« ビールは微笑む!(2009年2月7日・BeerGarageGanesha) | トップページ | 空のうつわに見える未来。(2009年2月11日・憩の森) »

2009年2月11日 (水)

花陽浴、長野に来たる(2008年8月9日・厨十兵衛)


酒に出会うも縁、

巡る縁が繋ぐものも、また縁。


夕立上がりの涼しくも、
どこか風には温度が宿り、
夏場特有の空気を醸し出していた夜。
「ガネーシャ」から向かったのは、
緑町の「厨十兵衛」でした。
前々回の「ガネーシャ」日記からの続きです。

先ずお願いした日本酒はこちらから。

【 一白水成・王禄 】

Cimg3421

秋田・一白水成・純米吟醸中取り“美郷錦”、
19BYは大飛躍の年だったのではないでしょうか。
今年もすっごく期待できる秋田の銘醸。
特に気に入ったのは、
この桃色のラベルでした。
自分も気に入りましたし、
好みが違うYkさんも「美味しい!」と喜んでいたボトル。
酸味があるのに、思い浮かべるのは水の世界。
すっごくスッキリ飲ませてくれるし、
締める所はキチッと締めて来て、
キレがまとまっている感じ。
バランスが良く、熟れ具合も適度。
“大好物”の酒の体ではないのだけれど、
ものすごく良いお酒である事が分かる味わいでした。

島根・王禄・純米吟醸「渓」“夏の渓流”、
Ykさんがお願いしたのはこちら。
7月後半に飲んだ時に、
とても印象が良かったのでオススメしました。
「王禄」、やはり素敵です。
後半はお互いのグラスを交換して楽しんだりもしました。

【 いちじくのごまクリームがけ 】

メニュウを見ていて、
とても気になったもの…どんな料理か想像できません。
いや、シンプルなメニュウ名。
想像できない訳ではないのだけれど、
それがどんな美味なのか、未体験の域。
ワクワクして登場を待ちました。

Cimg3425

生のイチジク、初めて食べました。
まずは“生(き)”の風合に驚きます。
てっきり干し果実のイチジクが出て来るとばかり思っていました。
感覚としては、
「イチジクに生があるんだ…」と言う思いに近いデス。
Barなどで出会うもの、
洋菓子などで出会うもの、
焼かれる、干されるなどして、
生の状態に出会った事がなかったがゆえに。

酸味は強くないのに、
瑞々しさとスッキリ感、爽やかさ、
くどい甘みではなく糖度重視ではなくアッサリとした風合。
そしてゴマの香、ゴマとクリームの油分による、
包み込む様なソフトな感覚は、実に美味しい。
どこか「クリームチーズの白和え」で感じた香も。
そして、シナモンの様な香も拾います。
Ykさんに聞いてみると、
「それはきっとイチジクの香だよ」とのこと。
なるほど。
いろんな香を楽しんでいた事を思い出します。

【 ホタテの生ハム包みフライ 】

Cimg3427

「厨十兵衛」、
夏からの必殺メニュウとして記憶に留まる、
“ホタテ生ハム”――…
大好物ですね。思い出すだけでまた食べたい。
今の時期はカキフライが登場していて、
これは旬の食材、そのままで頂く喜び。

ホタテ生ハムになると、
ひと工夫されて、塩みの美味しさ、
ホタテの甘さが引き出され、
思う存分楽しむ幸福の粒揃い。

【 亀泉・くどき上手 】

Cimg3430

高知・亀泉・純米吟醸生、
上立ち香に桃の様子。
これも出来が良い!…と感じました。
夏場の生酒、
時に甘い方向に進み過ぎ、
ダレた気配を感じさせるものもありますが、
バランス良く、綺麗でスッとしている。
寸時、繊細な女性を想像するけれど、
その実、弱々しさなどなく、光ある美しさ。
久し振りに飲んだ「亀泉」、
その折り紙付きの美味しさを感じました。
芯も優しく、心地好い。

山形・くどき上手・純米大吟醸“愛山”生詰、
Ykさんが選んだくどき上手、
このボトル、最後の1杯だったようです。
自分の手の中にある「亀泉」、
その美味しさになかなか追い付くお酒はないかも…
そう思っていたけれど、
この「くどき上手」もすごく美味しかった!
良い酒に囲まれている事を実感。

【 焼きよもぎ麩 】

Cimg3433

“不思議な”…と言う表現で正しいのか分からないけれど、
くにゅくにゅとした特有の食感、
それを楽しむ事も気持ちが良いメニュウ。
これまで目にするものの頼んだ事がありませんでした。
Ykさん曰く「美味しいよ~」とのことで、注文に至ります。

なんだか懐かしい味わい。
おそらくは色からも想像したのは、
「やしょうま」…どんど焼き、三九郎などで食べる、
繭玉型のそれ。
甘じょっぱく食べるのは、きっと長野県らしく、
大好きな味わい。
素朴とか、そう言った事よりもソウルフード的なイメージ。
美味しい。

【 銀鱈焼き 】

Cimg3434

塩味、美味しいですね。
銀鱈が美味しいからこそ塩が美味しく、
酒が美味しく。
ミョウガや大根おろし、酢橘の爽やかな香は、
旨味ある塩味にメリハリを与えてくれる様です。

【 花陽浴・作 】

埼玉・花陽浴・純米吟醸・純米吟醸無濾過生原酒、
三重・作・純米吟醸“雅乃智”、

Cimg3436

「花陽浴(はなあび)」、
上立ち香はアルコール的な立ち香と、
酢酸イソアミル系の雰囲気とが混在した様子。
やや甘い香にわっと湧く様なお酒の匂い。
口にすると、メロンソーダと形容する場合がある、
イキの良い元気な風合が美味しい。
含み香が高く、
甘さとほどけがどこかお菓子の様な雰囲気。
やや残る苦味は酒の体をシャンとさせている様にも思います。
開封後の変化で苦味は抜け、トロミにも通じるような。
「作」は相変わらずの万能型。
それは淡麗で特長がないの意にあらず。
定評のあるバランスの良さ、ですね。


「厨十兵衛」の常連さんに、
花陽浴の蔵元さんとお友達の方がいらして、
「長野でも花陽浴が飲める店がある」と話していたらしく。
松本で埼玉の酒が飲める…
実はなかなか無いことなのですネ。
「1度、そのお店に行ってみよう!」と思われた蔵元さん。
実際に訪ねていらした夜でした。
Idさんから「近いうちに来るよ~」とは聞いていましたが、
よもや
もともとYkさんと一緒に遊びに行こうと思っていた日だとは知らず。
平日かと思っていました。
タイミング良くお会いでき、一緒に写真を撮らせてもらいました。
「厨十兵衛」に貼ってあります。

良い店には好い人が集まり、縁になる。

それを実感できるあの日の日本酒。

|

« ビールは微笑む!(2009年2月7日・BeerGarageGanesha) | トップページ | 空のうつわに見える未来。(2009年2月11日・憩の森) »

日本酒」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/512041/44023446

この記事へのトラックバック一覧です: 花陽浴、長野に来たる(2008年8月9日・厨十兵衛):

» [酒肴酌髱]
この酒知らないの? そう言って桂馬社長が注いでくれた酒 すっきりとした酸味が襟を正してくれそうなキレを 作っています。 珍しく透明な瓶。 酒は紫外線を嫌うので、一般に濃い色の瓶を使っているのが 多いのですが、水のように透き通った酒に透明な瓶 「渓」 たに と読むようですが、けい と読みたくなります。 ラベルには大きく丸をつけているので 丸渓・・まるけい って 読んだらダメ?w 舌も心も、爽やかにしてくれた酒でした。 銘柄    王禄(おうろく) 純米吟醸 渓(たに) ... [続きを読む]

受信: 2009年2月11日 (水) 11時49分

« ビールは微笑む!(2009年2月7日・BeerGarageGanesha) | トップページ | 空のうつわに見える未来。(2009年2月11日・憩の森) »