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2008年12月31日 (水)

酒、松本。(2008年12月・松本・情熱の日本酒居酒屋)


松本に、良い店あり!
声を大にして叫びたいから、僕は書きます!

この1年、ありがとうございました!

来年もよろしくお願いします!

「酒 宗夜」、
開設1年目の2008年、最後を飾るは日本酒の話!


【 よよぎ:12月27日 】

職場の忘年会の日ではあったのだけれど、
予定が流動的で、
「行くか行かぬか分からない」…、
幹事さんに「行けますん」とも言えず。
結果、行かない事にしていて行ける事になった夜。
では、仕事納めの日でもあるし飲みに行こうかと。

話題は年末らしき日ではあったけれど、
いつもの空気が扉の向こうにあった「よよぎ」へ。
新酒で賑わっておりました。

【 而今・鍋島・奈良萬 】

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三重・而今・特別純米にごりざけ、
上立ち香はセメダイン…いや、違う。
アルコールの淡い、甘い香。
エチルアルコールなどの系統の香。
飲んでみると一気に出て来る。感じさせる。
リンゴの様な…かつバナナの様な香。
キレは良く、
その後に更に甘味が残るが、くどさには通じない。
味は乗っていて、水と共に飲むべき。
何だかより一層メリハリを感じる気がする。
甘くて、水でシャンとして、
また一から美味しさに出会える感じで。
ドライさをも持ち合わせる「獺祭」と比べると、
傾向の違う良質の濁り酒を楽しめる事だろう…と思った。
更には「奈良萬」もあるし、
「濁酒」と一言で表してみても、
やはり蔵元ごとに個性が出ていて楽しい。

佐賀・鍋島・純米吟醸中汲み“五百万石風ラベル”、
熟れた香か?
これ、20BYでは無いのかなぁ。
上立ち香からそう判断する。
そして、「おおっ!」と口の中の快感に精神が引きつけられる。
何と言う味乗りをしているのか。これは19BYに違いない!と思う。
甘く健やかな、存在しない桃の味。架空の美味なるもののイメージ。
含みの良さ、キラキラした生命力、
「生原酒」かつ「中汲み」が非常に良く効いている感じ。
口中で揉んで、なお瑞々しく素晴らしい。

「 大将、鍋島ウマイですね~ 」

「 ね~、これ新酒なんだよ 」

「 えっ!? 」

……今年も「鍋島」に期待しないではいられません。

福島・奈良萬・純米おりがらみ、
米、ミルキー。
甘さが強すぎず、スウィートさが程好い。
「甘い」とは思わないのだけれど、
「スウィート」だとは思う。
どちらも「甘さ」を表現しているけれど、
何と言うか、よりナチュラルな感じがします。
伸びやか。
優しく、力抜ける、ほっとする味。
牛乳プリンの様なイメージ。
甘さやカラメルの味わいもするノーマルプリンに対しての
牛乳プリンの良さとイメージワードが重なるような。
今、また飲みたいのは「奈良萬」かなぁ。

【 いか塩辛(自家製) 】

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柚子とイカの味噌が融合する大将らしい味わいの逸品。
柚餅子を混ぜ込んだような…
ねっとり絡むソースに柚子が織り込まれ、
練れた味わいは「美味しい」の一言。
塩辛さはなく、品があり、甘みを上手に食べさせてくれる。

【 美寿々・来福 】

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長野・美寿々・純米吟醸無濾過生、
酒らしい上立ち香。
水が綺麗な場所の酒のイメージ。清らか。
瑞々しさが軽く存在して、美しい。
バランスがあり、奥に存在する香がほんの少しだけもたつく。
抜ける様な香ではなく、
例える様なイメージは浮かばないものの、
酒の心地として酒らしく飲んで行ける。
もたつき加減もまた良い個性と言うことだろうと思う。
喉を通して、しばらくしてからやや苦味を感じる。
酒の質としては落ち着きつつあるけれど、
まだまだ新酒らしさもある様子。

茨城・来福・純米“初しぼり”生、
「鍋島」に通じる香。
これを飲めば「鍋島」も新酒だと思っていたかも。
熟れた酒ではなく、
新酒が空気に触れて生酒らしい変化をしていく過程が感じられる。
前半3種のお酒の延長で飲んでしまうと、
少し旨味が足りずに浅く感じられるが、
この2杯目以降、酒肴も入り楽しむ場には合い、
上手に作ってあると思う。
新酒らしく、軽く、飲みやすい。
香は強くない感じ。
このお酒はもっと熟れても良いんだろうな、と思う。
バランスはキレ重視。

【 カキフライ 】

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大将特製のカキフライ。
強い衣。カリカリって言うより、
ガブッと噛り付いてガリッと音を立てて割り、
熱い牡蠣の身をほっほっと空気で冷ましてやりながら、
美味しく頑張って食べる。
あっと言う間の4粒。

【 手打ち十割そば 】

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個人的には、
これを食べずして年を越したくないな…と思っていた。
この日は、これを食べに来た様なもので。
毎年食べていた大将の十割蕎麦。
今年はタイミングが合わずに、この時点でまだ食べていなかった。
添えられた辛味大根はたっぷり。
ひとつ摘んでみると痺れるように辛い。

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きめ細かく、
細さが織り成す喉越しが良い…ばかりではなく、
コシもきちんと存在するからこそ最高に旨い。
やっぱり大好きな蕎麦です。
ネギや大根おろしを加えることを前提にしたツユも、
非常に出来が良く、名人の域を感じます。

【 風林火山:12月27日 】

着くと、
度々お会いする「厨十兵衛」rmさんのお姉さん夫妻が。
そう言えば、
長野酒メッセだったりでも会った様な。
夏は上田でのボディビル選手権でもお会いしましたネ。

「風林火山」へは、
何か新酒や新入荷の酒が入っていないものか…と、
顔を出しに行ってみました。

お願いしたのはこの3種類。

【 佐久乃花・黒龍・貴 】

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長野・“裏”佐久乃花・辛口本醸造生、
このお店でなら飲めるのだろう!…と思って狙っていたお酒。
やはりあって嬉しい。
プチプチとした感じは辛口ゆえか若々しいからか。
どちらも正解なのだろうと思う。
辛口傾向がちゃんと出ているのか、
酒の全体として浅く、酸の構成もライト。
ただ、今年も期待できそうな雰囲気はある。
「辛口」として造り、それらしいサバケの良い酒が出来ているので、
狙った通りの酒造りが出来ているのかな、と思う。
熟れた酒、味の強い酒を出したい時には、それが出て来るのだろう…と。
続く、純米吟醸スペックの定番酒の登場が楽しみ。
少しだけ温度が入った方が美味しい様子。
熟れた厚みを口中に感じて、
その上で、浅みがキレを誘い、気持ちが良い。

福井・黒龍・普通酒“逸品”直詰樽酒、
旨い。
樽の香が若くない。
rm姉さんが言う「スモーキー」と言う表現が、非常に合う。
味乗りがあり、よくこなれた感じの木材。
日の光を浴びて温まった木材…角材の香。
癖はあるけれど、それが見事なものだ。
若い杉材の華やかに痛々しい青い香ではなく、
落ち着きと言うか、
味に上手に消化されている感じがする。
若々しい香の樽酒は苦手で、
そもそも「樽酒」を好んで飲まない自分が、
この「黒龍」、素直に美味しいと思える。
本質の旨味のあり方が良い。
濃い酒「黒龍」、この素晴らしさ。
実は「石田屋」や「しずく」あたりの美しい酒よりも、
こう言った「黒龍」の方が好み。

山口・貴・純米吟醸・中取り無濾過生原酒“山田錦”
美しい。
味は乗っている様ないない様な。
…と言うのも、
1度火入れの1年熟成の方が香は出て来るような気がする。
先日家で開封した「大信州・仕込み1号」の去年の生も、
同様の経過を辿った様だけれど、
生のままの熟成で一旦香が沈むものってある様な。
そうして、もっともっと熟れて来ると、
元来のものから変化して来る。
それもまた良いが、その途中であるような気もする。
飲んでいる中でも味わいが変化して行く。面白い。
生原酒だからこその味わいの世界観。
今年も四季を通して「貴」に楽しませてもらったなぁ。
松本で安定して飲めるのは本当に嬉しいものデス。

その後は「洋酒店 醇」へ。

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「イチローズモルト」のカードシリーズ、
「Two of Hearts」と「17年」を楽しむ。

【 厨十兵衛:12月29日 】

今日、31日の話を聞きに行かねば…と。
27日にお会いした、
rm姉さんからも聞いたりしてはいたのだけれど、
なんだかんだで12月はあまりIdさんと話をしていないので、
確認の意味もあって訪れる。

【 亀の海 】

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長野・亀の海・特別純米無濾過生酒、
バナナ、カプロン酸エチル、
すっごい香高い。
香そのものに充実を感じるが、くどい香ではなく、
これはそそられる。
飲んでみると甘さが程好い。
やや苦味も残るけれど新酒らしい感覚。
香の構成がやはり長野酒らしくないけれど、
「亀の海」ならば、あって然るべき感覚がある。
良いバランス。

【 早採れザーサイの浅づけ 】

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おそらくは年内、
普段飲みとしては最終になると思うと、
やっぱ食べたいなぁ…って。
大好物です。
いつもはゆっくり食べるのに、
久し振りである事もあり、早々に食べ尽くしました。

【 もつ煮 】

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たっぷり。
味の染みた大根が非常に旨いです。
甘みのある味噌味が素敵過ぎる。
食べれば食べるほど腹が減ります。
食欲も活力も湧く感じ。

【 東洋美人 】

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山口・東洋美人・純米吟醸おりがらみ生・槽垂れ“山田錦”、
大吟醸系の…甘い、品のある香。
軽い!酒の質が浮付く事無く、羽の様に軽い。
このライトさは新酒でなければ味わえないと思う。
熟れた気配がなく、綺麗さを味わえる。
Ykさんと喜んで飲んだ
秋口の黒ラベル「東洋美人」は、
これを美しいままに熟れさせた感覚。
その前段階と言う味わいで、
今年も「東洋美人」は良さそうに感じる。
氷雪、丸い氷晶、クールなイメージ。

【 一白水成 】

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秋田・一白水成・純米吟醸無濾過生原酒、
明るい香。快晴、杉、光沢。
飲んでみると、まずは酸!…なんたる心地好さ。
それがメリハリになり酒が生きる。
美味しいお酒。
若さが本当に良い。料理にも良い。
流麗でありながら、サバケの良さもあって、
高バランスで組み上がっている。
温度が上がると、より旨味が出て来る。
まるで熟れて来る様な感じで、実に美味しい。

メニュウを見ると「新」の銘が付いた酒がいっぱい。
新酒がより一層入荷しておりました。
この他にも、
「奥」や「土佐しらぎく」など、
飲んでみたいものが山の様にあり、すごく悩む。
一生懸命悩んでこの3種類をお願いしました。
何たる品揃えの良さ!
日本酒好きとして、
これは本当に飲まないと損だなぁ!…と思いました。

【 風林火山:12月29日 】

「飲まないと損」と言えば、こちらも。
27日に耳寄りな情報を聞いていて、
「厨十兵衛」後に再び寄らせてもらいます。

新酒ではなく、
もっともっと熟れた酒。
非常に個性的なお酒が2種類、入って来ていました。

【 勢正宗・旭若松 】

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長野・勢正宗・純米生原酒“元気溌溂”、
栗っぽい香…と言うか、
老ねてはいないけれど、老ねに近い香。
厚みを感じさせる香は「勢正宗」らしいかも。
酸はイキイキ、味は丸く、面白い。
温度が上がって来ると、
途端、えぐ味を感じ、苦いのだけれど、
冷えた状態のまろやかさは美味しいです。
明日にはどうなっているか…も期待でき、
それに加えて、燗とかもどうなるだろうか。
色んな楽しみ方が出来そうなお酒。

徳島・旭若松・普通酒“雄町・山田錦”無濾過生原酒、
銘柄として気にはなっていたけれど、
これまで飲む機会が無かったお酒。
アルコール立つ香…だけれど、
それだけでない感じ。この感覚は特色たるところ。
例えば、「風の森」に近い…と感じました。
熟成酒好きにはたまらない、
よく老ねていて、トロミある感覚。
しっかり熟れていて旨い。
グラスを手で温めて、
酒の温度を緩やかに上げてやると、味わいが深まる。
酸と熟れ味。まったり飲める。
生原酒だからこそ、この変化。
これ、もともと予想してあったんだろうなぁ。
この味を狙っての状態出し。素晴らしい個性。

【 北安大国 】

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長野・北安大国・普通酒しぼりたて無濾過生原酒、
甘い、濃い、コンデンスミルク、安定。
生なのに十分に熟れている。糖液のイメージ。
こってりオイリーでトロットロの酒質。
このキャラクターは実に独特。
北安大国、酸の在り方とか食中酒とか、
そうした時代の風潮とは関係なく、
醸したいお酒を醸し、
ハマる人には最大限応えてくれる蔵元に思う。
こんな新酒は飲んだことが無い。
例えば、こうした熟れた生酒と言うと、
「御園竹」の「蔵出し原酒」が思い浮かぶけれど、
もっともっと厚味があり、滑らかさに優るのは、
蔵元の元々の個性になぞらえていると思うし。
良い。


【 GUINNESS 】

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29日、実は駆けつけの1杯を。
今年、22回目の「BeerGarageGanesha」にて。
7月10日の初訪から、もう半年。
Ykさんと毎週末の楽しみにして通っていましたネ。
“今年最後の一杯だからなぁ”…と思って、
どれにしようか悩む。
Ykさんがデュベルを気に入っているように、
僕も同じゴールデン・エールのトリプル・カルメリートはすっごく好み。
元来、大好きだったロシュフォール10でも良いなぁ。
そんな中、「ガネーシャの顔」は、このギネスかな、と思う。
S根原さんが入れるからこそ美味しいギネス生。

そう言えば、12月28日にTVデヴュウしていましたネ。
ハプニングも無く完璧な対応のガネーシャのYkさん。
素晴らしい。
来年もよろしくお願いします。

で、本日31日はカウントダウン・パーティだそうです。
CHIMAY(シメイ)の3リットル瓶を手に入れたのだとか。
特に予約などはいらないとのこと。
20時頃から店を開けている予定とのこと。
年越しをビールで!…と言う方は是非。

【 WHITE HORSE 】

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同29日、最後には「摩幌美」へ。
土曜日の夜によくお会いするA木さんが、
いつもの席でエヴァン・ウィリアムスを。
そう言えば月曜日なんだな…と気付いたのは、後の話。

今年最後の「摩幌美」では、
このホワイトホース、最後の1杯を頂いてきました。
特級時代のもの。
写真だと分かり辛いけれど、
ラベルの上の瓶部には“ホワイトホース”が、かたどられています。

香もすこぶる良い、甘く魅惑の世界。広がり方が滑らか。
味や舌触りが絹の様…とは、よく言うけれど、
香が絹の様にきめ細やかに繊細に、なだらかに遠くまで伸びる。
鋭角の存在が無く、球状で突部を表現し尽くしたようなまとまり。
味わいも…これが元来のものなのか、
開封後の変化なのかは僕には分からないけれど、
「また飲みたいか?」と問われれば、
「実に飲みたい」と答える美味しさがありました。
張りがあります。
飲ませてもらってきたオールドボトル、
全て素晴らしいものばかりだけれど、
この「ホワイトホース」も忘れられそうに無いものでした。
他にも、「オールドコート」や「タラモアデュー」も、
飲んでみたいところ。
酋長、来年もよろしくお願いします。


人生は酒と心で出来ています!

今年一年、酒に人に感謝。

ありがとうございました!

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