな」と思えるものでした。
「ロウカスク」シリーズは、
比較的、味わいも原酒であるからこそ
強烈なものが多い印象があるのですが、
飲んでズバリ「なんて美味しい!」と思うものは、
なかなか無い様に思います。

こう…だから、たまに「regalo」に行きたくなります。
新しい発見がある、新しい提案がある。
「こんなボトルがあるよー」…なんて、
バーテンダーF田さんが楽しんで収集している事が分かる。
だからこそ、美味しいものが揃う。
道理です。
行きたいなぁ、と思わせてくれます。

【 GLENLOCHY / SCOTCH MALT SALES,30yo(1963 distilled) 】

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こんなボトルもありました。
1963年に蒸留され、30年の樽内での熟成があり、
1993年頃に発売されて、その後2010年までですから、
17年が経っているオールドボトル。
とっても稀少なものです。
香に年月を経て落ち着き、枯れ行く素振りなんて、
本当に全く無くて、
可憐で、若ささえ感じられる美しさで、
たいへん美味しいものでした。
その味わいに神秘すら感じられ、感謝の域。

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ボトルを眺める事も好きなので、
じっ…と、ただそれだけで何時間でも大丈夫。
様々なボトルがあります。
「これはなに」「あれはなに」なんて、
見た目やラベルで選んだって良いんだし、
味、香のイメージで探してもらっても良いんだし。

【 EDRADOUR / 13yo (1989 distilled) 】

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そんな訳で、
YOKOさんは甘い雰囲気のモルトを求めて、相談してみますと、
何本か出して頂いた中で、
この「エドラダワー」が気になった様子。

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自分の記憶には、
エドラダワーのラベルと言うものは、それなりに特徴的で、
そして、ボトラーズではあまりお見かけしない。
こうした透明な…
例えば「アイル・オブ・ジュラ」みたいなボトルは、
初めて拝見しました。
YOKOさんの注文だったけれど、僕も興味が湧きます。
何でも記念ボトルなんだそうです。

YOKOさんのリクエストに合う甘い香は、
もう、それだけで美味しそう。
ずっと嗅いでいたい良い香でした。
味わいには複雑さも持ち合わせていて、
香だけでなく、余韻に浸ることもまた心地好い。
ゆっくり、うっとりグラスを傾けられるものでした。

【 Ardbeg / SMWS,7yo 】

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僕が最後にお願いしたボトルは、
何本か紹介してもらった中で、
バーテンダーF田さんの一言が、
どうしてもどうしても耳から離れなかったモルトを。

「Scotch Malt Whisky Society」のボトルで、
象徴的なコメントとして、
「Penetrates and explodes」と書かれた「アードベッグ」をお願いしました。

「えーと、これはね、もう、とにかくウマイ」

酔いの終盤の出来事ですが、
ハッキリ覚えています。
説明もしっかりしてくれていたんです。
色んな説明が色んなボトルに付されていく中で、
「代名詞」として「とにかくウマイ!」…
…気にならない訳がない。
モルト最初の1杯は、
更に興味の心を味方につけた「ボウモア」が勝ち取りましたが、
最後の最後、
僕は、あの殺し文句に惹かれて、
「アードベッグ」をお願いしました。

「爆発」と言うサブタイトルが添えられているけれど、
確かにピートの強さはアードベッグ然としたもの。
しかし、それにしても非常にバランスが良い。
爆発するほどの衝撃力を何が包んでいるのか分からないけれど、
とにかく爆発させながら見事に操縦していて、
味わいも塩っぽいと称されるアイラ系の雰囲気だけでなく、
樽からと思われる甘い香もちゃんと存在していて、
「あぁ、なるほど」
「とにかく、ウマイや」
納得させられる美味しさがありました。
特にウィスキー、こうしたボトルには一期一会の要素が強く、
後々、それらが稀少性を持って、
オークションに登場する事だってあります。
「ここで飲む事が出来て良かったなぁ」と安心すらした美味しさでした。

とても良い心地。
長野駅前まで強い風の中を歩いて帰りました。
「遊び切った!」と言う充足感があります。
叶えたいとずっと思っていた野望も果たせたし、本当満足!
良い1日だっ!



以上、
小布施、長野市の夜を楽しんだ旅第11回を申し上げました。
今回は3蔵を巡りましたので、
スタンプ全76個制覇までは、あと18蔵となります!

次回、
旅第12回信州SAKEカントリーツーリズムは、この翌日!

11月14日の「善光寺・松代編」に続きます!

ありがとうございました。

ありがとうございました。

…ブログの更新は、翌日と言う訳には参りませんが。

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