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2009年3月18日 (水)

両手に花、かたわらに日本酒(2009年3月7日・厨十兵衛)


Ykさん、自分、弟…と言う飲みの場は初めて。

美味しく、楽しく!


土曜日、
21時過ぎまで仕事がある事が基本だからこそ、
山梨県から故郷松本に戻って来た弟とは、
なかなか飲みには出られない。
いつものYkさんとの土曜日飲み、
東京で入社式に先輩として参加した弟は、
そのまま直帰できるらしく、
20時過ぎの電車で帰って来た足で、
緑町「厨十兵衛」に辿り着きました。
奇しくも同刻に揃い、カウンターで日本酒と料理を楽しむ。

僕はいつもの様にメモを取る事もなく、
花咲く話の流れに身を任せていました。

こうして日記として書こうとしている今、
なかなか思い出せない。
同じ3月の出来事であるのに思い出せないのは、
きっと他の何かに集中していたからだと思う。

楽しむ事に集中し、
日本酒が美味しいと言い、
料理が美味しいと喜び、笑う。

そんな時間だからに違いないんだと思う。

【 島根・王禄・超辛純米無濾過中取り 】

Cimg4937

僕はキリッとしたお酒が飲みたくて、
「王禄」からお願いする事にします。
Ykさんは生ビールを。

【 北海タコときゅうりの胡麻油和え 】

Cimg4939

今回もコレを頼んで、
少し遅れて来る弟を待ちました。
美味しいからこそ、何度も頼みたくなります。

【 広島・天寶一・特別純米“八反錦”無濾過生 】

Cimg4940

到着したスーツ姿の弟は、
少し疲れた顔をしていましたが、
日本酒メニュウをじっくりと眺め、
第一印象で「天寶一」を。
スッキリハッキリした前半、
柔らかさもある後半…と言う感じ。
弟が好きな傾向ではないのかも…と僕は思ったけれど、
「そんなことはない」と言う。
好みはこうして色々と違うから面白いですネ。
色んなお酒が待っていてくれるような。

【 とりわさ 】

Cimg4941

「厨十兵衛」には何度となく来ているけれど、
Idさんが造る「とりわさ」を実は食べたことがない…と言うYkさん。
そう言えば、
僕と一緒にいる時には、
お刺身やタコとキュウリを初手に頼んでしまうからか、
同時間に頼みたくなる「とりわさ」は頼んだ事がありません。
逆に、以前に「焼き粟麩」を僕が頼んだ事が無かった事に似ているのかも。
僕自身も久し振りになる「とりわさ」…
醤油の甘さが山葵や鶏肉の美味しさと共にしっかりと感じられ、
しょっぱさもあるけれど甘く、それはとても美味しい。
日本酒と合わせると、
「王禄」や「天寶一」で感じ方が違って、
3度美味しい感じ。

【 山形・九郎左衛門雅山流・純米大吟醸“翠月” 】
【 広島・龍勢・純米吟醸生原酒“初しぼり” 】

Cimg4942

生ビールを飲み干したYkさんも、
日本酒メニュウを眺め始めました。
比較的、Idさんと好みが似るYkさん。
メニュウの中から「雅山流」と言う
見慣れない漢字の並びに興味を持ちます。
まだ未開封だと言うボトル…
けれど、「雅山流」は僕の経験則から言えば、
僕も美味しいと思ったし、
そして、Idさんも美味しいと言う類の日本酒。
そんな話をしていると、
Ykさんの興味も膨らんだみたいで、注文を。
僕は久し振りに「龍勢」を飲みたくなってお願いします。
弟が頼んだ「天寶一」と同じ広島県。
触発されたのかも知れませんネ。

「雅山流」、やはりYkさんが気に入るタイプのお酒。
中でも綺麗な雰囲気があり、ふわっと優しく、
白いカーテンを想像させる酒質は、
酒造好適米「出羽燦々」らしい感覚。
比べて「龍勢」は生原酒と言う事もあり、
僕の好みに近い雰囲気でありながら、
メリハリを強調するタイプではないのだけれど、
シャンとしていました。
より一層「天寶一」のスマートさが冴える様にも思います。
逆に「天寶一」まで行くと、
自分の好みとしては、やや物足りないかも。
「龍勢」は手に馴染む感覚もありました。

飲み比べると、
大きな大きなカテゴリ「日本酒」であっても、
味わいに…、
合う酒肴に、差があるのだと感じられますネ。

【 生シラウオのしょうが正油がけ 】

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メニュウを見て、
満場一致に「食べてみたい!」と決まったメニュウ。
お皿の上に乗るシラウオの美しさ。

シラウオも美味しいのだけれど、
美味しく食べさせてくれる生姜醤油の味付けも気に入りました。
醤油がとがったり、丸すぎたりせずに…
調律を取っているのは生姜なのだろうと感じます。
生姜を使うことで、殊更とがったり刺激的になる事もなく、
マイルドだけれど、
キリッとして役目は果たしている自信を覗かせていて美味しい。

醤油もシラウオも生姜も酒に合う。

【 静岡・君盃・特別純米あらばしり 】
【 鳥取・鷹勇・純米無濾過しぼりたて生 】
【 高知・土佐しらぎく・特別純米“八反錦”斬辛 】

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ちょうど飲みの時間軸が重なったので、
3種類、それぞれを注文。
Ykさんが生まれ育った静岡の酒「君盃」…
去年から「厨十兵衛」で見かける機会が増しています。
僕は第58回多摩独酌会「鳥取」の記憶新しい「鷹勇」を。
弟も西の酒中心の注文でまとめていたのでしょうか、
広島から瀬戸内海を越え四国太平洋側、
高知県の「土佐しらぎく」を選びました。

「君盃」は1月に飲んだ時とは少し状態に変化がありました。
お酒は生きものですから、
その時その時で、同じボトルでも変化があります。
香が落ち着き、味が滑らかに感じられる様な。
「鷹勇」は香にクセがありました。
即座に「カニミソだ!」と言うと、
両脇から「え?」と疑問の声。
どこかプラスチック的なタイプの香と弟、
カニミソ…ではないけれど、何と無く雰囲気は伝わると言うYkさん。
どこか僕にはそうしたイメージが湧いたお酒でした。
それは「美味しくない」のではなく、特徴がある…と言うこと。
それぞれの感じ方が違うからこそ、
お酒も…きっと出会う人の数と同じか、
それ以上に味わいや香味に違いがあります。
「土佐しらぎく」は香高いイメージの蔵元だけれど、
キリッとした面のお酒でしたネ。

【 焼きベーコン 】

Cimg4949

夕ご飯を食べていなかった弟には、
しっかり食べて行って欲しいところ。
まずは「焼きベーコン」から…
身の厚いベーコンを……
……オーブン?の様な器具で焼き上げます。
そう言えば、ずっと見て来ているけれど、
「アレ」は何と言う調理器具でしょうか。
本棚の裏にある銀色の焼く機械…
今度行ったら聞いてみようっと。
…ともあれ、油で焼き上げないから、
脂の旨さもさることながら、
香ばしさ、肉をかじる醍醐味に溢れています。
フライパンの上では、
おそらくは自分から染み出る油も含めて、
こうパリッとは仕上がらないハズ。

【 マナガツオの柚庵焼き 】

Cimg4952

こちらは和のメニュウ。
身の繊維1本1本に味が染み込んでいて旨い。
お酒にも合いますが、
僕はご飯が欲しくなりました。
これで食べる白飯は、とても美味しそうデス。
やや甘く、柚子の香には勢いがあり、
酒精の香に近い匂いも、どこかから感じられました。

【 串カツのごまダレソース 】

Cimg4953

「 Idさんが造るごまダレソースを食べてみたい 」

…と言う弟。
自分よりももっと料理に興味がある性分。
これまでも楽しませてくれたIdさんが、
「カツ」と言う油モノに対して、
どの様なごまダレのソースを合わせて来るのか…
…そう思って頼んでみたと言います。

ひとくち頬張り「おおー、うめぇ~!」…と言う弟。
肉厚で豚の味もしっかりしているもの。
Idさんのごまダレソースは、
甘味もありますが香ばしく、そして酸味も感じます。
バランス良く調合してあり、
何よりもカツが重く感じません。
食べやすさもあるからなのか、串に刺さる1本…
あっと言う間デス。
これは柚庵焼きとは異なり…
ご飯と一緒に食べたいのではなくて、
お酒と一緒に楽しみたい感覚を持ちました。
Idさんの名言の中に、
「 ご飯に合うものが酒に合わない訳がない! 」
…と言うものがありますが、
これこの通りで、
ご飯と日本酒は同じ“米”の食べもの…
どちらも常に意識できますよネ。
それをご飯向き、日本酒向き、それとも両方?
…選んでみたり合わせてみたり楽しむのは、
それぞれの嗜好の数だけありそうな気がします。
その可能性に気付くと、より楽しい。

【 愛媛・石鎚・純米吟醸槽搾り“山田錦×松山三井” 】

Cimg4955

「もう少しだけ飲みたい」…と言う気持ちからお願いした「石鎚」…
「dancyu」の日本酒特集回に、
大きく掲載された、
「貴」「大那」「石鎚」「山形正宗」の中で、
弟が飲んだことがないものが、この「石鎚」でした。
なかなか飲みに出られないのならば、
ここで飲んでおくのも良いか…とお願いし、
Ykさんと僕と3人でちょっとずつ飲み干しました。
綺麗な酒質。
時間軸として飲みの前半に登場すると心地良い様なイメージでした。

【 塩辛パスタ 】

Cimg4956

今宵の締め括りとして。

弟、Idさんの一挙手一投足…見ていた様子。
届けられて一言、食べて一言、
「和えるのかぁ~!」と
「和えてこの美味しさ!」と感心しきり。
自宅でパスタ料理も造る弟は、
塩辛の旨味が融け出した…
よく想像しがちな生臭さなど全くない、
そして、ネギやマヨネーズが
効果的に使われている一皿に喜んでいました。

僕とYkさんはいつもの楽しい晩。
弟には久し振りに味わう、
ちょっと特別な晩となったでしょうか。

弟は明日も仕事があるため、ここまで。
僕とYkさんは、駅前に歩いて行きます。
それは次回。

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コメント

お久しぶりです。
石鎚は渋くなかったですか?
松山三井の渋みか発酵不良の渋みかわからないことがあるような気がします。
訪問したことが有る蔵なので密かに応援しているのですが...。

投稿: bleu et rouge | 2009年3月19日 (木) 20時05分

そうですか、3人で仲良く十兵衛。いいですね。ウチは最近十兵衛はご無沙汰なので、読んでいてヨダレが出てきそうな話でした。

 このなかでは「雅山流」がやはり気になりますね。今度行った時にはまだあるでしょうか?

投稿: ゴマ@日の出工房 | 2009年3月19日 (木) 23時23分

ご無沙汰しております~。
「石鎚」、渋い事はなかったですネ。
苦味も強くある…と言う訳でもありませんでしたヨ。
以前、自分とは好み真逆にある人が、
この「石鎚」の大ファンで、
「なるほど」…と思ったことがあります。
比較的、味わいのあるお酒を好む傾向にあるので、
逆にキレイでスッキリしたタイプを、
浅く、浅いゆえにザラつきや渋味を拾うことが多いのかなぁ…と。
「石鎚」、良い酒だと思います~!

投稿: SOJA | 2009年3月20日 (金) 09時47分

涎が落ちる前に、是非機会があれば!
この3連休は身動き取れない感じでしょうか…。

「雅山流」、
いくつか種類があるのですが、
(更には「裏・雅山流」と言うのもあります)
Idさん曰く、
「シリーズでこの“翠月”がいちばん好きかも知れないなぁ」とのこと。
自分も良い印象があります。
運が良ければあるやも…どうでしょう。
巡り合わせ次第だと思います~!

投稿: SOJA | 2009年3月20日 (金) 09時51分

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