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2011年5月29日 - 2011年6月4日

2011年5月31日 (火)

大信州・新酒目聞会in長野(2011年5月29日・メルパルク長野)

 

手いっぱいの想い酒、味わう。

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古今亭菊生師匠との出会い、
落語「火焔太鼓」の一節から生まれた言葉。

大信州酒造・公式ブログ
「 手いっぱいってどういうこと? 」
( http://www.daishinsyu.com/blog/?p=259 )

由来は、上記公式ブログに書かれております。
お急ぎでなければ、是非ご一読の程を。

大信州酒造主催、新酒目聞会に参加してみて、

手いっぱいの味わい、確かに頂戴致しました。


5月29日。
その日、僕とYOKOさんの午前中と言うものは、
クラフトフェアに行き、
雨の中で多くの作家さんの作品に触れ、
濡れ鼠も良い所となった訳だけれど、
とても満足した気持ちで、午後に移ったものでした。

久し振りに電車に揺られて1時間20分ほど。
姨捨を越えて、稲荷山に着くと、
「あぁ、長野はもう直ぐだ」と感じ、
今井に止まると「川中島の桃」と言う看板があって、
「川中島幻舞」の蔵があるんだと、
YOKOさんに話すのは、
なんだかお定まりの様にも感じられます。

「メルパルク長野」、初めて赴きました。
随分と綺麗な建物、内装で、感嘆。
また、
先日、3月20日に岡谷・カノラホールで、
桂歌丸さん、柳家さん喬さんを拝見した際に見た、
その構造に似ているなぁ…なんて、
YOKOさんと後に話したりしました。

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受付を済ませ、会場に入る。
広々としており、
定員70名となっていますが、
もっと入っても良さそうな印象でした。
けれど、会全体を通して和やかで、
ゆっくりと日本酒を味わうことが出来る…
…これには適度な混み具合、人と人との距離であったと、
感じる事が出来ました。

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乾杯を経て、
大信州の日本酒の紹介と共に、その日本酒が登場。
ボトルを持った蔵人さんが会場を注いで回る。

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紹介は、田中勝巳さんから行われました。
味わい、香、見て欲しい、味わって欲しいポイントの他に、
造りのエピソードなども聞くことが出来、楽しいですね。

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十月十日とは言わなくとも、
精魂込めて醸す日本酒、想いがたっぷり込められています。
きっとエピソードは語り尽くせない程にあるのだと思います。
その一端に触れることが出来る。
それは、とても大切で、より日本酒を好きになることが出来る。

…実際の仕込み期間は30日前後だと思いますが、
けれど、米作りから考え始めれば、
1年中、日本酒に携わっている…
情熱を傾けているのだと思います。

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式次第を見守る田中隆一社長。
松本の街でも、
日本酒の流れを探すお噂をお伺いしております。
造り、日本酒の興隆を、
「大信州」の発展を見守っておられる様です。


味わったその一滴一滴、
僕とYOKOさんの感想メモは以下。
出品リストと共に記録として。

SOJAの基準:
☆は5.0満点で3.5基準で付けて行きます。

YOKOさんの基準:
◎>○>○(小)>△>▲>■の順でお気に入り。
◎は「美味しい」と声を発する美味しさ…
…と、隣で見ていて思います。
○は吟味して美味しいと言う感じ。

あくまで、
僕らの思ったメモですので、
他愛ないご参考までとご承知おき下さい。
気になる場合は、
実際にお飲みになって感じたすべてが、
正しい答えだと思います。


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【 乾杯酒 】

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1,大信州・純米大吟醸生“純米大吟にごり”
信州産契約栽培米金紋錦
SOJA:☆3.9:米感、青リンゴ、美味しい。
   綺麗で美味しいにごり酒。香もスゥッとして広がり良く、
   甘味も程好く流石の味わい。
   冬に買った時より好み。
YOKO:○:シュワシュワ。美味しい。

ソーサー型のシャンパングラスに注がれて登場。
乾杯酒には最適だと思わないではいられません。

【 辛口3兄弟 】

すべて、
松本産・契約栽培米「ひとごこち」の日本酒。

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2,大信州・洗練吟醸生“豊乃蔵”
SOJA:☆3.8:あっさり。飲み易い。水の入り。
   中間、ふわっと盛り上がる。
   その盛り上がりは、力を必要とせず、
   とても軽やか。綺麗に上手。
YOKO:○(小):香が良い。甘い香。
   飲むと柔らかい感じ。

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3,大信州・辛口特別純米生
SOJA:☆3.7↑:ハイバランス。含んでほの甘さがあり、
   強弱の味の浮き立つ感覚が良い。
   どの方位にも向き直る事が出来そうな感じ。
YOKO:○(小):辛口、苦手だと思っているけれど、
   これは美味しいと思って飲むことが出来る。
   食事にも合いそう。

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4,大信州・超辛口純米吟醸生
SOJA:☆3.7:ぬくい感じ。太い前半。後半は締まる。
   ピリッとシャープな形へ変化して行く。
YOKO:△:香は少ないかも。辛口で全体にまろやか。
   ラストにピリッ、キリッとする。

“辛口”と呼ばれる酒への、
YOKOさんの反応が興味深かったです。

香は甘さに通じ、
“辛口酒”にあまり好みの香を感じる事が少なく、
得てして、
香が少なく物足りない…とか、
ビリビリする、アルコールを感じる、強い感じがする、
…そんなコメントが出て気易い傾向がありますが、
大信州の辛口と呼ばれる日本酒については、
まろやかさや香、好感触を得ている様です。

確かにキレの良さやジンと残り、食べ物を欲する感覚は、
辛口酒と呼ばれるカテゴリの特色だけれど、
それ以上の旨さで仕上げてあり、
ワンランク上の上質さを感じられるものでした。

「辛口酒」とまとめてしまうと、
なんだか物足りない、と思います。
蔵それぞれで様々な表現がある中で、
大信州が大信州らしく、
その多くあるラインナップの中で“辛口”としているだけ、
様々な日本酒に先々出会って行けば、
更なる広がりを感じる事が出来ると思います。
また楽しみは増えますね。

【 長野原産地呼称認定酒 】

すべて、
松本産・契約栽培米「ひとごこち」の日本酒。
けれど、育てた農家さん、場所が異なる。

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5,大信州・純米吟醸NAC2010“ひとごこち・高山の里”
SOJA:☆3.7:甘く旨い。強い味。まろみと酸上る感じ。
   奥にリンゴ香、ジーンと広がる感覚。
YOKO:○:強い!最初からバーン!と広がる感じ。
   パンチ力があると思う。

6,大信州・純米吟醸NAC2010“ひとごこち・浜農場”
SOJA:☆3.8↓:甘く深く、ぐっと奥までリンゴの旨味が伸びる。
   ぐーんと進む。前進力が強い。ラスト、やや渋み残るか。
YOKO:◎:香あり、うん、甘い感じ。ラストはスッキリ。

7,大信州・純米吟醸NAC2010“ひとごこち・やまだふぁーむ”
SOJA:☆3.6↑:味重視、重さあり、ドシンとした感じ。ややぬくい感覚。
   パワーあり。ゆっくりさせる。じっくり飲みに向く感じ。
YOKO:△:米っぽい香。SOJA好みのお酒?

今回のラインナップを見ると、
播州山田錦以外は、
全て県産米を使っておられる様が見て取れます。
信州の風土、水、そして人によって醸される。
それを特に強く感じられるNACの3本ではないでしょうか。

【 若手責任仕込み 】

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松本産・契約栽培米「ひとごこち」を使用。

8,大信州・純米大吟醸“森本貴之責任仕込み”
SOJA:☆3.7:旨く、また酸が立つ。まったり膨らむ。
   旨い雰囲気が強い事が特長で飲み応えあり。
YOKO:○:甘味、酸い、ラストに甘いコク。香もあって美味しい。

9,大信州・純米大吟醸“小松剛責任仕込み”
SOJA:☆3.8:旨味の中にシャープに香るリンゴあり。
   リンゴ蜜の想起もある。熟成させてみたいかも。
YOKO:○(小):甘さがあって、米の感じもある。
   辛口っぽい印象もちょっと。

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壇上に上げられた森本氏、小松氏。
今年のラベルは特に秀逸でした。

森本さんに「若手」と言うかどうか…
…なんて事で、田中勝巳さん、いじっておいででしたが、
そんな勝巳さんも、つい数年前まで、
「若手」責任仕込みを出していた様な。

その当時は、
田中勝己謹製、森本・小松謹製…と言う感じで、
やはり2本、若手責任仕込が出されていました。

【 仕込みシリーズ 】

播州産特等米「山田錦」を使った日本酒。

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10,大信州・純米大吟醸中汲み“仕込み四十五号”
SOJA:☆3.8:甘く、やや苦味も走るが、それが実に爽快。
   滑るかの様な流麗さ。爽やかなリンゴ香。
YOKO:○:すごく米の香が強く、それが好み。
   最後に至るまでに強い感じが出て来る。

仕込み号数が書かれた「仕込みシリーズ」、
常に高品質であると思います。
今年も数本を買い、数本を街で飲むことが出来ました。

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11,翁 下原・純米大吟醸・平成22酒造年度
SOJA:☆4.0:うわっ、すごく美味しい。上質。
   ふくらみの品の良さがたまらない。バナナ香。
   美味しさがキラキラしている。
   金紋錦でこんなに味わいを表現出来るんだ!
YOKO:◎:すごくまったり甘くて美味しい。
   「大吟醸!」って感じ。すごく美味しい。

信州産・契約栽培米「金紋錦」を使った日本酒。
(平成23年10月発売)

御歳94歳、
大杜氏「下原多津栄」さんの名前を冠した
ビンテージシリーズ「翁 下原」、
存在は存じておりましたが、初めて飲みます。
2003年からあるとお聞きしたような。
発売を待って、再び味わいたい日本酒でした。

【 コンテスト出品酒 】

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12,大信州・純米大吟醸“手いっぱい”
播州産特等米山田錦
SOJA:☆3.9↑:リンゴ、ふくよか、旨味あり、キレあり。
   シャンとした部分、柔らかな部分、
   それぞれあって芯が強く美味しいと思う。
YOKO:○:美味しい。炭酸っぽい。(爽やかだと思う)
   ラストにジュワっとする感じ。

「手いっぱい」に込めた思い、
きっと、この美味しさに溢れていると思います。
美味しかった!

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13,平成22酒造年度
全国新酒鑑評会・出品酒
大信州・大吟醸
播州産特等米山田錦
SOJA:☆3.8↑:美味しい香。パイナップル香。
   芳しさが次から次へと浮かぶ感じ。
   まだ若々しい印象で、熟成してみたいし、
   それはすごく素敵な味わいになるだろうと思う。
YOKO:◎:香が良い。甘い香。とろっとした味の感覚。
   フルーティで、結構強く感じる。
   苦味も感じない。

平成22酒造年度、
全国新酒鑑評会の金賞を受賞したお酒そのもの。
今年は待望の「金賞」となりました。
たいへんに喜ばしいことです!
その特別な1本を味わうことが出来、それもまた特別。
美味しく盃、賜りました。

【 リキュール 】

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14,大信州・梅酒・純米吟醸仕込み
群馬県榛名産・契約農園完熟「南高梅」使用。
SOJA:☆4.0:美味しい!緑ラベルも美味しいけれど、
   更に一段上り詰めた感じがする。
   この梅酒は本当に美味!
YOKO:◎:美味しい!これ、本当に美味しいね。

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ロックスタイルにて。
緑色のラベルの吟撰仕込みも美味しいし、
YOKOさんの評価もいつも高いものですが、
純米吟醸仕込みの最初の反応は、とても早く、
より一層の美味しさを感じていると、
見ているだけで理解できるものでした。
田中勝己さんの紹介にも、
一升瓶で5250円してしまいますが、
必ず後悔させないものと思っております!…の言葉に、
嘘偽り見栄すらも一切なし!
それを舌、味、香、全てで体験できました。


宴もたけなわであり、
〆に田中隆一代表取締役社長からの挨拶がありました。

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盛会、何より。
僕もYOKOさんも、とても楽しく美味しく過ごすことが出来ました。
感謝です!
知ってはいたけれど、
「やっぱり大信州は美味しいなぁ」と言う所で腑に落ちる。
かしわ手一本、〆と相成り、
酔いの電車へ、松本へと戻って参りました。

…途中、大雨で電車が40分ほど遅れて疲れ果ては致しましたが、
月曜日、
心から爽快で充実したスタートになったのは、
大信州の日本酒をめいっぱい楽しんで味わえたからに、
他ならないと存じます。


最後になりましたが、
ひとつ、大信州の日本酒以外で、気に入ったことを。
(最近、下記調子で書く事が出来ていないので、
 ある調子で書かせて頂きます)

今回、蔵人さんにお酒を注いでもらいましたが、
みなさん、色取り取りの手拭いをお持ちでした。
注ぐ際に、垂れてしまう雫を、その手拭いで拾う。
試飲会に行かれた事がある方は、
想像して頂き易く、また見た事があるんじゃないかと存じます。

瓶の口に布をあてがうのは、よくあることですが、
タオルだったり、
もしくは垂れるままにしておいたり。
どうしてもお酒が垂れますから、注いだあとで、手を拭いたり。
えー…
五代目三遊亭圓楽師匠の噺の中に、
こう言った一節がございまして、
えぇ、何度か耳にしております。

「酒呑みは、酒のひとったらしだって、勿体ねぇんだ。
 畳に吸わせちゃならねぇから、口からお迎えだ」

…なんて仰ったりも致しまして。

垂れる事は仕方が無い。
仕方が無いけれど、それを拭き捨てるのは、
ちょっとだけ見場が悪いような気が致します。

ハンカチや手拭い、それで受け止める。
拭くんじゃありません。
あくまで受け止めるから、こう…粋と申しましょうか、
スマート…なんて洒落て物を申しましても似合う、
なんだか素敵だなぁ、と思った次第でございます。
気を使っていると言う事が、すごく良く伝わる訳でございますね。

この手拭いは、
噺家さんがお持ちのそれに似て、
大信州オリジナルの手拭いなのだそうです。
そうした細かい所までの気遣い、
酒造りにもきっと現されている事でしょう。

手いっぱいの想いが込められた大信州の日本酒、
堪能致しました日の一席、
これにて。

ご高覧、誠にありがとうございました。

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