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2010年8月1日 - 2010年8月7日

2010年8月 3日 (火)

旨し長野酒、夏野菜と過ごす中町の庭。(2010年8月1日・時しらず)


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さぁて、いつだったか。
「メディアミックス」なんてね、
洒落た言葉が流行った時代もありました。
「あの頃は」なんて言ってね、
いまや懐かしくも感じる言葉でございます。
かくも古きは「feat.」とか「with」とかね。
今もある言葉ですがね、
世間様がもてはやしたのはついぞ昔に感じます。

さぁさ、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!
コンニチ、こちらに集まりしは「サケ・デイズ(SAKE DAYS)」!
信州信濃を背負って立つ粋な蔵元4人衆!

中町は「時しらず」、
知る人ぞ知る、知らなきゃ知っていっておくんなさい!
炭火と鶏と野菜の旨い店だ!

佐久市のアトリエ・ノマドも忘れちゃいけねぇ!
曰く“土が育てた”、この野菜を見てみておくれよ!
どうだい、かぶりつきたいかい!?
土の匂いを嗅ぎつけたね?
粋だねぇ、お兄さん!

さぁさぁ、酔ってらっしゃい見てらっしゃい!
三方集まりゃ、
こんな楽しいこと、他にはござんせん!

夏の日、酒と野菜を楽しんで行こうじゃありませんか!


【 2010年8月1日 】

僕がこのイベントを知ったのは、
Ykさんが切り抜いてくれた新聞記事から。
このイベントを知る事が出来て、
心から良かったと思う。
今日、集まる4人の蔵元さんは、
長野県内の日本酒を牽引して行く人たちだと思う。
醸すお酒自体も好きだし、
人柄も情熱に裏打ちされ素晴らしい。
だからこそ知る事が出来、遊びに行く事が出来、
とても感謝している次第。

2010年8月1日は、
ギラギラとした日差しではなかったけれど、
それそこここに暑さ染み入る1日でした。
14時開始のイベントで、電車が着くのは13時ごろ。
1本遅らせれば、14時回ったあたりで。
ならば早目に着いて休んでいようとした僕とYkさん。

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自分としては、
すこぶる久し振りに「OLD ROCK」に入りました。
涼みつつ、涼やかなる黄金色の飲み物を頂戴いたします。
これにてその後、日本酒を美味しく頂くための土台が出来ました。
「OLD ROCK」、僕が訪れた昔はリニューアル前の頃合。
先日、Ykさんがお昼ご飯を食べた際、
店員さんの応対も含め、とても良かったとのこと。
なるほどの雰囲気でした。

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【 鶏鍋・炭火料理 時しらず 】

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再び訪れた中町「時しらず」…
“再び”と言うと、
実は先日、どんなお店かを知りたくて、
街を飲み歩く中でお邪魔したからこそ、“再び”です。
炭火で焼いた長芋や野菜のバーニャカウダなど、
とかく野菜の美味しさが印象に残っています。
昼は昼で同じ内装であっても、印象が違うもの。
更には今日のイベントに合わせ、
「アトリエ・ノマド」さんのマルシェが開かれ、
また参加4蔵元の日本酒の試飲即売も行われていました。


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カウンター席を通り、中庭に出ます。
中庭を挟んで土蔵のお席、個室もあり、
様々なシチュエーションを食とお酒、
楽しみを以って迎える事ができそうな雰囲気。

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椅子とテントが用意されていました。
本日のイベントのメイン会場はこちら。
けれども、人によっては縁側であったり、
土蔵の中であったり、自由に過ごす事が出来ました。

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イベント開始直前。
「SAKEDAYS(サケデイズ)」の4人4蔵元が揃い踏み。


14時ごろ開始。
思い思いに蔵元さんにお話を聞きながら、
蔵元さんが醸した日本酒を頂きました。

佐久市は野沢の伴野酒造からは、
「澤の花・純米“別誂”」と
「澤の花・純米吟醸“夕涼み”」が用意されました。

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まず頂いたのは「夕涼み」を。
Ykさんは「飲みやすいね」とのこと。
五味の渋味、辛味の表現と波打つ雰囲気、
味わいの張りが素晴らしく、
実は後半、少し空気に触れたり温度が上がったりしても、
表情が違い、とても楽しめる日本酒でした。
「ぷはぁ」と言う快音も聞かせ、
「うん」と言うじっくり頷かせる時間をも持ち合わせる感覚。

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中野市の井賀屋酒造場からは、
「岩清水・純米五割麹・無濾過瓶火入れ」と
「岩清水・純米吟醸・無濾過瓶火入れ」が用意されました。
「本金」の「本醸造“太一”」と共に流水で冷やし、
なんとも風流、絵になります。

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実は先駆けて前日、
松本駅前「風林火山」で「純米五割麹」は頂いていたので、
「純米吟醸・無濾過瓶火入れ」から注いでもらいます。
ほのかな甘味と酸味が伸びて行き、
穏やかに何とも大きい世界。
香も味と調律し、こちらも伸びが良い。
熟成感が出ている…と言うより、
味が乗っている美味しさでありました。
あぁ、“ほのかな甘味と酸味”が上手に例えられないけれど、
炊き上がった栗の甘さ様であり、
味わい深い…「洋食厨房Spice」で食べられる、
果実のコンポートに生きる酸味に近い様。

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上諏訪の酒ぬのや本金酒造からは、
「本醸造・太一」と
「大吟醸“特吟”原酒」が用意されました。

こちらも「太一」は大好物ゆえ、
初めて飲む「特吟」から頂く事にしました。

まず鈴を鳴らすように風が閃いて、
酸高く、キリッとした部分、味の土台を支え、
重くない、重過ぎないパワーが、
酸と共存しながら味を引き伸ばし、
いちばん最後には甘味がかすかに残り、心地好い。
水の世界も感じられ、なるほど野菜とも相性が良さそうです。

【 とうもろこしのすりながし 】

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とうもろこし、甘い。
甘い、この透き通る甘味は体感した事が無いものでした。
蒸かして砂糖みたく、
糖を感じさせる太い甘さも知っているけれど、
それとは違って、
もっと生っぽく糖を感じさせず、遠くに感じる甘味が、
ずっと響いて漂い、呼吸と共に膨らんで押し寄せて
波の様に引いていき、繰り返す。
時としてアクセントであるはずの酢橘の香りをも飲み込む、
とうもろこしの存在感は素晴らしいの一言。
たいへん美味しい野菜の存在を感じました。

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木曽は薮原の湯川酒造店からは、
「十五代九郎右衛門」シリーズから、
「特別純米・9号酵母」と
「特別純米・長野酵母・本生にごり」が用意され、
僕らは「本生にごり」から頂きました。

バランスが調った印象で、
ちょうど出て来ていたとうもろこしとも、
美味しく合わせて頂く事が出来ました。
温度帯の幅が実に広く、
冷温で飲みやすさ、通りの良さを感じさせ、
温度が上がるにつれて米の味の深みが顔を出す。
聞けば、燗も美味しく飲めると言う事で、
それを感じさせる太さ、
太さの中にたおやかな部分があり、
総じてバランス良くまとまっていたと感じさせます。

それぞれの蔵元の日本酒を1種類ずつ頂いたので、
再び順々にもらって行く事にしました。

そんな訳で「澤の花・純米別誂」を。
香が立ち、酸を感じます。
同じ酸を感じるタイプでも、
本金とは別の酸の構成、バランスで、
蔵毎の個性を感じます。
キリッとした全体に感じ、
ハイな部分でずっと保持される酒の芯。
酸の在り方が味わいを持ち上げている印象でした。

続いて「本金」の「本醸造・太一」を。
「本金」との出会いの中にも存在したボトルで、
自分の中で本醸造を注目させるきっかけになったボトルでもあるかも。
「本醸造酒だって旨いぜ!」と誰かに伝えるとき、
必ず脳裏に浮かぶ1本だと思います。
他に本醸造で好きな銘柄だと「相模灘」とか。
「会津中将」の特別本醸造の生とか。
太くてしっかりした雰囲気、香も知っている…
本金っぽい雰囲気が乗っていて美味しい。
Ykさんは例えて「お米の香がする」と。
こう言う例えを出す時は、
きっと「SOJA好みの酒だ」と言うのですが、正にその通りで。
故に、Ykさんの好みからは少し外れてしまうのだけれど、
それこそが利き比べの楽しさであります。

続いては「岩清水・純米五割麹・無濾過瓶火入れ」を。
昨日飲んだとは言え、
こうして飲み比べて行くと更に五割麹の存在感が光ります。
個性があり、
これが好きだと思えば、これを探してでも飲むしかない!
…そんな気持ちにさせる魅力。
会場でも何度か女性の声で「岩清水、美味しい」と聞こえてきました。
甘く、ほのかにこってりする感覚。
これがたまらなく心地良い味わいに繋がります。
Ykさんは例えて「枡の香がする」…とのこと。
「岩清水」の香をこの様に捉えていて、
同様に「純米吟醸」でも、ほのかに感じられるそうです。

Ykさんにとっても「岩清水」は好みである様で、
9月3日の「十五代九郎右衛門」とのコラボレーションで、
第10回目を迎える「食酒楽会」が、
ますます楽しみになってきました。

全8種類、
左手方向から順々に試飲して行った中で、
いちばん最後を飾ったのは、
「十五代九郎右衛門」の「特別純米・9号酵母」。
本生にごりとは酵母違い、清濁の差がありますが、
こちらもバランスの調いが素晴らしく、
全体にほんのり甘味が広がり美味しい。
Ykさんも飲みやすさに喜び、
甘味を拾うことも好感触に捉えていた様です。

今日の8種類を全て試してみて、
大きく分けると、
岩清水と十五代九郎右衛門が甘味を湛える感覚、
澤の花と本金が酸を湛えキリッとした感覚に思います。
各蔵元、更にバリエーション豊かに醸していますから、
これが全てでないのは分かり切っているけれど、
今日の2本だけを大分類で分けてみても、
更に個性で分かれて輝く。

そんな風に眺めていて考えていました。

4蔵元に共通して言えるのは、
今も美味しいけれど、
これから先も、きっともっと美味しいんだろうなぁ…と言うこと。
これ、とても大切。
会場の皆さん、
後ほど、みんなに混ざって試飲していた「時しらず」のY田さんも、
そう感じていたと思います。

何故なら、
器片手にした会場が笑顔で溢れていたから…ですね。

【 セミドライのトマトと、ルッコラ、モッツァレラ 】

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そんな訳で全8種類を試飲したので、
気分で更に注いでもらいながら、
「時しらず」のお料理と、
「アトリエ・ノマド」のコラボレーションを、
こちらも更に味わっていきます。

僕はルッコラの美味しさに喜び、
Ykさんはトマトの美味しさに喜んだ一皿。
勿論、僕だってトマトを美味しく頂いたし、
Ykさんもルッコラを楽しんだけれど、
お互いの感動の最大は違っていた様で。

僕はルッコラの胡麻の匂いに感動しました。
ルッコラと言う野菜に対して、
「胡麻の香」とは、よく聞くのだけれど、
はて、そこまで「胡麻」だと感じた事があったろうか。
今回、実に納得させられました。
胡麻様の香、噛むと刺激、辛味が走り、
素晴らしい美味しさでした。

Ykさんが気に入っていたトマトは、
旨味が恐ろしく強いと感じられるもので、
まるで塩を振り掛けたスイカやトマトの変化を、
地で突き進むような感覚。
トマトジュースも塩が入った飲み物だけれど、
その印象すら抱きます。
僕は例えて「血の味がする」とさえ思いました。
実に濃いトマトの味わい、その旨さ。

【 アトリエ・ノマドの野菜盛り合わせ 】

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緑の色彩に牛蒡や人参、トマトなど。
酒盗も添えられて。

もう一皿でも二皿でも食べていられそうな美味しさ。
甘味を美味しいと感じる野菜はより甘く、
どれも歯触りの良さは命の新鮮さを感じさせ、
土の香、緑の香はそれぞれ濃く強く味わえる。
見た目で伝わるものもあるだろうし、
食べてみなくちゃ分からないものもあると思います。

海の幸、山の幸だなんて例えて言うけれど、
「さち」とは「幸せ」な気持ちになる事であれば、
これほどに体現出来る山の恵みを味わう今、この瞬間、
とても幸せに感じました。


後半、湯川酒造店の尚子さんが、
「特別純米・本生にごり」を噴かせて見せてくれるとのこと。

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一堂の視線が漏れなく注がれます。

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グッとアイスピックで蓋を貫いた後は、
活性した空気が抜けない様に、
かつ瓶内に圧が掛かる様に充填。
そして!

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頃合を見て、手を離せば白き噴水が立ち上ります!

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初めて見る方も多かった様子。
歓声で迎えられました。
もちろん、残った「特別純米・本生にごり」は、
みんなで美味しく頂きました!


【 桃とミントと大吟醸のゼリー 】

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デザートは大吟醸の香を確かに感じるゼリーで。

【 酒ぬのや本金・酒ショコラ 】

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更に「本金」の2大スイーツの片翼、
「酒ショコラ」も登場しました。
久し振りに食べたけれど、やっぱり美味しい!
そう言えば、
もう片翼、本金の酒粕サブレは、
以前、家飲み会の時に持参し、すごく喜ばれた事があります。
共に塩を上手に取り込んだ美味しいスイーツです。


…と、そんな訳で、
よく飲み、よく食べ楽しんだ時間はあっと言う間。

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店頭のマルシェにて、
アトリエ・ノマドのお野菜を分けて頂き、
僕とYkさんは会場を後にします。
また秋に再びイベントを開く考えもあるとのこと。
楽しい日曜日の昼を過ごしました。

「SAKEDAYS」の皆様、
「時しらず」の皆様、
「アトリエ・ノマド」さん、

本当に、

ご馳走様でした!!楽しかったです!

【 鶏鍋・炭火料理 時しらず 】
( http://www.torinabe.net/index.htm )

【 アトリエ・ノマド 】
( http://www.sas.janis.or.jp/~atelier_nomade/ )

【 SAKE DAYS 】
( http://www.sawanohana.com/sakedays.html )

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【 “岩清水”井賀屋酒造場 】
( http://www.iwasimizu.com/ )

【 “澤の花”伴野酒造 】
( http://www.sawanohana.com/ )
→ 信州佐久“澤の花”の『HANA咲く KURA日記』。
( http://ameblo.jp/sawanohana-tomono/ )

【 “本金”酒ぬのや本金酒造 】
( http://www.honkin.net/ )
→ 日本一小さいかも知れない?日本酒蔵酒ぬのや本金酒造九代目日記
( http://ameblo.jp/honkin-380otome/ )

【 “十五代九郎右衛門”湯川酒造店 】
( http://www.sake-kisoji.com/ )
→ 蔵人尚子の奮闘記
( http://kisoji.dtiblog.com/ )

あと、山屋酒店さんも!
松本の日本酒のイベントを支えていると思います。
今回も素敵な日本酒の会、支えた立役者であったと感じます。





その後。

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僕とYkさんは、松本城の太鼓祭をなんとなく見、
歩き回った所で、
「麺肴ひづき」でご飯を食べて帰ろう…と言う話になります。
二次会も考えたのだけれど、
もう日本酒の美味しさは十分に味わっている訳で。
美味しいお酒を美味しいと思うだけ満足して頂き、
翌日への活力とする程度の酒量で、お付き合いしたいもの。

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〆のつけ麺。
Ykさんは「醤油つけ麺」の海苔増し、
僕は「担々つけ麺」のメンマ増し。
最も食べている組み合わせかも知れません。
僕らの中で「ひづき」を語りたい時に筆頭に上がるメニュウ。
美味しく頂きました!





更に後日談。

アトリエ・ノマドで購入したトマト。

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あくる日、月曜日の晩ご飯。

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アトリエ・ノマドのズッキーニとトマトを使った、
ゴーヤチャンプルー。
鰹節と昆布をたっぷり使って作りました。
その前後、お弁当だったりお味噌汁にも、
ズッキーニを使ったのだけれど、
とかくズッキーニに感じる美味しさ、
あの甘味が、殊更美味しく感じました。
トマトも最初のひと口、
Ykさんの「美味しい!」で全てが報われると言うか、
美味しいトマトを買う事が出来て、
美味しいままに味わう事が出来て、
それだけで嬉しい。

自然と土と人の手に感謝。

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