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2011年4月17日 - 2011年4月23日

2011年4月22日 (金)

旅第9回信州SAKEカントリーツーリズム(2010年9月26日・木曽路~妻籠宿)


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どちらかと言うと、今回はいきなり旅が決まった方。

♪~花が咲いたと
♪~ギンモクセイの
♪~妻籠宿へと
♪~旅支度

Twitterを眺めていると、
地域密着型のアカウントをお見受け致します。
安曇野一円で「あずみったー」、
松本界隈「まつもったー」…と言った具合。
木曽にも「きそったー」なるものがあり、
どなたかがつぶいた情報を拾い上げ、
展開してくれておりました。

「 ギンモクセイが咲いた 」

「 見頃は今週末だ 」

金木犀ならば聞いたことがあるけれど、
「銀木犀」なる植物は初めてお目にかかる。
どんなものかと興味が湧いて、
いっそ木曽路を目指すのならば、
この度、旅へと参りましょう。

第9回信州SAKEカントリーツーリズム、

妻籠宿、須原宿、薮原宿の木曽路編!


【 2010年9月26日 】

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さて、木曽路へと走ります。
よく晴れて、木曽路の山の美しき哉。
緑濃く、爽快なドライブです。

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思えば、
自走して木曽路と言うものに触れるのは、
今回が初めて。

旅第3回の木曽の旅、
木曽福島の「七笑」や「中乗さん」、
奈良井宿の「杉の森」へ向かった旅は、
電車を使っての旅。

こうして自ら運転して木曽路を進むのは初めて。
両親に連れられた記憶も随分と昔のもので、
初めての道を進む心持ち。
1日の楽しさを願って、ワクワクしてくるものです。

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助手席のYOKOさんには、
何枚も写真を撮ってもらいました。
その中から、数枚をセレクトして載せています。
この後、全16回まで旅は続きますが、
車窓から写真を撮ってもらって行くうち、
YOKOさんも随分と写真に慣れていった様に思います。
今ではLumix Phoneを持ち、
いっぱいの四季折々を撮り収めています。

長く伸びる道、
雲ひとつ無い空、
尽きる事無い群がる緑、木曽路。

風景を楽しむ旅となりつつありました。

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途中のコンビニエンスストアで、
「おんたけ茶」なるものを買いました。
なんでも、
烏龍茶、どくだみ、杜仲茶、ハブ(エビスグサ)、
はと麦、麦芽、陳皮、クマザサと8種の茶葉を使ったものだそうです。

製造元は日野製薬。
「百草丸」で胃腸がお世話になっている木曽の製薬会社さん。
このペットボトルを買った当時は、
何にも気付いちゃいませんでしたが、
木曽路を進み、すでに旅をしていた事が伺えます。

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カーナビ曰く、もう直ぐ妻籠宿と言うところ。
風景も…
写真ではあまり変わりはありませんが、
名所「寝覚の床」などを過ぎ、
この眼下に流れる木曽川の淵には、
大きな岩がゴロゴロと。
それも色の濃いものではなく、
白っぽい岩が水の流れの煌きと、
天気の良さ、陽光の勢いに照らされて、
とても美しく見場良く映ったものです。

【 妻籠宿・第3駐車場 】

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道沿いにあった第1、第2駐車場を過ぎ、
松本・塩尻からの道では最も遠い、
第3駐車場に車を停めました。

後々、調べてみると、
第1、第2駐車場は妻籠宿の中程に位置している様です。

この第3駐車場は端に位置しています。
だが、それが良い。
歩く事もまた旅の楽しみ。
いちばん歩くコースを僕とYOKOさんは選んでいました。

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まさに“町並み入口”の看板の通り。
車には一方通行で進入禁止でありますが、
人の歩みに止めは効きません。

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日のある1日でしたが、
木々に陽光は遮られ、ほんの少し、薄く暗い道中。
「あぁ、この後に緑が開けて、妻籠宿があるのだろう」と思うと、
とてもワクワクしてくるものです。

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沢のせせらぎが目にも音にも美しい。
木曽福島、木曽平沢を歩いた際にも、
こうした川の風景は見ていて、
山間の中、水源は大切で、
そのまわりに宿場を設けた…と言う事が分かります。

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この辺りでも歩いてまだ5分程でしょうか。
高揚してくる気持ちに自然に従って、
短い時間で何枚も写真に収めていました。
お人が住んでおられる家もあり、
木造の家とアンバランスな現代の車があり、
こうした風景こそが「今」なんだなぁ、と思います。

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左が妻籠宿のメインストリートに続く道。
右の坂の上には何があるのでしょうか。
そのまま山の上まで、
青い空に吸い込まれる様に登って行ってしまいそうな道。
この続く2本の直線、道の風景が、
何とも“良いもの”と見え、1枚。

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趣ある街道の建物が見え始めます。
そんな中、脇に流れる水路の美しさに惹かれます。
まだ暑ささめやらぬ9月、
清く見える流れ、その音だけでも涼しさを感じます。

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商店も見え始める主たる道まで歩いて来ました。
歩き進むたびに賑わいを見せ、
きっと宿場が盛った当時とは、
歩く人々の由縁こそ異なれど、
今も建物は残り、
人は流れのまま生きるままに変わり、
こうして青空の下に共存する。

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こうして涼しさを求め、癒されるあたりは、
何にも変わっていないんだろうなぁ…と思います。
強い陽光の中で、綺麗に水面が揺れていました。

【 枡形の跡 】

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この先、二手に分かれる場所は、
「枡形」と呼ばれているそうです。

「宿場」と言うものは、
防塞施設としての側面もあり、
外敵の侵入を阻むため、
侵攻し難くさせるべく、
道を直角に折り曲げているのだそうです。

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僕らは行きに左手側に進みました。
ぐるっと回った帰りには、
右手側の一段高い場所を歩きました。

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まず下る階段があり、
そこに下嵯峨屋、上嵯峨屋と呼ばれる建物が残り、
隣接してお土産物屋さんがありました。
緩やかに登っていく道。

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こうして僕らは、
ゆっくりとお店を冷やかしながら、
観光ゆえに観光らしく歩いているけれど、
ここを攻め入るべく鎧兜に武器を持って走るなんて、
とてもじゃないけれど、たいへんそうです。
むしろ、入口出口があるものだから、
閉じ込められる事もあるのでしょうか。

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枡形の先に観光案内所があり、
その脇の階段、上に伸びる道を行くと、
「ギンモクセイ」があるのだそうです。

…実はこの写真に「ギンモクセイ」、
すでに見えているのだけれど、
この頃の僕らは、
「どこにあるのかなぁ」なんて言いながら歩いていました。

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まだ心持ち歩き始めたばかり。
目的達成には気分として早過ぎる。
そんな訳で、
僕とYOKOさんはとりあえず、
宿場の末端まで行ってみよう!
…と再び歩き出します。

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遠くに立札が見えました。
道なりに進んで来て、
突き当たる様な場所に現れた、
背の高い立札。

【 高札場 】

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見下ろす様に立てかけられ、
地面に傾いて見えるそれには、
どこかしら威圧感を感じないではいられませんでした。
現在の「官報掲示板」に当たるものだそうで、
幕府よりのお達し、禁制、法度等を掲げたのだそうです。

【 鯉岩 】

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高札場の坂を登り、小さな橋を渡った先に、
緑の広場がありました。
「鯉岩」と名付けられているこの岩場、
昔々は中山道名三石のひとつに数え上げられたそうですが、
明治の濃尾頭大地震によって崩れ、形が変わってしまったのだそうです。

【 熊谷家住宅 】

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「鯉岩」の向かいにある古民家。
19世紀初頭に建てられた長屋の一部だそうです。
町の文化財に指定されています。

おおよそこの辺りが妻籠宿の端っこの様子。
人もまばらになり、道も細くなり、
地図上も遠く駅へ向かう道と書かれていました。

そんな訳で、僕らは宿場の中心へ舞い戻ります。
途中、お散歩中のゴールデンレトリバーに会ったりもし、
本当にお散歩がてら観光がてら。
登り坂が続いた「高札場」以降、
下りになるのでとっとと進み、
また、やや高台からの景色になるため、
見通しの良い街道の眺めを楽しみつつ、歩きました。

【 えのき坂 】

お昼ごはんは、妻籠宿で…と考えてはいたけれど、
どこで何某が食べられる…なんて情報を集めずに、
散策しながら見つければ良いか、と思っていました。

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お蕎麦屋さんが実に多く、
割合うろうろと何軒か軒下、
メニュウなどを見ては歩きを繰り返し、
このお店に決めました。

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理由は…えーと、なんだっただろう。
「なんとなく」が正解かも知れません。
旅の第六感とか、そんな感じです。

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入って直ぐに土間があり、
そこにもテーブルはあるのですが、
オジサマ方がビール片手に楽しんでおられる。
ご機嫌な風景は、何とも威勢がよろしい。

僕らは奥のお座敷に通されました。

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扇風機、箸立て、狸の剥製に至るまで、全て風情。
そうだ、新婚旅行で行った福島の大内宿の「ねぎそば」のお店も、
こんな感じでした。
あれは冬場、故の温かみ。
今は夏、風が抜けて外より日陰の涼しさが、
古い日本家屋を感じさせてくれますね。

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歯応えがしっかりしたお蕎麦。
「コシ」と言うより、やっぱり「歯応え」と言いたい感じ。
すするより、食べる。
ざるそば2枚をお願いしたのだけれど、
しっかりお腹いっぱいにさせてくれました。
ごちそうさまでした!


美味しくお昼ごはんを食べたあとは、
ここ、妻籠宿にやって来た理由を見に行きましょうか。

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先程は通り過ぎた細い坂道を登って行きます。

坂もあり階段もあり、
道は狭く、落ちたら痛いんだろうなぁ…と言うギンモクセイまでの道。
距離はそんなに無いです。いえ、ほとんど無い。
それでも到着するまでに、
太ももがパンパンに張りつつある事が分かり、またどうやっても息が切れる。

子供の頃は、
こうした危なっかしい道がいっぱいあった気がするし、
何も気にせずに走り回ったはずだし。
これぐらいの段差なら飛び降りて遊んでいたと思うし。
何とも懐かしい風景を思い起こさせてくれます。

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花咲くギンモクセイ。
9月の中旬から10月上旬頃に開花する県の天然記念物指定を受けた木です。
近付くそばから花のかおり。
溢れんばかりの光の中に香が溶け込んだ様なギンモクセイの木の下。

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近付いて撮影してみると、
向こうに民家…と言うより、ご在宅の住み人様があらせられる。
いかにもお昼ご飯を食べていらっしゃる。

…。

このギンモクセイ、代々の神官・矢崎氏の庭木として在ります。
名木が庭にあると言うのは、
誇らしくもあり、我が家が名勝でありながら、
ちょっと騒々しいのかも知れません。
きっと子供の頃なんぞは、
ギンモクセイを時間を気にせずスケッチしたりとか、
ちょっと特別な思い出を持ちながら、育ったりするのでしょう。

いろんな思い、時代、光景を香に乗せて、
浮かべさせてくれるギンモクセイでした。

目的を果たした僕らは、
一路、信州SAKEカントリーツーリズムの為、
木曽の蔵元を目指し…とは行きませんでした。

時間工程表には、
まだ余裕があり、せっかくなのだから、
もう少し楽しんで行きたい!…と思う訳です。

先程は苦労して歩いたギンモクセイへの道を、
颯爽とくだり、
再び、街道のご近所さんを散策します。

「 ここ!YOKOさん、この風景がすごく良いんだ! 」

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この店頭の風情がたまらなくて、
どうしてもこの場所が良くて、座ってみたくて、
このお茶屋さんに入ることにしました。

【 こめや 】

Cimg1934

今度はお座敷まで上がらずに、
土間に置かれた椅子に座りました。
台は木の色合いが、
不思議なもので、くすみつつも艶やか。
そして、あたたかみがある感じ。
幾人もの旅人や観光客をもてなし、
生きて来たであろう雰囲気。

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きっかり9月1日になってから、発売を始めると言う、
名代のお菓子を頂く事にしました。
「他のお店では年がら年中売っているけれど、
 あたしの所は、季節の味、
 いちばん美味しい味を食べて欲しいから、
 昔っから日を守って出しているんだ」…とは、店のおばさま。

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「栗きんとん」は妻籠宿名物。
道行く茶屋、みんな幟を掲げていました。
お店によっては「栗きんとんソフトクリーム」なんてものもあり、
特に新栗が出始める季節故に、一層の賑わいを見せている様でした。

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切るとこんな感じ。
味も見た目そのままに、
栗を蒸し、包んで固めたものに感じます。
いやはや、それがすこぶる美味しい!

思えば、お恥ずかしながら
「栗きんとん」というものを食べただろうか…
記憶にある、それらしい食べものは、
栗落雁か栗鹿の子か。
極端に甘い印象を持っていました。

この栗きんとん、とてもとても品の良い甘さです。
栗本来のほっくり感もあり、
栗の旨味もあり、癒される美味しさ。
たいへんに気に入り、
僕もYOKOさんもお互いの実家に
お土産で持って行ったのだけれど、
とても好評でした。

きっとお店毎で味の好みも異なることでしょう。
また、「こめや」さんの栗きんとんを食べたいし、
他のお店の栗きんとんも気になります。

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お抹茶はちゃんと立てて持って来て下さいました。
昼を過ぎ、益々盛んになる日の光を避けて、
お抹茶と甘味でまったり。

「妻籠宿を出る時間」を元より決めてあって、
まだ、その時間に達しない…と言う事で、
もう少し見て回る事にしました。
別棟の資料館の入場チケットも一緒に購入すると少しお得なのだけれど、
今日は、たぶんここまで。

【 妻籠宿本陣 】

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妻籠宿の中心に位置する「本陣」にやって来ました。

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入場券は通行手形となっております。

真っ直ぐ進んだ先の入り口は、
時代劇で見るそれそのもの。

「時代劇と同じだ!」と思ってしまいました。
いやいや、
時代劇が時代に合わせていると言うのに。

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順路としては脇にある勝手口から入ります。

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広い本陣の中、何故か何箇所か雪隠があった事が、
こうして書いていて、まず思い出されたのだけれど、
いやいや、
所縁のある島崎藤村の手紙なども飾られていました。
彼の島崎藤村のお母様の生家なのだそうです。

入場手形の裏にスタンプを押しました。
スタンプ、ありきたりだけれど、
旅の思い出になりますね。

さて、
ひとしきり初めての妻籠宿を歩いてみて、
楽しみ加減はだいぶ満腹!

第3駐車場に戻り、僕らは木曽路を北上します。
妻籠宿観光から、本来本元旅の目的に戻る。
「信州SAKEカントリーツーリズム」へ!


【 須原宿 】

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大桑村、須原宿にやって来ました。
国道19号からは1本逸れた場所に街道があります。
僕らは妻籠宿からやって来たから気付かなかったけれど、
木曽福島方面から…
県境からではなく県内から移動して来た場合に、
左手に「酒蔵はこちら!」と言う看板があります。
その道へ入って行くと見えて来る蔵元。

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銘酒「木曽のかけはし(桟)」を醸す西尾酒造に到着しました。

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店頭には菰樽や大きな徳利が飾られています。

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店内にはすこぶる大きな甕がありました。
何に使う…、何に使っていたものでしょうか。
壁面には「OZAKICO.」と英字で書かれていますから、
年代として、比較的新しいとは思うのですが。

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並ぶ「木曽のかけはし」ラインナップ。

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この木曽行脚を「pub.摩幌美」の酋長にお話した際、
「木曽の杣酒が美味しいんだ」と教えて頂きました。
その「杣酒」も見受けられます。
後日、「長野酒メッセ」で僕は試飲するに至るのだけれど、
確かに、これまで酋長といろんなお酒の話をさせてもらった中で、
「奈良・風の森」が好きな酋長の好みらしい、
ナチュラルで力強い、けれど喉の通りは良い素敵なお酒でした。

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店頭にある冷蔵庫。
ここにあるお酒を数種類、試飲させて頂きました。
僕は運転があるから、YOKOさん頼み。
ハキハキとした女将さんに、
酒造りのこと、風土のこと、県境のこの地域のこと、
多岐に渡ってお話をお聞きしながら、
YOKOさんは自分好みの1本を選んで行きます。
おっかなビックリ選んでいる様子で、
熟成した大吟醸や売れ線を飲んで行く中で、
「やっぱりこれが好きかも」と言う1本に巡り合います。

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途中、湧き水で口を漱いだり、
お水を頂いてリフレッシュしたりしながら、
たっぷり時間を掛けて、
楽しんでお酒を購入することが出来ました。

【 木曽の桟・特別純米 】

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信州SAKEカントリーツーリズム用には、こちらを!

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定番の1本。
ボトルが、よくお見受けする
日本酒の4合瓶の形状とは異なっていて、特徴的。

【 木曽のかけはし・純米吟醸生酒 】

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これがYOKOさんが選んだ1本。
よくぞ次から次へとテイスティングして行く中で、
お気に入りを迷わず射止めたものです。

熱心に情熱持って酒を勧めてくれる女将さん。
真剣に日本酒に向き合って、
買い物と言うものを心から楽しんでいたYOKOさん。
「あぁ!とても良い買い物をした!」と、
満足げな笑顔で、須原宿を後にしました。


この旅、もうひと方、お会いしています。
行動を、僕らの旅のフォローをしてくれていて、
連絡も密に頂いていて、
とても、とても感謝。感謝が尽きません。
情熱酒を醸す、未来の杜氏殿。

【 薮原宿 】

僕らが訪れたのは藪原宿。
日本でいちばん星に近い場所にある蔵元へやって来ました。

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木曽薮原は、湯川酒造店。
創業慶安3年・心通う酒、銘酒「木曽路」を醸します。

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店頭に並ぶ「木曽路」ラインナップ。
湯川酒造店は、
これとは別に16代目湯川九郎右衛門にあたる、
湯川尚子さんブランド、
「十五代九郎右衛門」シリーズがあり、
また妻籠宿に行く事で知ったのですが、
脇本陣「奥谷」で醸されていた「鷺娘」を、
復刻して醸しているなど、
広く活躍されている蔵元さんなのです。

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慶安3年と言う事は、
1650年創業と言う事になり、
店頭上部、天井近くに見えるのは、
瓶より以前の時代には、
普通に流通していたはずの大徳利。

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蔵、売店玄関を入って直ぐに見える鶏。
出迎えてくれるのは、
狸の置き物や鶏の図画だけでなく、
ワンコや亀も居たりして、賑やかでよろしい。

2010年9月頃…と言うと、
いよいよ以って迎える冬、酒造りの季節に向けて、
蔵の掃除が始まる頃合でした。

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尚子さんにお話を聞きしながら、
湯川酒造店の蔵の中を見せて頂きました。
蔵元さんの正に仕事場、
庭を案内してもらう…と言うよりも、
酒と言う育まれる命の現場を見せてもらいます。

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蔵1階、貯蔵タンクや仕込みの施設などがあるフロア。
縦に長い、奥がある雰囲気は、
そう言えば、滋賀・木之本は北国街道沿いにある、
「七本鎗」を醸す冨田酒造を見せて頂いた時に近い感覚です。

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タンクに巻かれた電熱線は、
タンク内の品温維持に役立ちます。
蔵でこそ拝見できる設備です。

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眠っている仕込蔵。
冬の最盛期には、もろみの息吹が囁く場所。
静かであるからこそ、
想像できる風景が多くありました。
“ここであのお酒が生まれているんだ”と、
肌で感じることは、とても素敵な事だと思います。

Cimg1966

この小さな台の上で、
タンク毎の温度やアルコール度数、ボーメなどを記録し、
すわ、もろみの声を聞きながら、
冬の忙しい日々を過ごされる事でしょう。

この旅行記を書いている今となっては、
春、生まれた日本酒が、
木曽路から世界へ飛び出している時分。
再び、蔵に眠りが訪れれば、
こうした机の風景になり、これを繰り返して行く。

こう思うと終わりが無いように見えますが、
繰り返して行く事の尊さを重く大切に感じられる気がします。
外の気温より、
グッと冷えた蔵内で、思うことは多く。
とても貴重な経験になりました。

Cimg1968 

蔵の2階へ案内して頂きます。
2階フロアは、蒸米や麹室があります。
着々と酒造具が準備されている最中でした。

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米を強い蒸気で蒸す為の機械「甑(こしき)」、
中はこうなっているのですね。
中央部、開いた穴から蒸気が出る、と。

Cimg1969

その蒸気口の上には、こちらの板を敷きます。
更にその上に洗米、浸漬を終えた米が置かれる仕組み。
造りの最中には、
おおよそ見られない、準備段階だからこその風景。

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蔵の心臓部とされる麹室。
この中にも入れて頂きました。
仕込みシーズンは、本当に大切な場所なので、
入ることも恐れ多いと僕は思っています。
空気の管理、温度、湿度共に繊細に見ていかねばならないところ。
入り口を開ければ、空気に差が生まれるでしょうし、
また外部から麹の妨げになる菌を持ち込む訳にも行きませんし。
お酒が、それを醸す蔵元さんが…と思えばこそ、
麹室とは、なかなか入ることをためらってしまいます。

Cimg1971

…が、しかしながらも今は準備の段階でして。
この後に、更に洗浄作業もあると言う事で、
見せて頂きました。感謝です!

広い麹室、天窓から空気の入れ替えなどをし、
壁の暖房器具などをも駆使して、温湿度管理を行います。
ただ、やはり標高高い蔵故のご苦労もある様で、
外気、すなわち冷気が強烈過ぎて、
部分的に、通気孔下だけが冷えてしまったり、
いろんな苦心がありそうです。

けれど、そこから生まれる木曽路、
十五代九郎右衛門と言う日本酒を僕らは知っていて、
とても美味しく頂いている…
それは、苦労の先に実になるものがあるということ。
造りとは、とても見事なものであると感じました。

Cimg1972

おそらく、
とってもシンプルな構造の加湿器。

時期によっては、
ひねり餅を焼いて食べていたりすると、
なんだか、とっても素敵なものに感じられるのですれど。

湯川尚子さんには、とてもお世話になりました!
あれから半年以上、経過してしまったけれど、
ここで改めて、お礼を言いたいし、書き残しておこうと思います。
本当にありがとうございました!

【 木曽路・特別純米 】

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信州SAKEカントリーツーリズム上、
購入したお酒は、特別純米酒を!

【 十五代九郎右衛門・純米吟醸ひやおろし 】

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中野・三幸軒で開かれた「食酒楽会」で味わった、
「純米吟醸ひやおろし」も購入しました。
このふたつの銘柄が、
今、木曽路から世界へと発信されていると思います。
両方とも買っておきたかったので、買い求めました。

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玄関の「湯川九郎右衛門」の表札。
小さな表札だったけれど、
この地に脈々と続く時代と思いを感じさせるものでした。

旅第3回と合わせて、
これにて木曽ブロックの蔵元さんはコンプリート!
中乗さん、七笑、杉の森、木曾のかけはし、木曽路。
信州SAKEカントリーツーリズム、
第9回の旅はここまで!

僕とYOKOさんは、
再び国道19号、木曽路を塩尻方面へと戻りますが、
夕ご飯を食べに、少し遠回りをしました。
塩尻を行き過ぎて山麓線、松本まで。

【 洋食厨房Spice 】

幸せな心地で1日を楽しく過ごして来て、
夕ご飯も、ちゃんと満足して帰りたい。
そう思った時に、僕とYOKOさんの中で、
「やっぱり、今日はSpiceかな」と意見がまとまりました。

【 パプリカとアップルビネガーのポタージュ 】

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まずは、お馴染みのポタージュスープから。
あたたかさが、
また身のある、ポータジュ故の充実感が、
空腹にたいへん良く染み渡って行く。
旨味が強く、
その味のパワーに魂を入れてもらっている様な感覚。

【 温やさい 】

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洋食厨房の夜メニュウにおいて、
頼まない事など、けして無い…
あり得ないとすら思える金字塔!
この「温やさい」は僕もYOKOさんも大好物です。
季節折々の野菜が幾種類もたっぷり添えられる。
元気の源です!

【 エビたっぷりエビカツ 】

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夜だけにあるメニュウで、
たぶん昼の「シェフの気まぐれメニュウ」でも、
お目に掛かっていないもの。
メイン料理のほかに、
こちらもお願いしてみました。

洋食厨房らしい揚げ焼き的な手法で仕上げられ、
油のしつこさがない事はもちろん、
何よりも味の濃さ――――…
塩の濃さ、味の強さではなくて、
味わいの深さ…と言い換えたら良いのか、
とにかくちゃんと海老の味がします。
海老味噌の味もするし、海老の香りを食べられる。
粉チーズが上に少しだけ掛かっているけれど、
「あぁ、このコク味はきっと…」
チーズを中に仕込んであるのだろう、と思いました。
そうでもないと、このコクは出ないものだろう、と。
しかしながら、
後ほど厨房から出て来たシェフに聞いたところ、
チーズ不使用の由。

では、あのコクはどこから!?

どうにもそれが海老の旨さ、と言うものの様子。

成形のための“つなぎ”も使っていなくて、
クワイを入れてはいるものの、
メニュウ名の通りの「海老たっぷり」、
海老の全てを十分に詰め込んだ逸品だと感じました。

なかなか夜メニュウとなると、
コースをお願いする場合もあって、
単品の「海老カツ」を頼む機会が無いのだけれど、
本当にまた食べたいものです。

【 ナポリタン 】

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ひとくち食べたYOKOさんに問う。
定番の質問だけれど、「どう?」と。

「 これを食べると元気が出て来るね! 」

よく、分かります。
最近、気まぐれメニュウに浮気してばかりで、
僕自身も「ナポリタン」は久しく食べていません。
食べたいなぁ。
でも、洋食厨房ブログを見ると、
「甘エビカレー」の告知が…。
美味しい、悩みの種ですね。

【 桜肉のステーキ 】

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妻籠宿、木曽のかけはし、木曽路…と、
充実の1日を過ごして来て、
僕の気分は有頂天で、
「何が食べたいだろう」と思った先に、
「木曽と言えば馬」と言うアタマもあったのか、
桜肉のステーキをお願いする事にしました。

豚は脂を食す感覚がありますが、
馬のお肉は本当に、
お肉そのものを噛み締める美味しさに溢れていると思うんです。
だから好きだし、美味しいと思うし。

添えられたミョウガの洋食厨房的佃煮も、
すこぶる美味しかった。
甘味があって、果実系の酢などを使って、
フルーティにすら思える仕上がり。
脇の付け合わせすらも余念がない、流石のひと皿でした。

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そして最後にデザートを頂きまして、
今日も本当にごちそうさまです!


めいっぱい楽しんだ1日。

木曽も本当に良いところだなぁ!…と感じた日。

妻籠宿から始まり、木祖村、大桑村へ、

蔵元2蔵を回りました!!

以上、旅第9回・信州SAKEカントリーツーリズム!

スタンプ全76個制覇まで、あと27蔵です!

次回、旅第10回信州SAKEカントリーツーリズム、

大町、安曇野、「大北編」に続きます!


【 信州SAKEカントリーツーリズム公式サイト 】

( http://www.nagano-sake.or.jp/tourism/ )

蔵元情報や、推奨ルート、
最も重要なスタンプ台紙などは、こちらから!

すでに、全蔵制覇者、出ております!
景品の大吟醸18本が届くと、真に圧巻です!!


後日談。

遅くなりましたが、
“美味しく頂きました”のご報告をこちらでも。

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具はこれらを用意。
ちゃんと野沢菜のお漬け物を用意しました。
合うだろうと玉葱も気持ち多めに準備しました。

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簡単に鶏チャーシュウを作りました。

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単に味付けした感じですけれど。

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揉みほぐして添えようと言うところ。

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麺は教えて頂いた通り、細麺を選んで来ました。

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器の底に玉葱を配置。

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完成!

まさにベジポタ系。
すんごく美味しかったです。
レンゲでスープをすくっていないのに、
麺が引き連れてくるそれだけで、
見る間に減って行くスープの水位。
いやはや、本当に美味しかった!
感謝です。

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