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2008年6月29日 - 2008年7月5日

2008年7月 5日 (土)

初めてラフロイグを飲んだ日を思い出す(2008年5月10日・Side Car)


あの日を思い出すと、
そうだな、
例えば「まさか自分が飲むとは思わなかった」――…

…――だし、
記憶を描いた写真のタイトルは「驚き」…だし。
随分と滑稽な表情をしているだろう自分を想像する。

あぁ、初めてラフロイグを飲んだ日を思い出す。

久し振りにラフロイグを飲んだ5月の夜。


緑町「厨十兵衛」から流れて中町「SideCar」へ。

ドアを開けると静かな夜が訪れていました。

【 Side Car 】

【 白州 / Japanese Whisky aged 12 Years 】

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前回の「山崎」が美味しかった事から、
同サントリー社のもうひとつの蒸留所のモルトをお願いしました。

トップノート、
高いリンゴの香+樽の老いた香。
美しい香に甘さ、艶やかさが混ざる。
これはこれでモルトっぽいけれど、
どこかイメージはアルコールっぽい…とも思う。

飲んでみると、
殊更リンゴの含み香。シトラス的な雰囲気。
かと言って、
この後で知る「グレンリベット」みたいな、
乾いた白いリンゴを思い浮かべる訳ではない。
余韻はかすかにピーティで、しっとり香る。
どこか「山崎」のイメージを持ちつつ飲んだ、
初めての「白州」、こんなにも違う…
表情に差があるものだと知ると、それはなんて嬉しいのだろう。
ラスト、
喉を通したその後に、香が戻って来る。
「山崎」、「白州」…どちらも素敵なモルトですネ。

【 LAPHROAIG / Official aged 10 Years 】

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「ラフロイグ」…と言う蒸留所のモルトであれば、
駅前の「BARON」で、
関西の酒販店「ブルータス」限定の
赤いラベルの「ラフロイグ」を飲んだりもしたけれど、
この白いラベル、
最も「ラフロイグ」として流通しているラベルは、
思い起こせば、去年、
モルトを飲むきっかけとなった流れの中で飲んでいて、
こうした個性のお酒を飲むことが出来る、
その喜びの扉が開いた思い出のボトルと、
僕は言いたい。

トップノート、
薬品系の香を感じる。
「強いピートのイメージ」を持っていたけれど、
そんなに強烈だとは思わなかった。
むしろ、どこか心地良い。
それが何より疑問。
初めて飲んだ時には、あんなにビックリしたじゃないか。

先んじて飲んだ1回は、だいたい1年前とちょっと。
今飲んでこそ思う、
こんなにも爽やかで、こう言うモルトだったんだ!…と。
残っていたイメージと違う、
その味わいに、また再び驚く。
ピーティと評される「アードベック」とも違う。
スモーキィ、煙たいと言われる「アイリーク」とも違う。
洋ナシとアルコール的な香を思う。

飲んでみて。
「わ、美味しい!」と唸った。
そうだ、前に飲んだ時にはその香にだけ注目して、
「飲めるか、飲めないか」でだけ判断していた気がする。
美味しい。こんなにも美味しかったんだ。
モルティな感じ、パインの香味。
味にピートが…香じゃなくて味に乗って来ていて良い。
刺激と香にだけしか特色を見出せていなかった当時を思うと、
この1年で色々と飲んで来たんだなぁ…と懐かしい。

ふと思うと、
「白州」に近い感触もあります。
どこか似ている。
ハニーの雰囲気もあるし、
飲み進めて、その時にこそピートの全勢を感じる所なんかも。

【 Glenfiddich / Official aged 12 Years 】

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シェリーの淡い雰囲気。
洋酒っぽいイメージ。

「Bar regalo」で、
KiK Bar16年、オフィシャル18年の経験がある中で、
この12年、イメージ上で重なる、
粉っぽい雰囲気、灰霞のイメージ像。
そして想像通り、甘さが立つ。
奥に洋ナシの雰囲気。
香の高さは白州、味はラフロイグに近い感じ。
そう思うと、バランス良く作ってあるのだなぁ。
コーヒーみたいな苦味と渋みが残る。
飲み味、シトラスの雰囲気も。
なんて言うか、良い意味で癖がない。
癖がないというわりに、
コメントには様々な色を思っている様なので、
程好い複雑さが味わいの幅になっているのだろう、と思う。


“頑張って”飲もうとした訳ではないけれど、
気づけば、ポイントを3ポイント分ゲット。
オフィシャルであり、スタンダードとも言えるモルト、
こう言う機会でなければ、
ホント頼まない性質の自分だからこそ、
またしても、この出会いが嬉しくて仕方が無かった。

マスターバーテンダーさんから、
この「モルトラリー」のスタンプは、
1枚のカードで別のお店でも良いのだと聞く。
なるほど、
例えば「8オンス」など……
まだ行った事がないお店だし、
これを機会に行ってみるのも良いかも知れない。

楽しさと更なる期待を、
未来のバーカウンターに置いて、この日はここまで。

楽しい夜なのでした。

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2008年7月 3日 (木)

お酒のイメージを美味しさが塗り替えてくれると良いなぁ(2008年5月10日・例の店、厨十兵衛)


このお酒にはこのイメージ。

…と、

ある訳だけれど、

いつもいつだってその通りになるとは限らない。

違うからこそ楽しめる、

その一瞬一瞬が出会いであるんだなぁ、そう思えるある日の晩。

「 一番美味しいと思う、好みの酒を探そう 」

そう思って挑戦した利き当てを、

見事に全て外した、そう、ある日の晩。


例によって例の如く「例の店」へ。
カウンターの奥に、
このお店に通うきっかけを作って下さった、
Y岸さん夫妻を見掛ける。
「洋酒店 醇」でY岸さんをお見かけしたり、
この「例の店」で奥様を時たまお見かけしたり、
やはり同じ街に住む、
こうした巡り合わせがあると言う事は、
何だか嬉しい。

【 例の店 】

【 相模灘・篠峯・佐久乃花 】

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神奈川・相模灘・純米吟醸生“美山錦”、
奈良・篠峯・純米
長野・佐久乃花・辛口吟醸生…をお願いする。

「 当ててみるかい? 」

…と大将が言う。
ハーフサイズでお願いしたそれぞれの酒、
ブラインド(目隠し)で当ててみよう!…と言うのだ。
先に5種類ならば5種類の酒を試飲し、
その後、シャッフルして当てると言う
「マッチング」方式も苦手だけれど―――…
いや、何より利き当ては元来、物凄く苦手で、
ことごとく外すことに定評があると自分では思っている。

しかし、ラインナップに、
厨十兵衛でも飲んだし、
多摩独酌会でも飲んでいる、
大好きな「相模灘」の純米吟醸生…がある。
「 これだったら当てられそうかな 」
…ともすれば残る2種類、
流石に長野の「佐久乃花」と、
奈良の「篠峯」は差がハッキリあるだろうし、
“珍しく”当てられるのではないか…と考えた。

“いちばん、美味しいと思うものが相模灘だ!”…と考えながら試す。

結果、やっぱり全て外した。

この外す確率、我ながら逆に「スゴイ!」とさえ思う。

「 SOJAくんでも外すことがあるんだねぇ 」

…と言う。

「 苦手なんです、すごく 」

へらっと笑って返す。
数年前、
最初に試した時には、
物凄く悔しくて、二度とこうした事をするもんか!…と思っていたが、
最近はあまりに見事に外すので、気にならなくなって来た。
当たらないものは当たらないし、
当たったらそれはそれで嬉しいし、
何よりお酒は美味しく楽しく飲みたいものだし。
真剣な競技会ならいざ知らず、
楽しみに来たこの「例の店」で、
気負い過ぎて楽しめなくなってしまっては、
飲みに出る意味も無い。
楽しまなくちゃね。

さて、
「いちばん美味しいと思うものが相模灘だ!」と思って飲んだ訳だが、
どれと間違えたのだろう。

聞くと、
「佐久乃花・辛口吟醸」をいちばん美味しいと思ったらしい。
ビックリした。
毎年、出来が良いと思ってはいるが、
今年は特に美味しく、
香と味わいのバランスが実に美しく、快い。
大将自身が気に入っているボトルで、
通年、見かけることが出来るからこそ、
秋口の熟れたイメージが残っていたけれど、
全て塗り替えるこの新しい酒の感覚。

逆に、「佐久乃花」に対して思っているのは、
「しっかりとした酒質」であるから、
中でも酒の体が出来上がっていて、
厚味のあるものを選ぼうと思った。
それが奈良の「篠峯」だった。
なるほど、
「篠峯」もしっかりしたイメージがあるし、
米味の活きたタイプなので、
どこかイメージの延長線上にいるやも知れない。
そして、
実は消去法で残ったものをあてがった、
それが「相模灘」だった。
やや開封後、時間が経って、
甘さが想像以上に出ていたみたいだ。
その甘みを味の強さと思って、
「篠峯かなぁ」と思ったものだったが、
いやはや、全て見事に外してみせた訳である。

【 刺身三点盛 】

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外してしまったその後は、気にせず楽しく酒を飲む。
お刺身と一緒に。

次なるお酒を求めて、次のお店へ。

【 厨十兵衛 】

そのまま流れて、「厨十兵衛」へ。

Ykさん、Kmさんに会う。

Ykさんは4月の厨十兵衛「春の宴」でお会いしているのだが、
Kmさんは初めてお見かけする方。
聞くと、
pub「摩幌美」モルトの会のメンバーであるらしい。

おぼろげな酔いの夜の中で、
「摩幌美・モルトの会」のメンバーならば、
「またそのうちお会いすることもあるのだろう」と思ったけれど、
実際、
今月20日、21日に予定されている、
モルトの会“沼津旅行”にエントリーされている様子。
その予感が実現している…って事ですね。

Ykさんはストレートだった髪型に、
ソバージュ風のボリューム感を持たせた髪型に。
パッと見て印象が変わっていたので、

「 似合ってますね 」

…なんて、声を掛けました。
いつも明るく飲んでらっしゃるYkさん。
より春から夏に掛けての朗らかな雰囲気、
醸し出していたかと思います。

そんなおふたりの隣で飲み始める、先ず一杯。

【 島根・開春竜馬・生もと純米生 】

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味あり、
酸あり、
しっかり甘く強く。

会話を楽しみながら、美味しく頂きます。
そうしている内に「92の扉」のkuniさんも合流、
賑やかな夜になって来ました。

今年、何種類か「開春」を頂いていますが、
特に気に入りました。この黒ラベル。
好みのバランス、
温度の変化にも強く、
冷えていても美味しいし、
やや温まってきても別の良さが顔を出して素敵。

【 信州サーモンの酒盗和え 】

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酒肴にお願いしたのは、こちら。

「こう言うやり方もあったか!」と言う感じ。
白身系の組み合わせが多かった
「酒盗和え」シリーズの中で、信州サーモンとは言え赤身!
やはりその分の調整として、
ネギがたっぷり混ざっていて、
香味と味わいは実に豊か。

ネギも信州サーモンも、
そして酒盗の塩気全て「開春」に合います。
信州サーモンは、
醤油や塩に対する反応がすこぶる良い様に思います。

まだまだ美味しい組み合わせが見つかるかも!
長野の新しい食材、期待の星ですネ。

【 福島・飛露喜・吟醸 】

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この日は、
「何か、Idさんオススメ酒を…」と言って、
もう1杯お願いしました。

入荷したての「飛露喜」が出て来ました。
特に避けている訳ではないのだけれど、
不思議と自分からは頼んだりしない「飛露喜」…
もっと知らない銘柄、
「厨十兵衛」で美味しさを知った銘柄を優先してしまい、
いつもメニュウに載っているものは、
なかなか選ぶまでには行かないんですよネ。
なので、この機会に。

実にキレイで上手な酒質。
やや苦味も感じますが、それが支える酒の全体。
バランスあります。
スッキリ美味しい。
「スッキリ美味しく飲んで欲しい!」
そんな蔵元の声が聞こえるかの様でした。

これまでに数杯、飲んで来た中で、
より思い方向のお酒に進むのも良いかも知れませんが、
ここでテンポアップ、爽やかな気持ちで締め括ることが出来ます!

さてさて、
されどこの晩、次なる目的地がありました。

先日、景品が届いたサントリー社企画「モルトラリー」、
まだこの頃はスタンプ集めに奔走していました。
よって、「Side Car」を目指します。

お酒に関わる全てが美味しさで塗り替えられると良いな、
そうすれば、
もっとお酒が好きになれる!
僕自身も、僕以外の誰かも!

お酒は日々変化して行きます。
その成長を楽しみながら、夜を楽しんで行きたい…
「Side Car」へ向かう夜空の下、
心地良い気分の中で、
その日の楽しい道程を思い出し、
またこれからの席にもワクワクして歩いて行ったのでした。

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2008年6月30日 (月)

夏野菜が始まっていた(2008年6月29日・家酒)


【 料理酒 】

1):料理をする時に用いる酒類。
  日本酒、ワイン、リキュールだって何でも可だと思う。
2):料理をしながら飲むお酒。
  心のエンジンに注ぐガソリン。

昨晩、専ら後者を選択。


土曜日、しっかり楽しんだ翌朝、そして日曜日。

いつもは6時30分前に目を覚ますのに、
うっかり気付くと9時ちょっと前。
やや深酒気味の朝、そのままダラダラと昼を過ごす。
「憩の森」に行こうか…コーヒー、飲みたいな…
…なんて思いながら、
静かな部屋を見渡すと、段ボール箱が1つ、届いていた。

母に聞くと、
「寝ていて気付かなかったんだよ」と教えられる。
宅配便の中身は、
先日、帰らぬ基板となったグラフィックボードの付け替え品。
値段と性能とを何となく眺めた末に、
ディスプレイはBenQ社の「G2200W」と言う液晶ディスプレイ、
ビデオボードはエルザ社の「GLADIAC-786GT_512MB」を選んだ。
合わせて36000円だったので、
僕としてはお買い得だったと思っているし、
午後の更に静かな日曜日が続く時間の中で、
せっせと換装、セットアップした結果は、満足を得るものだった。
ずっとCRTディスプレイばかり使ってきたけれど、
22型の液晶、良いです。
思いの外、良くて上機嫌。

そんな頃、居間が騒々しくなる。
両親が家ご飯の準備を始めていた。

小皿にグリーンピースが入っている。

「 これ、うちの? 」

「 そう、畑で採れたやつ 」

まだ茹で上げられたばかりのグリーンピース。
大粒で豆の甘さに溢れている。
ぷちんとはぜる皮と、中の小粒ながらにほくほくした実は、
素直に美味しいと思える。

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買ってあった「モアネット・ブラウン」と共に飲み始める。
やや苦味の利いた…けれど、後味に残る、
濃い甘さとの調和、気持ちが良い。

先日の名古屋行でお土産としてMASAさんに頂いた、
愛知県額田町の「孝の司」の「酌」と言う日本酒も飲み始める。

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一緒に作ったお手軽料理、
名づけて「ズッキーニ・チャンプルー」も
畑から採れたもの。
父が言うには、今年はとても良い出来だそうだ。

「孝の司“酌”」…飲めば飲むほど不思議なお酒…だと思う。
「柔軟」…味に対して舌に対して、迎え入れる食材に応える。
初めて飲んだ時に、やや辛味を感じた。
刺激があり、酒自身がしっかりしている事、
長野でも見受けられる土地独特のクセも感じ、
喉を抜けるまでは甘みも感じられ、
抜けてから先、甘みがほどけて行くと辛味が出て来る。
連続して試飲する場合、
そのクセを理由にして、あまり良い点数ではないだろう……
そんな気がした。
それで良いんだと思う。
名の通り、まさに「酌」の世界。
こうして料理と共に和んで飲む、その旨さに見合う。
間口の広さも素晴らしく、
グリーンピースは茹で上げて、
塩を軽く振っただけ、胡椒を気持ち落としただけ。
それに比べて、
ズッキーニ・チャンプルーは、
ネギとにんにくを焦がした油や、
塩、醤油もひと回し、味付けもそれなりに付けた。
卵を入れるから、
あまり薄くは出来ないし、
ダシスープも加えるので、全体に味は強い。
グリーンピースの甘さを隠すことなく、
ズッキーニの旨さの中でも甘さを忘れず、
喉を通った熱を冷ますと同時に、
じんわりと酒の旨味を置いていく、柔軟さ。
実に美味しい。

今回、
この6月の東京、名古屋を経て、
初めて「孝の司」と言う酒に向き合った。
最初は「たかのつかさ」と読んでいた。
「こうのつかさ」と読む愛知の酒である。

探せば、出会えば、まだまだ知らないお酒がある。
知らない美味しさを持ったお酒がある。

尽きない楽しさと美味しさを思いながら、
気付いたら布団の上で眠っていた。

やや夜は冷えていた。

気分が良いと涼しさすらも心地が良いものだ。

午前2時、やや深く布団を手繰り寄せて再び眠りについた。

そんな休日。

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